異世界転生したら生まれた時から神でした

うた♪♪

文字の大きさ
22 / 58
第2章

関係の改善

しおりを挟む
時間は少し前、エリックが起きて、事をやらかす30分ほど前のこと。
この日、1番に起きたのはマリだった。

「ふんっ、ふわぁー」

体を伸ばした後、大きな欠伸をして周りを見渡す。すると視界にエリックが入った。
少しの間エリックに見とれていた。
するといきなり耳元で

「マリちゃん、何を見てるの?」

「っ!?」

ビクッとして後ろを見るとルルがいた。

「な、なぁーんだ、ルーちゃんか......びっくりしたぁ」

「びっくりさすつもりはなかったんだけどな......で、何を見てたの?」

「いやぁー、その...」

動揺しながら横目でエリックを見るマリ。
ルルはその視線を見逃さなかった。初めから誰を見ていたのか分かっていたが。

「エリックの事を見てたんでしょ?」

ビクッ!

マリの体が一瞬反応した。

「ま、それ以外見るものは無いけどね」

「あ、あのぉ......ご、ごめんなさいルーちゃん!」

「え?」

いきなりのことにちょっと意味がわからなかった。

「だって、ルーちゃんとご主人様はその......恋人、だし。それに、マリがご主人様のことをじっと見てたら怒っちゃうよね...」

しょぼんとしながらルルに言う。でもルルの気持ちは違った。

「マリちゃんがエリックのことを好きなのは知ってるよ。もちろんユイちゃんもね!」

笑いながら話すルルに少し驚くマリ。
驚くのも無理もない。恋人がいる人を他人が熱い目で見て、それを見た恋人はいい気分はしないだろう。
でもルルはそれを笑いながら話しているのだ。

「一応、一夫多妻はこの国でも認められているし、エリックの場合は次男だけど侯爵家の息子として扱われる。それは準貴族と同じ扱いを受けるからそれなりの地位があるし、どこかの貴族の娘さんとかから婚約を申し込まれてもおかしくないから、それなりに婚約相手が増えるのは覚悟の上だったしね!」

「そ、そうなの?」

「うん!でも、エリックは冒険者になるという道を選んだからそういうのとはほとんど無縁だったけど」

苦笑しながらルルは言った。

「じゃあ、ルーちゃんも準貴族なの?」

「私は扱い上は平民だよ」

この国では貴族当主が貴族、その兄弟や、子供、そして親が準貴族、それ以上離れると平民扱いになる。ルルは当主、リックの弟の娘なので平民、エリックは当主の息子なので準貴族だ。

リックの弟はよく頭が回るため、リックが王都に出向いている間は弟が代わりに領地をまとめているらしい。なので一緒に住んでいる。

「私の場合はおじ様、リック侯爵の屋敷にお父さんが住んでいるから私も一緒に住んでたんだよ」

「そうだったんだ」

「でさ、エリックを振り向かせたくない?」

「いやいやいや、でもそれはルーちゃんが......」

「私は大丈夫だよ!マリちゃんとユイちゃんもエリックの恋人になったら楽しそうだしね!」

「で、でも。本当にいいの?」

「私はそれでもいいよ」

「ううっ、ちょっと怖いなぁ。もし、失敗して振られちゃったらこの後からの旅が気まずくなっちゃうし...」

「そこは大丈夫だと思うよ!エリックは積極的に行けば折れるしね!」

「でも、どんなことをすればいいの?」

「エリックは結構お寝坊さんだから、起きるのは遅い。だから起きる前にみんなを起こして外に出て、朝ごはんでも作る。
そのあいだにマリちゃんがエリックのことを起こしに行く。起こされた時に『あと5分』はエリックの口癖みたいなものだからそれを言った時に『私も5分だけ』みたいなことを言ってエリックのベッドに入れば多分落ちるよ!」

「そんな勇気ないよぉー!」

「大丈夫だって!マリちゃんならできる!」

そんな感じで決まった作戦だった。



エリックside
(これからどうすればいいんだぁー!マリとはやらかしてしまったし、ルルとは危険な関係に......)

「ご主人様っ!朝食の時間なので行きましょ!」

「......うん。な、なぁ。」

「どうしました?」

キョトンとするマリ。

「ルルに、謝った方がいいよな?」

マリはハッとして自分がやったことに気づく。あそこまでやるとは計画にもなかったのだ。

「そ、それは......」

マリもルルのことが少し怖くなってきた。
ルルから言われた作戦とはいえ、大胆にやりすぎてしまったからだ。

「一緒に謝りましょう...」

「そうだな、それが1番?いいかもな」



「......ということです」

俺は今、ルルの前で土下座をしている。
こうなった理由は簡易な家を出てルルのところに行ってすぐに華麗なジャンピング土下座を決めたからである。

「本当にすいませんでしたァ!」

「ま、マリもごめんなさいっ!」

「い、いや、あやまらなくても......」

「「え?」」

返ってきたのは意外な言葉だった。

「この計画を立てたのは私だし、まぁちょっとやり過ぎかなぁとは思うけど私は別に怒ってないよ?ただ......ちょっと嫉妬してるだけ」

最後の言葉はもじもじしててあまり聞き取れなかったがなんか計画?があったらしい。


そして俺は一連の流れを聞いて少しほっとした。
マリもルルがそこまで怒っていなかったことにほっとしたらしい。

「で、マリちゃんはエリックに気持ちを伝えたの?」

「あっ!」

「え、気持ち?」

「まだそんなこと言うの?」

「はい?」

「はぁ、マリちゃん気持ちを伝えたら?」

「え、えっとぉ......その、ま、マリはぁ...ご主人様のことが好きですぅ...」

マリがもじもじしながら恥ずかしそうに言う。

「そ、そうなのか?」

「やっぱり、エリックはエリックだね」

呆れたようにルルは言った。
ユイと黒龍は隣で笑っている。

(てか、いつの間に仲良くなったんだよ!)

ついツッコミを入れてしまった。

「ほら、返事は?返してあげないとマリちゃんが可哀想でしょ!」

「あぁ、ええっと......俺にはルルがいるし、この国は一夫多妻は認められてる。それでもいいか?」

「ご、ご主人様の隣にいられるならそれでもっ!」

「じゃあ、よろしくお願いします、かな?」

「はいっ、こちらこそ!」

「「ヒューヒュー」」

ユイと黒龍から冷やかしが飛んできた。

「2人とも!からかうなって!」

「「痛い痛いー!」」

俺は二人同時に頭ぐりぐりをした。
腕が4本ある訳では無いから2人の頭を横にくっつけてだ。

「ふふっ、賑やかだね!」

「そうだねっ!」

朝から大はしゃぎな5人だった。




しおりを挟む
感想 92

あなたにおすすめの小説

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

RPGのストーリー開始前に殺されるモブに転生した俺、死亡フラグを回避してラスボス助けたら女主人公が現れてなぜか修羅場になった。

白波 鷹(しらなみ たか)【白波文庫】
ファンタジー
――死亡フラグのあるモブに転生した。なぜか男主人公の姿で。 王国に孤児院の子供達を殺された少女ミュライトがラスボスのRPG『プリテスタファンタジー』。 物語後半でミュライトと主人公は互いに孤児院出身であることが分かり、彼女を倒した主人公がその死を悲しむ絶望的なエンディングからいわゆる「鬱ゲー」と呼ばれているゲームでもある。 そして、そんなゲームの物語開始前にミュライトと同じ孤児院に住んでいた子供に転生したが…その見た目はなぜか男主人公シュウだった。 原作との違いに疑問を抱くものの、このままストーリー通りに進めば、ミュライトと主人公が戦って悲惨なエンディングを迎えてしまう。 彼女が闇落ちしてラスボスになるのを防ぐため、彼女が姉のように慕っていたエリシルの命を救ったり、王国の陰謀から孤児達を守ろうと鍛えていると、やがて男主人公を選んだ場合は登場しないはずの女主人公マフィが現れる。 マフィとミュライトが仲良くなれば戦わずに済む、そう考えて二人と交流していくが― 「―あれ? 君たち、なんか原作と違くない?」 なぜか鉢合わせた二人は彼を取り合って修羅場に。 こうして、モブキャラであるはずのシュウは主人公やラスボス達、果ては原作死亡キャラも助けながらまだ見ぬハッピーエンドを目指していく。 ※他小説投稿サイトにも投稿中

処理中です...