50 / 101
第50話 黒曜の峰、そして廃坑道の闇
しおりを挟む
翌朝、俺たち三人は、街の北門から『黒曜の峰』を目指して出発した。
街の喧騒が遠ざかるにつれ、周囲の景色は次第に荒涼としたものへと変わっていく。緑は減り、ごつごつとした岩肌が目立つようになる。空気も、心なしかひんやりとしてきた。
「うぉー! なんか、空気が違うね! ワクワクする!」
リリアは、まるでピクニックにでも行くかのように、元気いっぱいだ。その手には、しっかりと愛用の剣が握られているが。
「気を引き締めていきなさい、リリア。ここから先は、低級とはいえ、凶暴な魔物も出現しますわよ」
エレノラさんが、いつものようにリリアを諌める。彼女自身も、今日は動きやすい冒険者向けのローブを身にまとい、その表情には油断がない。
そして俺は……言うまでもなく、緊張でガチガチだった。道中、茂みがガサリと揺れるたびに、心臓が飛び跳ねる。胃薬は……うん、しっかり持ってきた。
半日ほど歩き続け、俺たちはついに黒曜の峰の麓にたどり着いた。
見上げる山々は、その名の通り、黒々とした岩肌を剥き出しにし、鋭い峰々が空を突くように連なっている。吹き抜ける風は冷たく、どこか不吉な気配すら漂っていた。
「……ここが、黒曜の峰……」
思わず、ごくりと唾を飲み込む。こんな場所に、本当に『月長石』なんてあるのだろうか? そして、サイラスのような奴が、わざわざこんな場所に来るのだろうか?
「目的の廃坑道は、あちらの中腹ですわ。ここからは、更に道が悪くなりますから、足元に注意して」
エレノラさんに導かれ、俺たちは険しい山道を登り始めた。
やがて、俺たちは目的の廃坑道の入り口らしき場所にたどり着いた。山の斜面に、ぽっかりと口を開けた、黒い穴。入り口付近には、腐りかけた木材の支柱が残っており、かつてここが鉱山であったことを示している。
「……入るぞ」
俺は、意を決して、松明(これもエレノラさん特製、長時間燃焼タイプ)に火を灯す。リリアも、剣を抜き放ち、警戒態勢を取る。
エレノラさんが、入り口付近に簡単な探知魔法をかけ、罠がないことを確認した後、俺たちは、ついに廃坑道の闇へと足を踏み入れた。
中は、ひんやりとした空気が淀み、カビと土の匂いがした。壁からは、絶えず水が滴り落ち、その音が不気味に反響している。松明の明かりが届く範囲は限られており、その先の闇は、まるで生き物のように濃く、深く見えた。
「うわ……なんか、本当に出そう……」
リリアが、小声で呟く。何が、とは言わないが、言いたいことは分かる。
「静かに。気配を探りながら進みますわよ」
エレノラさんが先頭に立ち、俺、リリアの順で、慎重に坑道を進んでいく。
俺は、エレノラさんにもらった『魔力感知の水晶』を握りしめ、周囲の魔力の流れに意識を集中させる。……が、今のところ、特に異常は感じられない。ただ、この場所全体が、何か重苦しい魔力の名残のようなものに満ちている気はした。
坑道は、迷路のように複雑に入り組んでいた。エレノラさんが持つ古い地図と、彼女自身の探知能力を頼りに、俺たちは目的の『月長石』が産出される可能性があるという、比較的深い層へと向かう。
途中、巨大な蝙蝠のような魔物に遭遇しかけたが、エレノノラさんが素早く放った光魔法で追い払い、戦闘は回避できた。……よかった、俺のヘナチョコバリアの出番はなかった。
どれくらい進んだだろうか。坑道が少し開けた場所に出た。そこは、かつて鉱石を採掘していたのだろう、壁にはいくつもの穴が穿たれ、古い採掘道具のようなものがいくつか転がっていた。
「……ん?」
その時、壁の一点を照らしていた松明の光が、何かを反射した。
俺が近づいてみると……それは、黒曜石の岩盤に付けられた、比較的新しい『削り跡』だった。それも、素人が手当たり次第に掘ったようなものではなく、明らかに熟練した技術で、特定の鉱脈を狙って削り取られたような……そんな跡だ。
「エレオノラさん、リリア! これ!」
俺が二人を呼ぶと、彼女たちもすぐに異変に気づいた。
「……これは……間違いなく、最近つけられた跡ですわね。それも、かなり手際が良い……」
エレノラさんが、厳しい顔で削り跡を調べる。
「もしかして……これが、月長石を掘った跡……?」
リリアが尋ねる。
「可能性は高いですわ。そして……これほど綺麗に、ピンポイントで鉱脈を掘り当てる技術……並の鉱夫や冒険者ではありません」
つまり……?
「……サイラス……あるいは、『月影のギルド』の者が、ここで月長石を採掘していた……?」
俺の口から、震える声が漏れた。
俺たちは、顔を見合わせる。
ついに、俺たちは、彼らの『活動の痕跡』を、直接目の当たりにしたのかもしれない。
だが、喜んでいる場合ではない。もし、彼らがまだこの近くにいるとしたら……?
俺たちは、改めて周囲への警戒を強め、息を殺す。
この廃坑道の闇の奥に、一体何が潜んでいるのか?
俺たちの調査は、新たな局面……そして、おそらくは新たな危険へと、足を踏み入れようとしていた。
街の喧騒が遠ざかるにつれ、周囲の景色は次第に荒涼としたものへと変わっていく。緑は減り、ごつごつとした岩肌が目立つようになる。空気も、心なしかひんやりとしてきた。
「うぉー! なんか、空気が違うね! ワクワクする!」
リリアは、まるでピクニックにでも行くかのように、元気いっぱいだ。その手には、しっかりと愛用の剣が握られているが。
「気を引き締めていきなさい、リリア。ここから先は、低級とはいえ、凶暴な魔物も出現しますわよ」
エレノラさんが、いつものようにリリアを諌める。彼女自身も、今日は動きやすい冒険者向けのローブを身にまとい、その表情には油断がない。
そして俺は……言うまでもなく、緊張でガチガチだった。道中、茂みがガサリと揺れるたびに、心臓が飛び跳ねる。胃薬は……うん、しっかり持ってきた。
半日ほど歩き続け、俺たちはついに黒曜の峰の麓にたどり着いた。
見上げる山々は、その名の通り、黒々とした岩肌を剥き出しにし、鋭い峰々が空を突くように連なっている。吹き抜ける風は冷たく、どこか不吉な気配すら漂っていた。
「……ここが、黒曜の峰……」
思わず、ごくりと唾を飲み込む。こんな場所に、本当に『月長石』なんてあるのだろうか? そして、サイラスのような奴が、わざわざこんな場所に来るのだろうか?
「目的の廃坑道は、あちらの中腹ですわ。ここからは、更に道が悪くなりますから、足元に注意して」
エレノラさんに導かれ、俺たちは険しい山道を登り始めた。
やがて、俺たちは目的の廃坑道の入り口らしき場所にたどり着いた。山の斜面に、ぽっかりと口を開けた、黒い穴。入り口付近には、腐りかけた木材の支柱が残っており、かつてここが鉱山であったことを示している。
「……入るぞ」
俺は、意を決して、松明(これもエレノラさん特製、長時間燃焼タイプ)に火を灯す。リリアも、剣を抜き放ち、警戒態勢を取る。
エレノラさんが、入り口付近に簡単な探知魔法をかけ、罠がないことを確認した後、俺たちは、ついに廃坑道の闇へと足を踏み入れた。
中は、ひんやりとした空気が淀み、カビと土の匂いがした。壁からは、絶えず水が滴り落ち、その音が不気味に反響している。松明の明かりが届く範囲は限られており、その先の闇は、まるで生き物のように濃く、深く見えた。
「うわ……なんか、本当に出そう……」
リリアが、小声で呟く。何が、とは言わないが、言いたいことは分かる。
「静かに。気配を探りながら進みますわよ」
エレノラさんが先頭に立ち、俺、リリアの順で、慎重に坑道を進んでいく。
俺は、エレノラさんにもらった『魔力感知の水晶』を握りしめ、周囲の魔力の流れに意識を集中させる。……が、今のところ、特に異常は感じられない。ただ、この場所全体が、何か重苦しい魔力の名残のようなものに満ちている気はした。
坑道は、迷路のように複雑に入り組んでいた。エレノラさんが持つ古い地図と、彼女自身の探知能力を頼りに、俺たちは目的の『月長石』が産出される可能性があるという、比較的深い層へと向かう。
途中、巨大な蝙蝠のような魔物に遭遇しかけたが、エレノノラさんが素早く放った光魔法で追い払い、戦闘は回避できた。……よかった、俺のヘナチョコバリアの出番はなかった。
どれくらい進んだだろうか。坑道が少し開けた場所に出た。そこは、かつて鉱石を採掘していたのだろう、壁にはいくつもの穴が穿たれ、古い採掘道具のようなものがいくつか転がっていた。
「……ん?」
その時、壁の一点を照らしていた松明の光が、何かを反射した。
俺が近づいてみると……それは、黒曜石の岩盤に付けられた、比較的新しい『削り跡』だった。それも、素人が手当たり次第に掘ったようなものではなく、明らかに熟練した技術で、特定の鉱脈を狙って削り取られたような……そんな跡だ。
「エレオノラさん、リリア! これ!」
俺が二人を呼ぶと、彼女たちもすぐに異変に気づいた。
「……これは……間違いなく、最近つけられた跡ですわね。それも、かなり手際が良い……」
エレノラさんが、厳しい顔で削り跡を調べる。
「もしかして……これが、月長石を掘った跡……?」
リリアが尋ねる。
「可能性は高いですわ。そして……これほど綺麗に、ピンポイントで鉱脈を掘り当てる技術……並の鉱夫や冒険者ではありません」
つまり……?
「……サイラス……あるいは、『月影のギルド』の者が、ここで月長石を採掘していた……?」
俺の口から、震える声が漏れた。
俺たちは、顔を見合わせる。
ついに、俺たちは、彼らの『活動の痕跡』を、直接目の当たりにしたのかもしれない。
だが、喜んでいる場合ではない。もし、彼らがまだこの近くにいるとしたら……?
俺たちは、改めて周囲への警戒を強め、息を殺す。
この廃坑道の闇の奥に、一体何が潜んでいるのか?
俺たちの調査は、新たな局面……そして、おそらくは新たな危険へと、足を踏み入れようとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる