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43 旅立ち
狐神も相当頑張ったのだろう。
今日はいつもより食べるペースが速いような気がする。
「なんじゃ? もうないのか。聡志、追加じゃ」
来たよ! 来てほしくない時に来たよ! しかも全部終わってからの登場かよ!
「わかりました」
「聡志、心の声はワシには届く。以後気を付けるが良い」
神ジイがニヤッと笑った。
「ごめんなさい」
「まあ良い、その通りじゃからな。それより早うワシにも食わせろ」
僕が厨房に立つと、玲子さんと裕子さんも来てくれた。
本当にこの二人がいてくれて嬉しいよ。
「私達は油揚げを担当するわね」
「ありがたいです。では僕は米を炊きます」
女性二人に気を使った古村さんと三沢さんが厨房を覗いたが、むしろ邪魔だと追い払われている。
僕一人の時はまったく手伝おうとはしなかったくせに、ゲンキンなものだね。
すごすごと帰っていく二人の背中に思い切りアッカンベーってしておいた。
「おお! 久しぶりじゃのうウカノミタマよ。やはりお前は美しい」
神ジイの声だ。
そう言えば今日は大人の姿だったよね? 子供の格好は飽きちゃったのかな?
しかも真っ白な束帯姿! 今日は和の気分? 今までで一番神様っぽいね。
「お久しぶりでございます。この者達のお陰で力が戻りました」
まあ、本当によく食べたもんね? 稲荷寿司百個をに五分で完食するって何者だよ!
ああ、神か。
「まあ、こちらへ参れ。三沢、神酒を持て。古村、肴は鯛の造りじゃ。松皮にせよ。それと聡志のところに行って破れた油揚げをもろうて来い。少し炙って生姜醬油を添えてのう」
二人がものすごい速さで動きだした。
ふと店を覗くと、恐ろしい程きれいな女の人がカウンターに座っている。
しかも身にまとう白い着物は七色の光を放っていた。
「誰?」
僕の声に振り向いたその女性がにっこりと笑ってくれた。
凄い! 凄いすごいすごい! もの凄い美人だ!
「我はウカノミタマ。いつも馳走になっておるの、聡志や」
「えっ! あの狐さん?」
「そうじゃ、あの狐じゃ」
僕は危うく跪きそうになった。
「良い、楽にせよ。今宵この姿となったは、ちとお前に話があったからじゃ」
神ジイが少しだけ唇を尖らせた。
「ワシのコーヒー……」
そう聞こえたが敢えて無視することにした。
そのうちに三沢さんと古村さんが戻り、四人は酒盛りを始めてしまった。
どうやら『お清め』というらしいが、なんだか胡散臭い。
「稲荷寿司もできましたよ~」
僕が呆然としている間に、どうやら大量の稲荷寿司が出来上がったようだ。
米しか研いでません……ごめんなさい。
七人で囲むテーブルには、とんでもない量の稲荷寿司と鯛の松皮造りが並び、古村さんと三沢さんの間には一斗樽って言うんだっけ? お祭りのお神輿によく乗っているような樽が置いてあった。
覗くとどうやら日本酒のようなのだが、すでに半分くらいには減っている。
一斗って確か十八リットルだよね? 一升瓶で十本だよね? 居酒屋の一合徳利なら百本?
「飲み過ぎじゃない?」
僕の声に三沢さんがニヤッと笑った。
「あと三個あるぞ」
どこから持ってきたのかは知らないけれど、匂いだけで酔いそうだ。
「聡志の門出じゃ、お前も飲め」
え? 門出?
「勝手に決められちゃ困る。聡志はうちの子だ」
古村さんが怒った声で言い返した。
「そうですよ、聡志は我々の恩人であり、来るであろう厄災の要です」
三沢さんも声を荒げた。
いったい何の話だろう……どうやら僕の話みたいだけれど。
きょろきょろとする僕に絶世の美女が笑いかけてくる。
嬉しいけれど、これって何かのゲーム? ルールがイマイチわからない。
「だからこそじゃ。お前たちもわかっておろう?」
二人は黙り込んでしまった。
「玲子も裕子も居るのじゃ。茶店も子供らも任せればよい。それにワシもおろう?」
最後の一言で二人の顔が強張ったのは仕方がないことだと思う。
でも……この流れは……まさか僕ってクビ?
目を見開いた僕の頬を美人さんの指先がなぞった。
「聡志、お前は我と来い。修行を積むのじゃ。更なる高みを目指せ。ここはこの者たちに任せればよかろう」
「修行? 修行って現身の?」
神ジイが笑いながら鯛のお作りに箸を伸ばした。
「現身など初級じゃ。聡志、お前は選ばれたのじゃよ。このウカノミタマにの」
「選ばれ……え? どういうこと?」
「聡志、お前は我が眷族となり我に仕えよ。数年後に来る厄災に備えるのじゃ」
厄災に備える……ということは僕も古村さんや三沢さんのように前線にたって厄者に立ち向かうということだ。
正直に言うとかなり怖い。
でも守られてばかりというのはダメだとは思う。
「どうしましょう」
僕は三沢さんと古村さんの顔を見た。
二人とも眉を下げて何も言ってはくれなかった。
でもその顔には『行った方が絶対にお前のためだが、離れるのは悲しい』と書いてある。
長年の付き合いだからね、そのくらいはわかるよ。
玲子さんと裕子さんを見ると、ものすごく心配そうな顔をしていた。
「ありがとう、心配してくれているんだね」
「当たり前でしょう? 無理しなくて良いんだよ?」
無理……そうだよね、無理はすべきじゃない。
僕の信条は『身の丈で暮らす』というばあちゃんの教えだもの。
でもね、僕にできることがあるならすべきだと思うんだ。
僕は四人の方に向き直って、頷いて見せた。
前線の辛さを知る二人は真剣な目で頷き返してくれたが、女性陣二人は泣きそうな顔になっている。
「わかりました。僕を鍛えてください」
「よくぞ申した。明朝出立する。覚悟せよ」
「ひとつ聞いても良いですか?」
「なんじゃ?」
「その修行を終えたら僕は古村さんや三沢さんみたいな強い狐になれますか?」
神ジイと狐神が顔を見合わせてから爆笑した。
そんなに変なこと言ったかな?
涙目になりながら神ジイが言う。
「なんじゃ、聡志。お前はこ奴らのような狐になりたかったか」
「別に狐じゃなくても良いけれど、二人のように優しくて強くてカッコいい大人にはなりたいなって思います」
「そうか、ならばそう念じて修行せよ」
僕の旅立ちが決まった。
コーヒーに関しては玲子さんに教えることなど何もない。
焙煎器もコツさえわかれば難しくは無いし、好みの焙煎度合いは小うるさい二人がきっちり仕込むだろう。
僕が伝えられることは茶葉の焙じ方だけだ。
でも子供の僕でもできたのだから、こっちもコツさえつかめば大丈夫だよね?
きっと神ジイが優しくダメだししてくれるよ。
そして翌朝、荷物など何も必要ないと言われたので手ぶらで店に行くと、すでに四人は揃っていた。
裕子さんなんてもう泣いちゃってるし……困ったな。
「聡志。必ず戻ってこい。なに、どれほど厳しいと言っても死ぬことはない。お前はすでに死んでいるのだからな」
ははは! その通りだね、古村さん。
「聡志、耐えられないと思ったら泣いて帰ってこい。私が全力でお前を守ろう」
ありがとうね、三沢さん。
「聡志君、あなたが戻るまで絶対にお店はつぶさないからね。メニューも増やしておくわ」
うん、玲子さんなら安心して任せられるよ。
「聡志君……聡志君……本当にありがとう。絶対に戻ってきてね」
裕子さん、そんなに泣いたら目が溶けちゃうよ。
「ありがとうございます。僕、ちょっと頑張ってきます。絶対に待っててくださいね。それとあの部屋は皆さんの娯楽室にでもして下さい。畳にごろ寝って最高ですから。でも戻ってきたら返してね」
古村さんが僕の肩を力強く抱きしめてくれた。
三沢さんはぐりぐりと僕の頭を撫でまわす。
二人の目は真っ赤で、見ていると僕も泣きそうになる。
慌てた僕は海に視線を投げた。
ウミネコの鋭い鳴き声が餞に聞こえる。
あの丘で出会い、あの丘で別れた二匹の狐のお陰で僕は今ここにいるんだ。
絶対に戻ってくるからね。
一緒に厄災に立ち向かう勇気と力と知恵を授かってくるからね。
「参るぞ」
僕の体は一瞬で光の塊になった。
素の魂に戻った僕を九尾の狐の姿となったウカノミタマが飲み込んだ。
どうやら修行の場は神の体内のようだ。
暗闇の中で神ジイの声が聞こえた。
「励めよ」
うん、ありがとうね神ジイ。
僕が帰るまで四人を頼むね。
さあ、何でも来い!
僕は絶対にやり遂げてみせる!
完
長いお話しにお付き合いいただきありがとうございました。
志波 連
今日はいつもより食べるペースが速いような気がする。
「なんじゃ? もうないのか。聡志、追加じゃ」
来たよ! 来てほしくない時に来たよ! しかも全部終わってからの登場かよ!
「わかりました」
「聡志、心の声はワシには届く。以後気を付けるが良い」
神ジイがニヤッと笑った。
「ごめんなさい」
「まあ良い、その通りじゃからな。それより早うワシにも食わせろ」
僕が厨房に立つと、玲子さんと裕子さんも来てくれた。
本当にこの二人がいてくれて嬉しいよ。
「私達は油揚げを担当するわね」
「ありがたいです。では僕は米を炊きます」
女性二人に気を使った古村さんと三沢さんが厨房を覗いたが、むしろ邪魔だと追い払われている。
僕一人の時はまったく手伝おうとはしなかったくせに、ゲンキンなものだね。
すごすごと帰っていく二人の背中に思い切りアッカンベーってしておいた。
「おお! 久しぶりじゃのうウカノミタマよ。やはりお前は美しい」
神ジイの声だ。
そう言えば今日は大人の姿だったよね? 子供の格好は飽きちゃったのかな?
しかも真っ白な束帯姿! 今日は和の気分? 今までで一番神様っぽいね。
「お久しぶりでございます。この者達のお陰で力が戻りました」
まあ、本当によく食べたもんね? 稲荷寿司百個をに五分で完食するって何者だよ!
ああ、神か。
「まあ、こちらへ参れ。三沢、神酒を持て。古村、肴は鯛の造りじゃ。松皮にせよ。それと聡志のところに行って破れた油揚げをもろうて来い。少し炙って生姜醬油を添えてのう」
二人がものすごい速さで動きだした。
ふと店を覗くと、恐ろしい程きれいな女の人がカウンターに座っている。
しかも身にまとう白い着物は七色の光を放っていた。
「誰?」
僕の声に振り向いたその女性がにっこりと笑ってくれた。
凄い! 凄いすごいすごい! もの凄い美人だ!
「我はウカノミタマ。いつも馳走になっておるの、聡志や」
「えっ! あの狐さん?」
「そうじゃ、あの狐じゃ」
僕は危うく跪きそうになった。
「良い、楽にせよ。今宵この姿となったは、ちとお前に話があったからじゃ」
神ジイが少しだけ唇を尖らせた。
「ワシのコーヒー……」
そう聞こえたが敢えて無視することにした。
そのうちに三沢さんと古村さんが戻り、四人は酒盛りを始めてしまった。
どうやら『お清め』というらしいが、なんだか胡散臭い。
「稲荷寿司もできましたよ~」
僕が呆然としている間に、どうやら大量の稲荷寿司が出来上がったようだ。
米しか研いでません……ごめんなさい。
七人で囲むテーブルには、とんでもない量の稲荷寿司と鯛の松皮造りが並び、古村さんと三沢さんの間には一斗樽って言うんだっけ? お祭りのお神輿によく乗っているような樽が置いてあった。
覗くとどうやら日本酒のようなのだが、すでに半分くらいには減っている。
一斗って確か十八リットルだよね? 一升瓶で十本だよね? 居酒屋の一合徳利なら百本?
「飲み過ぎじゃない?」
僕の声に三沢さんがニヤッと笑った。
「あと三個あるぞ」
どこから持ってきたのかは知らないけれど、匂いだけで酔いそうだ。
「聡志の門出じゃ、お前も飲め」
え? 門出?
「勝手に決められちゃ困る。聡志はうちの子だ」
古村さんが怒った声で言い返した。
「そうですよ、聡志は我々の恩人であり、来るであろう厄災の要です」
三沢さんも声を荒げた。
いったい何の話だろう……どうやら僕の話みたいだけれど。
きょろきょろとする僕に絶世の美女が笑いかけてくる。
嬉しいけれど、これって何かのゲーム? ルールがイマイチわからない。
「だからこそじゃ。お前たちもわかっておろう?」
二人は黙り込んでしまった。
「玲子も裕子も居るのじゃ。茶店も子供らも任せればよい。それにワシもおろう?」
最後の一言で二人の顔が強張ったのは仕方がないことだと思う。
でも……この流れは……まさか僕ってクビ?
目を見開いた僕の頬を美人さんの指先がなぞった。
「聡志、お前は我と来い。修行を積むのじゃ。更なる高みを目指せ。ここはこの者たちに任せればよかろう」
「修行? 修行って現身の?」
神ジイが笑いながら鯛のお作りに箸を伸ばした。
「現身など初級じゃ。聡志、お前は選ばれたのじゃよ。このウカノミタマにの」
「選ばれ……え? どういうこと?」
「聡志、お前は我が眷族となり我に仕えよ。数年後に来る厄災に備えるのじゃ」
厄災に備える……ということは僕も古村さんや三沢さんのように前線にたって厄者に立ち向かうということだ。
正直に言うとかなり怖い。
でも守られてばかりというのはダメだとは思う。
「どうしましょう」
僕は三沢さんと古村さんの顔を見た。
二人とも眉を下げて何も言ってはくれなかった。
でもその顔には『行った方が絶対にお前のためだが、離れるのは悲しい』と書いてある。
長年の付き合いだからね、そのくらいはわかるよ。
玲子さんと裕子さんを見ると、ものすごく心配そうな顔をしていた。
「ありがとう、心配してくれているんだね」
「当たり前でしょう? 無理しなくて良いんだよ?」
無理……そうだよね、無理はすべきじゃない。
僕の信条は『身の丈で暮らす』というばあちゃんの教えだもの。
でもね、僕にできることがあるならすべきだと思うんだ。
僕は四人の方に向き直って、頷いて見せた。
前線の辛さを知る二人は真剣な目で頷き返してくれたが、女性陣二人は泣きそうな顔になっている。
「わかりました。僕を鍛えてください」
「よくぞ申した。明朝出立する。覚悟せよ」
「ひとつ聞いても良いですか?」
「なんじゃ?」
「その修行を終えたら僕は古村さんや三沢さんみたいな強い狐になれますか?」
神ジイと狐神が顔を見合わせてから爆笑した。
そんなに変なこと言ったかな?
涙目になりながら神ジイが言う。
「なんじゃ、聡志。お前はこ奴らのような狐になりたかったか」
「別に狐じゃなくても良いけれど、二人のように優しくて強くてカッコいい大人にはなりたいなって思います」
「そうか、ならばそう念じて修行せよ」
僕の旅立ちが決まった。
コーヒーに関しては玲子さんに教えることなど何もない。
焙煎器もコツさえわかれば難しくは無いし、好みの焙煎度合いは小うるさい二人がきっちり仕込むだろう。
僕が伝えられることは茶葉の焙じ方だけだ。
でも子供の僕でもできたのだから、こっちもコツさえつかめば大丈夫だよね?
きっと神ジイが優しくダメだししてくれるよ。
そして翌朝、荷物など何も必要ないと言われたので手ぶらで店に行くと、すでに四人は揃っていた。
裕子さんなんてもう泣いちゃってるし……困ったな。
「聡志。必ず戻ってこい。なに、どれほど厳しいと言っても死ぬことはない。お前はすでに死んでいるのだからな」
ははは! その通りだね、古村さん。
「聡志、耐えられないと思ったら泣いて帰ってこい。私が全力でお前を守ろう」
ありがとうね、三沢さん。
「聡志君、あなたが戻るまで絶対にお店はつぶさないからね。メニューも増やしておくわ」
うん、玲子さんなら安心して任せられるよ。
「聡志君……聡志君……本当にありがとう。絶対に戻ってきてね」
裕子さん、そんなに泣いたら目が溶けちゃうよ。
「ありがとうございます。僕、ちょっと頑張ってきます。絶対に待っててくださいね。それとあの部屋は皆さんの娯楽室にでもして下さい。畳にごろ寝って最高ですから。でも戻ってきたら返してね」
古村さんが僕の肩を力強く抱きしめてくれた。
三沢さんはぐりぐりと僕の頭を撫でまわす。
二人の目は真っ赤で、見ていると僕も泣きそうになる。
慌てた僕は海に視線を投げた。
ウミネコの鋭い鳴き声が餞に聞こえる。
あの丘で出会い、あの丘で別れた二匹の狐のお陰で僕は今ここにいるんだ。
絶対に戻ってくるからね。
一緒に厄災に立ち向かう勇気と力と知恵を授かってくるからね。
「参るぞ」
僕の体は一瞬で光の塊になった。
素の魂に戻った僕を九尾の狐の姿となったウカノミタマが飲み込んだ。
どうやら修行の場は神の体内のようだ。
暗闇の中で神ジイの声が聞こえた。
「励めよ」
うん、ありがとうね神ジイ。
僕が帰るまで四人を頼むね。
さあ、何でも来い!
僕は絶対にやり遂げてみせる!
完
長いお話しにお付き合いいただきありがとうございました。
志波 連
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