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第三章 え?本当?迷惑少女は突然に?
キュウジュウイチ
しおりを挟むさて、兄が調べて(セバスに指示して)くれた目的地にやってきました。
この世界にも駄菓子屋さんがありましたよ。
まあ、マッケンくんがくれた麩菓子があるくらいですから売っているお店はあるんだろうと思っていたけど。
まさかの駄菓子屋さんがありました。
その名も『おいでませ!駄菓子屋さん』にやってまいりました。
なぜか、ここだけ『昭和』にタイムスリップ!
今は『令和』だよ?
『令和』なんだよね?
たしか。死ぬ直前に決まったから実際には平成でギリギリ死んでしまいましたが……。
でもここは、『平成』すっ飛ばし『昭和』です。
まあ、俺も平成っ子だけからなんとも言えないが。
たぶん、春樹の母の写真に写ってたかんじ。それも母の幼少期。
ただ、近所に母が昔(子供時代)から通っていて、春樹も中学生になるくらいまでよく行った『駄菓子屋』の雰囲気ににてます。実際には『お茶屋』さん。
通称も『お茶屋』さん。ちゃんとお茶処『金蘭』って名前があったのに。
『お茶屋さんいってくるねー。』で通じる世間でした。
それに似てるな。
当時、80代のおばあちゃんが一人でやってたんだー。
中学生になる頃に亡くなって、後継者がなく店はなくなった。
まあ、駄菓子屋さんって赤字が多いらしいからね。
ほぼ経営は、道楽だったらしいです(母談)。まあ、母に言わせると昭和のままで懐かしい店だとか。
そんなお店に類似している。
何というか……古めかしい。
同じ店内に軽食が入ってるみたい。
もんじゃ焼きみたいな?お好み焼きみたいな?感じのを売ってる。
でも、一番ちかいのは、行田市『のフライ』かもしれない。
安い?のかな。
銅貨ニ枚なんだとか。
そう、何故か通貨は銅貨とか銀貨だよ。
ハノエルは出かけることもないので、現金を貰ったことはない。使い道がないから。
でも、今日はお大尽。
兄がお金を持参してくれてます。
ちなみに、貯金のシステムはあるけど……あまり信用できないらしい。
だから基本は自宅に金庫がある。
でっかいの。
なんなら家族分の金庫があるらしい。そこに大判小判がザックザクみたいな感じで、金貨、銀貨が山のようらしい。
ハノエル用金庫もザックザクらしい。見たことないけど。
ただ銀行もお金持ちが預けないと運営が回らないので、一応、貴族には貯金の義務があるらしい。……ボランティア的に。
と、そんなことはどうでもいい。
やはり、この世界でも駄菓子での採算は取れないのかもしれないね。
だから、軽食がありなのかも。
お好み焼き屋でいいんじゃない?と思う気もするけど。
兄が下ろしてくれたので、手を繋いで棚に所狭しと並んでいる品を見る。
周りからの視線は痛い。
そりゃそうだよねー。どう見ても周りは平民……の中でも下の方?ってくらいの身なりだもん。
高級なフリフリに身を包んだ子供なんて……この場には不釣り合いだよね。
でも、そんな視線はエロ痴漢な視線に比べたら屁でもないのです………なわけないです。
ちょっと、いや、すごく居心地悪い。
「兄様、わがまま言ってごめんなさい。」
「ハル、わがままなんて言わないじゃないか。気になるかもしれないけど、せっかくならマッケンシーにでもお土産買ってみたら?
きっと、リオーラは楽しみにしているよ?」
「うん。」
そうでした。
姉にお土産を買わねば。
マッケンくんにも麩菓子もらったから、好きなんだよね?
買って行こうっと。
一銅貨が10ゼニー。
10ゼニーばっかりで、たまに20ゼニー。つまり、あのフライ擬は、20ゼニー。
そしたら、駄菓子より腹持ちのいいあっちを買うだろう。
普通の平民の人の月収はいくらくらいなんだろうか?
それによっては、たかが『駄菓子』されど『駄菓子』という感じで、子供はなかなか買えないんじゃないだろうか?
だって、フライ擬を食べているのは、大人ばかりだ。
子供はちらほらいるが……、何も食べていない。
なんで?
でも、関わるとなんかあんまり良くない気がするので、サッサと買って出ることに決めた。
とりあえず、やっぱり麩菓子だよねー。
と、駄菓子をとる。
流石に生では置いてなかった。
一つずつ袋にはいっている。
1個10ゼニーらしい。
読み方なんかはわかっても、価値観はたぶん平民と貴族は分かり合えないほど差があるだろう。
そこは仕方がないよね。
前世だって、極端な話をすれば100円のお菓子に躊躇する子もいれば、1万円のチョコでも簡単に買う子もいたのだもん。
でも、ハノエルは春樹でもあるため、必要以上にお金を使う気はない。
……小市民だもんよ。
麩菓子を5本と苺飴ときな粉飴と酢イカ。あとあと、なんであるの?
『ゆうれいけむり』まである。
買っちゃう?
買っちゃいましょう!懐かしい。
小さい頃は魔法みたいに見えたよー。
指につけて、指でペタペタすると煙が出るんだよね~。
ベーゴマだ。でも、春樹は下手くそでまわせなかったんだよねー。母は、超うまかったよ。
だから買いません。
金平糖は綺麗だから姉に買って行こう。
あとは……うま◯棒も買って。カレー煎餅も懐かしいから買っちゃえ。
といろいろ買い込んでしまった。
でも、300ゼニーを超えたくらいかなあ。
お金はセバスが払ってくれた。
まあ、仕方ない。
それが貴族では当たり前だし。
「兄様は?」
「ふふ、ハルが美味しいって言った麩菓子というのを買ったよ。」
「そうなのです?帰ったら、他にも美味しいのあげますね?」
「ありがとう、楽しみだね。」
「はい。」
ふふふと二人でわらいあって、荷物はルイくんが持ってくれた。
兄にまた抱っこだ。
なんだかんだと買い物に30分くらいかかりました。途中から周りの視線も忘れてしまうほど、ついつい興奮してしまったよ。
「はっ、お貴族さまのお子様は気楽でいいな!なあ?」
「ああ、まったくだ。こいつらなんて朝もねーのにな?」
「おう、働いてんのになあ?」
とフライ(偽)を食べながら、たぶんお酒みたいなものも飲んでる三人組がウダウダと言い出した。確かに子供が一列に四人ほど並んでいる。
四人の目はフライ(偽)に釘付けだが。
お店の店主らしき?おっさんがフライ(偽)を紙にクルクルっと巻いて、そいつらの一人に渡す。
すると受け取った陰口を言った一人が、かぶりつく。
どうやら、ファーストフード擬でもあるのかもしれない。
で、それを子供はガン見だ。涎も垂れているようだ。
「こいつらはなあ、こんなもんも食えねーんだよ?」
「……こんなもんで悪かったな。」
「いや、言葉の綾ってやつだ。そこの大層お金を持ってそうなガキにはわからないって言いたいんだよ。」
うん、わからないよ。
子供の前で見せびらかせながら、食べるおっさんたちの考えなんてな!
「あの……ミドーさん、俺たちの……駄賃は?」
「は?あれっポチの仕事じゃ……四人でこんだけだな!」
と渡したのは銅貨一枚。
四人で?
「え?そんな。一人一枚って。」
「一人分の仕事だからな、一枚だろう?」
「……そんな……。」
それって、詐欺じゃないの?
「ハル。いくよ?」
「は…い。」
後ろを向くと、一番年高の子がろくでもないおっさんに食ってかかるのが見えた。
でも、ガツンとガタガタという音がして。
「たくよー、うっせーんだよ!」
「お前らにはこれだってもったいねーな!」
捨て台詞を吐いて、店からおっさん達は出て行った。結構酔ってるのか、足元がふらついている。
店を出る時、嫌な目つきで俺たちを見ていたが……フラグがたちそうで嫌だな。
しかも、あの音は年高の子は殴られた音だった。
「兄様……。」
「……仕方ない。セバス。」
「かしこまりました。」
セバスが子供のところに行って、ヒールをかけてくれたらしい。
その上子供達の話を聞いてきてくれた。
さすが、忍者だ。
そしてやっぱり、詐欺でろくでもないおっさんたちだったようだ。
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