クロヴァンの探偵日記

高松 津狼

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第一章 はじまりの時

第3話 手がかりを探しに

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もう一度道に出て、10分程歩いていると少し暗めの林に出くわした。
その林に少し入ると、ヒョウタン語で書かれた看板が立っていた。私はそれを読み上げた。

私「スマウヌグットの林...これより先は奴隷が立ち入ることを禁ずる。ヒョウタン帝国軍人組合。」

この林はヒョウタン帝国軍人によって管理されている林のようだ。
そういえば前もって触れていなかったが、私達は自由に移動することが禁じられている。
と一重に言っても、ルールは2つある。

・1つ目は、隣町に自由に移動することが禁止されている。
隣町に移動するためには"検問"と呼ばれる場所を通過して入らなければならない。

・2つ目は、同じ町であってもヒョウタン人が管理している場所や、区域には侵入してはいけない。

このルールのうちどちらか1つを破ったことが貼れたらその場で射殺されることになっている。
でもヒョウタン人が管理しているということは、やはりここにも秘密があるはず。さっきの会話を聞く限りではこの町の巡回兵は少し緩んでいる。
多分少しくらい入ってもバレないだろう。

「よしっ!」

私はそう言うと、林の中を堂々と歩いた。
少し歩くとなにやら、小さいボロ小屋が現れた。古くからこの地にあるようだった。

「そろ~り。そろ~り。」

私は恐る恐るそのボロ小屋に近づいた。

「なんだろ、この違和感。」

ボロ小屋をよく見てみると、なぜか全体に一体感がなくて建物の調和が取れていない。明らかに不自然なのである。でもその正体はこの距離からではつかめなかった。
そこで私はもう少し近づいてみることにした。
すると、ボロ小屋に近づくに連れて違和感が増していった。一体なにがおかしいのだろうか。
もしかして罠があるとかだろうか?

私は注意深く当たりを見回しながら、ちょっとずつそのボロ小屋に近づいた。

「あ!」

そしてボロ小屋に目の前まで近づいたときに、私はようやくその違和感の正体がわかった。

強烈な違和感の正体は、ボロ小屋の雰囲気に合うように、綺麗に整備されたドアだった。
恐らくこのボロ小屋は定期的にヒョウタン帝国軍人が整理しているようだ。
私はこの中にはヒョウタン人の秘密が隠している秘密があるに違いないと思い、好奇心のままにボロ小屋のドアを開けて、部屋の中へ入った。

「真っ暗だなぁー...。なんか湿ってるし...。」 

部屋の中は真っ暗だった。それに空気はじめじめしててまるで、雨の降る寸前の不気味な空気があたりを漂っていた。まるで幽霊が出てくるような薄気味悪い空気に少し怯えながら足を少しずつ進めた。

「ん?なんか光ってるぞ。」

私は暗い部屋の中を注意深く見渡していると、部屋のかなり奥の方に小さなランタンが灯してあった。
その横には、人が屈めばなんとか入れそうなくらいに小さな扉があった。


「んー!んー!開かない!」
「鍵がかかってるのか!くそー!」

私は小さな扉を開けようとしたが、中々開かない。
どうやら鍵がかかっているようだ。
ただ鍵はとても古く、その気になれば無理矢理こじ開けられそうなものだった。

「困ったなぁ...鍵がないと入れないのかぁ...」

さて、どうやってこの鍵を開けようか?
無理矢理こじあけるのでもいいのだが、それだとヒョウタン帝国の巡回兵に後でバレてしまう。
出来るだけ鍵の形を壊さないで、この扉を開けたい。

「よし!こうしよう!」

私は鍵を開ける手がかりがあるか確かめるために、手元にある虫眼鏡を取り出し、鍵穴の中を見た。

「えッ!?」

私は鍵穴の中身が余りにも意外な仕組みだったがために驚いてしまった。
なんと、ボタン式と呼ばれる棒を強く押せば鉤が外れてしまうかなり古いモノだった。

なにか長い棒さえあれば、簡単に鍵を開けることが出来る。
私はポケットに手を突っ込み、適当に長そうなものを探した。

「なんかあったかな~?」
「これは時計...これは日記帳...」

暗闇の中ポケットを漁っていると、なにか手に違和感を感じた。

「ん?なんだこれ。」

それをポケットから出して見てみると。
いつぞやに拾った木の棒が見つかった。
普段から道に落ちていたものを拾う癖がここで役に立ったようだ。

「これで開くといいんだけどな~。」

取り敢えずその木の棒を鍵穴に差し込むと、鍵はカチャンと開いた。
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