チートを望んだ少年と最『恐』の竜。「友達になろう」「え?やですけど……」

滑るさん

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第1章 竜ですよね?

第7話 血って鉄の味がするよな。

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バハムートの腹から俺を救出して、早1ヶ月。その間に、何があったか説明してほしいと思ってる皆さん。勉強三昧ですよ、勉強三昧。
この世界をもっと、もっと知りたいと言ってから。ヴィルヘルムこと、Jせんせーに教え込まれた。Jの近くにある森は『神秘の森』の危険性から教えられ、改めて死の境界線きょうかいせんに立っていることを、深く感じた。


「せんせー。そろそろ戻り方………」

『それより、黒竜についてだが………』

「はぁ……」


今でも、戻り方を教えてほしいと訴えるが、Jは『まだだ。その時ではない……』と格好つけている。何処で知ったんだよ、そのセリフ。


そして、俺の容姿である黒竜が絶滅危惧種ということを頭に入れつつ、俺は今度こそ!とJに質問する。


「せんせー。そろそろ………」

『ーーーーということだ。ここまでは分かったな?では………ここからは、お待ちかねの戻り方講座だ』

「いよっしゃあああぁぁぁぁぁ!待ってました!Jせんせー。いよ、色男!」

『さっきまでのテンションの差が凄いな……。戻り方についてなのだが、簡単に竜にした本人の血を飲むだけでいい・・・・・・・・・・・・・・・・。たったこれだけ』

「………もしかして、簡単だから後回しにしてただけだったとか?」

『その通り。戻したくない理由もあるが、簡単だからこそ後回ししていたのだ』

「Jの血を飲めば、戻れるのか………」

「いや、それだけではない。戻るだけじゃなく、特典も付いている。
その一、人間に戻れる他にまた竜になることが出来る。その二、人間のままでも竜本来の身体能力が使えること。最後にその三、本人の能力が使えること・・・・・・・・・・・だ』

竜の指は3本しかないことをいいことに、Jは手を開いた。

「つまり、人間に戻ったとしても『竜』が定着したまんまなんだな?」

『すまんな。昔、リューの他に戻りたいと言い始めた奴がおってな。我の先祖も最善を尽くして、結果はこれだった。本当にすまん』

「謝れとも言ってないし、怒ってないよ。戻り方があっただけで満足してるしな。頭を上げてくれ」


戻り方は判ったが、Jの鱗が問題だ。鱗が剥がせれば、簡単に血が出ると思うが………。頑丈そうな鱗を取るのは抵抗があるのか?


「血は何処から出すんだ?」

『その為に剥がせる場所がある。この二の腕だ」


バンバンと二の腕を叩く。ガチガチと音が鳴り響き、金属同士をぶつけた音に似ている。抵抗もなく、Jは紙を取る感覚のように二の腕に覆われた鱗を一枚、取った。


『そうだな。捨てるのも勿体ないし、折角だ。リューにやる』

「あ、あぁ。………手よりでかいのに軽いな」


羽毛より軽い鱗なんてあるものか?不思議に思っていると、察したのか、口を開く。


『軽いからこそ、速く飛ぶことができる。今のとこ、軽い鱗を持っているのは我一人でーー』

自信満々にJせんせーの知恵袋が始まりそうになったので、俺は横から止める。

「長話はいいから。早いとこ始めようぜ?」

『そんな………。ここからが良いところなのに……』

(落ち込みやすいな)


会話をさえぎったところで、慰めながら竜から人間に戻る作業に取りかかる。

鋭い爪で鱗を取った部分に爪を当てる。そこからじんわりとJの血液が出てき、爪ですくう。Jは爪に付いた血を、俺の前に持ってくる。


『言っとくが、血の味は期待するな。人間にとっては不味いと思うぞ』

「余計舐めづらいんだけど。竜に戻れるから大丈夫だよ」

『それもそうだな』


俺はおそるおそる舌を近づける。人間と変わらない赤い色をしている血液。流石に緑色だったら舐めた瞬間、吐くだろうな………。
覚悟をすると、ペロッと血液を舐める。


(こ、これって……………鉄の味。あんま人間とほぼ変わらない)

竜の血液が人間と変わらない、いや、少し鉄が濃い感じだが、変わらない。
舐めて数分して突如目眩が襲い、崩れ落ちるように倒れた。


『リュー!?』


突然倒れた俺を優しく起こし、何度も俺を呼んでいる。意識が薄れる中、前世。つまり地球に居た頃の記憶が頭に入ってきた。




『竜くん』





この声は、確かーーー………







ーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回、第2章  幼馴染


お楽しみに。
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