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第3章
指名依頼
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「話すことはこれくらいかな。何度も言うが気を抜かないようにな。あとエリック君、挨拶が終わったら着いてくるように」
「??分かりました」
「じゃ、解散!」
先生がそう言うとみんな友達のところに行ったり教室から出たりする。今日は早く終わったからこの後遊ぶ人もいるのだろう。どこに行くかなどの話もちらほら聞こえる。
「ねーねーエリック君。なんで呼ばれたの?」
「さぁ?でもまぁ、途中入学者の話し合いみたいなんじゃないか?」
「ありそうだね。んじゃ、ばいばーい!」
「おう」
シェラと軽く話して先生の元に向かう。先生は俺がそばに来たのを見ると「付いてこい」と言って歩き出した。
しばらく歩くと1階にある校長室の隣にある応接室に着いた。先生は俺がいるのを確認して扉を3回ノックする。
「失礼します、ノイアーです。Cクラスのエリックを連れてきました」
扉の前でそう言うと中から入れと声がかかった。
先生が扉を開けると長細い四角形のテーブルを扉側だけ開けるようにソファがあった。
扉の方を向いているひとりがけの椅子に白髪と黒髪が混ざった髪の爺さんが居る。確か学園長だったはず。始業式で話してた。
そして両脇にある4人くらい座れるようなソファの左の方には書類を抱えた男の人がいる。その反対側、右の方にあるソファには制服を着た赤髪の女の子、スティラがいた。
「何であんたがここに?」
「そっちこそなんでだ?」
そんなやり取りをすると学園長が立ち上がった。
「要件に関してはこの方から話がある。とにかく座れ。それとノイアー、もう業務に戻っていいぞ」
俺は頷いてスティラの横に座り、先生は「失礼しました」と出ていった。
そのタイミングで学園長は座り、男の人に目線を送る。男の人はこちらを向いて話し始めた。
「まずは自己紹介から。わたくしは王都ギルドから来ましたギリスと申します。一応王都ギルドの副ギルド長をしていますが、基本裏で事務仕事などをしているので高ランクのお二人でも見たことないでしょう」
俺とスティラは顔を合わせる。こいつが高ランク?と思いながら。
「今回、ギルドの正式な指名依頼をお持ちしました。こちらが先ず、依頼に関する概要です」
ギリスさんは俺とスティラの前に1枚ずつ紙を置く。
その内容はこの前俺たちが調査して、入口が(物理的に)消滅した洞窟の調査依頼だった。なんでも新しくその洞窟に繋がると思われる入口が見つかったとか。
「どうでしょうか?今回は王都ギルドからの正式とはいえ表に出ていない依頼なので周りの目を気にして受ける必要は無いです。それにあの洞窟はほとんどが不明なので難易度も相当高いと思われます」
普通、指名依頼は貴族や商人などのお金持ちで影響力の大きい人からが多い。そのようなこともあって断りにくい。だが反面、報酬は普通の依頼よりも多いのであまり断らない。
しかし今回は王都ギルド名義の指名依頼。ギリスさんも言っていたように表に出ていないことらしいので、この依頼は言ってしまえば気分で決めていいそうだ。
俺はどうしようかと悩んでいるとスティラが口を開いた。
「失敗した際の違約金はありますか?」
「いえ、ありません。本来ならこの依頼は王都のすぐ隣の森ということで王国が主導するはずなのですが1度ギルドに回ってきたんです。今回、お二人を指名したのはギルド長……公爵様です。ギルド長が決定されたことなのでそこは安心してください。まぁ、王国的には腕のある冒険者で無理なら騎士団を動かす、といったところでしょうか」
政治のことは分かりませんが、と苦笑いをする。スティラはもうひとつ質問した。
「報酬などはどうなんでしょうか?」
「報酬は少しでも情報をお持ちいただければ金貨10枚ずつをお約束いたします。お持ちいただいた情報によっては上乗せも致します。それと、今回は洞窟ということなので中で手に入れたものの所有権は全ておふたりにございますのでご安心を」
(金貨10枚ってすごくないか?しかも上乗せされる可能性があるし洞窟の物も全部貰えるのか……)
数十秒ほど無言が続いた。
その無言を破ったのはスティラだった。
「分かりました。今回の依頼、受けましょう。ですがひとつ聞きたいことがあります」
と言って俺の方を見た。
「なぜこい……エリックにも依頼が来たのでしょうか?」
こいつと言いそうになったスティラは俺から目線を外してギリスさんを見る。そしてギリスさんは俺を見た。
………どうしたの?
「個人の情報はギルドとしてお教えできません。ただ、実力もランクも十分としか……」
あー、なるほど。当たり前だ。ギルドからの依頼とはいえパーティーでは無いため個人のランクは言えないか。
ギリスさんとスティラ、そして学園長からの視線が俺に刺さる。
まぁ、そこまで隠してる事でもないし依頼も受けるつもりなので言うことにした。
◆❖◇◇❖◆◆❖◇◇❖◆◆❖◇◇❖◆
お読みいただきありがとうございます!
ひとつ気になることがあって、最近本作品を見つけた方はどこから見つけたんでしょうか?
興味本位の質問なのでスルーしていただいても構いません笑
これからもよろしくお願いしますっ!
【お知らせ】
『第13回ファンタジー小説大賞』に参加してるので良ければ投票おねがいします!!
※2020年9月末までです
「??分かりました」
「じゃ、解散!」
先生がそう言うとみんな友達のところに行ったり教室から出たりする。今日は早く終わったからこの後遊ぶ人もいるのだろう。どこに行くかなどの話もちらほら聞こえる。
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「さぁ?でもまぁ、途中入学者の話し合いみたいなんじゃないか?」
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しばらく歩くと1階にある校長室の隣にある応接室に着いた。先生は俺がいるのを確認して扉を3回ノックする。
「失礼します、ノイアーです。Cクラスのエリックを連れてきました」
扉の前でそう言うと中から入れと声がかかった。
先生が扉を開けると長細い四角形のテーブルを扉側だけ開けるようにソファがあった。
扉の方を向いているひとりがけの椅子に白髪と黒髪が混ざった髪の爺さんが居る。確か学園長だったはず。始業式で話してた。
そして両脇にある4人くらい座れるようなソファの左の方には書類を抱えた男の人がいる。その反対側、右の方にあるソファには制服を着た赤髪の女の子、スティラがいた。
「何であんたがここに?」
「そっちこそなんでだ?」
そんなやり取りをすると学園長が立ち上がった。
「要件に関してはこの方から話がある。とにかく座れ。それとノイアー、もう業務に戻っていいぞ」
俺は頷いてスティラの横に座り、先生は「失礼しました」と出ていった。
そのタイミングで学園長は座り、男の人に目線を送る。男の人はこちらを向いて話し始めた。
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俺とスティラは顔を合わせる。こいつが高ランク?と思いながら。
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ギリスさんは俺とスティラの前に1枚ずつ紙を置く。
その内容はこの前俺たちが調査して、入口が(物理的に)消滅した洞窟の調査依頼だった。なんでも新しくその洞窟に繋がると思われる入口が見つかったとか。
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政治のことは分かりませんが、と苦笑いをする。スティラはもうひとつ質問した。
「報酬などはどうなんでしょうか?」
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数十秒ほど無言が続いた。
その無言を破ったのはスティラだった。
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