38 / 491
女装と復讐 -発起編-
page.22
しおりを挟む
翌週の月曜日。
…僕は少し下を向きながら大学の校門を潜った。
今日は…いや、これからずっと、僕は誰にも顔を見られたくない…そんな気分だった…。
今朝も、脱衣室の洗面所の鏡で何度も何度も確認した。僕のシンボルだったゲジゲジ眉毛が細くなって、なんともカッコよく…スッキリと整っている。
メイクは落とせばいいだけだけど、この眉毛だけは…直ぐには戻しようがない。
そしてそれは、恐れてたとおり本日一番の話題となって、午前中のうちにキャンパス内の隅々にまで広がってしまった…。
「ほらぁ、ちょっと!…岩塚の眉毛見てよ!…細くなってる!!」
「やだぁ、あいつ何ちょっと色気付いてんの!?」
「やばーい。たぶん頭おかしくなって《ナンパ本気モード》突入なんだよ!…きっと」
「うわーぁ…超無駄なのにー。私らも下手に狙われないように気をつけよう…」
「うん!ヤバいヤバい…」
…本当にヤバいのはお前らの、その無駄に卓越した妄想力だっての!…ったく。誰が狙うかよ!!
『岩塚ぁー!お前、色気付きやがって!超キモ過ぎんだよーぉ!!』
少し離れて遠くから、僕に向かって声を大にして叫ぶ、万年可愛笑顔系高飛車嬢…樋口絵里佳。
叫んでスッキリしたのか、さっさと何処かへと走り去った。
たかだか僕の眉毛ひとつで、こんなにも注目の的になるとか…ある意味、僕は《人気者》なんじゃないだろうか…と勘違いしかけた。
…やっと土曜日。
午後7時まで暇を潰すのが、こんなにも大変だとは思わなかった…。
出掛けるまであと約1時間35分…どう潰そう…。洗濯も掃除も、午前中に済ませたし…仕方ない。
コンビニに行きがてら、近所をぶらぶらと散歩でもしてこようか。
あ…あと、やっぱり暇潰しの定番と言えば《Vtuber》のアーカイブや切り抜きの動画かな。
午後9時18分…ちょっと遅刻ぎみ。
僕は電車と地下鉄を乗り継ぎ、あのコンビニの角を曲がって…アンナさんの美容院はもう目の前。
お店の立て看板を照らすライトも…玄関先の外灯も…今は消えていて、なんだか…いつもより暗くて雰囲気が違って見える。
あの大きなガラス壁のロールスクリーンが下され、そこに何度も人影が映る。
店内は明るくて、やっぱり何人かが居るようだ。
暗い階段をゆっくり上がる…突然、人感センサーが反応したのか、玄関先のライトが階段を明るく照らした。
玄関扉の前まで来たら、中から人の話し声や笑い声が聞こえてくる…盛り上がっている様子。
…僕は少し下を向きながら大学の校門を潜った。
今日は…いや、これからずっと、僕は誰にも顔を見られたくない…そんな気分だった…。
今朝も、脱衣室の洗面所の鏡で何度も何度も確認した。僕のシンボルだったゲジゲジ眉毛が細くなって、なんともカッコよく…スッキリと整っている。
メイクは落とせばいいだけだけど、この眉毛だけは…直ぐには戻しようがない。
そしてそれは、恐れてたとおり本日一番の話題となって、午前中のうちにキャンパス内の隅々にまで広がってしまった…。
「ほらぁ、ちょっと!…岩塚の眉毛見てよ!…細くなってる!!」
「やだぁ、あいつ何ちょっと色気付いてんの!?」
「やばーい。たぶん頭おかしくなって《ナンパ本気モード》突入なんだよ!…きっと」
「うわーぁ…超無駄なのにー。私らも下手に狙われないように気をつけよう…」
「うん!ヤバいヤバい…」
…本当にヤバいのはお前らの、その無駄に卓越した妄想力だっての!…ったく。誰が狙うかよ!!
『岩塚ぁー!お前、色気付きやがって!超キモ過ぎんだよーぉ!!』
少し離れて遠くから、僕に向かって声を大にして叫ぶ、万年可愛笑顔系高飛車嬢…樋口絵里佳。
叫んでスッキリしたのか、さっさと何処かへと走り去った。
たかだか僕の眉毛ひとつで、こんなにも注目の的になるとか…ある意味、僕は《人気者》なんじゃないだろうか…と勘違いしかけた。
…やっと土曜日。
午後7時まで暇を潰すのが、こんなにも大変だとは思わなかった…。
出掛けるまであと約1時間35分…どう潰そう…。洗濯も掃除も、午前中に済ませたし…仕方ない。
コンビニに行きがてら、近所をぶらぶらと散歩でもしてこようか。
あ…あと、やっぱり暇潰しの定番と言えば《Vtuber》のアーカイブや切り抜きの動画かな。
午後9時18分…ちょっと遅刻ぎみ。
僕は電車と地下鉄を乗り継ぎ、あのコンビニの角を曲がって…アンナさんの美容院はもう目の前。
お店の立て看板を照らすライトも…玄関先の外灯も…今は消えていて、なんだか…いつもより暗くて雰囲気が違って見える。
あの大きなガラス壁のロールスクリーンが下され、そこに何度も人影が映る。
店内は明るくて、やっぱり何人かが居るようだ。
暗い階段をゆっくり上がる…突然、人感センサーが反応したのか、玄関先のライトが階段を明るく照らした。
玄関扉の前まで来たら、中から人の話し声や笑い声が聞こえてくる…盛り上がっている様子。
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる