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第一章 あれ?腐った呪いなの?
さんじゅうさん
しおりを挟むファンタジーな展開の誓約書の儀式?も終わり、セバスが器用にくるくる丸め、なんだかよくわからないテープみたいなもので括り、合わせた場所にロウみたいなものを垂らした。
父がそこに指にはめていた印章になるのかな?をギュッと押し付ける。
いわゆる手紙のロウ封印?ってやつ。よく、昔の映画や今もおしゃれだと使うつ。ロウを垂らしてマークを押し付けるの。
アニメでもよく見た。貴族が必ず使ってるやつ。
そういや、妹も使っていたなあ。
猫印だったけども。
ただ、今したのは封筒じゃないけど。
なんでこういうところは、昔っぽいのかな?ふしぎまだよね!
「明日、王都で陛下に認めさせよう。」
父、認めてもらうのではなく、認めさせるのか……。
何気に強気?
兄弟だから?
「ディンゲルのようなやつを野放しにしたのだ、兄が私に何を言えると言うのか。」
クツクツと笑う父……悪役公爵家らしすぎます!
イケメンだけど悪役顔も似合うね!マジ、悪代官って感じだよ?
あれ?もしかして悪役一家?
「ふふ、ふふふ。これで、ハルは俺だけのもの。」
お、れ?
「にぃ?」
俺っていった?普段、私だよね?
「カレイド様、素が……。」
セバスの言葉に兄がはっとしている。
んー、素は俺仕様なの?兄様。
あーーーー、俺との絡みはないけど、確か……鬼畜クールな隠れキャラだったわ!
もしかして、ちょい腹黒的なのかな?
でも、それでもいいよ!
なんかカッコいいし!
うん、兄様なら許す!でも、俺にはあんまり出さないでほしいかな?鬼畜の面は。
あばたもえくぼだから許すとは思うけども。
まあ、『俺』を使ったからって鬼畜が出るとは限らないよね~。成人するまでの家族構成変わっちゃったし?
それにー、俺には甘々だもん。
父様は死ななかったし、俺は一応無事だしね。
冷たくなる要素ないじゃない?
もしも、兄と俺の婚約が最初から設定であったなら、もしかして……ハノエルに避けられたのがきっかけで氷のwwwになった可能性もあるんじゃないかな。
なら、結ばれた今……兄様に氷系の冷たさはないんじゃないかと思うんだ。
多少の腹芸は、次期公爵には必要だって思うもの。だから、腹黒でもいいじゃんね。
でなきゃ、暗雲もくもくとした貴族社会でやっていけないから。
……父様の悪い笑みを見て思ったよ!
「は、ハル、もしかして嫌だった?」
「な、に?お、れ?だ、いじょ、ぶ。ふ、ふふ、に、さま、お、れ?」
あーーー!もどかしいったら!
「カレイドはね、お前が生まれるまで『俺』と言っていたんだよ。だが、『私』に変えたのだよ。」
「カレイド様は、ハノエル坊っちゃまを見てからは大人びたいようでございましたから。」
「セバス!父上!」
どうやら兄は、俺を見て大人っぽくなりたくなって『私』を使い始めたと?
まあ、『私』って言うのは貴族的には大人っぽいのかもしれない。
「剣の練習もかなり増えたしなあ。まさか、決勝まで行くとは思わなかったがね。」
「そ、なの?」
「私がハルを守りたかったのだ。」
へー、そうなのか。
じゃ、本当に俺のために強くなったの?
うわー。うわー。うわー。
すごく嬉しい!
明日は顔の筋肉が筋肉痛を起こしてしまいそうなくらい、ニヘニヘとしてしまう。
「「「可愛い(らしい)!」」」
そんな俺を見て3人が目を細めるのだった。
そのあとは、やはり疲れが出たのか熱を出し(知恵熱かもしれませんが)、夕食(もちろんお粥さんですよ)が運ばれてくるまで、ベッドの住人となりました。
「ハル、またお熱出てしまいましたの?」
「う、ん。」
「痛いところは?」
姉が夕飯の後、心配してやってきた。痛いとこはないので、横に首を振る。
「そう、よかったですわ。
そうそう!ハル、とうとう兄様と婚約したのですって?
もう、私だって、ハルを愛してますのに。兄様はずるいですわ。」
「お前にはクリスがいるだろう?」
「……そうですわねえ。」
「頼むから、アレの手綱をしっかりとってくれ。」
「はいはい、ですがあの方もハルを狙いだした気がしますの。
私、兄様以外にハルをあげる気ありませんから。……本当いうとあまり乗り気ではありませんけど。」
「わかっているよ。ハルがオッケーしてくれたのだもの、誰にも渡さないよ。もちろん、リオーラにもね?」
「ふふ、でも弟として愛するのは許してくださいませ?」
「もちろん、私も妹としてリオーラを愛しているからね。」
「まあ、光栄ですわ。お兄様。」
って、二人とも笑顔で話してるけど、雰囲気がちょっと怖いのは気のせい?
それに、なんか変なこと言ってなかった?
「ハル、兄様に酷いことされたら姉様にいうのよ?」
「私がハルにひどいことをするわけないだろう?」
ですよね!
だって、兄は優しいもの!
「にぃ、さ、ま、ねぇさ、ま、ふ、たり、だい、す、き。」
なんとか言えた。
これだけは言っておきたいからね!
にへらと笑ったら、二人からキスの嵐を受ける羽目になってしまった。
うん、この家族って本当にキス好きだね!
その後、父様と母様もきてくれて母様にたくさんのおめでとうとキスをもらった。
やっぱり、キス大好き家族だと思う。
次の日、父は予定通り王子たちを連れて王都にむかった。
予定になかったのは、兄と俺の婚約の誓約書を持っていることだけだろう。
これが無事届いた瞬間、兄と俺は正式な婚約者として発表(公爵家の跡取りだからね)され。
そう、名実共に許嫁なのだ。
妹よ、兄は腐った設定だけど溺愛してくれそうな恋人をゲットしたようだぞ!
きっと妹はこういうだろう『あにぃらしいなあ。』って。
『エロいことしたら教えてねー!』って。
はい、妹も腐ってます。
でなきゃ、俺の仕事なんて買いませんよ……(泣)。
しかし……。
俺はこの時、ものすごく幸せで大事なことを三っつ忘れていたんだ。あんなにもラノベを読んだのに。その中にはゲームインした異世界ものだって沢山あったのに。
一つはゲームという世界に存在する、強制力というあるかわからない力。
そしてもう一つ……。
この世界に登場するべき、聖なる巫女の存在。
そして最後の一つ、世界を滅ぼすと言われている敵の存在。
そう……幸せな子供時代が終わる時、運命の輪は回り始める。
――――――――――
第一章のチビっこ時代は終わりです。
と言ってもちびっ子はちびっ子のままかもしれませんが。
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