ご主人様の安寧を守るのは当然です!

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本編

9、ご主人様の悩みの種を見つけろ

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注文は大きなタッチパネルで行い、その時に支払いもするらしい。
皆、慣れた手つきでタッチし、学生証をかざしていた。

桜堂学園の学生証にはICチップがついていて、学園内の買い物は全てキャッシュレスとなっている。

順番となり、俺も大きな液晶から食べたいメニューを注文して、学生証をかざす。
そして、カトラリーをのせたトレーを持ち、サラダ、スープ、メイン料理、ドリンクと受け取っていった。

Aランチはどうやら洋食らしい。
メインはビーフシチューのポットパイでいい匂いが鼻をくすぐった。

一方椎葉は、自身の分と八重坂の文を軽々持っていた。

料理を手に入れた俺たちは、八重坂の座っているであろう角の方に向かった。


「本当にすみっこを選んだんだね。」
「もちろん。目立たず、更に全体も見渡せるから、ここはベストポジションだよ。」
「八重坂は、人間観察好きだなー。」
「萌えは生きる動力源。」

席に着き、いただきますと手を合わせ、料理を食べていく。

「ん…!美味しいね。」
「確かに。中の牛肉もホロホロだ。椎葉は…相変わらずすごいな。」
「ほうは?…はんはふひふほほはらいほ…」
「食べ終わってから話せ!汚い!」
「…タンパク質とか色々取らないと、栄養管理の方で言われるからなぁ。」
「そういえば、スポーツ特待生だっけ?なんのスポーツやってるの?」
「サッカーやってる。」
「へぇ…すごいねー!」

話に花が咲き、時折美味しい料理に舌鼓を打つ。

どんどん食べ進め、ドリンクを口にしていたときだった。

学食の入り口の方が騒つきだした。

「佐藤、ちょっと気をつけた方がいいかも。」

八重坂から声をかけられ、何に気をつければと思っていると、耳を手で覆うようにと指示される。

叫び声に近いような歓声が響いた。

「!?、え、え?何これ。」
「あー、佐藤入学式参加してないもんな。俺もう慣れてきた。」
「ふふ、これはな佐藤くん!食堂イベント、生徒会登場だよ!」
「生徒会?」

生徒会といえば、創哉様がいるはずだ。
人気は出ているだろうと思っていたが、こんなにも騒がれているのか、とどこか距離を感じた気がした。

「今日も、姫と一緒っぽいね。」
「姫…上月の事か。確かに女子っぽいよな。」

いつの間にか双眼鏡を取り出した八重坂が人の隙間から見えたのか、情報を教えてくれる。

「会長と、副会長…書記…かな?あぁ…あんなクールな副会長のデレデレした顔やばいね!」
「そ、そぅ…、う宇留島くんはいる?」

思わず八重坂に尋ねる。

「?庶務の宇留島様は…いないっぽいよ。…あーそうだったよね、佐藤ちゃんは、宇留島様が気になってるんだもんね!ねぇ、そういえば、どこで出会ったの?姫と生徒会の人たちより、俺そっちのがドキドキする!」
「ち、違うから!」

姿がないことにどこかホッとする。
きっと、俺のご主人様は違うのだということだろう。

ニヤニヤと俺の反応を楽しむ八重坂から、双眼鏡を奪い、人混みを覗いた。


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