354 / 491
女装と復讐 -街華編-
page.338
しおりを挟む
詩織は、自分の座っていたオフィスチェアの上に、抱いていたテディラビットを一旦座らせ、立ち上がって歩美さんと抱き合って喜んだ。
歩美さんはそのあと、持参したスケッチブックを開いてデザイン画を一つ一つ秋良さんに見せ、秋良さんも同じく歩美さんにデザイン画のファイルを見せて、お互いにデザインの意見交流をしていた。
『…啓介くんはいいの?鮎美ちゃんと話さなくても?…ふふっ♪』
詩織は目を細め…挑発的で妖し気な笑みを啓介さんに見せつけた。
『いや…俺は機会があったらでいいよ。話すのは…あっ!ちょっ…』
詩織がグイグイと啓介さんの腕を引っ張る。
『そんなのダメ!新しい仕事仲間なんだから。ちゃんと挨拶しないと!』
『鮎美ちゃん♪』
『?』
詩織に呼ばれて、歩美さんは振り向いた。
詩織は自分の右腕を、啓介さんの左腕に《逃げられないように》しっかりと絡ませている。
『こちらは一緒に働く先輩の大久保啓介くん。26歳。ちなみに今、彼女はいませーん♪…ふふふっ♪』
啓介さんの表情が、ほんの少し固くなる。
僕と秋良さんは揃って《なんか、嫌な予感しかしない…》と思いつつ、その様子を見ていた…。
『ど…どうも。はじめまして』
歩美さんは、今度はちゃんと体ごと捻って啓介さんの方へと向かせ、一歩前へと近づいた。
『筒井歩美です…あの、宜しくお願いします』
『…はい』
『んもぉ!…啓介くん!《はい》じゃなくて!!』
『えっ?』
詩織は絡めてた右腕を放し、啓介さんの右手と歩美さんの右手を両手で持って、重ねてしっかりと握手させた。
『…2人とも…《いっぱいお金が儲かるように、お互い頑張ろうね♪》くらい言ったら?』
『ま、まぁそうだね。一緒に頑張ろう…』
『はい。啓介さん。私も一生懸命頑張ります』
詩織はこの機会を逃すまいと、すかさず啓介さんの左側に移動して、啓介の耳元で囁いた…。
「うふふっ♪…鮎美ちゃん、そっくりでしょ?金魚に…いゃん♪仲良くしてあげて…ねッ♪」
『えっ?』
「でも大丈夫よ…安心して♪…《彼女》は金魚にそっくりでも、紛れもない《ホンモノノオンナノコ♪》だから…Kissだってなんだって♪…うふふっ♪」
『えっ?…きゃあっ!!』
…啓介さんは床にすっ倒れた。握手した右手に引っ張られ、歩美さんも啓介さんの上に重なるように倒れ込んだ。
『ちょ…お前大丈夫か!おい啓介!』
『痛たたた…だ、大丈夫ですか!?』
歩美さんはすぐに立ち上がったけど、啓介さんが気絶しているのに気付いて、また啓介さんの左側に座り込んで、心配そうに顔を覗き込んだ。
そして秋良さんは啓介さんの右側に屈み込み、振り返って詩織に指示を出す。
『おい詩織!…給湯室から、湯呑みに水汲んで持ってきてくれ!啓介気絶してっから!』
『あ、はい!今持ってきまーす!』
…顔面に水をバシャッと掛けられた啓介さん。ようやく意識を取り戻した…。
『お、おい詩織…こ…こんのばっか野郎!やり過ぎだァ!!』
詩織に向かって大きな声で叫ぶ秋良さん。
『??…?』
今、自身に何が起こったのか…よく解ってない啓介さん。
『ねぇ詩織、あのさぁ…』
『ごめんって。金魚…』
ほんの少し反省してるっぽいのが、表情に出ている詩織。
『きゃはは…ちょっと刺激、強すぎちゃったのかな?…ちょっとやり過ぎちゃった。きゃははは…』
…こ、この小悪魔詩織ときたら…。
歩美さんはそのあと、持参したスケッチブックを開いてデザイン画を一つ一つ秋良さんに見せ、秋良さんも同じく歩美さんにデザイン画のファイルを見せて、お互いにデザインの意見交流をしていた。
『…啓介くんはいいの?鮎美ちゃんと話さなくても?…ふふっ♪』
詩織は目を細め…挑発的で妖し気な笑みを啓介さんに見せつけた。
『いや…俺は機会があったらでいいよ。話すのは…あっ!ちょっ…』
詩織がグイグイと啓介さんの腕を引っ張る。
『そんなのダメ!新しい仕事仲間なんだから。ちゃんと挨拶しないと!』
『鮎美ちゃん♪』
『?』
詩織に呼ばれて、歩美さんは振り向いた。
詩織は自分の右腕を、啓介さんの左腕に《逃げられないように》しっかりと絡ませている。
『こちらは一緒に働く先輩の大久保啓介くん。26歳。ちなみに今、彼女はいませーん♪…ふふふっ♪』
啓介さんの表情が、ほんの少し固くなる。
僕と秋良さんは揃って《なんか、嫌な予感しかしない…》と思いつつ、その様子を見ていた…。
『ど…どうも。はじめまして』
歩美さんは、今度はちゃんと体ごと捻って啓介さんの方へと向かせ、一歩前へと近づいた。
『筒井歩美です…あの、宜しくお願いします』
『…はい』
『んもぉ!…啓介くん!《はい》じゃなくて!!』
『えっ?』
詩織は絡めてた右腕を放し、啓介さんの右手と歩美さんの右手を両手で持って、重ねてしっかりと握手させた。
『…2人とも…《いっぱいお金が儲かるように、お互い頑張ろうね♪》くらい言ったら?』
『ま、まぁそうだね。一緒に頑張ろう…』
『はい。啓介さん。私も一生懸命頑張ります』
詩織はこの機会を逃すまいと、すかさず啓介さんの左側に移動して、啓介の耳元で囁いた…。
「うふふっ♪…鮎美ちゃん、そっくりでしょ?金魚に…いゃん♪仲良くしてあげて…ねッ♪」
『えっ?』
「でも大丈夫よ…安心して♪…《彼女》は金魚にそっくりでも、紛れもない《ホンモノノオンナノコ♪》だから…Kissだってなんだって♪…うふふっ♪」
『えっ?…きゃあっ!!』
…啓介さんは床にすっ倒れた。握手した右手に引っ張られ、歩美さんも啓介さんの上に重なるように倒れ込んだ。
『ちょ…お前大丈夫か!おい啓介!』
『痛たたた…だ、大丈夫ですか!?』
歩美さんはすぐに立ち上がったけど、啓介さんが気絶しているのに気付いて、また啓介さんの左側に座り込んで、心配そうに顔を覗き込んだ。
そして秋良さんは啓介さんの右側に屈み込み、振り返って詩織に指示を出す。
『おい詩織!…給湯室から、湯呑みに水汲んで持ってきてくれ!啓介気絶してっから!』
『あ、はい!今持ってきまーす!』
…顔面に水をバシャッと掛けられた啓介さん。ようやく意識を取り戻した…。
『お、おい詩織…こ…こんのばっか野郎!やり過ぎだァ!!』
詩織に向かって大きな声で叫ぶ秋良さん。
『??…?』
今、自身に何が起こったのか…よく解ってない啓介さん。
『ねぇ詩織、あのさぁ…』
『ごめんって。金魚…』
ほんの少し反省してるっぽいのが、表情に出ている詩織。
『きゃはは…ちょっと刺激、強すぎちゃったのかな?…ちょっとやり過ぎちゃった。きゃははは…』
…こ、この小悪魔詩織ときたら…。
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる