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13話
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「グリアム国王陛下であればお分かりいただけるかと思いますが……私は将来、侯爵になる身でございます」
「うむ、たしかに順当に行けばそうなるか」
「はい……その、このような弱音を陛下の前でするのは恐縮なのですが……やはり、日々、ストレスが溜まってしまいまして」
「ストレスか、なるほどな」
ストレス……グリアム国王陛下もその点は納得しているようだった。まあ、確かに国王陛下の日々のストレスなんて想像できないもの。優雅な生活をする裏では相当な悩みとも戦っているのでしょうね。そういう意味ではビルデ様も同じということかしら? う~ん……。
「で、そのストレスがどうかしたのか?」
「は、はい……その、ストレスの解消として私はあまり表沙汰にはできない趣味に走ってしまったというわけです」
「ふむ……それで?」
まだグリアム国王陛下は納得しているようだった。頭ごなしには否定しないみたいね。
「ですので、領民を厳選して夜の相手にして……その、つまりはそういうことです」
「色々な道具を使って楽しんだというのは事実だったわけか」
「はい……やはり、現実を忘れたくなる時がどうしてもあったのです」
「……それで、その趣味の相手としてエンリも選ばれたということか?」
「も、申し訳ございません」
「……」
グリアム様のわずかな沈黙……何を考えていらっしゃるのかしら?
「ビルデよ、お前の趣味に関しては私はとやかく言う権利はないと思っている。人には表沙汰にできない趣味があっても、それそのものを否定するのは違うからな」
「あ、ありがとうございます……! 陛下!」
「ただし、その相手に領民を選んだのは駄目だな。例え一定の金額を払っていたとしてもだ。上に立つ者は決して下の者を見下してはならない。私はいつもそれを言って来たはずだが?」
「へ、陛下……! 確かに……」
ビルデ様は明らかに怯んでいる様子だ。しかし、グリアム国王陛下の責めは変わらない。
「それに……我が娘であるエンリをお前の趣味の相手にえらんだこと……これだけは許せん」
「えっ……娘?」
ビルデ様の困惑した表情が少し面白かった。何を言われているのかまったく分からないでしょうね……。
「うむ、たしかに順当に行けばそうなるか」
「はい……その、このような弱音を陛下の前でするのは恐縮なのですが……やはり、日々、ストレスが溜まってしまいまして」
「ストレスか、なるほどな」
ストレス……グリアム国王陛下もその点は納得しているようだった。まあ、確かに国王陛下の日々のストレスなんて想像できないもの。優雅な生活をする裏では相当な悩みとも戦っているのでしょうね。そういう意味ではビルデ様も同じということかしら? う~ん……。
「で、そのストレスがどうかしたのか?」
「は、はい……その、ストレスの解消として私はあまり表沙汰にはできない趣味に走ってしまったというわけです」
「ふむ……それで?」
まだグリアム国王陛下は納得しているようだった。頭ごなしには否定しないみたいね。
「ですので、領民を厳選して夜の相手にして……その、つまりはそういうことです」
「色々な道具を使って楽しんだというのは事実だったわけか」
「はい……やはり、現実を忘れたくなる時がどうしてもあったのです」
「……それで、その趣味の相手としてエンリも選ばれたということか?」
「も、申し訳ございません」
「……」
グリアム様のわずかな沈黙……何を考えていらっしゃるのかしら?
「ビルデよ、お前の趣味に関しては私はとやかく言う権利はないと思っている。人には表沙汰にできない趣味があっても、それそのものを否定するのは違うからな」
「あ、ありがとうございます……! 陛下!」
「ただし、その相手に領民を選んだのは駄目だな。例え一定の金額を払っていたとしてもだ。上に立つ者は決して下の者を見下してはならない。私はいつもそれを言って来たはずだが?」
「へ、陛下……! 確かに……」
ビルデ様は明らかに怯んでいる様子だ。しかし、グリアム国王陛下の責めは変わらない。
「それに……我が娘であるエンリをお前の趣味の相手にえらんだこと……これだけは許せん」
「えっ……娘?」
ビルデ様の困惑した表情が少し面白かった。何を言われているのかまったく分からないでしょうね……。
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