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忘却と転機
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小説家になる夢捨ててからの毎日は面白味のない事の連続だった。元々の日常生活も優等生だったけど。だけど確かに変わったことがある。それは感情の起伏が小さくなったことだ。というか感情自体がなくなってしまったような気がする。周りに心配をかけないように学校では振舞っているが幼馴染の真都と友人の美羽には気づかれているような気がする。女の勘とかいう奴だろうか?ただ一つ確かに言えるのは日常生活からも心からも大切なものが抜け落ちていることだけだ、と思う。
「安音って最近より優等生になってきたよな。」隣を歩いている真都が唐突に言ってきた。ここで前までの『安音』なら
「優等生はいいけどさ、小説家の天敵でしょ。」と言うのだろうだが今の私は「優等生ねぇ。アンタからもそう見えるのね。…はぁ気づかれてしまうなんてまだまだね。」としか言えない。大体の人はこの発言を聞いて女優を目指していると感じるかもしれないが幼馴染は違う。『安音』の本当の夢は小説家になることだったのだから。そんな事を考えていたら不意にブレーキ音が鳴り響いた。
「うわっ!?」
その時私は咄嗟に真都を突き飛ばした。その直後私の体を途轍もない衝撃が襲った。意識を手放す寸前真都が声を掛けてきた。だが濁った意識の中では聞こえても口が動いているのが見えても言ってる内容が理解できなかった。
「真都が無事でよかった。」
薄れゆく意識の中、私はそう思った。
私の意識が戻って初めて目に入ってきたのは見たことのない天井だった。暫くして頭のモヤが晴れてきてここが病院だと分かった。その瞬間自分が真都を庇って事故に遭った事をを思い出した。体を起こそうとしたが動けなかった。それどころかまだ全身が傷んでいた。その時白衣を着た医者と思われるおじいちゃんが入ってきた。
「やあ、安音さん。意識が戻ったみたいだけどご機嫌いかがかな?」
その後あのおじいちゃんが話した事を要約すると、はねられた後真都が止血等の応急処置をしてくれたこと。左腕、右足を骨折していること。真都は軽い打撲と擦り傷程度の軽傷ということ。右足は手術をして、少し骨が余ったこと。…いやなんで?とまあ私の身に起こったこと教えてくれた。でもほんとに骨が余ったって何?ちなみにこの後余った骨は貰っている。とにかく、もともと退屈だった日常が更に退屈になったのは間違いない。いやマジで骨が余ったって何?手術失敗してんじゃね?あのおじいちゃんが帰っていった後また退屈になった私はとりあえずやることがないのでベットでゴロゴロしていた。テレビをつけたりもした。それでも時間が進むのが遅い。そんな時ドアが急に開いて真都が入ってきた。彼の手にはバスケットと原稿用紙があった。…正直もう原稿用紙は見たくなかったが。
「お見舞い?それなら原稿用紙は持って帰ってくれる?」
私がそう言うと
「病院暇だろ?なら久しぶりに小説書いてみるのはどう?」
彼はそう言うがもう小説を書く気はさらさらない。でも暇なのは変えられない事実何だよなぁ。とか考えてると気づいたら原稿用紙を受け取っていた。
…どうやら結局わたしは小説を書くのが何処まで行っても好きらしい。そのことに気づいたらインスピレーションが湧いてきた。
「…そう。確かに暇だから書こうかな。」私がそう言うと彼は驚いた表情で「まじかよ。てっきり書かないって言うと思ってたのに…。嗚呼、俺の1000円が…。」膝から崩れ落ちた時ドアから羽美が入ってきた。…しかも満面の笑みで。
「…ねぇ真都、1000円って何?(怒) そして美羽、何であなたはそんなに笑顔なの(怒)」とつい言ってしまった。
「…実は…」
どうやら「こやつら」は私が小説を書くかどうかで賭け事をしていたらしい。それを言ってる間は正座をしてもらっていた。
~10分後~
「あやつら」が帰った後すぐに私は小説を書き始めた。やっぱり久しぶりにかくと文章の構成だったり、表現のレパートリーが減っている。それでも久しぶりに書く小説は楽しかった。
「安音って最近より優等生になってきたよな。」隣を歩いている真都が唐突に言ってきた。ここで前までの『安音』なら
「優等生はいいけどさ、小説家の天敵でしょ。」と言うのだろうだが今の私は「優等生ねぇ。アンタからもそう見えるのね。…はぁ気づかれてしまうなんてまだまだね。」としか言えない。大体の人はこの発言を聞いて女優を目指していると感じるかもしれないが幼馴染は違う。『安音』の本当の夢は小説家になることだったのだから。そんな事を考えていたら不意にブレーキ音が鳴り響いた。
「うわっ!?」
その時私は咄嗟に真都を突き飛ばした。その直後私の体を途轍もない衝撃が襲った。意識を手放す寸前真都が声を掛けてきた。だが濁った意識の中では聞こえても口が動いているのが見えても言ってる内容が理解できなかった。
「真都が無事でよかった。」
薄れゆく意識の中、私はそう思った。
私の意識が戻って初めて目に入ってきたのは見たことのない天井だった。暫くして頭のモヤが晴れてきてここが病院だと分かった。その瞬間自分が真都を庇って事故に遭った事をを思い出した。体を起こそうとしたが動けなかった。それどころかまだ全身が傷んでいた。その時白衣を着た医者と思われるおじいちゃんが入ってきた。
「やあ、安音さん。意識が戻ったみたいだけどご機嫌いかがかな?」
その後あのおじいちゃんが話した事を要約すると、はねられた後真都が止血等の応急処置をしてくれたこと。左腕、右足を骨折していること。真都は軽い打撲と擦り傷程度の軽傷ということ。右足は手術をして、少し骨が余ったこと。…いやなんで?とまあ私の身に起こったこと教えてくれた。でもほんとに骨が余ったって何?ちなみにこの後余った骨は貰っている。とにかく、もともと退屈だった日常が更に退屈になったのは間違いない。いやマジで骨が余ったって何?手術失敗してんじゃね?あのおじいちゃんが帰っていった後また退屈になった私はとりあえずやることがないのでベットでゴロゴロしていた。テレビをつけたりもした。それでも時間が進むのが遅い。そんな時ドアが急に開いて真都が入ってきた。彼の手にはバスケットと原稿用紙があった。…正直もう原稿用紙は見たくなかったが。
「お見舞い?それなら原稿用紙は持って帰ってくれる?」
私がそう言うと
「病院暇だろ?なら久しぶりに小説書いてみるのはどう?」
彼はそう言うがもう小説を書く気はさらさらない。でも暇なのは変えられない事実何だよなぁ。とか考えてると気づいたら原稿用紙を受け取っていた。
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「…そう。確かに暇だから書こうかな。」私がそう言うと彼は驚いた表情で「まじかよ。てっきり書かないって言うと思ってたのに…。嗚呼、俺の1000円が…。」膝から崩れ落ちた時ドアから羽美が入ってきた。…しかも満面の笑みで。
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