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第一章

12.

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 そして,俺たちは,百五十層に降りた。
 そこは,あたり一面、石だらけだった。
 なんの変哲もない石。
 それが無造作置かれていた。

「なるほどな」
「え?」
「ここには,エリアボスが存在しない。なぜなら,もうすでに誰かかが,ここにきて,殺している」
「な、なら……」
「殺したのは,人じゃない」

 俺は,そう言って、奥を見る。

「ここのモンスターだ」

 さらにそう言って、振り返り、

「お前だよ。カラミラ」

 俺は,そうカラミラに告げた。
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