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エルフで菜食主義だったら駄目なのかよ
恩師のセサミバンズ・相談添え
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よし、夕飯を作るか。
今回はマレスは勿論ロリババアにマットさん、サーマにペグさん、領主とアンカーにグリルまで一緒だからかなりの量を作らねば。
てか何で俺1人で全員の分を作らねばならんのだ?
だが領主に弱味を握られている以上は仕方ない、とりあえず人数分を纏めて作れるベーコンスープを……お、牡蠣とクルエビがあった。
ならスープはいつぞやのブイヤベースにしよう。
クルエビはキャリの好物でもあるし美味いからな、文句はあるまい。
他にも必ず作らされるエビフライも揚げて、いっそベーコンもフライにしてみるか。
ウシのベーコンは結婚式に使うが俺達が食う為に持ってきたブタのベーコンで作れば問題ないだろ。
だがフライといってもトンカツ風にするか、天ぷら風にするか、ジョニーさんが作るアメリカ式にするかが問題だな。
ってコーンスターチがないんだった……ジョニーさん風にするのは無理か。
更にエビフライにはパン粉を使うしトンカツ風にしたら色々と被っちまう、よって天ぷらにしよう。
小麦粉を水で溶いて、タマネギとチーズをベーコンで巻いて、潜らせたら揚げる……味付けはチーズとベーコンで充分だとは思うが軽く塩も振っておこう。
衣には卵を使いたかったがフライでタップリ使っていたからな、仕方ない。
後はどうするか……
「ボーイ、言い忘れていたが俺が持ち込んでたセサミバンズがある、そいつでハンバーガーを頼むぜ」
「解った……けどこの世界にゴマなんてあったっけか?」
「セサミは俺が元の世界から持ち込んだ種から栽培したんだ、コーンと同様に必要なら言いな……アンドゥイユと交換してやる」
それ、こっちのが損になりそうなんだが……まあいいか。
ゴマは栄養が豊富で製菓材料でもあるし、使い道は山ほどある。
とりあえずメインはハンバーガーで決定だな。
今回はバンズを持ってきたジョニーさんの好みに合わせてブタの挽肉のみのハンバーグを焼いて、やや厚めにスライスしたタマネギとトマト、厚切りベーコン、みじん切りのピクルス、忘れちゃいけないチーズを挟もう。
ジョニーさんは普通のバンズならまだしもセサミバンズを炙るのは好きじゃないからこのままでいい。
味付けはバンズにマスタードとマヨネーズを混ぜた物をタップリと塗れば……いや、あのロリババアは確実にマスタードも苦手だろうからマヨネーズのみのハンバーガーを作っておこう。
後は夕飯を待つだけだな……おっと、俺とジョニーさんの分には酢漬けにした唐辛子の薄切りを挟んでおかねば。
そういやグリルとアンカーも辛いのが好きだったし領主もあの甘いカニと一緒だったとはいえ辛味しかないソースを平気で食っていたか……その分も挟んでおこう。
一応解りやすくする為にマヨネーズのみのハンバーガーは串を刺して、酢漬けの唐辛子入りには金串を刺して、と。
「ほぅ、ブイヤベースを作りながら一丁前にハンバーガーの味分けもしやがるとはな……成長したもんだ」
「いや、見るなとは言わんけど暇なら手伝ってくれよ」
「別に暇をもて余していた訳じゃないさ、明日の式の下準備もあったし参加する人数も調べて更にマレスにも説明してたんだぜ」
そういやメニューを丸投げしていたせいか、その事を失念していたな……
ベーコン・エクスプロージョンをアンチョビソースで食わせるとは聞いていたけど。
「ま、来る前に想定していた人数とほぼ同じだったからな……予定通りのメニューで行くぜ」
「おう」
「おっと、先に言っておくがベーコン・エクスプロージョンをつまみ食いしやがったらタダじゃおかないぞ」
「……自信はないが解った」
「ボーイ、そこは断言しろ」
そうは言ってもベーコン・エクスプロージョンだからなぁ……
実物を見て食欲を抑えられる自信はマジでない。
「これが噂に聞いたブイヤベースとやらか……確かに酒と合うな」
「マントル、明日は式だ……程々にな」
「う、うむ」
何か早くも領主を尻に敷いていやがるなアンカー……
人の事を言える立場でもないが何でこの世界の男は女性に弱いんだ?
マットさんやペグさんもロリババアやサーマには逆らえないっぼいし、ジョニーさんは言わずもがな。
まあサーマだけは逆らったら全身の骨を砕かれそうな気がしなくもないが。
「ワイフ所かストロベリーやお嬢ちゃん、更には自分の弟子にすら逆らえんボーイにだけは言われたくないな」
「……返す言葉もない」
だが内容にもよるけどマレスはギリギリ何とかなるぞ?
可愛い妹かキャリと一緒にお願いされるから断れないだけで。
「そうだ、ジョニーさんに相談があるんだが……マレスにサンタマリアを渡す口実が思い付かなくてな」
「ほぅ、確かにあのサンタマリアは良い物だからな……可愛い弟子にプレゼントしてやりたいというその気持ちは解らんでもない」
可愛い妹やキャリが世話になってるからっていうのもあるけどな。
だが本人は萎縮しちまってるんだよなぁ。
「ま、妥当な所でバースデイか……また何かしらのテストでもしてやるんだな」
テストは思い付かんがそうだな、誕生日プレゼントなら何も不自然な事はないか。
確かマレスの誕生日は年明けの翌日とか言ってたから……あんこうを食った翌月ぐらいか。
となれば野菜狂信者に肉か魚をおみまいしてワイヤーを入手せねばならんが、今回と次回で何とかなるだろうか?
無理なら無理でウチのを渡すけど。
今回はマレスは勿論ロリババアにマットさん、サーマにペグさん、領主とアンカーにグリルまで一緒だからかなりの量を作らねば。
てか何で俺1人で全員の分を作らねばならんのだ?
だが領主に弱味を握られている以上は仕方ない、とりあえず人数分を纏めて作れるベーコンスープを……お、牡蠣とクルエビがあった。
ならスープはいつぞやのブイヤベースにしよう。
クルエビはキャリの好物でもあるし美味いからな、文句はあるまい。
他にも必ず作らされるエビフライも揚げて、いっそベーコンもフライにしてみるか。
ウシのベーコンは結婚式に使うが俺達が食う為に持ってきたブタのベーコンで作れば問題ないだろ。
だがフライといってもトンカツ風にするか、天ぷら風にするか、ジョニーさんが作るアメリカ式にするかが問題だな。
ってコーンスターチがないんだった……ジョニーさん風にするのは無理か。
更にエビフライにはパン粉を使うしトンカツ風にしたら色々と被っちまう、よって天ぷらにしよう。
小麦粉を水で溶いて、タマネギとチーズをベーコンで巻いて、潜らせたら揚げる……味付けはチーズとベーコンで充分だとは思うが軽く塩も振っておこう。
衣には卵を使いたかったがフライでタップリ使っていたからな、仕方ない。
後はどうするか……
「ボーイ、言い忘れていたが俺が持ち込んでたセサミバンズがある、そいつでハンバーガーを頼むぜ」
「解った……けどこの世界にゴマなんてあったっけか?」
「セサミは俺が元の世界から持ち込んだ種から栽培したんだ、コーンと同様に必要なら言いな……アンドゥイユと交換してやる」
それ、こっちのが損になりそうなんだが……まあいいか。
ゴマは栄養が豊富で製菓材料でもあるし、使い道は山ほどある。
とりあえずメインはハンバーガーで決定だな。
今回はバンズを持ってきたジョニーさんの好みに合わせてブタの挽肉のみのハンバーグを焼いて、やや厚めにスライスしたタマネギとトマト、厚切りベーコン、みじん切りのピクルス、忘れちゃいけないチーズを挟もう。
ジョニーさんは普通のバンズならまだしもセサミバンズを炙るのは好きじゃないからこのままでいい。
味付けはバンズにマスタードとマヨネーズを混ぜた物をタップリと塗れば……いや、あのロリババアは確実にマスタードも苦手だろうからマヨネーズのみのハンバーガーを作っておこう。
後は夕飯を待つだけだな……おっと、俺とジョニーさんの分には酢漬けにした唐辛子の薄切りを挟んでおかねば。
そういやグリルとアンカーも辛いのが好きだったし領主もあの甘いカニと一緒だったとはいえ辛味しかないソースを平気で食っていたか……その分も挟んでおこう。
一応解りやすくする為にマヨネーズのみのハンバーガーは串を刺して、酢漬けの唐辛子入りには金串を刺して、と。
「ほぅ、ブイヤベースを作りながら一丁前にハンバーガーの味分けもしやがるとはな……成長したもんだ」
「いや、見るなとは言わんけど暇なら手伝ってくれよ」
「別に暇をもて余していた訳じゃないさ、明日の式の下準備もあったし参加する人数も調べて更にマレスにも説明してたんだぜ」
そういやメニューを丸投げしていたせいか、その事を失念していたな……
ベーコン・エクスプロージョンをアンチョビソースで食わせるとは聞いていたけど。
「ま、来る前に想定していた人数とほぼ同じだったからな……予定通りのメニューで行くぜ」
「おう」
「おっと、先に言っておくがベーコン・エクスプロージョンをつまみ食いしやがったらタダじゃおかないぞ」
「……自信はないが解った」
「ボーイ、そこは断言しろ」
そうは言ってもベーコン・エクスプロージョンだからなぁ……
実物を見て食欲を抑えられる自信はマジでない。
「これが噂に聞いたブイヤベースとやらか……確かに酒と合うな」
「マントル、明日は式だ……程々にな」
「う、うむ」
何か早くも領主を尻に敷いていやがるなアンカー……
人の事を言える立場でもないが何でこの世界の男は女性に弱いんだ?
マットさんやペグさんもロリババアやサーマには逆らえないっぼいし、ジョニーさんは言わずもがな。
まあサーマだけは逆らったら全身の骨を砕かれそうな気がしなくもないが。
「ワイフ所かストロベリーやお嬢ちゃん、更には自分の弟子にすら逆らえんボーイにだけは言われたくないな」
「……返す言葉もない」
だが内容にもよるけどマレスはギリギリ何とかなるぞ?
可愛い妹かキャリと一緒にお願いされるから断れないだけで。
「そうだ、ジョニーさんに相談があるんだが……マレスにサンタマリアを渡す口実が思い付かなくてな」
「ほぅ、確かにあのサンタマリアは良い物だからな……可愛い弟子にプレゼントしてやりたいというその気持ちは解らんでもない」
可愛い妹やキャリが世話になってるからっていうのもあるけどな。
だが本人は萎縮しちまってるんだよなぁ。
「ま、妥当な所でバースデイか……また何かしらのテストでもしてやるんだな」
テストは思い付かんがそうだな、誕生日プレゼントなら何も不自然な事はないか。
確かマレスの誕生日は年明けの翌日とか言ってたから……あんこうを食った翌月ぐらいか。
となれば野菜狂信者に肉か魚をおみまいしてワイヤーを入手せねばならんが、今回と次回で何とかなるだろうか?
無理なら無理でウチのを渡すけど。
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