交錯する3つの運命―紫煙の救済と眩しすぎる光―

溺愛モーニングルーティン

(翌朝) 
結城 日向「…………すぅ……」 
江嵯樹 京「……まだ寝とんか……ほんまよう寝るやっちゃな……」 
(……俺としてはまだこのまま寝かしといてやりたいけど…ひなが大学行きたがるかもしれんしな……一応起こしとくか……) 
江嵯樹 京「……ひな……もう朝やぞ……起きへんかったら……その口……塞ぐで……」 
結城 日向「……ん…………すぅ……」 
江嵯樹 京「……くくっ……なんやそれでバレてないつもりか？瞼ピクってしたで……ほんま可愛ええやっちゃ……」  
江嵯樹 京「ん……ちゅ……ちゅぷ……ん……ふ……ちゅる……ん……んん……ちゅ……」 
江嵯樹 京「ん……ぷは……はは……おはようさん……朝から元気なやっちゃな」 
江嵯樹 京「……水……飲むか？」 
江嵯樹 京「ん……ほら……ゆっくり飲めよ……お前すぐ噎せんねんからな……」(キャップを開けて口に当てる) 
結城 日向「……ん……ん…」(ゴク…ゴク…)
江嵯樹 京「ん……よう飲めたな……ええ子や……ちゅっ……」 
江嵯樹 京「……ん」(キンッ……ジジッ…) 
江嵯樹 京「……スゥ………………フゥーー……」 
江嵯樹 京「……お前も吸うやろ……ほら……火ぃやるから咥え……」
「……ん………」(ジジッ) 
結城 日向「……ん………………ふぅ……」 
江嵯樹 京「……ほんま美味そうに吸いよるな……」 
江嵯樹 京「……今日は大学どうするんや？行くんか？行くんやったら送ったるわ」 
結城 日向「……ぅ……行きたくない……でも……必修……ぅー……」 
(必修か……ほんまそういう所はちゃんとしとるんよな……ひなは……そういう真面目なところがガタきとる原因でもあるとは思うけどな……) 
江嵯樹 京「ははっ……必修か……そら大変やな……でも行かんと来年また同じ講義受けなあかんなるで？その方がめんどくさいやろ？……よっしゃ……送ったるわ シャワー浴びて準備せぇ……それともなんや？俺に洗って欲しいんか？ん？」 
結城 日向「………洗って……ほしぃ……」 
江嵯樹 京「ほうか……分かった……ほんなら行くで……立てるか？腰立たんねんやったら抱っこしたってもええで」 
結城 日向「……ん」(本当は立てるけど甘えたくて腕広げて) 
江嵯樹 京「くくっ……なんやそれ……抱っこ待ちかいな……ほんま可愛ええやっちゃな……ん……」(抱き上げる) 
(移動っていっても和室からリビングに出るだけや……こんな短距離ほんまは歩ける癖にな……そうやって甘えてくる姿が可愛ゆうて仕方ないわ) 
江嵯樹 京「……ほら……ついたで……」 
(この部屋は脱衣所なんてもんは無いからな…リビングで裸になるしかない) 
江嵯樹 京「……脱がせたるわ……ほらバンザイしぃ……ん……ええ子や……」 
江嵯樹 京「……下も……ん……よし……脱げたな……」
……(バサッ)
……(ガチャリ)
江嵯樹 京「……よっ…と…」(抱き上げて浴室に入って椅子に座らせる) 
江嵯樹 京「……じゃあ頭から洗ったる………ん……お前よう頭痛なるからな……ここ解しといたるわ」 
江嵯樹 京「ん……流すで……目つぶり……」 
江嵯樹 京「……次は背中流したる………ん……肩もこっとるからな……気持ちええか？」
(身体を優しくひなが心地ようなるよう洗ってく…ただひなの張り詰めた神経を解きほぐすように……) 
江嵯樹 京「……あとは……ここやな……昨日腹いっぱい注いだったからな……ん……力抜き………ん……ええ子や……」
(指を入れて中のモンを掻き出す その手つきにいやらしさなんか無い 下腹部が熱くなる感じはするが今はそんな時やない あくまでこれはケアで洗浄や) 
江嵯樹 京「……ん……大方出たな……よう頑張ったで……ちゅっ……」 
江嵯樹 京「……ほら上がろか……」 
……(ガチャっ)
江嵯樹 京「……ん……ちゃんと拭かな風邪ひくからな……」 
江嵯樹 京「……大体拭けたな……よっしゃ……また抱っこで連れてったるわ……」 
江嵯樹 京「よいしょっと……」(抱き上げる) 
江嵯樹 京「ん……」(ドサッ……ポンポン…) 
江嵯樹 京「……頭乾かしたる………ん……お前の毛やっぱふわふわで気持ちええわ………ふっ……なんやその声……猫が喉鳴らしとるみたいやな……」 
江嵯樹 京「……よし……乾いたで……」 
江嵯樹 京「服はどれにするんや？ねこちゃんか？うさちゃんか？ん？」 
結城 日向「……ねこちゃん」 
江嵯樹 京「ん……ねこちゃんな……ちょっと待っとき……」(ポンポン) 
江嵯樹 京「……ほらこれやろ……着せたるわ……バンザイせぇ……ん……手通して……ん……美人さんが出てきたわ……」 
江嵯樹 京「……下は……これでええか？」(俺は上に合いそうなカーゴパンツを手に取った ひなが好きなダボッとしたやつや) 
江嵯樹 京「……じゃあちょっと腰浮かせ……ん……ええ子や………ん…履けたな……」 
江嵯樹 京「……あとは……これやな」 
(ひながいつも付けとるハサミのイヤリングを右耳に付けたる) 
江嵯樹 京「ん……よう似合うとるわ……」 

江嵯樹 京「よっしゃ……ほな行こか……朝飯は行きしなにコンビニでも寄って買うたるわ」 
江嵯樹 京「ん……ほら……手ぇ……」 
結城 日向「ん……」(ニギッ)
(俺が差し出した手にひなの小さい手が重ねられる…俺のゴツゴツしててザラザラした手とひなのふわふわしてちっこい手の差が俺の庇護欲を煽って仕方ない) 
江嵯樹 京「……よっしゃ………ええ子や……ほな行くで」 

……(キィッ……バタンッ…)
(外に出ると朝の住宅街には似つかわしくない黒塗りのセダンが停まっとる) 
江嵯樹 京「……ん……乗り」
……(ガチャリ)
江嵯樹 京「……ん……ええ子や……ちゅっ……ちょっと待っとれよ……すぐ乗るからな……」 
……(バタンッ)
……(コツ…コツ)
……(ガチャッ)
……(バンッ)
江嵯樹 京「……ん……ほら……来たで……」(ポンポン) 
江嵯樹 京「ほんなら行こか」 

(大学 裏口) 
江嵯樹 京「……ん……ほら…ついたで……忘れもんないか？ほな行ってこい」 
結城 日向「………ちゅー……して……」 
江嵯樹 京「……ん……ええよ……ほら……口開けぇ……ん……ちゅぷ……ん……んん……ちゅる……ん……ふ……ちゅ……」 
江嵯樹 京「ん……はぁ……充電…できたか？」 
結城 日向「…ん」(コク)
江嵯樹 京「ん……ええ子やな」(撫で) 
江嵯樹 京「ほら…行ってきい……これ以上おられたらこのまま連れて帰りたなってまうわ……俺の気ぃ変わらんうちに行け」 
結城 日向「……ん………行ってきます」 
江嵯樹 京「おう……気ぃつけてな」 

……(バタンッ) 
江嵯樹 京「……さて……俺も行こか……」(瞳にヤクザの色が宿る) 
……(ヴォォン)
……（スゥー……ドォォォ……）