6 / 31
第六話「王妃教育が、婚約破棄の妨害です」
しおりを挟む
翌朝。
ヴァルモン公爵邸の応接室には、張り詰めた空気が漂っていた。
私の目の前に座っているのは、きっちりと結い上げた白髪と、モノクルが特徴的な老婦人。
マダム・エルゼ。
その背筋は定規のように真っ直ぐで、彼女が紅茶を飲む動作一つ一つが、まるで芸術作品のように洗練されている。
「……リュシア様。お噂はかねがね」
彼女がカップを置くと、カチャンという音が静寂を切り裂いた。
「『氷の毒花』と呼ばれ、その高慢さゆえに多くの令嬢を泣かせてきたとか。……ふふ、腕が鳴りますわね」
モノクルの奥の目が鋭く光る。
怖い。
普通なら震え上がるところだが、今日の私は違う。心の中でガッツポーズをしていた。
(最高よ、マダム! その厳しさこそが私の救世主!)
私の作戦は単純明快。「王妃教育で落第点を取る」ことだ。
マナー違反、知識不足、態度の悪さ。これらを連発すれば、さすがの鬼教官も「この娘は王妃の器ではない」と判断し、レオンハルト殿下に報告するはずだ。
そうすれば、来月の『白花の儀』を待たずして、婚約破棄が成立するかもしれない。
「よろしくお願いいたします、マダム。至らない点ばかりかと思いますが」
私は殊勝に頭を下げた。心の中では(今日中にクビになってやる)と誓いながら。
◇
最初の授業は、基本中の基本「カーテシー(淑女の礼)」だった。
「ではリュシア様。王族に謁見する際の、最上級の礼を見せていただきましょうか」
エルゼが杖で床をトンと突く。
私はドレスの裾をつまみ、膝を曲げた。
ここだ。
私はわざとバランスを崩し、さらに頭を下げすぎるという、初心者でもやらないミスを犯した。背中は丸まり、足元はふらつき、まるで酔っ払いの千鳥足だ。
(どうだ! これなら『品位の欠片もない』と罵られるはず!)
私は期待を込めて顔を上げ、エルゼの反応を待った。
彼女は沈黙していた。
眉間に深い皺を寄せ、じっと私を凝視している。
よし、怒号が飛んでくるぞ。
「……なんと」
エルゼが小さく息を吐いた。
「なんと……計算された動きでしょう」
はい?
「一見、無様な体勢に見えます。しかし、その重心の置き方は、万が一暴漢が襲ってきた際に即座に回避行動へ移れる『武の構え』に通じています。さらに、頭を極限まで下げることで、相手への恭順を示しつつ、上目遣いで敵意の有無を確認している……」
違います。ただ体幹が弱ってるだけです。
「王太子の婚約者ともなれば、常に命を狙われる危険と隣り合わせ。優雅さよりも『生存』と『危機管理』を優先した、実戦的なカーテシー……。恐れ入りました」
「え、あの、違います、マダム! これはただの失敗で……!」
「謙遜は不要です。その覚悟、しかと見届けました」
マダム・エルゼの手帳に『合格』の文字が書き込まれるのを見て、私は天を仰いだ。
なんでそうなるの!?
◇
気を取り直して、次は「教養(座学)」だ。
歴史、法学、経済。王妃に必要な知識は山ほどある。
「では質問です。我が国が抱える『西方諸国との貿易摩擦』について、王妃としてどう対処すべきか、あなたの意見を述べなさい」
エルゼの質問に対し、私はニヤリと笑った。
これはチャンスだ。
王族なら「対話と協調」を選ぶべき場面で、あえて暴論を吐いてやる。
「そうですね……。面倒なので、関税を十倍にして国境を封鎖すればいいと思います」
言った! 言ってやった!
これぞ「愚かな悪役令嬢」の極み。経済を無視した暴言に、さすがのエルゼも呆れ果てるはず。
しかし、エルゼは目を見開き、震える手で眼鏡の位置を直した。
「……関税を、十倍……?」
「ええ。それくらいしないと、こちらの威厳が保てませんから(適当)」
「なるほど……! 素晴らしい洞察力です!」
机をバンと叩いて、エルゼが立ち上がった。
なぜ!?
「現在、西方諸国は我が国の輸出品に依存しています。ここで強気に関税引き上げを『示唆』することで、相手を交渉のテーブルに引きずり出し、有利な条件を引き出す……いわゆる『瀬戸際外交』ですね?」
「え?」
「単なる協調路線では舐められる。あえて『国境封鎖』という極論をカードとしてチラつかせることで、相手の譲歩を引き出す高度な心理戦……。十八歳の少女が、そこまで冷徹な外交感覚をお持ちとは!」
違います。ただ面倒だっただけです。
エルゼは感動に打ち震えながら、手帳に二重丸を書き込んだ。
「次期王妃には、このくらいの『毒』と『胆力』が必要です。満点ですわ、リュシア様!」
◇
その後も、私の落第作戦はことごとく裏目に出た。
刺繍の時間に、花の図案ではなくドクロのような柄(のつもり)を縫ったら、「『死を忘れるな(メメント・モリ)』の精神を刻むとは、なんと哲学的」と絶賛され。
ダンスの練習で、足をもつれさせたら、「従来の型に捕らわれない、前衛的な表現力」と評価され。
お茶をこぼしたら、「床の清潔さを確認するための、身を呈した監査」と解釈された。
夕方になる頃には、マダム・エルゼはすっかり私の信者になっていた。
「素晴らしい……。これほどの逸材に出会えるとは、教育係冥利に尽きます」
エルゼは涙ぐみながら、私の手を取った。
「リュシア様。あなたは既に完成されています。これ以上、私が教えることは何もありません」
「い、いえ! まだダメです! 私なんて全然ダメなんです! もっと厳しくしてください!」
私が必死に懇願していると、ドアが開いてレオンハルト殿下が入ってきた。
「どうかな、マダム。私の婚約者の出来栄えは」
爽やかな笑顔の王太子に、エルゼは深々と頭を下げた。
「殿下。正直に申し上げまして、私は彼女を見くびっておりました」
「ほう?」
「リュシア様は、単なる淑女ではありません。戦場のような王宮で生き抜くための知恵、外交における冷徹さ、そして独自の哲学を持った、稀代の『女傑』でございます」
やめて。その二つ名は流行らせないで。
「彼女ならば、殿下の隣に立ち、この国を導く『王妃』として申し分ありません。私が太鼓判を押します」
エルゼの報告を聞いて、レオンハルトは満足げに頷いた。
そして、私の方を見て、とろけるような甘い視線を送ってきた。
「やはりな。私の目に狂いはなかった」
彼は私の元へ歩み寄ると、そっと私の頬に触れた。
「君は、わざと失敗したり、暴論を吐いたりして、マダム・エルゼを試したのだろう? 彼女が『型通りの教育』しかできない無能な教師なら、そこで見限るつもりだった」
「……は?」
「だが彼女が君の真意を見抜いたから、君も実力の一端を見せた。……教育係さえも『審査』するとは、君はどこまで策士なんだ」
ドクン。
胸元のシャツの奥で、青白い光が脈打つ。
【星冠値:60 → 66】
ああ……。
また上がった。
私はガックリと肩を落とした。
落第するはずが、首席卒業レベルの評価を得てしまった。
マダム・エルゼは「明日からは、より高度な帝王学を伝授しますわ!」とやる気満々だし、レオンハルトは「君の才覚が世に知られるのが誇らしい」とデレデレだ。
「リュシア様、お疲れ様でした」
マリーが冷たいおしぼりを渡してくれた。彼女の目は少しだけ同情的だった。
「記録しておきました。『お嬢様、わざと失敗しようとして、才能が溢れ出てしまい自爆』と」
「書き直して! 今すぐ!」
◇
その夜。
王都の一角にある男爵邸で、セレナは爪を噛んでいた。
「なによ、あれ……」
彼女の目の前には、神殿から横流しされた情報報告書があった。
そこには、『リュシア・ヴァルモン、王妃教育にて最高評価を獲得』『マダム・エルゼが心酔』という文字が踊っている。
「おかしいわ。ゲームのリュシアは、勉強なんて大嫌いな我儘お嬢様だったはずよ。なんで外交問題で『瀬戸際外交』なんて提案ができるの?」
セレナは苛立ち紛れに書類を投げ捨てた。
このままでは、来月の『白花の儀』でリュシアが選ばれてしまう。
そうなれば、セレナが王太子妃になるルートは完全に閉ざされる。
「……正攻法じゃ勝てない。だったら」
彼女は鏡に向かって、ニタリと笑った。
その瞳には、聖女にあるまじき濁った光が宿っていた。
「神殿を急がせるわ。私が『本物の聖女』であるという既成事実を作ってしまえば、王家の誓約なんてひっくり返せる」
彼女は引き出しから、小さな小瓶を取り出した。
中には、怪しげに光る粉末が入っている。
「奇跡なんて、演出次第で作れるものよ」
窓の外では、不穏な風が吹き始めていた。
私の「婚約破棄」への道は、ますます険しく、そしてきな臭い方向へと進もうとしていた。
ヴァルモン公爵邸の応接室には、張り詰めた空気が漂っていた。
私の目の前に座っているのは、きっちりと結い上げた白髪と、モノクルが特徴的な老婦人。
マダム・エルゼ。
その背筋は定規のように真っ直ぐで、彼女が紅茶を飲む動作一つ一つが、まるで芸術作品のように洗練されている。
「……リュシア様。お噂はかねがね」
彼女がカップを置くと、カチャンという音が静寂を切り裂いた。
「『氷の毒花』と呼ばれ、その高慢さゆえに多くの令嬢を泣かせてきたとか。……ふふ、腕が鳴りますわね」
モノクルの奥の目が鋭く光る。
怖い。
普通なら震え上がるところだが、今日の私は違う。心の中でガッツポーズをしていた。
(最高よ、マダム! その厳しさこそが私の救世主!)
私の作戦は単純明快。「王妃教育で落第点を取る」ことだ。
マナー違反、知識不足、態度の悪さ。これらを連発すれば、さすがの鬼教官も「この娘は王妃の器ではない」と判断し、レオンハルト殿下に報告するはずだ。
そうすれば、来月の『白花の儀』を待たずして、婚約破棄が成立するかもしれない。
「よろしくお願いいたします、マダム。至らない点ばかりかと思いますが」
私は殊勝に頭を下げた。心の中では(今日中にクビになってやる)と誓いながら。
◇
最初の授業は、基本中の基本「カーテシー(淑女の礼)」だった。
「ではリュシア様。王族に謁見する際の、最上級の礼を見せていただきましょうか」
エルゼが杖で床をトンと突く。
私はドレスの裾をつまみ、膝を曲げた。
ここだ。
私はわざとバランスを崩し、さらに頭を下げすぎるという、初心者でもやらないミスを犯した。背中は丸まり、足元はふらつき、まるで酔っ払いの千鳥足だ。
(どうだ! これなら『品位の欠片もない』と罵られるはず!)
私は期待を込めて顔を上げ、エルゼの反応を待った。
彼女は沈黙していた。
眉間に深い皺を寄せ、じっと私を凝視している。
よし、怒号が飛んでくるぞ。
「……なんと」
エルゼが小さく息を吐いた。
「なんと……計算された動きでしょう」
はい?
「一見、無様な体勢に見えます。しかし、その重心の置き方は、万が一暴漢が襲ってきた際に即座に回避行動へ移れる『武の構え』に通じています。さらに、頭を極限まで下げることで、相手への恭順を示しつつ、上目遣いで敵意の有無を確認している……」
違います。ただ体幹が弱ってるだけです。
「王太子の婚約者ともなれば、常に命を狙われる危険と隣り合わせ。優雅さよりも『生存』と『危機管理』を優先した、実戦的なカーテシー……。恐れ入りました」
「え、あの、違います、マダム! これはただの失敗で……!」
「謙遜は不要です。その覚悟、しかと見届けました」
マダム・エルゼの手帳に『合格』の文字が書き込まれるのを見て、私は天を仰いだ。
なんでそうなるの!?
◇
気を取り直して、次は「教養(座学)」だ。
歴史、法学、経済。王妃に必要な知識は山ほどある。
「では質問です。我が国が抱える『西方諸国との貿易摩擦』について、王妃としてどう対処すべきか、あなたの意見を述べなさい」
エルゼの質問に対し、私はニヤリと笑った。
これはチャンスだ。
王族なら「対話と協調」を選ぶべき場面で、あえて暴論を吐いてやる。
「そうですね……。面倒なので、関税を十倍にして国境を封鎖すればいいと思います」
言った! 言ってやった!
これぞ「愚かな悪役令嬢」の極み。経済を無視した暴言に、さすがのエルゼも呆れ果てるはず。
しかし、エルゼは目を見開き、震える手で眼鏡の位置を直した。
「……関税を、十倍……?」
「ええ。それくらいしないと、こちらの威厳が保てませんから(適当)」
「なるほど……! 素晴らしい洞察力です!」
机をバンと叩いて、エルゼが立ち上がった。
なぜ!?
「現在、西方諸国は我が国の輸出品に依存しています。ここで強気に関税引き上げを『示唆』することで、相手を交渉のテーブルに引きずり出し、有利な条件を引き出す……いわゆる『瀬戸際外交』ですね?」
「え?」
「単なる協調路線では舐められる。あえて『国境封鎖』という極論をカードとしてチラつかせることで、相手の譲歩を引き出す高度な心理戦……。十八歳の少女が、そこまで冷徹な外交感覚をお持ちとは!」
違います。ただ面倒だっただけです。
エルゼは感動に打ち震えながら、手帳に二重丸を書き込んだ。
「次期王妃には、このくらいの『毒』と『胆力』が必要です。満点ですわ、リュシア様!」
◇
その後も、私の落第作戦はことごとく裏目に出た。
刺繍の時間に、花の図案ではなくドクロのような柄(のつもり)を縫ったら、「『死を忘れるな(メメント・モリ)』の精神を刻むとは、なんと哲学的」と絶賛され。
ダンスの練習で、足をもつれさせたら、「従来の型に捕らわれない、前衛的な表現力」と評価され。
お茶をこぼしたら、「床の清潔さを確認するための、身を呈した監査」と解釈された。
夕方になる頃には、マダム・エルゼはすっかり私の信者になっていた。
「素晴らしい……。これほどの逸材に出会えるとは、教育係冥利に尽きます」
エルゼは涙ぐみながら、私の手を取った。
「リュシア様。あなたは既に完成されています。これ以上、私が教えることは何もありません」
「い、いえ! まだダメです! 私なんて全然ダメなんです! もっと厳しくしてください!」
私が必死に懇願していると、ドアが開いてレオンハルト殿下が入ってきた。
「どうかな、マダム。私の婚約者の出来栄えは」
爽やかな笑顔の王太子に、エルゼは深々と頭を下げた。
「殿下。正直に申し上げまして、私は彼女を見くびっておりました」
「ほう?」
「リュシア様は、単なる淑女ではありません。戦場のような王宮で生き抜くための知恵、外交における冷徹さ、そして独自の哲学を持った、稀代の『女傑』でございます」
やめて。その二つ名は流行らせないで。
「彼女ならば、殿下の隣に立ち、この国を導く『王妃』として申し分ありません。私が太鼓判を押します」
エルゼの報告を聞いて、レオンハルトは満足げに頷いた。
そして、私の方を見て、とろけるような甘い視線を送ってきた。
「やはりな。私の目に狂いはなかった」
彼は私の元へ歩み寄ると、そっと私の頬に触れた。
「君は、わざと失敗したり、暴論を吐いたりして、マダム・エルゼを試したのだろう? 彼女が『型通りの教育』しかできない無能な教師なら、そこで見限るつもりだった」
「……は?」
「だが彼女が君の真意を見抜いたから、君も実力の一端を見せた。……教育係さえも『審査』するとは、君はどこまで策士なんだ」
ドクン。
胸元のシャツの奥で、青白い光が脈打つ。
【星冠値:60 → 66】
ああ……。
また上がった。
私はガックリと肩を落とした。
落第するはずが、首席卒業レベルの評価を得てしまった。
マダム・エルゼは「明日からは、より高度な帝王学を伝授しますわ!」とやる気満々だし、レオンハルトは「君の才覚が世に知られるのが誇らしい」とデレデレだ。
「リュシア様、お疲れ様でした」
マリーが冷たいおしぼりを渡してくれた。彼女の目は少しだけ同情的だった。
「記録しておきました。『お嬢様、わざと失敗しようとして、才能が溢れ出てしまい自爆』と」
「書き直して! 今すぐ!」
◇
その夜。
王都の一角にある男爵邸で、セレナは爪を噛んでいた。
「なによ、あれ……」
彼女の目の前には、神殿から横流しされた情報報告書があった。
そこには、『リュシア・ヴァルモン、王妃教育にて最高評価を獲得』『マダム・エルゼが心酔』という文字が踊っている。
「おかしいわ。ゲームのリュシアは、勉強なんて大嫌いな我儘お嬢様だったはずよ。なんで外交問題で『瀬戸際外交』なんて提案ができるの?」
セレナは苛立ち紛れに書類を投げ捨てた。
このままでは、来月の『白花の儀』でリュシアが選ばれてしまう。
そうなれば、セレナが王太子妃になるルートは完全に閉ざされる。
「……正攻法じゃ勝てない。だったら」
彼女は鏡に向かって、ニタリと笑った。
その瞳には、聖女にあるまじき濁った光が宿っていた。
「神殿を急がせるわ。私が『本物の聖女』であるという既成事実を作ってしまえば、王家の誓約なんてひっくり返せる」
彼女は引き出しから、小さな小瓶を取り出した。
中には、怪しげに光る粉末が入っている。
「奇跡なんて、演出次第で作れるものよ」
窓の外では、不穏な風が吹き始めていた。
私の「婚約破棄」への道は、ますます険しく、そしてきな臭い方向へと進もうとしていた。
14
あなたにおすすめの小説
白い結婚なので無効にします。持参金は全額回収いたします
鷹 綾
恋愛
「白い結婚」であることを理由に、夫から離縁を突きつけられた公爵夫人エリシア。
だが彼女は泣かなかった。
なぜなら――その結婚は、最初から“成立していなかった”から。
教会法に基づき婚姻無効を申請。持参金を全額回収し、彼女が選んだ新たな居場所は修道院だった。
それは逃避ではない。
男の支配から離れ、国家の外側に立つという戦略的選択。
やがて彼女は修道院長として、教育制度の整備、女性領主の育成、商業と医療の再編に関わり、王と王妃を外から支える存在となる。
王冠を欲さず、しかし王冠に影響を与える――白の領域。
一方、かつての夫は地位を失い、制度の中で静かに贖罪の道を歩む。
これは、愛を巡る物語ではない。
「選ばなかった未来」を守り続けた一人の女性の物語。
白は弱さではない。
白は、均衡を保つ力。
白い結婚から始まる、静かなリーガル・リベンジと国家再編の物語。
出て行けと言ったものの、本当に出て行かれるとは思っていなかった旦那様
睡蓮
恋愛
ジーク伯爵は、溺愛する自身の妹レイアと共謀する形で、婚約者であるユフィーナの事を追放することを決めた。ただその理由は、ユフィーナが婚約破棄を素直に受け入れることはないであろうと油断していたためだった。しかしユフィーナは二人の予想を裏切り、婚約破棄を受け入れるそぶりを見せる。予想外の行動をとられたことで焦りの色を隠せない二人は、ユフィーナを呼び戻すべく様々な手段を講じるのであったが…。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
『婚約破棄?結構ですわ。白い結婚で優雅に返り咲きます』
鍛高譚
恋愛
伯爵令嬢アリエルは、幼い頃から決まっていた婚約者――王都屈指の名門・レオポルド侯爵家の嫡男マックスに、ある宴で突然“つまらない女”と蔑まれ、婚約を破棄されてしまう。
だが、それで終わる彼女ではない。むしろ“白い結婚”という形式だけの夫婦関係を逆手に取り、自由な生き方を選ぼうと決意するアリエル。ところが、元婚約者のマックスが闇商人との取引に手を染めているらしい噂が浮上し、いつしか王都全体を揺るがす陰謀が渦巻き始める。
さらに、近衛騎士団長補佐を務める冷徹な青年伯爵リヒトとの出会いが、アリエルの運命を大きく動かして――。
「貴族社会の窮屈さなんて、もうたくさん!」
破談から始まるざまぁ展開×白い結婚の爽快ファンタジー・ロマンス、開幕です。
《完結》氷の侯爵令息 あなたが子供はいらないと言ったから
ヴァンドール
恋愛
氷の侯爵令息と言われたアラン。彼は結婚相手の伯爵令嬢にとにかく冷たい態度で接する。
彼女は義姉イライザから夫が子供はいらないと言ったと聞き、衝撃を受けるが気持ちを切り替え生きていく。
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。
【完結】男装して会いに行ったら婚約破棄されていたので、近衛として地味に復讐したいと思います。
銀杏鹿
恋愛
次期皇后のアイリスは、婚約者である王に会うついでに驚かせようと、男に変装し近衛として近づく。
しかし、王が自分以外の者と結婚しようとしていると知り、怒りに震えた彼女は、男装を解かないまま、復讐しようと考える。
しかし、男装が完璧過ぎたのか、王の意中の相手やら、王弟殿下やら、その従者に目をつけられてしまい……
白い結婚は終わりました。――崩れない家を築くまで
しおしお
恋愛
「干渉しないでくださいませ。その代わり、私も干渉いたしません」
崩れかけた侯爵家に嫁いだ私は、夫と“白い結婚”を結んだ。
助けない。口を出さない。責任は当主が負う――それが条件。
焦りと慢心から無謀な契約を重ね、家を傾かせていく夫。
私は隣に立ちながら、ただ見ているだけ。
放置された結果、彼は初めて自分の判断と向き合うことになる。
そして――
一度崩れかけた侯爵家は、「選び直す力」を手に入れた。
無理な拡張はしない。
甘い条件には飛びつかない。
不利な契約は、きっぱり拒絶する。
やがてその姿勢は王宮にも波及し、
高利契約に歪められた制度そのものを立て直すことに――。
ざまあは派手ではない。
けれど確実。
焦らせた者も、慢心した者も、
気づけば“選ばれない側”になっている。
これは、干渉しない約束から始まる静かな逆転劇。
そして、白い結婚を終え、信頼で立つ家へと変わっていく物語。
隣に立つという選択こそが、最大のざまあでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる