俺の旅の連れは美人奴隷~俺だって異世界に来たのならハーレムを作ってみたい~

文字の大きさ
13 / 41
一章「1人目の奴隷」

明日に備えます

しおりを挟む
 ルナに武器は買った。武器というか魔法の杖だ。これで明日何とか街の外で魔物を倒すことができるわけだ。

「いいのが買えてよかったな」
「ありがとうございます。ご主人様」
「さあ、杖の代金も高かったし明日からはバリバリ稼いでいくぞ」
「狙うは一攫千金ですね!」

 そんな都合のいいことなどないと思いつつも、そうやってやる気を高めているのにそれをあえて崩す理由もないのそうだなと相槌を打っておく。モンスター、魔物とも呼ばれる異形の生物は人間の生活に悪い影響を及ぼす。それを退治するのも冒険者の大きな仕事の一つだ。冒険者といえば聞こえはいいが、言ってしまえば軍隊がカバーしきれない部分の仕事を行う何でも屋ということだ。

「浮かれすぎるなよ。魔物も危険なんだからな」
「でも、ご主人様も一緒に戦ってくれるんでしょう? なら大丈夫だと思います」
「根拠のない自信に身を委ねると早死にするからな」

 呆れという感情が適切なのだろう。こんな調子ではルナがいつケガをするかとハラハラするしかないじゃないか。それは勘弁してほしい。これだと旅に各地を旅するのはまだまだ先になりそうかな。そもそも、どこかを拠点にして旅行のような感じで各地を回るっていうのも変える場所があるという点でいいかもしれないな。ま、それももう少ししてルナがきちんとしてから詰めればいいだけの話だ。早急に決める必要もないだろう。

「ご主人様、早くこないと置いて行っちゃいますよ!」

 ルナは元気よく手を振っている。本当に元気な奴だ。今も、かもしれないが、きっと天真爛漫という子供だったのだろう。一緒にいるとこちらまで元気になってくる。良い奴隷を買ったということか。まったく掘り出しものだったな。

「そんな慌てていると転ぶぞ」
「大丈夫ですよ。何もしがらみのない私が転ぶことはありませんから」

 ルナは見事なまでのどや顔をしている。『うぜえ』と感じる程のどや顔だ。こういう顔をされると少しからかいたくなる。今日の夜少し責めてみるか。

「ご主人様、今私に何するか考えていたでしょう」

 お、顔に出ていたかな。

「そんなことないぞ」
「でもすごく悪そうだけど楽しそうな顔をしていましたよ。ご主人様に限らずですが、人がそういう顔をするときは大抵変なことを考えているときです」
「じゃ、ルナはそういう風に何かマゾの性癖に刺さることをされたいということだな。考えておこう」

 ルナは顔を真っ赤にしてそういうことじゃないですと言いながら耳をペタンとさせていた。こういう姿が見られただけでもちょっとは満足だ。

「今日の買い物は楽しかったか?」
「楽しかったと思います。私の生まれた場所は貧しかったですし、奴隷になってからは買い物なんていうことできませんでしたので……」
「そっか」

 確かに性的なことで買っているのも事実だが、それでもなるべく幸せになってほしい。その環境作りは頑張ってやっていこう。

「ご主人様、今日のご飯、何にしますか?」

 マイペースというのはこういうことなのだろう。だが腹は俺も減った。今日もがっつりとしたものが食べたい、というかあの宿屋には基本的にがっつりとしたハイカロリーなものしか置いていない。

「好きなもの頼んでいいぞ。昨日みたいながっつり形のしかないけどな」
「そういうご飯、大好きです!」

 いっぱい食べる君が好きというのはこういうことかな。

 宿屋について昨日と同じように風呂に入った。ルナは昨日よりも少し長めに入っていた。巫女装束は本当に似合っていると思うがひそかに買っておいたネグリジェのような寝間着も非常によく似合っていた。ルナはいつの間にこんなものをと驚いているようだったが、別に構わない。それにあの女店員の見立てなら間違っているということはないのだろう。

「なんだかいいですね。こういうのも」

 ルナもいい表情をしてくれていたので、これを買ったのは正解だったということだ。

「肉もいいけど野菜も食べろよ」

 肉ばかり食べ続けても栄養バランスが偏る。ここで出てくる肉は赤身が多いので脂肪分はあまりないだろうが、それでもタンパク質ばかりになるのはよくない。タンパク質を吸収するためにはビタミンも一緒に取らないといけないはずだ。

 最初のうちは俺も肉ばかりに生活をしていたが、飽き始めていたころに野菜を食べたらその素晴らしさに感動してしまい、人間には野菜が必要であると痛感させたれて以来、食事には野菜もきちんととるようにしているのだ。

「こんなに一度にお肉ばかりの食事はあまり食べたことがなかったので……」
「別に責めているわけじゃない」

 ルナのテンションの浮き沈みは激しくどこがスイッチになっているかいまいちわからない。

「明日だけどな、街の外に出て弱い魔物から倒していってみよう。それと併せて魔法の練習とかをするつもりだけどそれでいいか?」
「魔物……」
「強いのとはやらないから大丈夫。ダメでも死んだり重いけがをすることはないようにするし」
「頑張ります」

 ルナも鼻息荒く行動を決めているみたいだ。これはしばらくいじめたりするのは出来ないな。俺も今日は早く寝ることにしよう。ご飯を食べ終わって部屋に戻って装備の確認をしてから横になろうとするとピコピコと動く綺麗な耳が見える。

「どうした?」
「今日は何もしないんですか?」
「してほしいのか?」
「私、あくまでもご主人様の奴隷なので」

 自分で勝手につけておけと言おうとも思ったが、これも俺の責任かとおもったので、自分でつけさせるのは危ない遊びをするときだけにするしよう。

「ほら手を出して」
「はい」

 二度目ともなれば慣れたもので、さっさと枷をはめていく。自分から嫌だったはずのものを嵌めるように促すなんて変態以外の何物でもないだろうけど、多分これをしないと拗ねてしまうので仕方がない。

「拘束されて喜んでいるところ悪いけどな、さっさと寝ろよ。明日は体力使うからな」
「……分かりました」

 なんだろう。強烈に嫌そうな顔をした気もするが生意気なものだ。ご主人様である俺にそんな顔を見せるなんて。いつかどこかで確実にお仕置きしてやるからな。その後も少しの間、鎖を鳴らす音と、それに呼応するように甘い吐息が聞こえていたのは内緒にしておこう。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...