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女装と復讐 -街華編-
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僕のあげたプレゼントを手に持って、詩織が立ち上がった。
『じゃあ…せっかくだから、御手洗いで着替えてくるね!』
一旦お座敷部屋を出てゆく詩織。
『…ねぇ金魚』
『は…はいっ!』
アンナさんに呼ばれ、僕は振り向いた。
『私、あなたに《誕生日プレゼントは要らないから。気遣いしないで》って言ったのよね』
…えっ?いや、聞いてないですけど…。
アンナさんはみんなの前でそう言った。みんなも、それを聞いて納得の様子。
僕はすぐに理解をした。
アンナさんが逆に僕を優しく気遣ってくれて、そう言ってくれたんだって。
アンナさんの誕生日を、僕が知らなかったからとはいえ…すみません。アンナさん…。
詩織が着替えを済ませてお座敷部屋に戻ってきて、京都旅行の定番お土産《生八つ橋》をみんなに配って回った。
そのあと…。
『おーい。金魚ー』
…僕は、3人で集まって座ってる秋良さん、大基さん、啓介さんに呼ばれた。
『はい。来ました』
まず初めに、大基さんから《鈴ちゃん用の金魚ピアス》を手渡された。
『俺の代わりに、伊藤鈴ちゃんに《ありがとう》って伝えておいてくれな』
…大基さん。わかりました。
『この前、鈴ちゃんが自身のホームページで、俺たちの店の紹介をしてくれたろ?』
『はい。そうですね』
『あれからさぁ、その反響が凄いんだよ!』
紹介されたことで、大基さんのお店での《ガラス細工ピアスの定期製造と通常販売》が正式に決まったらしい。とりあえずは金魚ピアスのレプリカを…そして販売好調が軌道に乗ったら猫や犬、蝶などピアスの製造種を増やして販売していくんだとか…良かった。
『大基の店だけじゃないぜ。俺らもな』
秋良さんと啓介さんの《衣服デザイン&販売》もここ最近、急に忙しくなってきたとか。
『やっぱ一番問い合せが多いのが《金魚ちゃんの着てる服って買えるんですか?》ってのと、あと《池川金魚って誰なんですか?有名人なんですか?》って質問なんだ』
《金魚ちゃんの着てる服って買えるんですか?》…って問い合わせは理解できる。こっちは金魚を知ってる瀬ヶ池の女の子たち…または、藤浦市内の女の子たちからの問い合わせだってこと。
じゃあ…もう一つの《池川金魚って誰なんですか?有名人なんですか?》って問い合わせ…どういうこと??
その答えを、何も訊いてないのに秋良さんが直ぐに話してくれた。
『全国から殺到だよ!問い合わせも注文も。うはははは』
だから《池川金魚って子は有名なんですか?》って問い合わせが来るわけか。
確かに、なにも鈴ちゃんのブログを見るのは、藤浦市の子たちや美波県の人たちだけじゃないもんな…なるほど。
『しかも《服のデザイン、凄く可愛らしくていいですね》って、感想も全国各地から』
そう啓介さんも話してくれた。
本当にいい笑顔で、そう僕に語ってくれる啓介さんと秋良さん。
つまり、僕らの《広告塔としての責務》や、鈴ちゃんの《宣伝協力》が効果を発揮したってこと。
この結果は僕も嬉しい…本当に良かった。
そしてようやく、少しだけみんなに恩返しができた…ような気がした。
『じゃあ…せっかくだから、御手洗いで着替えてくるね!』
一旦お座敷部屋を出てゆく詩織。
『…ねぇ金魚』
『は…はいっ!』
アンナさんに呼ばれ、僕は振り向いた。
『私、あなたに《誕生日プレゼントは要らないから。気遣いしないで》って言ったのよね』
…えっ?いや、聞いてないですけど…。
アンナさんはみんなの前でそう言った。みんなも、それを聞いて納得の様子。
僕はすぐに理解をした。
アンナさんが逆に僕を優しく気遣ってくれて、そう言ってくれたんだって。
アンナさんの誕生日を、僕が知らなかったからとはいえ…すみません。アンナさん…。
詩織が着替えを済ませてお座敷部屋に戻ってきて、京都旅行の定番お土産《生八つ橋》をみんなに配って回った。
そのあと…。
『おーい。金魚ー』
…僕は、3人で集まって座ってる秋良さん、大基さん、啓介さんに呼ばれた。
『はい。来ました』
まず初めに、大基さんから《鈴ちゃん用の金魚ピアス》を手渡された。
『俺の代わりに、伊藤鈴ちゃんに《ありがとう》って伝えておいてくれな』
…大基さん。わかりました。
『この前、鈴ちゃんが自身のホームページで、俺たちの店の紹介をしてくれたろ?』
『はい。そうですね』
『あれからさぁ、その反響が凄いんだよ!』
紹介されたことで、大基さんのお店での《ガラス細工ピアスの定期製造と通常販売》が正式に決まったらしい。とりあえずは金魚ピアスのレプリカを…そして販売好調が軌道に乗ったら猫や犬、蝶などピアスの製造種を増やして販売していくんだとか…良かった。
『大基の店だけじゃないぜ。俺らもな』
秋良さんと啓介さんの《衣服デザイン&販売》もここ最近、急に忙しくなってきたとか。
『やっぱ一番問い合せが多いのが《金魚ちゃんの着てる服って買えるんですか?》ってのと、あと《池川金魚って誰なんですか?有名人なんですか?》って質問なんだ』
《金魚ちゃんの着てる服って買えるんですか?》…って問い合わせは理解できる。こっちは金魚を知ってる瀬ヶ池の女の子たち…または、藤浦市内の女の子たちからの問い合わせだってこと。
じゃあ…もう一つの《池川金魚って誰なんですか?有名人なんですか?》って問い合わせ…どういうこと??
その答えを、何も訊いてないのに秋良さんが直ぐに話してくれた。
『全国から殺到だよ!問い合わせも注文も。うはははは』
だから《池川金魚って子は有名なんですか?》って問い合わせが来るわけか。
確かに、なにも鈴ちゃんのブログを見るのは、藤浦市の子たちや美波県の人たちだけじゃないもんな…なるほど。
『しかも《服のデザイン、凄く可愛らしくていいですね》って、感想も全国各地から』
そう啓介さんも話してくれた。
本当にいい笑顔で、そう僕に語ってくれる啓介さんと秋良さん。
つまり、僕らの《広告塔としての責務》や、鈴ちゃんの《宣伝協力》が効果を発揮したってこと。
この結果は僕も嬉しい…本当に良かった。
そしてようやく、少しだけみんなに恩返しができた…ような気がした。
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