娘と二人、異世界に来たようです……頑張る母娘の異世界生活……ラブ少し!

十夜海

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第三章 異世界を満喫する

No.10

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うん。そうだ。面倒なことは、さっさとと済ませてしまうに限る。片付けがひと段落したあと、朝ごはんをちゃっちゃと作った。
出汁が手に入ったからさ、たっぷり鍋で作る肉丼。
牛丼もどきってやつ。私が作るのは出汁を効かして、薄味にするんだ。
邪道って人もいるかもね。
だから、牛丼ではなく、肉丼。
そもそも、肉が牛ではないからね。
で、ですよ?
それを目玉焼きとともにご飯へ。
生卵が合うけど、生はちょっと怖い(食べてるのを見たことない)ので目玉焼きにしました。
それでもうまいんだよ!と言っても奏歌と私は好きだというだけですけどね?
好きによそって食べてもらった。
マイマイもたっぷりとご用意!
目玉焼きはお好みでなので、沢山焼いときました。
そろそろ卵買わなきゃ。かなり、使ってしまったから残りが乏しい。

「さて、ご飯を食べながら……聞いてほしいことができました。
……神様からご神託が降りました!っというか、連絡はいった。」
「は?何のために?」
「んー。なんかね?神様も予期せぬことができたみたいで。私らもなんか手違いでステイタスが変化したとかしないとか?
まあ。そこは重要じゃないかも(なんか今更だし)。ただね?なんか、私たちが死んだ原因?に関与したらしい?神の部下?的な人が、逃げたって。」
「お前たちを殺したかもしれない奴が逃げた?どこにだ?」

……回りくどくいったのに、返答が直球とは、やりおる。

「たぶん、この世界?」

そう。この世界に降りてきてしまっているのだ。

「「「はあ?」」」
「力を取り戻すまではなんか、時間かかる?みたいなことを言ってたけど……なんか、神様並に厄介みたいなんだ。で、よくわかんないけど、私たちに『執着』してるとか言ってた。」

ってことだったよね?
加護がどうのも、そもそも神様の加護持ちだから、今更感あるしねえ。
一番重要なのは、その本当の原因ストーカーが敵対してくるのか、どうか?だよね。
神様の言い方だと、悪い意味での執着っぽいし。

「そいつが敵対してくると?お前たち二人を狙ってくるってのか?」
「うーーん?よくわからないけど。
なんか、スキルに『人心掌握』?とか言うのを持っているから気をつけてって言われた。
神様は、言葉以外の干渉ができないみたい?でもなんか、助けを呼びにいくから、頑張ってね?みたいな感じのことを言われた。」

ってことで、概ねあってるよね?
うん。たぶん?

「つまり?貴女方がここにくる原因(まあ、それは少し感謝してもいいけど……)の神に近い力を持つものが、この世界に降りてきて、尚且つ、貴女方を付け狙う可能性があるってこと?」
「うん。」
「……そう。でも、神様が言うには、なんか、神様系の力を今は失っているから大丈夫じゃないか?って。」
「でも、いずれは取り戻すんだろ?」
「うん、それまでに神様が戻ってくるのが間に合えば大丈夫らしい。
でもね、神様に『時間』が存在しないとかで……すぐなのか、すごい時間がかかるのか、神様でもわからないって言われたの。
でね?
この事は、皆んなに話して協力?してもらいなさいって。」
「……つまり。それだけ難敵っつーことか?」
「んー、たぶん。人心掌握ってスキルが不味いってことみたいなんだ。」
「神の力を失ってるんじゃないのか?」
「そのスキルは、その人?神?ああ、もう、名前くらい教えてくれたらいいのに……、が、もともと持っていたスキルなんだって言ってた。」
「つまり、そのスキルは使えると?なら……確かに厄介かもしれないな。」
「そんなにすごいスキルなの?」

と奏歌が聞く。
人心掌握ってことは、自分の思う通りに事が運ぶように、言葉巧みに誘導したりすることだよね?
って、スキルだと確実な感じなのか?
え?もしかして『洗脳』にちかいの?

「そうだな、簡単に言えば、洗脳ができるかもしれない。
もし、そいつが何かの団体の長である者にそのスキルを使うとする。
するとその団体がそいつの意のままになって、その団体全てが敵になる可能性がある。
つまり……。」
「それを国単位でやられたら、国を相手にしなければならないってこと?」
「端的に言えばな。」

そうか……簡単言うと、国のトップに『あいつは国賊だ』と吹き込むことが出来たら……その人はのに、国から追われる存在になるわけだ……。

なに?それ、超面倒くさいんだけど!

「うわー、めんどくさーい。」

私の心の声のように奏歌が呆れ混じりに言う。

「私もそう思う。でもさ、なんで私らになんだろうねえ?だって、顔も名前も知らないんだもん。」

そもそも、そいつはなんでうちらにそんなに、固執するのかが全くもってわからない。
だって、知り合いでもなんでもないよね?
願いを叶えてくれた神様ストーカーだって、顔も知らない。

「しかし、そうか。今のところ、対処のしようがないか……。」
「そうなんだよね……。」

待つしかないって、精神的によくないよねー。

「本当に……いろいろなことを引き起こすわねえ。」

え?と、それは私たちのせいじゃない気がするんだけど?
なんか、私たちが悪いことになってない?

「しかたない、二人が非常識な存在すぎるんだから……さ。」

って、どこぞの誰かのように言われたけど……。
ハロルド、それ、全くフォローじゃないからっ!
更に地に落としてるよ?

いや、だってさ。
私たちって、たしかにチートだけどさ。
普通じゃない?非常識なんて言われるのは心外だなあ。
まあ、多少面倒くさいのが嫌いってだけの?割と、何処にでもいる母娘だと思うんだよね?
うん、本当"普通"でしかないと思う!

「普通だよ?うちらは。」
「……って、言うこと自体、普通じゃないのよ?」
「違いない。」
「「えーっ?」」

解せぬ。
……絶対、普通だ。

「本当に……ねえ。ロド様どうします?」
「まあ、簡単だな。」

うわ、いやな予感……。

「俺から離れるな。」

あっ、やっぱり……そうなります?

「とりあえず、俺は暇だしな。」
「って、ソカと二人で依頼受けるのは………?」
「「「「「却下!」」」」」

ですよねー。

「そもそも、この状況でそれを聞くか?」

デスヨネー。

「こんなことがなくても、二人だけで行かせると思う?」

思いませんね……はい。
今まで以上に過保護がグレードアップするだけですね……はい。

「とりあえず、あとでステイタスは確認しておけ。」
「「はーい。」」
「教えても大丈夫そうなら、教えてくれ。」
「わかった。」

こうして、波乱の幕開けとな理ました………。

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