地下牢に閉じ込められていたシリアスキラーが20年後に突然解放されたら、勇者は、雑魚だった。

魔狼ちゃん

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第三章

81.

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✴︎
 俺は、生まれつきクソ体質だった。
 ゴミだった。
 クソだった。
 死にたかった。
 だって、魔族の始祖だから。
 多分、生まれつきだったと思う。
 魔族以外の生き物を殺すことでスペックが上がる。
 そして、魔族のスペックも上げることができる。
 ヘスティアに施しているのは、その応用版だ。
 そもそも、俺は、シリアスキラーとして、二十年間、人族殺し続けた。
 だから、だろう。
 感覚が麻痺っていた。
 人を殺すことに快感を覚え、人を殺す叫び声が喜びに聞こえる。
 周りからは、悪魔だと評されていた。
 でも、自分は、殺しではなく、欲求を満たしているだけだと思っていた。
 でも、今は、その感覚がずれていたことに気づいた。
 だから、俺は、アサルトと名付けて、その感覚、感情、態度を仕舞い込んだ。
 でも、いつか出さないといけない。
 だって、俺がこのアサルトを渡された理由は、

『……殺すため』

 だから、いつか出さないといけない。
 それは、わかってるだけど、怖い。
 自分が今は、限りなく怖い。
 もし、ここで解放して、他人をさらに傷つけたりしたら、俺は、どう向き合ったら、いいのかわからない。
 また、殺してしまうのでは、ないかという感情に駆られる。
 二十年の時を経て、仕舞い込んだアサルトという負の感情をまた、外に出すのか、俺は。
 そして、また、あの時と同じように

『皆殺しにする』

 のか。
 やはり、わからない。
 やっぱり殺してしまうのかもしれないし、殺さないのかもしれない。
 でも、できるだけ抑えたい。
 だって、今いる空間が俺にとってとても幸せであるから。
 ただ、それだけだ。
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