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第一章
11.
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✴︎
結局そのあとは,ただの迷宮探索だと思っていた。
否、迷宮のモンスターは,弱いと思っていた。
多少のかすり傷程度は,当たり前の様に食らう日々だったが、異常なほどに強いモンスターと出会った時があった。
そして、現在、百五十層への階段。要は,まだ、百四十九層なのだが、
「引き返す?どうする?」
「どうしようか……」
俺は,そこで初めて、悩んだ。
いままで、簡単だと思っていた迷宮が、最後の最後で強かったなんてこと、たくさんあった。
だから、そこまで気にすることは,ないんだと思う。
だけど、何か、引っかかっていた。
この先、何か、いけないものがいる。
だから、この迷宮のモンスターが厄介になった。
だから、百層のエリアボスが復活した。
と考えるのが妥当だろうか。
俺は,百層のエリアボスは,てっきり、人が用意したものだと思っていたが、この強さのモンスターが増えると、百層のエリアボスは,この迷宮主が用意したものであると考えることができる。
これも、あくまで、俺の予測でしかないが。
しかし、ここで、この迷宮探索をやめてしまったら、俺は,今月のお小遣いが稼ぐことができない。
家でいくら暮らしていると、言えど、お小遣いは,自分で稼ぐのがうちのルールだ。
だから、お小遣いが欲しい。
なら、ここで探索を止めるのは,ダメだ。
でも、ここから先は,危険だ。
なら、ここから先は,俺だけで行けば良くないか。
ここから先で、カラミラがリスクを負う必要は,ないはずだ。
だから、カラミラには,ここで,降りてもらう。
そう言おうと,カラミラの方を見て、
「ね、ここから,さらに降りましょ」
カラミラは,そう言った。
「はぁ?何を言ってるんだ?」
俺は,そこで猛反論した。
「お前だけでも帰れっ!」
しかし,それは,カラミラも言いたいことだった。
「それなら,貴方も帰りなさい!」
「ダメだ。ここは,俺でないといけない。俺が攻略しないといけない」
「何が貴方を縛っているの?」
「縛っているんじゃない。これが俺のすべきことなんだ」
そしたら,彼女は,笑って、
「ならしょうがないね」
そう言った。
しかし,彼女は,その後に、
「私も降りるよ。それなら」
「な……」
「貴方、無茶しすぎる傾向にあるからね?」
彼女は,そう言って、笑った。
なんだか,その笑みは,女神のように見えた。
結局そのあとは,ただの迷宮探索だと思っていた。
否、迷宮のモンスターは,弱いと思っていた。
多少のかすり傷程度は,当たり前の様に食らう日々だったが、異常なほどに強いモンスターと出会った時があった。
そして、現在、百五十層への階段。要は,まだ、百四十九層なのだが、
「引き返す?どうする?」
「どうしようか……」
俺は,そこで初めて、悩んだ。
いままで、簡単だと思っていた迷宮が、最後の最後で強かったなんてこと、たくさんあった。
だから、そこまで気にすることは,ないんだと思う。
だけど、何か、引っかかっていた。
この先、何か、いけないものがいる。
だから、この迷宮のモンスターが厄介になった。
だから、百層のエリアボスが復活した。
と考えるのが妥当だろうか。
俺は,百層のエリアボスは,てっきり、人が用意したものだと思っていたが、この強さのモンスターが増えると、百層のエリアボスは,この迷宮主が用意したものであると考えることができる。
これも、あくまで、俺の予測でしかないが。
しかし、ここで、この迷宮探索をやめてしまったら、俺は,今月のお小遣いが稼ぐことができない。
家でいくら暮らしていると、言えど、お小遣いは,自分で稼ぐのがうちのルールだ。
だから、お小遣いが欲しい。
なら、ここで探索を止めるのは,ダメだ。
でも、ここから先は,危険だ。
なら、ここから先は,俺だけで行けば良くないか。
ここから先で、カラミラがリスクを負う必要は,ないはずだ。
だから、カラミラには,ここで,降りてもらう。
そう言おうと,カラミラの方を見て、
「ね、ここから,さらに降りましょ」
カラミラは,そう言った。
「はぁ?何を言ってるんだ?」
俺は,そこで猛反論した。
「お前だけでも帰れっ!」
しかし,それは,カラミラも言いたいことだった。
「それなら,貴方も帰りなさい!」
「ダメだ。ここは,俺でないといけない。俺が攻略しないといけない」
「何が貴方を縛っているの?」
「縛っているんじゃない。これが俺のすべきことなんだ」
そしたら,彼女は,笑って、
「ならしょうがないね」
そう言った。
しかし,彼女は,その後に、
「私も降りるよ。それなら」
「な……」
「貴方、無茶しすぎる傾向にあるからね?」
彼女は,そう言って、笑った。
なんだか,その笑みは,女神のように見えた。
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