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東堂京介

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第6章

第5話 私の騎士様

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ああ、ああ、もうもうあかんこっちゃで。学芸会と違うんや、綺麗にまとめてどないすんねん。


みんなで決めて仲良う納得?できるかいなそんなもん。美味しい所は独り占めせんでどないすんねんな。

自分が腹いっぱいなるから恵んでもやれるんやろが、言うこと聞く奴だけやけどな。

平和っちゅうのが寝ぼけさせたんか、寝ぼけるようにわしらが仕組んだんか。
どっちやったか忘れたけど。
なあ黒田はんどっちやったかいな?あんた今日は来ん言うて豊後で遊んではんのかいな。


こらアカンで東堂、確りせんかい桐生。
あのきんきらきんの頭の兄ちゃんあれはええもん持ってそうやけどな。
磨いてみてもええかもな、一回潰して擦りつぶしたろか。何事も経験や。


せやけど難儀や、億劫や。今更でんにゃならんのか。


しゃあないけどまあ、こんな胸糞悪い話しもない。
一回ポキッといったろかい。


それもまあ、ビジネスっちゅうもんやから。

 
場内の後方で、椅子がわずかに軋む音が響く。

和装に羽織の男が立ち上がる、小柄で皺だらけのその顔が見るものには極寒の冷気を感じさせる。


紫藤英治、筆頭株主であり、かつてこの企業の頂点に立った男。


紫藤はゆっくりとマイクの前に進み、静かに言葉を紡ぐ。


「若いもんが理想を語る。そんで年老いた者は、それに感動する。
実に、微笑ましい光景でんな。」

わずかに会場がざわつく。
紫藤の表情には笑みすらない。ただ、乾いた声だけが響く。


「言葉にしたら、何かが変わった気にはなれる。
声上げたら、誰かの心を動かしたつもりにはなれるわな。せやけど現実はそう甘うはないで?」


「夢見る若もんも、それに拍手するご隠居さんも。」

紫藤がつまらなそうに玲奈と老人を交互に見る。


「家でテレビ見といたらよろしんや、ええ番組うちやっとるさかいな。なあ東堂。」


静寂が落ちる。
玲奈ファンの老人は、微笑みを絶やさない。

言い返すでもなく、怒るでもなく、
ただ静かに紫藤に答える。
 

私は、あなたと同じではない

その一言を、笑みで返したのだった。


紫藤の目が細くなる。


「桐生?根回しすんどんねやろ?」

桐生を見ることもなく、囁かれた枯れた声が感情もなくマイクに乗る。

桐生は唾をのみコクリと頷き返すだけ。役者が違う、誰もがそう感じる一幕だった。


「心が動いても金が動かんとな商売にはならんさかいな。」

紫藤はそう呟くと席に戻っていく。


後には凍てついた場だけが残される。


暫くの沈黙が続いたあと、進行役が前に出る。


「それでは、議案第7号。InovexのDAO化提案に関する賛否を採ります」


スクリーンに再び、DAO構想の要点が映し出される。
透明な意思決定。分散型運営。全履歴の記録と公開。

しかし、凍てついた会場の空気は動かない。

誰も言葉を発しないまま、無音の中、投票システムが起動する。


数分後。


「投票が出揃いましたので、結果を表示いたします」

表示されたスライドには、簡潔な数字が並んでいた。



Inovex DAO化提案
賛成:44.1%
反対:55.9%
→ 否決


瞬間、空気が抜けるように、ざわりと場内が揺れる。

悔しげにうつむく若手株主の姿。腕を組んで無表情の中堅陣。

そして、何人かの高齢株主が無言で頷く。


現実だった。

どれほど言葉を尽くしても、心を動かしても、
その結果が「数字」で示された瞬間、すべては終わる。


東堂は静かに唇を閉じ、壇上から数字を見つめている。
じっとその双眸に光を蓄えたまま。
 

「東堂さん、失礼ですがよろしいでしょうか」

壇上に向けられた低く冷静な声。
その瞬間、会場の空気が一変する。


東堂がゆっくりと目を向ける中、桐生はスッと立ち上がる。


整ったスーツのラインを直すように、軽く胸元に手をやり、だがその表情はどこまでも無表情だった。

 
「今、この場で提案させていただきたい議案があります」

桐生は滑らかな動きで胸ポケットから一枚の紙を取り出し、進行役に手渡す。


「議案第8号。東堂社長の解任動議です」


進行役が議題を読み上げる。


「よろしいでしょうか。議案第8号。これは私、桐生一貴が提案いたしました」

桐生はゆっくりと立ち上がると、わざとらしくネクタイを正し、会場を見渡す。
その表情には緊張の色は一切なく、どこまでも澄ました自信が漂っていた。


「東堂、社長。あなたの改革に賛同した時期も、確かにありました。
Inovexも、RePurgeも、その旗印は確かに時代を変える力を持っていたしかし。」

一拍、置いて、視線を正面に戻す。


「しかし今や、その理想は現場に混乱をもたらし、経営に混乱を招いています。
DAOという実験的制度に踏み出すには、あまりにも時期尚早であり、株主にとっても企業価値を損なう重大なリスクです」


会場に軽いざわめきが走る。


「私は決して敵意からこれを申し上げているのではありません。
ただ一人の経営者として、そしてこの企業を愛する者として、ここで、責任ある決断が必要だと信じています」

その声は静かで、確信に満ちていた。
まるで勝利の瞬間を先取りしているような、完璧な間と抑揚。


場内の空気が、冷たく、重たく沈む。

桐生が話を終え、進行役が

 「それでは議案第八号について」

と続きを読み上げようとした瞬間。


「ごめんね、その議案。ちょっと退屈なのよね。」


背後から、乾いた声が響いた。


会場が一瞬ざわめく。


視線の先、カツ、カツ、カツと歩み出たのは、白のパンツスーツに身を包んだ女。


その姿に、会場が静まり返る。


進行役が、やや戸惑いながら尋ねる。


「どちら様でしょうか」


女は口元だけで笑うと、滑らかに名乗る。


「桜井恵梨香です。株主として、ちょっと一言よろしいかしら?」

ざわめきが波のように広がる。


「エリカチン!?」


「まさかあの時以来か?」

桐生の目が一瞬揺れる。だが平静を装い、マイクを握る。


「失礼ですが、株主であるという確認を。」


「ええ、確認したいのはこっちも同じ」

ぴしゃりと切り返し、彼女は桐生を見据えたまま、壇上へ近づく。


「ねえ、桐生君?責任ある経営者って、自分で言って恥ずかしくない?」

その声は静かだったが、鋭く、会場の空気を裂いた。


「一番辛かったとこ東堂君に押し付けといて裏で隠れてたのに今になって解任決議?
それも紫藤のおじいちゃんに泣きついて?
恥ずかしくない?じゃないわね。恥ずかしい、わよね?」


桐生が反論しようとするが、彼女は止まらない。


「あのね、いくつになっても坊やに興味は無いのよ。薫や私のお尻に引っ付いてたあんたじゃ役不足、出直しなさい。」


格が違うから失せろ、そう宣うエリカチン。
 

会場がざわめく。桐生は、さすがに顔をしかめた。


「あなたはこの会社の内部事情をご存じないはずだ。」


「あら?外からだって丸見えよ?ガラス張りの経営なんでしょ、御社。あのころと違ってね。」

完全に桐生を歯牙にもかけないエリカチン。


会場の一部に、くすりと笑う声。


東堂は壇上からエリカチンに視線を送る。


その視線に気づくとウィンクで返すエリカチン、東堂はそっと黙礼で返すのだった。


エリカチンは壇上に視線を移すと、玲奈の姿を見つけ、柔らかな笑みを浮かべ両手を前に振る。



「あ、玲奈ちゃんおひさー。さっきの話、良かったわよ。来る途中車の中でちょっと泣きそうになったもの。」

玲奈が驚いたように顔を上げる。

東堂も少しだけ目を細めた。


「ごめんねー、DAOの可決間に合わなくて、でも大丈夫ギリギリだけど間に合ったからね。」
 

会場の一部から、ほんの小さな拍手が漏れた。


その一言に、アキラが反応する。


「お、出た。エリカチン、こういうとこよな。」

そんな空気の中、桐生がなおも諦めきれず、マイクを取ろうと身を乗り出す。


「桜井さん、それは感情論です。私たちは、あくまで、」


その瞬間だった。


「桐生、黙ってえ!」

場内に、ぞくりとするほど冷えた声が落ちた。


桐生が固まる。




所詮は計算がちいとできるだけの使いっぱ、あの意地汚い性根でどこまでやれるか思うたけども。
石ころちゅうんは磨いても磨いても石ころなんやな勉強なるわ。人間万事塞翁が馬っちゅうやつやな。

ほんまにもう、小娘がやっと帰ってきたか。今度は確り飛羽を抜いて飼うちゃろかあ。


よっこらしょ。そう言って椅子から立ち上がったのは紫藤。


「桐生、ごちょごちょ金勘定で片付く盤面やないんがわからんかあ。お前は賢そうに振る舞うけど、ほんんまに、阿保やなあ。引っ込んどり。」


桐生が返す言葉を失う。


会場の空気が再び凍りつく。


紫藤は目を細め、ゆっくりと立ち上がる。


「お嬢ちゃん、あんた又遊びに来たんか。今度もようけ金集めてきたんかいな?集めるだけや無うて使い方考えなあかん。」


壇上を縁まで進むと杖をエリカチンへと向ける。


「昔みたいに無駄遣いしに来たんやったら、取り上げてまうで?」


「相変わらず怖いお爺ちゃんねえ、20年前からお爺ちゃんなのにまだお爺ちゃんやってんの凄くない?」


エリカチンは軽口で返す。子ども扱いするなら、年寄り扱いするだけだ。
 

「それにお爺ちゃん気づいてる?あの時とは状況が違うって。」

エリカチンは、杖の先をまっすぐ見据えたまま、にこりと笑う。


「はん、何を言うてんのや?20年たってもあんたは小娘のまま、わしとあんたじゃ階層が違うが、」

紫藤の言葉が言い終わる前にエリカチンが言葉をかぶせる。


「順番が違うってのよ英治ちゃん。前は私が先行、あんたらが後攻。私の底を見切って捻りつぶしてくれたわよね?」


紫藤の動きがぴたりと止まる。


「今回先に動いたのはあんたら、私の天井今回も見えてるって?ホントにそう思ってる?
それに今回あんたは独りぼっち、森のおじいちゃんはお星様、黒田のおじいちゃんは豊後で温泉よ?」
 

紫藤の首が絡繰人形の様に振れる。
 

「無駄遣いって言ったわよね?じゃないわよ、必要経費。怖いお爺ちゃんに会うんですもの、か弱い小娘はボディガードくらい連れてきますわよ?」


エリカチンはそう言うとバッグから、ひと束の封筒を取り出した。


 
「これ、今朝の時点で名義変更完了してる分。外国ファンドからの正式な委任状、私の騎士様。」


一瞬、場内が静止する。


次の瞬間ざわめきが爆発する。


「え、、まさか、、」


「嘘だろ?非公開だったはずじゃないのか?」


「外資株?」


!?
紫藤の皺だらけの瞼の奥が大きく見開かれる。


エリカチンは続ける。


「現在の議決権で言えば、そうね。だいたい18%くらいかしら。
私、議案第8号、東堂社長の解任動議、反対で投じます」


その言葉で、空気が完全に変わった。


会場のざわめきが冷めやらぬ中、SNSのタイムラインも沸騰していた。






学生アパートの一室。
アキラの配信をスマホで見続けていたリョウとヨシヒロが、思わず顔を見合わせる。


「すげぇな。物語じゃん、これ」

亮がぽつりとつぶやく。


「生放送の株主総会が盛り上がるって、どんな国だよ。」

吉弘も呆れたように笑う。


画面の向こうでは、エリカチンが議決書類を差し出す姿が映っていた。

もはや、誰も目を逸らせなかった。


 


進行役が、震える手でマイクを握る。


「それでは、議案第8号、東堂勝吾社長の解任動議について、採決を行います」

表示された投票案内に、会場が再び緊張に包まれる。

紫藤は無言のまま椅子に腰を下ろしていた。その顔は読めない。


進行役が告げる。


「投票をお願いいたします」


静まり返った会場で、再びシステムが起動し、各株主のタブレットに選択肢が表示される。




──賛成
──反対


静寂の中で、電子音がひとつ、またひとつと響く。


数分後。


「投票が出揃いましたので、結果を表示いたします」

スクリーンに、数字が浮かび上がる。




議案第8号:東堂勝吾社長の解任動議

賛成:41.7%
反対:58.3%
→ 否決


会場の空気が弾ける。


真帆が玲奈が大和テレビ社員がInovexの面々が手を取り合って喜ぶ。


「通らなかった!」


「東堂、続投だ!」


震えるような歓声。安堵のため息。信じられないという顔。


東堂は壇上で、何も言わずに、ただ一度だけ目を閉じた。


そしてゆっくりと、静かに、マイクの前へ歩み寄る。

その一歩が、場内の空気をまた静かに整えていく。


東堂は、壇上に立ったまま、ただ視線を前へ向けた。


「投票、ありがとうございました。私は続投となりました」

静かに。だが、揺るがない声だった。


「DAOは通らなかった。構いません。制度に準拠するのが株主総会です。それを否定する気はない。」


会場の空気が、少しだけざわめく。だが東堂は構わず続ける。


「そしてDAOとは手段です、目的ではない。」

スクリーンには、先ほどのDAOスライドが再び映し出される。
誰も指示していない。だが、準備されていたかのように。


「手段としての透明性、それは残念ながらかないませんでした。しかし目的としての公平性、開かれた公共性の高い報道機関。それを目指すことは何ら臆するものではありません。
取引の透明化、社内でのブラックボックスの撤廃など、いくらでもやれることできることはあります。自浄しそして他浄する。我々は今後もその道邁進してまいります、株主並びに視聴者の皆様のご指導ご鞭撻のほど今後ともよろしくお願いいたします。」


東堂は語り終えると深々と頭を下げ続ける。
 

その語り口に、誰も異論は挟めなかった。


折れていない、曲げるつもりもない。これから先もとことんやるぞ。

そうこれは宣戦布告なのだ。

ゆっくりと頭を上げた東堂は最後に一言だけ加える。

 

「私は、これからも誰のものでもないInovexを目指します。
所有されず、忖度せず、透明なまま漂うメディアです」


静寂の会場に、わずかな拍手が散る。


誰が始めたわけでもない。だが、止める者もいなかった。






会場は、拍手が徐々に広がっていた。

東堂はマイクを置き、会釈だけを残して静かに壇を下りる。


誰に促されるでもなく、紫藤は出口へ向かう。
拍手もざわめきも届かない、静かな場所で、誰に語るでもなく
ただ、自分の胸の内に向かって呟いた。

 
やられたのお、桐生はどこや?逃げたんか、終わりまでしょうもない


かつて自分が立っていたその場所に、今は別の誰かが立ち、別の景色を描こうとしている。

 
狙ろとったんやなあ、あの時は半べそ書いた小娘やったのに、牙研いどったんかあ。
ええ女やなあ、わしがあと5歳若かったらの。確かに順番間違うたらあかんわなあ。
 
 
手を前に組み、ほんの少しだけ首を振る。

 
 まあ大和テレビ惜しいけど、くれたるわ。頑張って儲けさせてや。わしもようけ株もっとんやしな。
 

  
 何歩か歩いて、立ち止まり、東堂の背中を見つめる。


しっかし東堂、このがきゃようわからん。負けそうになっても一つも揺るがん。
なんや?お嬢ちゃん来るん知っとったんか?
神木お前もしかして化けもんこさえたんとちゃうんか?


小さく吐息をつき、杖を鳴らしながら歩き出す。

 
誰も彼を止めなかった。
彼がどんな思いで背を向けたか、誰も聞こうとはしなかった。

 
まあ、今回は負けといたる。ほんまそれにしても黒田はんに文句の一つも入れたろかいな?

まあええわ、又来るで、ほなな。



紫藤は紋付羽織にハットをかぶり迎えのハイヤーに乗り込むのだった。

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