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元魔王はお怒りになる。
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そこは今は使われていない、古くて小さな教会の中だった。
なるほどなるほど。ここならそもそも見つかる心配もなさそうだ。
さすが我が友デリントン。
しかしなんだろう。この腐ったような、汚物のような気配は。
「ここでいいだろう」
くるりと振り返ったデリントンの手には、何故か鈍器が握られていた。
いや、ぼくは戦闘訓練を受けたい訳じゃないんだ。治癒の魔法を――
「へ、へへ。死なない程度にやりゃあいいんだよな」
「あぁそうだ。ルイン。お前が大神殿《ここ》に居る限り、これからずっとここで貴様をなぶり続ける。なに、傷はぼくが綺麗に消してやるさ」
「ひひひひ。嫌ならさっさとここを出るんだな」
「そうだぜ、ルイン坊ちゃまよぉ。ああっ! もちろんここでの事は誰にも内緒だ。話せば……分かるよなぁ?」
もちろん誰にも話すものか。
しかし死なない程度とは……それほどまでに過酷な授業なのか?
だがそれにしては何故、みな鈍器を手にしているのだろう。
そんなひとりがフレイルを手にして突進して来た。
柄の先端に尖ったイガイガが付いたフレイルを、そのイガイガを指先で受け止めデリントンへと問う。
「これのどこが治癒魔法の授業なのだ、デリントン」
一同が驚愕した目でぼくを見る。
「こいつ……治癒魔法の授業って……何言ってんだ?」
「まさか俺たちが課外授業でもしてやってると思ってる……訳ないですよね、デリントンさま」
取り巻き+αに見つめられ、デリントンが苦虫を噛み締めたような表情へと変わる。
「貴様は……貴様なんか俺は大嫌いだ。反吐が出る! その澄ました顔! なんでも知っているかのような口ぶり! 何かにつけて友だなんだと……。貴様のような雑魚と、俺様がつりあう訳が無いだろう!」
「な……に? 君は、ぼくの事が嫌い……だと?」
「そうだとも。まったく。慈悲を込め、これまでも散々貴様が自らここを出ていけるようにお膳立てしてやったというのに」
「お膳立て?」
ぼくを取り囲む奴らの顔に、邪悪な笑みが浮かび始めた。
この顔をぼくは知っている。
ぼく――いや、私に服従をしていなかった頃の魔物たちの顔だ。
私を倒せると思い込み、何万という雑魚を引き連れてやって来たアークデーモンの顔と瓜二つ。
「――真実を見抜く魔眼――デリントン」
「なんだ? この期に及んでまだお友達ごっこを続けるのか?」
「いや。ちょっと聞きたいことがあるだけだ」
彼の返答に嘘偽りが無いか確かめるため、ぼくは先に魔法を唱えた。
そして問う。
「お膳立てといったが、ぼくに何をした?」
ぼくの質問に、デリントンたちは一瞬焦ったような顔になる。
お互い顔を見合わせ、それからデリントンが口を開いた。
「貴様……上履きや外履きに押しピンが大量に入っていただろう! 何故毎回毎回、平気な顔をして履いていた!?」
「君の仕業だったのか」
「それに法衣だ! 汚そうが破こうが燃やして灰にしようが、何故元通りになっている!?」
「それも君だったのか」
「植木鉢や鈍器さえ、貴様は分かっていたかのように受け止めやがって!」
「まさかそれも!?」
「それからそれから――」
穴を掘って罠を作ったがぼくは落ちず――
当たり前だ。そこに落とし穴があると分かって落ちる者はいないだろう。
子供の悪戯だろうと思って、ちゃんと埋めておいてやったわ。大地の精霊ベヒーモスに命じてこっそりと。
トラップワイヤーを張って罠にかけようとした?
そこにトラップワイヤーがあると分かって踏む馬鹿は居ないだろう。
子供の悪戯だろうと思って、ちゃんとワイヤーは切っておいたわ。風の精霊イルクに命じてこっそりと。
デリントンが部屋を出たあと、大量のゴミをぼくのベッドに投棄した?
どこからか風が吹いてゴミが入ったのだろうと思っていた。もちろんゴミは燃やしたさ。炎の精霊イフリートに命じてゴミだけをこっそりと。
「そうか。全部デリントンによる嫌がらせだったのか。気づかなかった……」
「気づけよ! 俺は貴様をここから追い出す為に必死だったんだぞ!」
「何故ぼくをここから追い出そうとする。追い出して君に利益があるのか?」
「あるとも!」
自信たっぷりな彼は、その手に持った鈍器を振り上げ満面の笑みを浮かべた。
まるで狂気の女神に支配された信者のようだ。
「貴様が居なければ俺様が学び舎でトップだ! トップの者は大神殿で高司祭としての道が開かれる! ゆくゆくは俺様が最高司祭として、この大神殿を支配するのだ! これまで追い出した奴ら同様、貴様にも消えてもらう。もういい、殺してしまえ!」
「え? でも」
「それはマズくないですか?」
「心配するな。父上が全て片付けてくれる」
デリントンの狂気が色濃くなっていく。
どうやらぼく以外にも、彼の所業によって神殿を追われた――いや、自ら逃げざるを得ない者が居たようだ。
先ほどポッソがダメだと言っていたのは、人気の無い場所で行われる暴行の事を知っていたからかもしれない。
もしや彼も、デリントンらからの嫌がらせを受けていたのか?
辞める訳にはいかない。
つまり、嫌がらせを受けようが、ご両親の為に辞めるわけにはいかない。
そういうことなのか。
ずっと友だと思っていた。
「なっ。こ、こいつ。急に抵抗しなくなったぞ?」
「ハッハー! 殴り放題じゃねーか」
「殺しちゃってもいいっすよね? いいっすよね?」
それはぼくの独りよがりだった……のか……。
「残念だ」
「「は? ――ぁぐ――」」
気づかなかったぼくにも落ち度はある。
だからせめて苦しまない様、一瞬で地獄へ落としてやろう。
一瞬で全てを塵と化す、煉獄の炎で。
「ひぎっ。な、なんだ、この禍々しい気はっ」
「あぁ……あぁぁ……」
「ひぁっ。んな、なな、なんだよ、こ、こ、ここ、こいつ」
「さっきまでの威勢はどうした? ん? ぼくを殺すのではなかったのかな?」
右手に紅い炎を灯す。
「ひい!?」
「ま、魔法!?」
「ルイン、き、貴様、魔術師だったのか!?」
「いいや? ぼくはぼく。聖職者を志す、ただの子供だ」
左手に蒼い焔を灯す。
「や、止めろルイン。こ、こ、ここここっちに来るな!? 止めろおおぉぉぉっ!」
仮にも聖職者を志す少年らだ。ぼくの潜在的な魔力を感じているのだろう。
ぼくも特に抑えることなく、ぼくらしい魔力の性質を駄々洩れさせている。
「恐ろしいか、ぼくが。なんならその恐怖で狂い死んでもいいんだぞ。あぁ、そうだ思い出した。デリントン。さっき君がぼくに言ったセリフ、どこで聞いたか思い出したよ」
――貴様(のその妙な態度)も、今日までだ。
歴代の勇者がよく私に言っていたセリフではないか。
ふふ。ふははははは。
「ははははははははははははっ!」
「ぎゃあああぁあぁぁぁっ」
『待って待って待ってえぇぇっ』
恐怖に怯え失禁し、意識を失い倒れる者の頭上で――
「なんだローリエ。邪魔するな」
既に立っている者は居ない。
意識はあっても心ここにあらず。
女神ローリエはそんな彼らの前で慌てたように仁王立ちする。
『いやいやいや、邪魔しなきゃいけないでしょう。ここは私の神殿内ですよ。血なまぐさいことは止めてくださいっ』
「血なまぐさいも何も、こやつらが先に仕掛けて来たのだぞ。しかもどうやら私以外の者にも同様の事をやっていたようだし」
『ぐっ……そ、それは……ですが死人は出ていません!』
見て見ぬふりをしていたのか。
いや、本来神が人間の所業に口を挟むことは無い。
基本は静観――世界が破滅だどうたらというような事になれば話は別であろうが。
しかし自身のおひざ元でこのような暴行行為があって、それを見逃すとは……。
「やはり貴様への見せしめも含め、こやつらは殺す」
『イヤーっ、ダメェーッ! ちょっと待ってぇ! か、彼らはそう……えぇっと……あ、あなたを裏切ったのです!』
「裏切る? ふ、そうだな。その通りだ。この私を裏切ったのだ、この者は」
『そうそう。で、あなた、裏切られたことはあって?』
裏切られたこと?
ある訳ない。そもそも魔王の頃は信じる友も部下すらいなかったぼっちなのだから。
そう。初めて裏切られたのだ、ぼくは。
ん?
初めて?
初めて……裏切られた……。
「は!?」
『ふふ。気づいた様ですね。あなたはこれまで裏切られたことなど一度も無かった』
「そうだ」
『彼はあなたに"友に裏切られた"を教えてくれたのですよ』
「そうだ!!」
デリントンよ、感謝する!
これが裏切られるということなのか。
くっ――なんて貴重な体験!
『ね? だから彼を許してあげましょう。もちろんそれとなく最高司祭に啓示を与え、全員を破門にしておきますから』
「ふ。いいだろう。貴重な体験をさせてくれた礼に、今回は許してやろう」
デリントン以外は全員既に意識はない。
ふ、デリントンめ、なかなか見上げた根性だ。
その根性をもっと良い方に持って行けば良かったのになぁ。
「デリントン」
「……ぅあ……」
顔面蒼白でまるで死人だな。
そんな彼にぼくは必殺・天使の微笑みを送る。
「次は無いよ」
そう一言添えて。
なるほどなるほど。ここならそもそも見つかる心配もなさそうだ。
さすが我が友デリントン。
しかしなんだろう。この腐ったような、汚物のような気配は。
「ここでいいだろう」
くるりと振り返ったデリントンの手には、何故か鈍器が握られていた。
いや、ぼくは戦闘訓練を受けたい訳じゃないんだ。治癒の魔法を――
「へ、へへ。死なない程度にやりゃあいいんだよな」
「あぁそうだ。ルイン。お前が大神殿《ここ》に居る限り、これからずっとここで貴様をなぶり続ける。なに、傷はぼくが綺麗に消してやるさ」
「ひひひひ。嫌ならさっさとここを出るんだな」
「そうだぜ、ルイン坊ちゃまよぉ。ああっ! もちろんここでの事は誰にも内緒だ。話せば……分かるよなぁ?」
もちろん誰にも話すものか。
しかし死なない程度とは……それほどまでに過酷な授業なのか?
だがそれにしては何故、みな鈍器を手にしているのだろう。
そんなひとりがフレイルを手にして突進して来た。
柄の先端に尖ったイガイガが付いたフレイルを、そのイガイガを指先で受け止めデリントンへと問う。
「これのどこが治癒魔法の授業なのだ、デリントン」
一同が驚愕した目でぼくを見る。
「こいつ……治癒魔法の授業って……何言ってんだ?」
「まさか俺たちが課外授業でもしてやってると思ってる……訳ないですよね、デリントンさま」
取り巻き+αに見つめられ、デリントンが苦虫を噛み締めたような表情へと変わる。
「貴様は……貴様なんか俺は大嫌いだ。反吐が出る! その澄ました顔! なんでも知っているかのような口ぶり! 何かにつけて友だなんだと……。貴様のような雑魚と、俺様がつりあう訳が無いだろう!」
「な……に? 君は、ぼくの事が嫌い……だと?」
「そうだとも。まったく。慈悲を込め、これまでも散々貴様が自らここを出ていけるようにお膳立てしてやったというのに」
「お膳立て?」
ぼくを取り囲む奴らの顔に、邪悪な笑みが浮かび始めた。
この顔をぼくは知っている。
ぼく――いや、私に服従をしていなかった頃の魔物たちの顔だ。
私を倒せると思い込み、何万という雑魚を引き連れてやって来たアークデーモンの顔と瓜二つ。
「――真実を見抜く魔眼――デリントン」
「なんだ? この期に及んでまだお友達ごっこを続けるのか?」
「いや。ちょっと聞きたいことがあるだけだ」
彼の返答に嘘偽りが無いか確かめるため、ぼくは先に魔法を唱えた。
そして問う。
「お膳立てといったが、ぼくに何をした?」
ぼくの質問に、デリントンたちは一瞬焦ったような顔になる。
お互い顔を見合わせ、それからデリントンが口を開いた。
「貴様……上履きや外履きに押しピンが大量に入っていただろう! 何故毎回毎回、平気な顔をして履いていた!?」
「君の仕業だったのか」
「それに法衣だ! 汚そうが破こうが燃やして灰にしようが、何故元通りになっている!?」
「それも君だったのか」
「植木鉢や鈍器さえ、貴様は分かっていたかのように受け止めやがって!」
「まさかそれも!?」
「それからそれから――」
穴を掘って罠を作ったがぼくは落ちず――
当たり前だ。そこに落とし穴があると分かって落ちる者はいないだろう。
子供の悪戯だろうと思って、ちゃんと埋めておいてやったわ。大地の精霊ベヒーモスに命じてこっそりと。
トラップワイヤーを張って罠にかけようとした?
そこにトラップワイヤーがあると分かって踏む馬鹿は居ないだろう。
子供の悪戯だろうと思って、ちゃんとワイヤーは切っておいたわ。風の精霊イルクに命じてこっそりと。
デリントンが部屋を出たあと、大量のゴミをぼくのベッドに投棄した?
どこからか風が吹いてゴミが入ったのだろうと思っていた。もちろんゴミは燃やしたさ。炎の精霊イフリートに命じてゴミだけをこっそりと。
「そうか。全部デリントンによる嫌がらせだったのか。気づかなかった……」
「気づけよ! 俺は貴様をここから追い出す為に必死だったんだぞ!」
「何故ぼくをここから追い出そうとする。追い出して君に利益があるのか?」
「あるとも!」
自信たっぷりな彼は、その手に持った鈍器を振り上げ満面の笑みを浮かべた。
まるで狂気の女神に支配された信者のようだ。
「貴様が居なければ俺様が学び舎でトップだ! トップの者は大神殿で高司祭としての道が開かれる! ゆくゆくは俺様が最高司祭として、この大神殿を支配するのだ! これまで追い出した奴ら同様、貴様にも消えてもらう。もういい、殺してしまえ!」
「え? でも」
「それはマズくないですか?」
「心配するな。父上が全て片付けてくれる」
デリントンの狂気が色濃くなっていく。
どうやらぼく以外にも、彼の所業によって神殿を追われた――いや、自ら逃げざるを得ない者が居たようだ。
先ほどポッソがダメだと言っていたのは、人気の無い場所で行われる暴行の事を知っていたからかもしれない。
もしや彼も、デリントンらからの嫌がらせを受けていたのか?
辞める訳にはいかない。
つまり、嫌がらせを受けようが、ご両親の為に辞めるわけにはいかない。
そういうことなのか。
ずっと友だと思っていた。
「なっ。こ、こいつ。急に抵抗しなくなったぞ?」
「ハッハー! 殴り放題じゃねーか」
「殺しちゃってもいいっすよね? いいっすよね?」
それはぼくの独りよがりだった……のか……。
「残念だ」
「「は? ――ぁぐ――」」
気づかなかったぼくにも落ち度はある。
だからせめて苦しまない様、一瞬で地獄へ落としてやろう。
一瞬で全てを塵と化す、煉獄の炎で。
「ひぎっ。な、なんだ、この禍々しい気はっ」
「あぁ……あぁぁ……」
「ひぁっ。んな、なな、なんだよ、こ、こ、ここ、こいつ」
「さっきまでの威勢はどうした? ん? ぼくを殺すのではなかったのかな?」
右手に紅い炎を灯す。
「ひい!?」
「ま、魔法!?」
「ルイン、き、貴様、魔術師だったのか!?」
「いいや? ぼくはぼく。聖職者を志す、ただの子供だ」
左手に蒼い焔を灯す。
「や、止めろルイン。こ、こ、ここここっちに来るな!? 止めろおおぉぉぉっ!」
仮にも聖職者を志す少年らだ。ぼくの潜在的な魔力を感じているのだろう。
ぼくも特に抑えることなく、ぼくらしい魔力の性質を駄々洩れさせている。
「恐ろしいか、ぼくが。なんならその恐怖で狂い死んでもいいんだぞ。あぁ、そうだ思い出した。デリントン。さっき君がぼくに言ったセリフ、どこで聞いたか思い出したよ」
――貴様(のその妙な態度)も、今日までだ。
歴代の勇者がよく私に言っていたセリフではないか。
ふふ。ふははははは。
「ははははははははははははっ!」
「ぎゃあああぁあぁぁぁっ」
『待って待って待ってえぇぇっ』
恐怖に怯え失禁し、意識を失い倒れる者の頭上で――
「なんだローリエ。邪魔するな」
既に立っている者は居ない。
意識はあっても心ここにあらず。
女神ローリエはそんな彼らの前で慌てたように仁王立ちする。
『いやいやいや、邪魔しなきゃいけないでしょう。ここは私の神殿内ですよ。血なまぐさいことは止めてくださいっ』
「血なまぐさいも何も、こやつらが先に仕掛けて来たのだぞ。しかもどうやら私以外の者にも同様の事をやっていたようだし」
『ぐっ……そ、それは……ですが死人は出ていません!』
見て見ぬふりをしていたのか。
いや、本来神が人間の所業に口を挟むことは無い。
基本は静観――世界が破滅だどうたらというような事になれば話は別であろうが。
しかし自身のおひざ元でこのような暴行行為があって、それを見逃すとは……。
「やはり貴様への見せしめも含め、こやつらは殺す」
『イヤーっ、ダメェーッ! ちょっと待ってぇ! か、彼らはそう……えぇっと……あ、あなたを裏切ったのです!』
「裏切る? ふ、そうだな。その通りだ。この私を裏切ったのだ、この者は」
『そうそう。で、あなた、裏切られたことはあって?』
裏切られたこと?
ある訳ない。そもそも魔王の頃は信じる友も部下すらいなかったぼっちなのだから。
そう。初めて裏切られたのだ、ぼくは。
ん?
初めて?
初めて……裏切られた……。
「は!?」
『ふふ。気づいた様ですね。あなたはこれまで裏切られたことなど一度も無かった』
「そうだ」
『彼はあなたに"友に裏切られた"を教えてくれたのですよ』
「そうだ!!」
デリントンよ、感謝する!
これが裏切られるということなのか。
くっ――なんて貴重な体験!
『ね? だから彼を許してあげましょう。もちろんそれとなく最高司祭に啓示を与え、全員を破門にしておきますから』
「ふ。いいだろう。貴重な体験をさせてくれた礼に、今回は許してやろう」
デリントン以外は全員既に意識はない。
ふ、デリントンめ、なかなか見上げた根性だ。
その根性をもっと良い方に持って行けば良かったのになぁ。
「デリントン」
「……ぅあ……」
顔面蒼白でまるで死人だな。
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