チートを望んだ少年と最『恐』の竜。「友達になろう」「え?やですけど……」

滑るさん

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第1章 竜ですよね?

第4話 ヴィルヘルムの気持ち

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まさか、リューが家出をするとは思わなかった。調子こいていなければ……教えていれば行かなかったのに。

我はいつも洞窟の中で独りぼっちだった。
最初は最強の父と青龍の母で三匹で暮らしていた。他にも兄弟が沢山居たが、殆どは親離れし別々に暮らしているだろう。
今は生きているか分からないが……。

そんな話から数百年が立ち。
そんなある日、食事を終えた我が帰ると、人間がいた。また勇者か、それともスパイか、警戒心バリバリにしたせいでその人間は顔が真っ青になっている。


『……………お主は誰だ』


久しぶりに出す声は、相変わらず低い。人間に話しかけたのは数十年ぶりかな。


「俺は、朝日竜亮。ピッチピチな高校生で、趣味はネットゲーム。ゲームの腕なら一番だ」


最初は何を言っているのか解らなかった。服装はみるからに真っ黒であり、この世界の者ではないことがわかる。我も見るのが初めてだ。


(竜亮………面白い人間だ)


何故ここに転生したのかは分からないまま、一週間が過ぎた。竜亮という同族に会えたことを、神に心からお礼申し上げたい。神が居ればだが。


(名前だけが同族なら、他のやつも同族になってしまうな。やはり、リューを同族にするしかないか………)


我の先祖も、人間嫌いとは程遠いくらい人間が大好きだった。
そこで先祖達は人間を『竜化』させる魔方陣と呪文を作りあげた。
神秘の森に住んでいるドラゴンの5文の2は、元人間である。我はその中で、母と父の色を合わせ持って産まれた突然変異とつぜんへんい
鱗のせいで仲間に嫌われ、人間に嫌われ、挙げ句には魔王にも嫌われた。
魔王さえ、我を受け入れなかったことに腹が立ち、魔王を喰らった。魔王を喰らったことで唯一の支えだった母と父は遂に、我を拒絶した。
そして、周りからは『魔王殺しの最恐竜』と呼ばれ、人間達にも広まったのか………勇者が来るようになった。





話が大幅にずれたが、リューを竜化したのは失敗だったな。
行かなければ、また独りぼっちになってしまう。孤立してしまう。そんなの、嫌だ。


(あの姿では遠くに行くことは無いだろうが、襲われるのも時間の問題か………。)


リューを護るために籠っていた我は、リューを探しに刺々しい巨大な翼を広げ、洞窟を出る。
1秒でも速く遅れまいと、ロック鳥を吹っ飛ばしながら上空から観察する。





無事であってくれ、リュー………。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





『肉ぅーーーーー!飯ーーー!』

(喰われる喰われる喰われる喰われる!!)


バハムートと遭遇して数分後。バハムートは即座に俺と目が合う。ロックオンし、いきなり『飯だぁぁぁぁぁ!』と叫んだ。
全身に寒気が襲い、逃げようとしたがドラゴンになったばかりの身体はすぐには馴染ず、四つん這いで森の中を走る。走っても体格の違いが災いし、近づいてきている。


(共食いするバハムートなんて聞いたことない!?自然界こえぇ!)


冷や汗をかきながら、逃げ続けるがそろそろ体力がつきそうになる。
息を荒くしながら、どこか隠れる場所を探す。






ーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めてルビを入れました。

ちょこちょこ勉強しながらやっていきます。

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