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偶吟悠遠常世奇譚 総攬の旅苞
シーン3 能郷白山中、麓付近
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(シーン3 能郷白山中、麓付近)
SE:山の木々の音や鳥や虫の声
三郎「目的地を目前に、気持ちいい青空と清々しい風、更に美しいお嬢さん方も傍に居て、どう考えたって俺中心に世界が回ってるってこの時に、さっきから、うろちょろうろちょろと!」
SE:刀を抜く音
三郎「いい加減、姿を見せやがれってんだ。てめぇら」
SE:数人の間者(忍)が現れる音
間者A「気付いていたとはな、どうやら多少は出来るらしい」
SE:指を鳴らして合図。合図と同時に複数の間者がそれぞれの武器を構える音
三郎「あんだけ殺気ビンビン向けられて、気付かねぇ方がおかしいだろ。ったく、いつまで経っても仕掛けてこねえから、思わず声かけちまったじゃねぇか」
吉法師「つけられ始めてから、約一刻……若君にしては、耐えておられた方ですね」
藤吉郎「そ、そうですか? もう半刻以上前から、三郎さんの不機嫌な空気を感じていたんですけど……」
吉法師「それはそうなのですけれどね。ちゃんと人里離れた山奥に入るまで、刀を抜かなかったので」
三郎「おめぇら、後ろでごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ。ほら、行くぞ。吉!」
吉法師「はいはい」
三郎「返事は一回!」
吉法師「どの口が仰るのか……。では、藤吉郎殿、危険ですからお濃殿と帰蝶殿を連れて、あちらの茂みへ」
藤吉郎「は、はい! お気を付けて」
SE:三郎が間者と戦う音
圧倒的に三郎が強いので、主に間者の叫び声やうめき声。三郎の楽しそうな笑い声。
藤吉郎「……って、心配する必要もなさそうですけど」
吉法師「なんだかんだ言って、若君はお強いですからね。さてと、では私もお手伝いすると致しましょう」
藤吉郎「お濃さんと、帰蝶さんは、こちらへ……」
帰蝶「は、はい」
SE:藤吉郎・お濃・帰蝶が小走りで茂みに隠れる音。三郎・吉法師が間者と戦う音。
三郎「吉、左に回れるな」
吉法師「御意」
SE:三郎と吉法師が走る音。
連携によって簡単に倒されていく間者達。戦う音は遠くで続いている。楽しそうな三郎の声がたまに聞こえる
帰蝶「三郎様と吉法師様って、とてもお強いのですね。私、ただ調子の良いだけの殿方かと思っていましたわ」
藤吉郎「確かに、普段と比べると人が変わったみたいですよね。でも、腕は確かですよ。俺、そんなに長く一緒に旅をしている訳じゃないですけど、すぐに厄介事に首を突っ込むだけあって、お二人が小さな怪我をした所さえ、見た事がないですから」
帰蝶「まぁ、そうなんですか! 三郎様の強引さは、強さの自信から来てらっしゃるのかしら?」
藤吉郎「あぁ、それは言えるかも」
お濃(男性声)「(呟き)戦いにおいては天才的だな。あいつには勝利しか見えていないと言ったところか。それにあの吉法師といったか……奴との信頼関係が出来上がっている。目付のような事を言っていたが、恐らくあれは忍びか影の類い……」
帰蝶「もう、お濃様ったらまた……」
お濃(男性声)「(呟き)あの二人が組んでいる限り、いくら訓練された忍びとはいえ生半可な人数では太刀打ち出来ん」
帰蝶「お濃様! お濃様っ!」
お濃「えっ? あ……何ですか?」
帰蝶「何ですか、ではございません! どうしたのです、最近何か考え込んでいる事が多い様ですけれど」
藤吉郎「町を出てから、ゆっくり休む時間がなかったので、疲れてしまったのではありませんか? 決着が付いたら、少し休憩する様に頼んでみましょう」
お濃「いえ、大丈夫ですから。お気遣いなく」
藤吉郎「無理をしないで下さい。お濃さんと帰蝶さんって、あまり旅には慣れていないでしょう? それなのに旅慣れた人でも大変な山登りに半ば無理矢理付き合わされているのです。大丈夫なはずがありません」
お濃「本当に、その辺は大丈夫なのですが……」
藤吉郎「帰蝶さんもお疲れでしょうし、ね?」
帰蝶「まぁ、私の事まで気遣って頂いて、ありがとうございます。お濃様、ここはお言葉に甘えましょう」
藤吉郎「ではもうすぐ終わると思いますので、もう少し我慢して下さいね」
SE:間者最後の一人を切捨てる音。倒れ込む間者の音
間者B「ぐあぁ……」
三郎「さぁて、そろそろおめぇらの目的を話して貰おうか」
間者B「死んでも教えるものか」
三郎「まぁ、そう言うだろうとは思ってた。だからって、はいそうですか、さようならって訳にもいかねぇんだよ!」
SE:三郎が間者に蹴りを入れる音。間者Bのうめき声
三郎「おめぇらが伊賀者だって事はわかってんだ。その伊賀国の忍びが、一体お濃や帰蝶に何の用がある?」
間者B「くっ……」
SE:間者が小刀を取り出そうとする衣擦れの音。同時に吉法師が小刀を叩き落とす音
吉法師「残念ですが、そう簡単に死んで頂く訳には参りません」
三郎「仕込み刀に、毒か……。用意の良い事だ。任務に失敗したら即死ねる様にってか。これだから忍びって人種は扱い辛ぇ」
吉法師「それは、申し訳ございません」
三郎「いや、別にお前に言ったんじゃねぇけど……」
吉法師「そうですか?」
三郎「(咳払い)今はそんな事話してる場合じゃねぇだろ。そろそろ……」
SE:手裏剣が飛んで来て木に当たる音
吉法師「来ましたね」
三郎「待ってました! どっからでもかかってこ……」
間者A「引くぞ」
間者B「は、ははっ……」
SE:間者達が一斉に去って行く音
三郎「こねぇのかよ! 俺のこのやる気を、どうしろってんだ」
吉法師「どうやら、あの町で見かけた男が頭のようですね」
三郎「あぁ、まず間違いねぇ。町の時といい、今といい、あの逃げっぷりはただモンじゃねぇな」
吉法師「引き際を心得ているといった所ですね。どう致しますか?」
三郎「放っておいたら、また来るんだろうな」
吉法師「お濃殿は、何か知っているご様子。お聞きしてみますか?」
三郎「それはやめておく。吉」
吉法師「はい」
三郎「この件、お前に任せる」
吉法師「御意に」
SE:吉法師が間者を追って山を下りていく音。三郎が刀を収めて茂みに歩いてくる音
三郎「待たせたな。じゃあ、行くか!」
藤吉郎「あの……吉法師さんは、どちらへ?」
三郎「藤吉郎、お前も男なら野暮な事聞くんじゃねぇよ」
藤吉郎「は……? え、えぇっ!?」
三郎「なんてな。まぁそれは冗談だけど。心配すんな、すぐに戻ってくる」
藤吉郎「それなら、良いですけど……」
三郎「ほら、もたもたしてんじゃねぇよ」
藤吉郎「ま、待って下さい!」
三郎「何だ、まだなんかあんのか?」
藤吉郎「あ、はい。えっと……三郎さんが早く目的地に行きたい事は、分かっているんですけど」
三郎「わかってんなら、急ぐぞ」
SE:三郎が歩き出そうとする音
藤吉郎「あぁー! ちょ、ちょっと、最後まで話を聞いて下さい!」
三郎「だから何だってんだよ。さっさと言え」
藤吉郎「休憩する時間が欲しいんです」
三郎「は? お前、今俺が急いでるの分かってるって、言ったとこじゃねぇか」
藤吉郎「それはわかっています。だけど、今はお濃さんと帰蝶さんも一緒なんですから、こんなに強行なのは……」
三郎「藤吉郎、つまりそれは、この俺様に意見するつもりだって事か?」
藤吉郎「はい」
三郎「…………わかった。じゃ、暫く休むか」
藤吉郎「え?」
三郎「問題はこの辺りに、ゆっくり休める場所があるかどうかだな。いくら疲れてるからって、こんな山道のど真ん中で座り込むわけにもいかねぇ」
お濃「この先、少し言ったところに川が流れている場所があります。そこなら休めると思いますけれど」
三郎「へぇ。良く知ってんな」
お濃「えぇ、まぁ……。幼少の頃に、何度か訪れた事がございまして」
三郎「そりゃ頼もしい。じゃ、早速そこまで言ってみるか。お濃、帰蝶、もう少しだけ歩けるか?」
帰蝶「はい、大丈夫ですわ」
お濃「もちろんです」
三郎「そんじゃ、ちょっくら寄り道といくか」
藤吉郎「あの、三郎さん!」
三郎「んー?」
藤吉郎「ありがとうございます」
三郎「お前の意見が正しいと思っただけの事だ。ほら、早く着いてこい」
藤吉郎「はい!」
SE:四人の雑談と足音
SE:山の木々の音や鳥や虫の声
三郎「目的地を目前に、気持ちいい青空と清々しい風、更に美しいお嬢さん方も傍に居て、どう考えたって俺中心に世界が回ってるってこの時に、さっきから、うろちょろうろちょろと!」
SE:刀を抜く音
三郎「いい加減、姿を見せやがれってんだ。てめぇら」
SE:数人の間者(忍)が現れる音
間者A「気付いていたとはな、どうやら多少は出来るらしい」
SE:指を鳴らして合図。合図と同時に複数の間者がそれぞれの武器を構える音
三郎「あんだけ殺気ビンビン向けられて、気付かねぇ方がおかしいだろ。ったく、いつまで経っても仕掛けてこねえから、思わず声かけちまったじゃねぇか」
吉法師「つけられ始めてから、約一刻……若君にしては、耐えておられた方ですね」
藤吉郎「そ、そうですか? もう半刻以上前から、三郎さんの不機嫌な空気を感じていたんですけど……」
吉法師「それはそうなのですけれどね。ちゃんと人里離れた山奥に入るまで、刀を抜かなかったので」
三郎「おめぇら、後ろでごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ。ほら、行くぞ。吉!」
吉法師「はいはい」
三郎「返事は一回!」
吉法師「どの口が仰るのか……。では、藤吉郎殿、危険ですからお濃殿と帰蝶殿を連れて、あちらの茂みへ」
藤吉郎「は、はい! お気を付けて」
SE:三郎が間者と戦う音
圧倒的に三郎が強いので、主に間者の叫び声やうめき声。三郎の楽しそうな笑い声。
藤吉郎「……って、心配する必要もなさそうですけど」
吉法師「なんだかんだ言って、若君はお強いですからね。さてと、では私もお手伝いすると致しましょう」
藤吉郎「お濃さんと、帰蝶さんは、こちらへ……」
帰蝶「は、はい」
SE:藤吉郎・お濃・帰蝶が小走りで茂みに隠れる音。三郎・吉法師が間者と戦う音。
三郎「吉、左に回れるな」
吉法師「御意」
SE:三郎と吉法師が走る音。
連携によって簡単に倒されていく間者達。戦う音は遠くで続いている。楽しそうな三郎の声がたまに聞こえる
帰蝶「三郎様と吉法師様って、とてもお強いのですね。私、ただ調子の良いだけの殿方かと思っていましたわ」
藤吉郎「確かに、普段と比べると人が変わったみたいですよね。でも、腕は確かですよ。俺、そんなに長く一緒に旅をしている訳じゃないですけど、すぐに厄介事に首を突っ込むだけあって、お二人が小さな怪我をした所さえ、見た事がないですから」
帰蝶「まぁ、そうなんですか! 三郎様の強引さは、強さの自信から来てらっしゃるのかしら?」
藤吉郎「あぁ、それは言えるかも」
お濃(男性声)「(呟き)戦いにおいては天才的だな。あいつには勝利しか見えていないと言ったところか。それにあの吉法師といったか……奴との信頼関係が出来上がっている。目付のような事を言っていたが、恐らくあれは忍びか影の類い……」
帰蝶「もう、お濃様ったらまた……」
お濃(男性声)「(呟き)あの二人が組んでいる限り、いくら訓練された忍びとはいえ生半可な人数では太刀打ち出来ん」
帰蝶「お濃様! お濃様っ!」
お濃「えっ? あ……何ですか?」
帰蝶「何ですか、ではございません! どうしたのです、最近何か考え込んでいる事が多い様ですけれど」
藤吉郎「町を出てから、ゆっくり休む時間がなかったので、疲れてしまったのではありませんか? 決着が付いたら、少し休憩する様に頼んでみましょう」
お濃「いえ、大丈夫ですから。お気遣いなく」
藤吉郎「無理をしないで下さい。お濃さんと帰蝶さんって、あまり旅には慣れていないでしょう? それなのに旅慣れた人でも大変な山登りに半ば無理矢理付き合わされているのです。大丈夫なはずがありません」
お濃「本当に、その辺は大丈夫なのですが……」
藤吉郎「帰蝶さんもお疲れでしょうし、ね?」
帰蝶「まぁ、私の事まで気遣って頂いて、ありがとうございます。お濃様、ここはお言葉に甘えましょう」
藤吉郎「ではもうすぐ終わると思いますので、もう少し我慢して下さいね」
SE:間者最後の一人を切捨てる音。倒れ込む間者の音
間者B「ぐあぁ……」
三郎「さぁて、そろそろおめぇらの目的を話して貰おうか」
間者B「死んでも教えるものか」
三郎「まぁ、そう言うだろうとは思ってた。だからって、はいそうですか、さようならって訳にもいかねぇんだよ!」
SE:三郎が間者に蹴りを入れる音。間者Bのうめき声
三郎「おめぇらが伊賀者だって事はわかってんだ。その伊賀国の忍びが、一体お濃や帰蝶に何の用がある?」
間者B「くっ……」
SE:間者が小刀を取り出そうとする衣擦れの音。同時に吉法師が小刀を叩き落とす音
吉法師「残念ですが、そう簡単に死んで頂く訳には参りません」
三郎「仕込み刀に、毒か……。用意の良い事だ。任務に失敗したら即死ねる様にってか。これだから忍びって人種は扱い辛ぇ」
吉法師「それは、申し訳ございません」
三郎「いや、別にお前に言ったんじゃねぇけど……」
吉法師「そうですか?」
三郎「(咳払い)今はそんな事話してる場合じゃねぇだろ。そろそろ……」
SE:手裏剣が飛んで来て木に当たる音
吉法師「来ましたね」
三郎「待ってました! どっからでもかかってこ……」
間者A「引くぞ」
間者B「は、ははっ……」
SE:間者達が一斉に去って行く音
三郎「こねぇのかよ! 俺のこのやる気を、どうしろってんだ」
吉法師「どうやら、あの町で見かけた男が頭のようですね」
三郎「あぁ、まず間違いねぇ。町の時といい、今といい、あの逃げっぷりはただモンじゃねぇな」
吉法師「引き際を心得ているといった所ですね。どう致しますか?」
三郎「放っておいたら、また来るんだろうな」
吉法師「お濃殿は、何か知っているご様子。お聞きしてみますか?」
三郎「それはやめておく。吉」
吉法師「はい」
三郎「この件、お前に任せる」
吉法師「御意に」
SE:吉法師が間者を追って山を下りていく音。三郎が刀を収めて茂みに歩いてくる音
三郎「待たせたな。じゃあ、行くか!」
藤吉郎「あの……吉法師さんは、どちらへ?」
三郎「藤吉郎、お前も男なら野暮な事聞くんじゃねぇよ」
藤吉郎「は……? え、えぇっ!?」
三郎「なんてな。まぁそれは冗談だけど。心配すんな、すぐに戻ってくる」
藤吉郎「それなら、良いですけど……」
三郎「ほら、もたもたしてんじゃねぇよ」
藤吉郎「ま、待って下さい!」
三郎「何だ、まだなんかあんのか?」
藤吉郎「あ、はい。えっと……三郎さんが早く目的地に行きたい事は、分かっているんですけど」
三郎「わかってんなら、急ぐぞ」
SE:三郎が歩き出そうとする音
藤吉郎「あぁー! ちょ、ちょっと、最後まで話を聞いて下さい!」
三郎「だから何だってんだよ。さっさと言え」
藤吉郎「休憩する時間が欲しいんです」
三郎「は? お前、今俺が急いでるの分かってるって、言ったとこじゃねぇか」
藤吉郎「それはわかっています。だけど、今はお濃さんと帰蝶さんも一緒なんですから、こんなに強行なのは……」
三郎「藤吉郎、つまりそれは、この俺様に意見するつもりだって事か?」
藤吉郎「はい」
三郎「…………わかった。じゃ、暫く休むか」
藤吉郎「え?」
三郎「問題はこの辺りに、ゆっくり休める場所があるかどうかだな。いくら疲れてるからって、こんな山道のど真ん中で座り込むわけにもいかねぇ」
お濃「この先、少し言ったところに川が流れている場所があります。そこなら休めると思いますけれど」
三郎「へぇ。良く知ってんな」
お濃「えぇ、まぁ……。幼少の頃に、何度か訪れた事がございまして」
三郎「そりゃ頼もしい。じゃ、早速そこまで言ってみるか。お濃、帰蝶、もう少しだけ歩けるか?」
帰蝶「はい、大丈夫ですわ」
お濃「もちろんです」
三郎「そんじゃ、ちょっくら寄り道といくか」
藤吉郎「あの、三郎さん!」
三郎「んー?」
藤吉郎「ありがとうございます」
三郎「お前の意見が正しいと思っただけの事だ。ほら、早く着いてこい」
藤吉郎「はい!」
SE:四人の雑談と足音
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