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42話 あたしには8000人の部下がおる!
しおりを挟む42話 あたしには8000人の部下がおる!
「予知……機械の誤作動……謎の亡霊……ほかにも魔法で何かできるのかな? できれば教えてほしいところだ」
「……ほかにも無限に色々できるけど、ここまでに見せた力だけでも十分脅威やろ? ちなみに、あたしは、達人の亡霊を8000人出せる!」
「……そいつは恐ろしい力だな。しかし、ではなぜ、さっきのチャンスで、複数人を召喚して俺を圧殺しなかったのか、という疑問が残るが」
「小次郎なら、一人でも余裕やと思ったんやけどな……あんたの動きが想定外すぎて驚いたわ。佐々木さんは、日本の歴史上で最強の評価を受けとる剣の達人なんやけどなぁ……あんたは強すぎる」
「お褒めにあずかり光栄だね」
「どうやろうか。場も和んだことやし……今日のところ、この辺でお開きということで、ひとつ、どうにか――」
「その焦り具合……すでに異能の力は尽きているからなのか、それとも、そう思わせて踏み込まそうとしているブラフか……判断に迷うな……」
ロキの指が、ゆっくりと上着の内ポケットへ沈む。
取り出したのは、フルサイズのポリマーフレーム拳銃。
長めのスライドに照準器座、滑り止めの細かいチェッカリング。
使い込まれてなお手入れの跡が光る、彼が最も信頼する相棒。
冷たい金属の重みを掌で確かめ、薬室を短く点検する。
迷いのない動き。
銃口が、ためらいなくトコへ向く。
その瞬間――
配電盤の奥で、見えない歯車が噛み合いを外したみたいに、制御のテンポがずれる。
それを感じて、トコは、
(これが、最後の仕掛け……頼む……死ねっ)
事前に、彼女は、ノートにもう一文だけ書いていた。
『時間をあけて、火器の誤作動がまた起こる』。
最初の誤作動でロキが死ななかったときのための保険。
その布石が――今、発動する。
乾いた破裂音が、ロキの意図を無視して空気を裂いた。
スライドが半ばで噛みつき、反動が逆流する。
暴れた金属片と未燃の火薬ガスが、ロキの前腕をはじく。
「なぁあっ! まただとぉお?!」
ロキの手首が弾かれ、銃口が跳ねる。
暴発の衝撃で、無秩序な弾がはね、リコイルは最悪の角度を生む。
近くの木箱の角が砕け、その破片と跳弾が一緒に散った。
「よっしゃ!!」
トコの口から歓喜がこぼれる。
だが同時に、嫌な音が鼓膜を叩く。
ロキの背後。
イスに座る性悪ギャル。
――ユズの眉間で小さな赤い花が咲いた。
「――げっ!」
トコは、ロキを無視して、あわてて彼女に駆け寄り、
指先で彼女の首に触れる。
脈がない。
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