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17 一つ目の試練①
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まだ何者にも出会わないまま、歩き続けている僕はサーフェスに話しかけた。
「ねえ、このまま行けば何かあるの?」
「そうだね、いろいろ面白いことがあると思うよ。僕は少し眠るね。魂を二つ抱えていると本当に疲れるんだ…」
それきりサーフェスは黙り、気配さえ感じなくなった。
胸にぶら下げている石はほんのり温かく、その温もりだけが一人ではないと思える拠り所だった。
草原が終わり、森のような奇妙な空間を抜けると景色が一気に変わった。
「う…うさぎ?」
長い耳をプラプラ揺らしながら、僕と同じくらい大きなウサギが二足歩行していた。
言葉は通じるのだろうか…。
「あのぉ~。ちょっと良いですか?」
ウサギの顔をした人型の生物がまるで機会のように振り向いた。
「なんですか?」
やった~!日本語でいける!
「えっと…ここはどこですか?」
「はぁぁぁ?あなたバカですか?」
「えっ!」
「自分がいる場所がわからないなんて、いきなり天から降ってきたわけでもあるまいし」
いや…降ってきたんですけど…
「ラパーニャ」
「え?」
「だ・か・ら!ラパーニャです。そしてここは王宮の庭園で、王族しか入れない場所です!な・の・で!あなたは不審者と視なされ、今から私に捕縛されます!」
言い終わる前にウサギ男が飛び掛かってきた。
「えっえっえっ~」
反射的に逃げようとした僕は、自分の運動能力を見誤っていた。
秒で捕縛された…
ウサギ男は胸ポケットから金色の笛を出して高らかに吹いた。
「ぴぃぃぃ~!ぴぃぃぃ~!ぴぃぃぃ~!」
すると遠くに砂ぼこりが巻きあがり、数匹?数人?のウサギ男が駆けてきた。
「皇太子殿下!お呼びでしょうか」
「不審者です。警備はどうなっているのですか?今日の担当者の首を斬りますから呼んできなさい。ああ、この少年を牢へ運びなさい。後で拷問します」
「ちょっと待ってくれ!不審者ではない!いや、不審に思われても仕方が無いが事情を聴いてくれ!」
「言い訳ですか?私の時間を使ってまでするほどの言い訳なのですから、よっぽど素敵な内容でしょうね?」
「素敵かどうかはわかりませんが、言い分はあります。それと警備の方の首を斬るのも待ってください。彼らに罪はありません」
「そうですか、わかりました。それでは後ほど伺いましょう。私は執務室に戻りますから、後で呼びに行かせましょう。それと警備兵の首を斬るのも待ちましょう。それで良いですか?」
「は…はぁ…ありがとうございます」
「いいえ、どういたしまして」
ウサギ男は踵を返して去って行った。
僕を縄でぐるぐる巻きにしていたウサギの兵士たちは困惑している。
「おい、どうする?」
「一応不審者扱いで牢に入れておくしかないだろう?それにたぶん…」
「ああ、そうだな。きっと…」
ものすごく気になる部分を省略されているような気がする。
「きっと…なんですか?」
僕を縛っているロープの先を持っていたウサギの兵士がボソッと言った。
「忘れてる…と思う」
「はぁ?」
驚異的な物忘れ癖がある皇太子って…この国は大丈夫なのだろうか。
「では僕が逃げても誰も困りませんよね?」
「逃げてくれるの?」
「逃がしてくれるんですか?」
「まあその方が面倒が無くて助かるしなぁ」
「じゃあ逃がしてください」
「二度と捕まらないでくれよ?面倒だから」
「了解しました!」
僕には関係ないが心からこの国の行く末が心配だ。
僕を縛っていたロープを解いた兵士たちは、何事も無かったように去って行った。
「何だったんだ…」
僕の問いかけにサーフェスは応えてくれなかった。
「ねえ、このまま行けば何かあるの?」
「そうだね、いろいろ面白いことがあると思うよ。僕は少し眠るね。魂を二つ抱えていると本当に疲れるんだ…」
それきりサーフェスは黙り、気配さえ感じなくなった。
胸にぶら下げている石はほんのり温かく、その温もりだけが一人ではないと思える拠り所だった。
草原が終わり、森のような奇妙な空間を抜けると景色が一気に変わった。
「う…うさぎ?」
長い耳をプラプラ揺らしながら、僕と同じくらい大きなウサギが二足歩行していた。
言葉は通じるのだろうか…。
「あのぉ~。ちょっと良いですか?」
ウサギの顔をした人型の生物がまるで機会のように振り向いた。
「なんですか?」
やった~!日本語でいける!
「えっと…ここはどこですか?」
「はぁぁぁ?あなたバカですか?」
「えっ!」
「自分がいる場所がわからないなんて、いきなり天から降ってきたわけでもあるまいし」
いや…降ってきたんですけど…
「ラパーニャ」
「え?」
「だ・か・ら!ラパーニャです。そしてここは王宮の庭園で、王族しか入れない場所です!な・の・で!あなたは不審者と視なされ、今から私に捕縛されます!」
言い終わる前にウサギ男が飛び掛かってきた。
「えっえっえっ~」
反射的に逃げようとした僕は、自分の運動能力を見誤っていた。
秒で捕縛された…
ウサギ男は胸ポケットから金色の笛を出して高らかに吹いた。
「ぴぃぃぃ~!ぴぃぃぃ~!ぴぃぃぃ~!」
すると遠くに砂ぼこりが巻きあがり、数匹?数人?のウサギ男が駆けてきた。
「皇太子殿下!お呼びでしょうか」
「不審者です。警備はどうなっているのですか?今日の担当者の首を斬りますから呼んできなさい。ああ、この少年を牢へ運びなさい。後で拷問します」
「ちょっと待ってくれ!不審者ではない!いや、不審に思われても仕方が無いが事情を聴いてくれ!」
「言い訳ですか?私の時間を使ってまでするほどの言い訳なのですから、よっぽど素敵な内容でしょうね?」
「素敵かどうかはわかりませんが、言い分はあります。それと警備の方の首を斬るのも待ってください。彼らに罪はありません」
「そうですか、わかりました。それでは後ほど伺いましょう。私は執務室に戻りますから、後で呼びに行かせましょう。それと警備兵の首を斬るのも待ちましょう。それで良いですか?」
「は…はぁ…ありがとうございます」
「いいえ、どういたしまして」
ウサギ男は踵を返して去って行った。
僕を縄でぐるぐる巻きにしていたウサギの兵士たちは困惑している。
「おい、どうする?」
「一応不審者扱いで牢に入れておくしかないだろう?それにたぶん…」
「ああ、そうだな。きっと…」
ものすごく気になる部分を省略されているような気がする。
「きっと…なんですか?」
僕を縛っているロープの先を持っていたウサギの兵士がボソッと言った。
「忘れてる…と思う」
「はぁ?」
驚異的な物忘れ癖がある皇太子って…この国は大丈夫なのだろうか。
「では僕が逃げても誰も困りませんよね?」
「逃げてくれるの?」
「逃がしてくれるんですか?」
「まあその方が面倒が無くて助かるしなぁ」
「じゃあ逃がしてください」
「二度と捕まらないでくれよ?面倒だから」
「了解しました!」
僕には関係ないが心からこの国の行く末が心配だ。
僕を縛っていたロープを解いた兵士たちは、何事も無かったように去って行った。
「何だったんだ…」
僕の問いかけにサーフェスは応えてくれなかった。
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