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12 side高臣 Ⅲ
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部屋に茅島が入ってくると、朝の恒例行事が始まる。
今日一日の予定を頭に入れたら、空いている時間にメールの確認と返信、書類のチェックをし、間に行われる会議に参加をする。
オンラインでの会議に参加をしている時だった。珍しく茅島が部屋に入ってきたのだ。彼が会議中に入ってくるということは、何か大変なことが起きた時だけだった。
茅島はスマホを取り出すと、高臣の目の前でメッセージを送る。会議の内容を聞きながら、さり気なくメールを開いた高臣は、一瞬目を大きく見開いたが、すぐに普段の冷静な高臣に戻った。
『奴らが食いつきました。警察も動き出したようです』
それから茅島の方に視線を送って頷いた。とうとう奴らが動き出し、罠にかかったのだ。これで吉村の父親の事務所に警察の捜査が入るはずだった。
高臣と茅島は知り合いの刑事に事の顛末を話し、杏奈の両親の弁当屋があった土地の地主と祖母を説得し、警察で証言をさせた。
それから数ヶ月、新しい土地を狙っているという情報を入手した警察がとうとう動き出した。
そして先ほどのメール。その土地の地主の元に、あの男が現れたのだ。警察が張り込んでいることも知らずに--。
吉村の父親の法律事務所は様々な事件を担当していて有名だった。その正義の事務所の裏側で行われていた詐欺事件ともなれば、世間の注目を集めることになるだろう。
これで杏奈の肩の荷は下りるだろうか……そんなことを考え、高臣もホッと息を吐いた。
以前杏奈は、詐欺だったことがわかればそれでいいと言っていた。だが高臣はそれでは気が済まなかったのだ。
祖母だけでなく、杏奈をも苦しめた犯人が許せなかった。必ず真実を白日の下に晒すと思いながら、調査の動向を注視していた。
その時だった。高臣のスマホにニュース速報が届く。
『吉村法律事務所に家宅捜査が入る。土地詐欺事件に関与か』
高臣はほくそ笑む。ようやく事件を明るみにすることが出来た。これで杏奈も安心しただろう。彼女の笑顔を想像し、高臣は幸せそうな笑顔を浮かべた。
今日一日の予定を頭に入れたら、空いている時間にメールの確認と返信、書類のチェックをし、間に行われる会議に参加をする。
オンラインでの会議に参加をしている時だった。珍しく茅島が部屋に入ってきたのだ。彼が会議中に入ってくるということは、何か大変なことが起きた時だけだった。
茅島はスマホを取り出すと、高臣の目の前でメッセージを送る。会議の内容を聞きながら、さり気なくメールを開いた高臣は、一瞬目を大きく見開いたが、すぐに普段の冷静な高臣に戻った。
『奴らが食いつきました。警察も動き出したようです』
それから茅島の方に視線を送って頷いた。とうとう奴らが動き出し、罠にかかったのだ。これで吉村の父親の事務所に警察の捜査が入るはずだった。
高臣と茅島は知り合いの刑事に事の顛末を話し、杏奈の両親の弁当屋があった土地の地主と祖母を説得し、警察で証言をさせた。
それから数ヶ月、新しい土地を狙っているという情報を入手した警察がとうとう動き出した。
そして先ほどのメール。その土地の地主の元に、あの男が現れたのだ。警察が張り込んでいることも知らずに--。
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