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第4章 王都
第41話 ステータス確認
しおりを挟む食堂での夜食を終え、それぞれの部屋に戻る。
ひーちゃんは食堂から、貰ってきた小皿に乗ったネズミのモンスターをキューカにあげている。
キューカは噛まず、ネズミを丸呑みにして入った部分にはお腹が膨らんでいる。
「食べ方はそこはトカゲとなんも変わらんな」
「まだ小さいからね。これから大きくなったら熊だって丸呑みするかも!」
好奇心旺盛な子供の目をしている。
「夢見すぎ。でも、ここは異世界だから有り得るかもしれないね。ゴジラみたいに大きくなっちゃうかもよ?」
「竜くんだって人の事言えないじゃん」
「ははっ。確かにな」
部屋をゆったりしながら話は盛り上がり。
深夜まで話は続いた。振り子時計を見てここまで話してしまったと驚いた。
「やべ。もうこんな時間かよ」
「ほんとだ。でも、まだ眠たくないし………そうだ!夜食前に話したステータスを見せ合おうよ。自分のステータスを確認して見せ合う。一石二鳥だよ」
話す内容も無くなってきた訳だし、暇潰しとなんだがステータスを見直そう。
ステータスを念じると、直ぐ様待ってましたとばかりに出てきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇アサヒ・リュウスケ
種族 人間
職業 フリー
称号 シン・カグヤの加護、竜に愛されし者、最恐竜の弟子、伝説の黒竜
ランク B
レベル 112
体力 1208/1208
魔力 1025
腕力 1000000(MAX)
素早さ 50020
スキル
子竜化、全魔法耐性、状態異常回復(自動)、腕力調整(中)、危機回避、風力操作、ドラゴンの雄叫び、威圧感、邪竜の魔眼、天竜の爪、腕力上昇(小)、素早さ上昇(中)、状態異常返し、ドラゴンを呼び声
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
相変わらずのチートと新しく追加されたらしいスキルを見て、ため息が盛れる。あれほどチートを求めていたのに、こう、手に入れてみると悩まされるな。
所謂、買ったオモチャが思っていた使い方と違った時の感覚に似ているかな。
「色々と突っ込みたい……」
「竜くんって、竜にもなれちゃうのね。見てみたいなー」
「こ、これは恥ずかしいから。ちっこくて語尾にはジャンって付くし、誰が………」
「そんなことないよ!竜ってまだRPGでしか見たことないけど、頼もしくて、ごつごつとした筋肉質がある身体に綺麗な磨いてるかのような鱗と……。あ!あと格好いいよ!」
「……………ほんとに?」
「うん!そうだよ!!私を疑う?」
悲しそうに目元を潤っている。こんなに一生懸命励まされる事もなかったな。
必死になってる姿が何故か可愛らしく見えてしまい、微笑んでしまう。
いや、笑ってる場合か。
「分かったよ。なら、変身するために環境を整えないと。ひーちゃん、窓開けてくれない?」
「?わ、わかった」
ひーちゃんが窓を開けると、そこから優しい風がひーちゃんの髪を揺らす。
風が部屋の全体的に広がり、新鮮な空気を名一杯吸い込む。
これで準備が整った。
「目を瞑っててくれないか。早く見たいのは分かるけどあまり見つめすぎないでくれ」
「分かった!」
ギュッと目を瞑ったのを確認する。
一呼吸つきながら風を名一杯集める。感覚を思いだしながら人間の身体から竜の姿へと変える。
スキルにも『変化しますか?』と表示されているので、ここはすかさずOKを押す。
周りの家具が大きくなるのを確信し、気を楽にする。
この姿だとあまり喋りたくないが………頼まれたからしょうがないよな。
「……いいよ。目、開けて……ジャン」
「ジャン?………!?」
ひーちゃんはきっと、目の前に俺の姿はなく、あるのは着ていた服が散乱し。その上に乗っかっている小さな黒い竜がいるだけ。
例え、モンスターを見慣れているひーちゃんでも、竜は直接見たことはないだろう。竜は危険なモンスターであり、災害レベルで町やら国一つを破壊してしまう程の被害をも将来は持ち合わせている。
国に見つかれば保護され、竜騎士の竜になることもできるだろうが、モンスターすら見慣れていない民家は殺してしまうかも………。
この説明に大して、ひーちゃんはどう反応するのか……………。
「かわいい!」
(えっ)
「ドラゴンってこんなに可愛いんだっ!ゲームで見るもの全て目付きが鋭かったり、筋肉ムッキムキだったりバカデカイイメージがあったけど。竜くんのはかわいいねぇ」
「か、かわいいのか?叫んだり、逃げたりとかは……しないジャン?」
控えめに質問をすると、そんな事はないと首を振る。
「そんなのないよー。幼馴染から逃げるなんて事、一つもないからね。それって傷つくよね?」
「それもそうだけど。な、なんジャン?その手は……」
ひーちゃんは瞳を輝かせながら、何かを堪えている。手をワキワキと動かしている。これはあれだ、女の子特有のアレが………。
「だ、抱っこしていい?」
(ほらきた!小さいからやなんだって……)
男としては可愛がられるより、格好いいとかキャーキャー言われたい方なんだが、女子の勢いに負けてしまう。
「いいジャン。ほら、早く」
「わーい!やった!可愛い!竜くんがこんなに可愛いなんて」
「うぐぅっ。そ、そんな強く抱くな……。潰れる、ジャン」
「いいじゃなーい。明日まで小さい竜くんを堪能できるなら、生きてるかいがあるわー。あー、癒される」
口から魂が抜けそうな気持ちになっている。硬い鱗に胸の柔らかさが伝わってきて、どうにかなっちゃいそうです。
確かに男にとっては嬉しいシチュエーションかもしれんが、なんか、こう。
………すごく苦しい。
(明日までこの姿とか、拷問かよ………)
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次回、強制参加
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