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女装と復讐 -躍動編-
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詩織はiPhoneの画面をじっと見詰めたまま、電話に出られないでいた。
『詩織?電話…出ないの?』
『うん…だって…』
…しばらくして…。
《ただ今、電話に出ることができません…》
iPhoneの留守番電話が作動した。
《…ピーッ》
「もしもし…丹波鈴です…岡ちゃんが忙し…」
『!!!』
詩織は慌てて指でスライドさせて、電話に出た。
『もしもし!』
「えっ…あ、もしもし?詩織ちゃん?」
『ごめんなさい!!』
「詩織ちゃん…電話してる?」「電話してるみたいね」「誰と電話してるの?」…騒めきだす、集まった野次馬の女の子たち。
「岡ちゃんがね、急な先客ができて私を迎えに行けないから…って」
『えっ、そうなの!?』
「うん。だから私、今から地下鉄に乗って新井早瀬駅まで向かおうと思うの」
『うんうん。じゃあ私たち…』
『…はーい。鈴ちゃん、また後でねー♪』
詩織はiPhoneをバッグの中へ仕舞った。
「詩織ちゃん…今、鈴ちゃんって言った?」
「え…えっ?鈴ちゃんと電話!?うそでしょ!?」
『金魚…鈴ちゃんがね、新井早瀬駅の改札口前で待ってて…って』
「!!!」
「えぇー!ヤバっ!!」
詩織の発した《鈴ちゃん》という声に反応して、周りの女の子たちが激しく騒ぎだす。
僕らは詩織の『行こう』の一言で歩き出し、新井早瀬駅に入って構内を通り、階段を降りて地下鉄の改札口へと急ぎ向かう。
その僕らの後を、ゾロゾロと追ってくる女の子たち。
『金魚…鈴ちゃんの乗った地下鉄駅《浅堀町》から、新井早瀬駅までは…乗れば確か2、3分で到着するはずよ』
『へぇ、そうなんだ』
じゃあ…僕らが地下鉄の改札口に着いた頃には、もう、鈴ちゃんが先に到着してて、待ってる可能性もある…ってことかぁ。
…と思ったけど。
僕らが改札口の前に着いた時には、まだ浅堀町からの地下鉄の電車が到着した様子はなかった。
けれど1分も待たないうちに、改札口からどっと人が溢れだした。詩織と僕は改札口を注視して、改札口を通り出てくる人たちの中から鈴ちゃんを発見しようと頑張った。
野次馬の女の子たちも、半信半疑なその瞬間をじっと待ってる。
改札口から溢れ出てくる人の流れがプツリと途絶えた…。
『…居なかったね…鈴ちゃん』
そう小さく僕に言う詩織。
『待って詩織…ほら、あれ鈴ちゃんじゃない?』
遅れて1人、若い女性が改札口の奥に見えた。
赤栗色の長い髪をアップして…って言ってもポニテじゃないけど…顔には凄く印象的な、白いフレームのトンボの眼鏡のような大きなまん丸サングラス…トイプードルのプリントしてある白のノースリーブTシャツに、黒いレースのカーディガンを羽織り、足首の部分をロールアップしたスリムなデニムのパンツを穿いて…靴はミュール。左腕には黄色のバーキン…エルメスの高級バッグ…を下げている。
なんか格好がお洒落…てゆうか、もうもの凄く目立つ目立つ。
『詩織?電話…出ないの?』
『うん…だって…』
…しばらくして…。
《ただ今、電話に出ることができません…》
iPhoneの留守番電話が作動した。
《…ピーッ》
「もしもし…丹波鈴です…岡ちゃんが忙し…」
『!!!』
詩織は慌てて指でスライドさせて、電話に出た。
『もしもし!』
「えっ…あ、もしもし?詩織ちゃん?」
『ごめんなさい!!』
「詩織ちゃん…電話してる?」「電話してるみたいね」「誰と電話してるの?」…騒めきだす、集まった野次馬の女の子たち。
「岡ちゃんがね、急な先客ができて私を迎えに行けないから…って」
『えっ、そうなの!?』
「うん。だから私、今から地下鉄に乗って新井早瀬駅まで向かおうと思うの」
『うんうん。じゃあ私たち…』
『…はーい。鈴ちゃん、また後でねー♪』
詩織はiPhoneをバッグの中へ仕舞った。
「詩織ちゃん…今、鈴ちゃんって言った?」
「え…えっ?鈴ちゃんと電話!?うそでしょ!?」
『金魚…鈴ちゃんがね、新井早瀬駅の改札口前で待ってて…って』
「!!!」
「えぇー!ヤバっ!!」
詩織の発した《鈴ちゃん》という声に反応して、周りの女の子たちが激しく騒ぎだす。
僕らは詩織の『行こう』の一言で歩き出し、新井早瀬駅に入って構内を通り、階段を降りて地下鉄の改札口へと急ぎ向かう。
その僕らの後を、ゾロゾロと追ってくる女の子たち。
『金魚…鈴ちゃんの乗った地下鉄駅《浅堀町》から、新井早瀬駅までは…乗れば確か2、3分で到着するはずよ』
『へぇ、そうなんだ』
じゃあ…僕らが地下鉄の改札口に着いた頃には、もう、鈴ちゃんが先に到着してて、待ってる可能性もある…ってことかぁ。
…と思ったけど。
僕らが改札口の前に着いた時には、まだ浅堀町からの地下鉄の電車が到着した様子はなかった。
けれど1分も待たないうちに、改札口からどっと人が溢れだした。詩織と僕は改札口を注視して、改札口を通り出てくる人たちの中から鈴ちゃんを発見しようと頑張った。
野次馬の女の子たちも、半信半疑なその瞬間をじっと待ってる。
改札口から溢れ出てくる人の流れがプツリと途絶えた…。
『…居なかったね…鈴ちゃん』
そう小さく僕に言う詩織。
『待って詩織…ほら、あれ鈴ちゃんじゃない?』
遅れて1人、若い女性が改札口の奥に見えた。
赤栗色の長い髪をアップして…って言ってもポニテじゃないけど…顔には凄く印象的な、白いフレームのトンボの眼鏡のような大きなまん丸サングラス…トイプードルのプリントしてある白のノースリーブTシャツに、黒いレースのカーディガンを羽織り、足首の部分をロールアップしたスリムなデニムのパンツを穿いて…靴はミュール。左腕には黄色のバーキン…エルメスの高級バッグ…を下げている。
なんか格好がお洒落…てゆうか、もうもの凄く目立つ目立つ。
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