乙女ゲームにこんな設定いらなくない?〜BL(受)の声優は乙女ゲームに転生する(泣)〜改

十夜海

文字の大きさ
33 / 178
第一章 あれ?腐った呪いなの?

さんじゅうさん

しおりを挟む


ファンタジーな展開の誓約書の儀式?も終わり、セバスが器用にくるくる丸め、なんだかよくわからないテープみたいなもので括り、合わせた場所にロウみたいなものを垂らした。
父がそこに指にはめていた印章になるのかな?をギュッと押し付ける。
いわゆる手紙のロウ封印?ってやつ。よく、昔の映画や今もおしゃれだと使うつ。ロウを垂らしてマークを押し付けるの。
アニメでもよく見た。貴族が必ず使ってるやつ。
そういや、妹も使っていたなあ。
猫印だったけども。
ただ、今したのは封筒じゃないけど。
なんでこういうところは、昔っぽいのかな?ふしぎまだよね!

「明日、王都で陛下に認めさせよう。」

父、認めてもらうのではなく、認めさせるのか……。
何気に強気?
兄弟だから?

「ディンゲルのようなやつを野放しにしたのだ、兄が私に何を言えると言うのか。」

クツクツと笑う父……悪役公爵家らしすぎます!
イケメンだけど悪役顔も似合うね!マジ、悪代官って感じだよ?
あれ?もしかして悪役一家?

「ふふ、ふふふ。これで、ハルは俺だけのもの。」

お、れ?

「にぃ?」

俺っていった?普段、私だよね?

「カレイド様、素が……。」

セバスの言葉に兄がはっとしている。
んー、素は俺仕様なの?兄様。
あーーーー、俺との絡みはないけど、確か……鬼畜クールな隠れキャラだったわ!
もしかして、ちょい腹黒的なのかな?
でも、それでもいいよ!
なんかカッコいいし!
うん、兄様なら許す!でも、俺にはあんまり出さないでほしいかな?鬼畜の面は。
あばたもえくぼだから許すとは思うけども。
まあ、『俺』を使ったからって鬼畜が出るとは限らないよね~。成人するまでの家族構成変わっちゃったし?
それにー、ハノエルには甘々だもん。

父様は死ななかったし、ハノエルは一応無事だしね。
冷たくなる要素ないじゃない?

もしも、兄と俺の婚約が最初から設定であったなら、もしかして……ハノエルに避けられたのがきっかけで氷のwwwになった可能性もあるんじゃないかな。
なら、結ばれた今……兄様に氷系の冷たさはないんじゃないかと思うんだ。
多少の腹芸は、次期公爵には必要だって思うもの。だから、腹黒でもいいじゃんね。
でなきゃ、暗雲もくもくとした貴族社会でやっていけないから。

……父様の悪い笑みを見て思ったよ!

「は、ハル、もしかして嫌だった?」
「な、に?お、れ?だ、いじょ、ぶ。ふ、ふふ、に、さま、お、れ?」

あーーー!もどかしいったら!

「カレイドはね、お前が生まれるまで『俺』と言っていたんだよ。だが、『私』に変えたのだよ。」
「カレイド様は、ハノエル坊っちゃまを見てからは大人びたいようでございましたから。」
「セバス!父上!」

どうやら兄は、俺を見て大人っぽくなりたくなって『私』を使い始めたと?
まあ、『私』って言うのは貴族的には大人っぽいのかもしれない。

「剣の練習もかなり増えたしなあ。まさか、決勝まで行くとは思わなかったがね。」
「そ、なの?」
「私がハルを守りたかったのだ。」

へー、そうなのか。
じゃ、本当に俺のために強くなったの?
うわー。うわー。うわー。
すごく嬉しい!

明日は顔の筋肉が筋肉痛を起こしてしまいそうなくらい、ニヘニヘとしてしまう。

「「「可愛い(らしい)!」」」

そんな俺を見て3人が目を細めるのだった。



そのあとは、やはり疲れが出たのか熱を出し(知恵熱かもしれませんが)、夕食(もちろんお粥さんですよ)が運ばれてくるまで、ベッドの住人となりました。

「ハル、またお熱出てしまいましたの?」
「う、ん。」
「痛いところは?」

姉が夕飯の後、心配してやってきた。痛いとこはないので、横に首を振る。

「そう、よかったですわ。
そうそう!ハル、とうとう兄様と婚約したのですって?
もう、わたくしだって、ハルを愛してますのに。兄様はずるいですわ。」
「お前にはクリスがいるだろう?」
「……そうですわねえ。」
「頼むから、アレの手綱をしっかりとってくれ。」
「はいはい、ですがあの方もハルを狙いだした気がしますの。
わたくし、兄様以外にハルをあげる気ありませんから。……本当いうとあまり乗り気ではありませんけど。」
「わかっているよ。ハルがオッケーしてくれたのだもの、誰にも渡さないよ。もちろん、リオーラにもね?」
「ふふ、でも弟として愛するのは許してくださいませ?」
「もちろん、私も妹としてリオーラを愛しているからね。」
「まあ、光栄ですわ。お兄様。」

って、二人とも笑顔で話してるけど、雰囲気がちょっと怖いのは気のせい?
それに、なんか変なこと言ってなかった?

「ハル、兄様に酷いことされたら姉様にいうのよ?」
「私がハルにひどいことをするわけないだろう?」

ですよね!
だって、兄は優しいもの!

「にぃ、さ、ま、ねぇさ、ま、ふ、たり、だい、す、き。」

なんとか言えた。
これだけは言っておきたいからね!
にへらと笑ったら、二人からキスの嵐を受ける羽目になってしまった。
うん、この家族って本当にキス好きだね!

その後、父様と母様もきてくれて母様にたくさんのおめでとうとキスをもらった。
やっぱり、キス大好き家族だと思う。


次の日、父は予定通り王子たちを連れて王都にむかった。
予定になかったのは、兄と俺の婚約の誓約書を持っていることだけだろう。
これが無事届いた瞬間、兄と俺は正式な婚約者として発表(公爵家の跡取りだからね)され。
そう、名実共に許嫁なのだ。

妹よ、兄は腐った設定だけど溺愛してくれそうな恋人をゲットしたようだぞ!
きっと妹はこういうだろう『あにぃらしいなあ。』って。
『エロいことしたら教えてねー!』って。
はい、妹も腐ってます。
でなきゃ、俺の仕事BLなんて買いませんよ……(泣)。




しかし……。
俺はこの時、ものすごく幸せで大事なことを三っつ忘れていたんだ。あんなにもラノベを読んだのに。その中にはゲームインした異世界ものだって沢山あったのに。

一つはゲームという世界に存在する、強制力というあるかわからない力。
そしてもう一つ……。
この世界に登場するべき、聖なる巫女ヒロインの存在。
そして最後の一つ、世界を滅ぼすと言われている魔王の存在。

そう……幸せな子供時代が終わる時、運命の輪は回り始める。





――――――――――

第一章のチビっこ時代は終わりです。
と言ってもちびっ子はちびっ子のままかもしれませんが。


しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

転生したが壁になりたい。

むいあ
BL
俺、神崎瑠衣はごく普通の社会人だ。 ただ一つ違うことがあるとすれば、腐男子だということだ。 しかし、周りに腐男子と言うことがバレないように日々隠しながら暮らしている。 今日も一日会社に行こうとした時に横からきたトラックにはねられてしまった! 目が覚めるとそこは俺が好きなゲームの中で!? 俺は推し同士の絡みを眺めていたいのに、なぜか美形に迫られていて!? 「俺は壁になりたいのにーーーー!!!!」

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

処理中です...