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女装と復讐 -完結編-
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改めて卓上鏡を覗き込み、他のメイク部分を確認してみる…うん。他は全部済んでる。ファンデはもちろん、薄くのせたチーク…アイブロウ(眉)…アイライン…ビューラーとマスカラ…。
僕は一旦体を起こし、正しく座り直して再度、上体を倒して卓上鏡を覗き込んだ。
そしてリップライナーで唇の輪郭を優しくなぞり、淡いピンクのグロスを細めのブラシで丁寧に塗ってゆく…。
…よし。完成っと。
ヘアクリップを外して前髪を手櫛で直し、今仕上がった唇を確認…口を半開きにしてみたり、うーって唇を尖らせてみたり、閉じてニコッと笑ってみたり…うんうん。いつもより上出来かも。いいね。
んっ?そういえば…リップメイクだけじゃない。今日はメイク全体が、いつもより…いや、もしかしたら今までで一番上手く仕上がってるかも!
やった…なんか凄く嬉しい!!
そんな気持ちが胸の奥から湧き上がってくる…!
『…はい。メイク、できました!』
そう大きな声で自信満々に宣言し、僕はゆっくりと椅子から立ち上がって、体ごと女の子たちの方を向いて真っ直ぐに立った。
「金魚ちゃん凄くない!?…お化粧めっちゃくちゃ上手なんだけどー!!」
「すごーい!本物のプロのメイクさんみたい!!」
「えっ?金魚ちゃん、メイクできないんじゃなかったの!!?」
「可愛いー♪」
驚きの声もちらほら聞こえながらも、女の子たちは拍手喝采で、僕のメイクを称賛してくれた。
僕はもう、この喜びの感情が抑えられなくなって…ついつい顔の横で右手でピースして、可愛らしくポーズまで決めて観衆の前に見せてしまった…いぇーい。
よりによって、僕のメイク技術を女の子たちにご披露する今日という日に、メイクの出来が今までで最高に良かったとか…今日の僕って、もしかして運がいい?
僕は笑顔のまま顔だけ横を向かせ、僕の隣に並んで立つナオさんとアンナさんにも、自信あるこのメイクの出来を見せた。
それを確認したアンナさんは僕ににんまりと笑顔を見せて、『うん。上出来よ』と言わんばかりに強く頷いてくれた。
ナオさんに至っては僕以上にいい笑顔で、胸元でごく小さくガッツポーズして見せてくれた…やった!
そしてナオさんは、一歩前に出て集まった人たちの全体を、じっくりと見渡した。
『簡単ではございますが、ご説明致します。金魚ちゃんに、この素晴らしいメイクの技術を教えたのは…メイクの知識やテクニックに関しては、この藤浦市では一番だと私は思っています…私の隣に立つ、篠崎杏菜です!』
「あーっ!そういうことだったの!?」
「メイクができないから、アンナさんにくっ付いてたんじゃないんだ…」
「金魚ちゃんが、メイクできないとか下手くそだとか…あれも誰かの嘘じゃん!」
もう周りの女の子たちの、色んな声の詰まった《ざわざわ感》が凄い…。
んんっ?…アンナさんが会釈する。そして簡単な挨拶…えっ!?
『…彼女、池川金魚のメイク技術とこの秘められてた才能は、私にとって最高の自慢の一つです。自信を持って、私は彼女のメイクテクニックをご推奨いたします』
僕は一旦体を起こし、正しく座り直して再度、上体を倒して卓上鏡を覗き込んだ。
そしてリップライナーで唇の輪郭を優しくなぞり、淡いピンクのグロスを細めのブラシで丁寧に塗ってゆく…。
…よし。完成っと。
ヘアクリップを外して前髪を手櫛で直し、今仕上がった唇を確認…口を半開きにしてみたり、うーって唇を尖らせてみたり、閉じてニコッと笑ってみたり…うんうん。いつもより上出来かも。いいね。
んっ?そういえば…リップメイクだけじゃない。今日はメイク全体が、いつもより…いや、もしかしたら今までで一番上手く仕上がってるかも!
やった…なんか凄く嬉しい!!
そんな気持ちが胸の奥から湧き上がってくる…!
『…はい。メイク、できました!』
そう大きな声で自信満々に宣言し、僕はゆっくりと椅子から立ち上がって、体ごと女の子たちの方を向いて真っ直ぐに立った。
「金魚ちゃん凄くない!?…お化粧めっちゃくちゃ上手なんだけどー!!」
「すごーい!本物のプロのメイクさんみたい!!」
「えっ?金魚ちゃん、メイクできないんじゃなかったの!!?」
「可愛いー♪」
驚きの声もちらほら聞こえながらも、女の子たちは拍手喝采で、僕のメイクを称賛してくれた。
僕はもう、この喜びの感情が抑えられなくなって…ついつい顔の横で右手でピースして、可愛らしくポーズまで決めて観衆の前に見せてしまった…いぇーい。
よりによって、僕のメイク技術を女の子たちにご披露する今日という日に、メイクの出来が今までで最高に良かったとか…今日の僕って、もしかして運がいい?
僕は笑顔のまま顔だけ横を向かせ、僕の隣に並んで立つナオさんとアンナさんにも、自信あるこのメイクの出来を見せた。
それを確認したアンナさんは僕ににんまりと笑顔を見せて、『うん。上出来よ』と言わんばかりに強く頷いてくれた。
ナオさんに至っては僕以上にいい笑顔で、胸元でごく小さくガッツポーズして見せてくれた…やった!
そしてナオさんは、一歩前に出て集まった人たちの全体を、じっくりと見渡した。
『簡単ではございますが、ご説明致します。金魚ちゃんに、この素晴らしいメイクの技術を教えたのは…メイクの知識やテクニックに関しては、この藤浦市では一番だと私は思っています…私の隣に立つ、篠崎杏菜です!』
「あーっ!そういうことだったの!?」
「メイクができないから、アンナさんにくっ付いてたんじゃないんだ…」
「金魚ちゃんが、メイクできないとか下手くそだとか…あれも誰かの嘘じゃん!」
もう周りの女の子たちの、色んな声の詰まった《ざわざわ感》が凄い…。
んんっ?…アンナさんが会釈する。そして簡単な挨拶…えっ!?
『…彼女、池川金魚のメイク技術とこの秘められてた才能は、私にとって最高の自慢の一つです。自信を持って、私は彼女のメイクテクニックをご推奨いたします』
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