百万文字の世界

魔狼ちゃん

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百万文字の世界3rd

14.

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✴︎
「このノートなにかしら?」
 また,ある人が拾う。
 そのノートは,血まみれになっていた。
「ちょっと汚いけど,何か書けそうね」
 その拾った人は,ただの騎士だった。
✴︎
「可燃性のあるものだけど、燃えないね」
 ノートを薪の材料にしようと思ったらしいが燃えなかった。
「ノートには,ダメなことって書いてあるのに、やるなんて、ダメなことする姐さんね」
「あら?あなただけには,言われたくないわ」
 姉妹で喧嘩する。
 ほど仲がいいと言う言葉は,ある。
「さて、このノートどうしようか?」
「捨てちゃいなよ」
「捨てちゃうの?」
「捨てるんだよ?」
「駄目よ」
「なんで?」
「だって,持ち主が……」
「いるわけないでしょ。こんな汚いノート」
「そ,そうかもしれないけど」
「興味あるの?」
「ま,まぁ?」
「じゃ,もっときなよ。姐さん」
「いいのかしら?」
「私が言うことじゃないけど,誰もそんなノートほしがらないと思うよ」
「なんで?」
 妹は、黙る。
 そして,重い沈黙が今までの雰囲気をぶち壊す。
「呪われてるから」
 姉は,そのノートを落とした。
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