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女装と復讐 -発起編-
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『やーだ!来ないでよぉ!きゃはははー。アキラくんったらエローい。きゃはははは…』
『ばか野郎!違ぇーよ!ただ《お前キスしたことあんのか?一番最後にキスしたのいつだよ?》って、軽く訊いただけじゃねーか!』
『軽くないしー。目がマジだったしー。きゃははははは』
店内から聞こえる若い女の子と男性の声…。僕は恐る恐る…ゆっくりと扉を開けた。
『…あの、こんばんは…』
美容院の中に入ると、扉は小さく《パタン》と音を響かせ、勝手に閉まった。
店内が一気に静まり返り、アンナさんと…あとは初見の人たち…6名?…の視線が全て、僕に注がれた。
『……あの…』
『こんばんは。信吾くん』
アンナさんが一番に反応してくれた。
『すみません…少し遅れました…』
『ううん。丁度いい頃だったわ』
そう言いながら、僕の前まで駆け寄ってきてくれたアンナさん。
『みんな、来たわ。私が話してたのが彼…岩塚信吾くんよ』
…一旦シーンとなった店内の雰囲気は、さっきのような活気をすぐには取り戻せずにいた…。
『ちょ…アンナさん!ちょっと待って!!』
明るい赤栗色の髪を肩に十分掛かるまで伸ばし、左耳の小さなダイヤのピアスをキラキラさせている…目が大きくて、細身のめちゃくちゃ可愛い女の子が、第一声を放った。
『アンナさん!こいつのこと解ってるの!?私が前に言ってた《瀬ヶ池のメダカ》って!こいつ…』
『私だってそんな事くらい、ちゃんと解ってるわよ』
急に女の子とアンナさんが言い合いを始めた…僕が現れたせいで。
そして睨み合う?2人の顔を、僕はキョロキョロと忙しく交互に見た。うーゎ…。
『ねぇ詩織…』
あの女の子、詩織って言うんだ…。
『…信吾くんが《メダカ》と呼ばれていたから、って…何が問題?』
『な、何が…問題…って…』
その詩織という女の子は、まだ言い足りないような表情を見せながら…静かに引き下がった。
『アンナさんが…何をどう考えてるのか私には理解できないけど…まだ何も判らないままに言い過ぎました…ごめんなさい』
強張ったアンナさんの表情が、徐々に優しい微笑みへと変わっていく。
『じゃ…信吾くん。《論より証拠》ってことで、早速やりましょう!…あれ』
『……。』
アンナさんの、この笑顔を見れば、《あれ》が何を意味するのか訊かなくてもすぐ判る…。
突然、アンナさんがキョロキョロ見回しだした。
『ねぇ啓介くん。頼んだ衣服は?持ってきた?』
『えぇと…それ。その鞄です』
『ありがとう。あと…』
『ウィッグならここに…』
『みんなの紹介は、彼が大変身したあとでね』
結局…僕は、大きな鞄を2つ抱えたアンナさんに連れられ、あの《特別客室》に入った…。
『ばか野郎!違ぇーよ!ただ《お前キスしたことあんのか?一番最後にキスしたのいつだよ?》って、軽く訊いただけじゃねーか!』
『軽くないしー。目がマジだったしー。きゃははははは』
店内から聞こえる若い女の子と男性の声…。僕は恐る恐る…ゆっくりと扉を開けた。
『…あの、こんばんは…』
美容院の中に入ると、扉は小さく《パタン》と音を響かせ、勝手に閉まった。
店内が一気に静まり返り、アンナさんと…あとは初見の人たち…6名?…の視線が全て、僕に注がれた。
『……あの…』
『こんばんは。信吾くん』
アンナさんが一番に反応してくれた。
『すみません…少し遅れました…』
『ううん。丁度いい頃だったわ』
そう言いながら、僕の前まで駆け寄ってきてくれたアンナさん。
『みんな、来たわ。私が話してたのが彼…岩塚信吾くんよ』
…一旦シーンとなった店内の雰囲気は、さっきのような活気をすぐには取り戻せずにいた…。
『ちょ…アンナさん!ちょっと待って!!』
明るい赤栗色の髪を肩に十分掛かるまで伸ばし、左耳の小さなダイヤのピアスをキラキラさせている…目が大きくて、細身のめちゃくちゃ可愛い女の子が、第一声を放った。
『アンナさん!こいつのこと解ってるの!?私が前に言ってた《瀬ヶ池のメダカ》って!こいつ…』
『私だってそんな事くらい、ちゃんと解ってるわよ』
急に女の子とアンナさんが言い合いを始めた…僕が現れたせいで。
そして睨み合う?2人の顔を、僕はキョロキョロと忙しく交互に見た。うーゎ…。
『ねぇ詩織…』
あの女の子、詩織って言うんだ…。
『…信吾くんが《メダカ》と呼ばれていたから、って…何が問題?』
『な、何が…問題…って…』
その詩織という女の子は、まだ言い足りないような表情を見せながら…静かに引き下がった。
『アンナさんが…何をどう考えてるのか私には理解できないけど…まだ何も判らないままに言い過ぎました…ごめんなさい』
強張ったアンナさんの表情が、徐々に優しい微笑みへと変わっていく。
『じゃ…信吾くん。《論より証拠》ってことで、早速やりましょう!…あれ』
『……。』
アンナさんの、この笑顔を見れば、《あれ》が何を意味するのか訊かなくてもすぐ判る…。
突然、アンナさんがキョロキョロ見回しだした。
『ねぇ啓介くん。頼んだ衣服は?持ってきた?』
『えぇと…それ。その鞄です』
『ありがとう。あと…』
『ウィッグならここに…』
『みんなの紹介は、彼が大変身したあとでね』
結局…僕は、大きな鞄を2つ抱えたアンナさんに連れられ、あの《特別客室》に入った…。
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