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1)生まれ変わった?の?
しおりを挟む「いやぁー!」
(はっ!へや?)
ピンクの壁紙に天井には猫の模様……可愛らしい少女チックな部屋で、1人の少女が叫びとともに目を覚ました。
(な、なに?首……繋がって……夢?)
少女の声に、バタバタと人がはいってくる。
(だ、だれっ!な、なに?)
いきなり、ふくよかな女性にギュッと抱きしめられる。
(知らない女性なのに知っている気がする.......そして嬉しいって思うわ)
「りぜ、大丈夫?熱で怖い夢みちゃったのかしら?大丈夫よ、ママがついてるわ。1人にしてごめんね、お水を変えに行ってたの。」
女性の足元にはタオルと氷水のはいった洗面器がある。
「ママ、あちゅい。」
自然と口にでたことばに、少女が内心でびっくりした。
(ママ?わたくしのお母様?ああ、一体わたくしはどうなって.......うっ、頭が……)
「まだ、お熱高いねえ。横になろうね。」
そう言った女性が、少女を横に寝かせ冷たく絞ったタオルを頭に乗せる。
(ほうっ……)
ほっと、少女が息を吐くと女性は、柔らかいふわふわした上掛けを体に掛ける。
その柔らかさに、少女はうっとりと目を閉じて。
(さぞ名のある名匠が織り込んだ布なのでしょうね。とても……気持ちが……)
そのまま、少女は夢の中へと……。
数日がたち、少女も頭の中がスッキリした。
そう、様々な記憶が頭の中である程度はスッキリとまとまったのだ。
(わたくしは、安藤りぜ。3歳。でも、リーゼロッテ・アルムハルムでもある。断罪され、処刑され、この少女に生まれ変わってしまったってことかしら。朧気ではあるものの、りぜとしてのきおくもあるわ。まあ、3歳なら記憶なんてこんなものよね。リーゼロッテの記憶はバッチリありすぎるわね。首を切られた記憶すら鮮明すぎるわ。)
少女改め、りぜは首に手をあててぶるりと体を震わせた。
(本当に、いったいなんで生まれ変わったのかは、わからないけれども……。それに聖女と殿下への恨みも忘れられはしませんけど……同じ世界にいるならば、必ず復讐を……あれから何年経っているのかも分からないけれど.......)
復讐を誓うリーゼロッテ改め、りぜなのだった。
だが実は.......前世とは全く違う世界にいるということに、3歳のりぜは気づいていなかったのだった。
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