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46 罪悪感
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上着を着たまま飛び込んだのか、ソフィアをかき抱こうとするロビンも溺れそうになっている。
騎士達が集まり二人を岸へと押し上げた。
「ソフィア! ああソフィア。無事でよかった」
ナタリーが泣き顔でソフィアに駆け寄った。
皇太子は泣き叫ぶ我が子を抱きつつ、情けない程心配そうな顔をしていた。
冷え切ったソフィアの体を抱きしめていたナタリーが、ソフィアの足元を見て鋭い悲鳴を上げた。
「馬車を! 王宮医の手配をすぐに!」
計画通り三日前から避妊薬ピルアの服用を止めていたので、月のモノがきたのだろうと冷静に受け止めたが、太ももを生ぬるい液体が伝う感覚に、ソフィアは途轍もない罪悪感を覚えた。
「ごめんなさい……ロビン、ごめんなさい」
何も言わずロビンがソフィアを抱きしめる。
「無事でよかった。それだけだよ。他のことは何も問題ないさ」
「ロビン」
「可哀そうにソフィア。こんなに冷えてしまって。もう帰ろうね、疲れたよね」
ソフィアはただ泣き続けた。
専属メイドであるレモンがソフィアに寄り添い馬車へと向かう。
一瞬だけ視線を交わし、小さく頷いてからソフィアはロビンに体を預けた。
「大げさなのよ。湖に落ちただけで大騒ぎするなんて」
ブリジッドの声がやけに大きく響いた。
次の瞬間、パシンッという破裂音がしてブリジッドの悲鳴が続く。
「恥を知りなさい!」
ナタリーがブリジッドの頬を張ったのだろうと思いながら、ソフィアは意識を暗闇へと沈めていった。
「大丈夫ですか?」
レモンの声に目を開けると、自室のベッドだったことにソフィアは驚いた。
「少し眩暈がするけれど大丈夫よ」
「ご苦労様でした」
白湯を手渡した後、レモンはロビンに知らせると出て行ってしまった。
あれからどのくらいの時間が経ったのだろう。
あれは昼を少し過ぎた頃だったはずだが、まだ夕方にもなっていないようだ。
ベッドから出ようとしたソフィアは、下腹に鈍い痛みを覚えた。
「ああ……久しぶりの痛みだわ」
下半身に覚える痛みよりも、ロビンを騙していたという心の痛みがソフィアを苛む。
「ソフィア!」
「ロビン……ごめんなさい」
「謝る必要なんてないよ。とにかく君が無事でよかった」
「暴漢は?」
「うん、今は地下牢に入れてある。犯人はハリスン元伯爵令息だったよ」
「えっ! 本人なの?」
「ああ、どうやらブリジッドを恨んで命を狙ったようだ。没落した逆恨みがなぜブリジッドに向いたのかはわからない。そいつもブリジッドも何も言わないんだ」
「そう……ブリジッドお義姉様は無事なのね?」
「彼女は全然大丈夫だ。それよりもソフィアの体だよ。どこか痛むかい?」
「少し眩暈がするけれど大丈夫みたい。お腹は痛いというより重たい感じ」
ロビンの瞳が悲しみに揺れる。
「ソフィア、子供は……ダメだったよ」
「うん……ごめん。本当にごめんねロビン」
「謝る必要はないよ。君は転んだブリジッドに突き飛ばされて冷たい湖に落ちたんだ。不可抗力だし、ブリジッドもわざとやったわけではない。誰も悪くないのだから、そんなに自分を責めちゃダメだ。悪いのはあの男だろ」
ロビンがベッドの端に座ってソフィアを抱きしめた。
次に駆け込んできたのはナタリー皇太子妃で、少し遅れて皇太子に付き添われた国王と王妃が入ってくる。
「ご心配をおかけして申し訳ございません」
何も言わず王妃がソフィアを抱きしめた。
母親に突き飛ばされた格好のロビンが床に尻もちをついている。
「よくぞ無事に戻ったな、ソフィア。心配したぞ」
国王の言葉にソフィアは深く頭を下げた。
「申し訳ございませんでした。お子を……失ってしまいました」
「それは気にせずとも良い。ソフィアが無事であっただけで良い」
ソフィアは涙を堪えることができなかった。
一番後ろでブリジッドが気まずそうに立っている。
「ブリジッドお義姉様、ご無事でしたか」
所在無げなブリジッドにソフィアが声をかけた。
「ええ……あなたも無事でよかったわ。子供は残念だったけれど」
母親を優しく押しのけたロビンがソフィアの手を握る。
「今月中は休んでくれ。君の仕事は義姉上達がやってくれることになっているから心配ない」
「はい、そうさせていただきます。お義姉様、どうぞよろしくお願いいたします」
「任せておいて。とにかくあなたはゆっくり休むことよ」
ナタリーの声に頷くソフィア。
レモンが呼んだのだろう、王宮医が入ってきて全員に退出を促した。
「僕はここにいる。絶対にいる!」
そう言い張ったロビンだが、診察の邪魔だとあっけなく追い出されてしまった。
「妃殿下、お子というのは転んだだけでも流れてしまうこともあります。お眠りになっている間に診察を致しましたが、致命的な傷などはございませんでしたよ。またすぐにできるのではないでしょうか」
「そうですか。それを聞いて安心いたしました」
「とにかく心静かに過ごすことだけを考えてください。まずは体を休めましょう」
「はい」
王宮医が去り、レモンと二人になったソフィアは、湖底で聞いた話をした。
「そういうことだったの。その話は母さんにしてもいい?」
「もちろんよ。多分シフォンは全部知っていると思うけれどね」
「ああ、そうかもね」
「ねえレモン、私はどうすべき?」
「う~ん……私だったらって返事でも良い?」
「もちろん」
「私だったら割り切るね。目いっぱい子供に愛情を注いで立派な『魔消しの者』に育て上げてレオに託す。後はレオが判断するよ。でも本当にその子が『魔消しの者』かどうかはわからないでしょう?不確定要素が多いよね? だから『魔消し薬』も同時進行で準備する。私はあの女が嫌いだから、心臓を奪うことに罪悪感は感じない。父親の方も同じさ。それにしてもソフィア様の大切なものって何だろうね。むしろそちらが心配だ」
「そうね、何かしらね。でもそれがたとえ命だったとしても、私は迷わず差し出すわ」
ソフィアの言葉に、レモンが唇を嚙んで下を向いた。
騎士達が集まり二人を岸へと押し上げた。
「ソフィア! ああソフィア。無事でよかった」
ナタリーが泣き顔でソフィアに駆け寄った。
皇太子は泣き叫ぶ我が子を抱きつつ、情けない程心配そうな顔をしていた。
冷え切ったソフィアの体を抱きしめていたナタリーが、ソフィアの足元を見て鋭い悲鳴を上げた。
「馬車を! 王宮医の手配をすぐに!」
計画通り三日前から避妊薬ピルアの服用を止めていたので、月のモノがきたのだろうと冷静に受け止めたが、太ももを生ぬるい液体が伝う感覚に、ソフィアは途轍もない罪悪感を覚えた。
「ごめんなさい……ロビン、ごめんなさい」
何も言わずロビンがソフィアを抱きしめる。
「無事でよかった。それだけだよ。他のことは何も問題ないさ」
「ロビン」
「可哀そうにソフィア。こんなに冷えてしまって。もう帰ろうね、疲れたよね」
ソフィアはただ泣き続けた。
専属メイドであるレモンがソフィアに寄り添い馬車へと向かう。
一瞬だけ視線を交わし、小さく頷いてからソフィアはロビンに体を預けた。
「大げさなのよ。湖に落ちただけで大騒ぎするなんて」
ブリジッドの声がやけに大きく響いた。
次の瞬間、パシンッという破裂音がしてブリジッドの悲鳴が続く。
「恥を知りなさい!」
ナタリーがブリジッドの頬を張ったのだろうと思いながら、ソフィアは意識を暗闇へと沈めていった。
「大丈夫ですか?」
レモンの声に目を開けると、自室のベッドだったことにソフィアは驚いた。
「少し眩暈がするけれど大丈夫よ」
「ご苦労様でした」
白湯を手渡した後、レモンはロビンに知らせると出て行ってしまった。
あれからどのくらいの時間が経ったのだろう。
あれは昼を少し過ぎた頃だったはずだが、まだ夕方にもなっていないようだ。
ベッドから出ようとしたソフィアは、下腹に鈍い痛みを覚えた。
「ああ……久しぶりの痛みだわ」
下半身に覚える痛みよりも、ロビンを騙していたという心の痛みがソフィアを苛む。
「ソフィア!」
「ロビン……ごめんなさい」
「謝る必要なんてないよ。とにかく君が無事でよかった」
「暴漢は?」
「うん、今は地下牢に入れてある。犯人はハリスン元伯爵令息だったよ」
「えっ! 本人なの?」
「ああ、どうやらブリジッドを恨んで命を狙ったようだ。没落した逆恨みがなぜブリジッドに向いたのかはわからない。そいつもブリジッドも何も言わないんだ」
「そう……ブリジッドお義姉様は無事なのね?」
「彼女は全然大丈夫だ。それよりもソフィアの体だよ。どこか痛むかい?」
「少し眩暈がするけれど大丈夫みたい。お腹は痛いというより重たい感じ」
ロビンの瞳が悲しみに揺れる。
「ソフィア、子供は……ダメだったよ」
「うん……ごめん。本当にごめんねロビン」
「謝る必要はないよ。君は転んだブリジッドに突き飛ばされて冷たい湖に落ちたんだ。不可抗力だし、ブリジッドもわざとやったわけではない。誰も悪くないのだから、そんなに自分を責めちゃダメだ。悪いのはあの男だろ」
ロビンがベッドの端に座ってソフィアを抱きしめた。
次に駆け込んできたのはナタリー皇太子妃で、少し遅れて皇太子に付き添われた国王と王妃が入ってくる。
「ご心配をおかけして申し訳ございません」
何も言わず王妃がソフィアを抱きしめた。
母親に突き飛ばされた格好のロビンが床に尻もちをついている。
「よくぞ無事に戻ったな、ソフィア。心配したぞ」
国王の言葉にソフィアは深く頭を下げた。
「申し訳ございませんでした。お子を……失ってしまいました」
「それは気にせずとも良い。ソフィアが無事であっただけで良い」
ソフィアは涙を堪えることができなかった。
一番後ろでブリジッドが気まずそうに立っている。
「ブリジッドお義姉様、ご無事でしたか」
所在無げなブリジッドにソフィアが声をかけた。
「ええ……あなたも無事でよかったわ。子供は残念だったけれど」
母親を優しく押しのけたロビンがソフィアの手を握る。
「今月中は休んでくれ。君の仕事は義姉上達がやってくれることになっているから心配ない」
「はい、そうさせていただきます。お義姉様、どうぞよろしくお願いいたします」
「任せておいて。とにかくあなたはゆっくり休むことよ」
ナタリーの声に頷くソフィア。
レモンが呼んだのだろう、王宮医が入ってきて全員に退出を促した。
「僕はここにいる。絶対にいる!」
そう言い張ったロビンだが、診察の邪魔だとあっけなく追い出されてしまった。
「妃殿下、お子というのは転んだだけでも流れてしまうこともあります。お眠りになっている間に診察を致しましたが、致命的な傷などはございませんでしたよ。またすぐにできるのではないでしょうか」
「そうですか。それを聞いて安心いたしました」
「とにかく心静かに過ごすことだけを考えてください。まずは体を休めましょう」
「はい」
王宮医が去り、レモンと二人になったソフィアは、湖底で聞いた話をした。
「そういうことだったの。その話は母さんにしてもいい?」
「もちろんよ。多分シフォンは全部知っていると思うけれどね」
「ああ、そうかもね」
「ねえレモン、私はどうすべき?」
「う~ん……私だったらって返事でも良い?」
「もちろん」
「私だったら割り切るね。目いっぱい子供に愛情を注いで立派な『魔消しの者』に育て上げてレオに託す。後はレオが判断するよ。でも本当にその子が『魔消しの者』かどうかはわからないでしょう?不確定要素が多いよね? だから『魔消し薬』も同時進行で準備する。私はあの女が嫌いだから、心臓を奪うことに罪悪感は感じない。父親の方も同じさ。それにしてもソフィア様の大切なものって何だろうね。むしろそちらが心配だ」
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