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女装と復讐 -完結編-
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金魚に声を掛けられて一瞬、喜びと驚きの混ざった表情を見せた彼…《瀬ヶ池のドジョウ》だったけれど、すぐにその嬉しそうな笑顔は僕の今の一言で、一気に冷めて真顔に戻っていった。
『何だよ…今すぐ止めろって…』
『無駄なの…』そう告げようとした僕の言葉に重ねて、完全に掻き消すように彼は言った。
『あぁ!…そういうことかぁぁ…!』
そしてニヤリと、品のない気味の悪い笑顔を再び見せるドジョウ…。
僕らの周りに、足を止め…僕とドジョウのやり取りを見守ってくれてる女の子が、少しずつ…どんどん増えてきてるのは、振り向いてそれを見なくても感覚的に感じられた。
『…つまり、金魚ちゃんが言いたいのは…もう女の子を誘うのを止めて、私と何処かに行きましょう…そう言いたいんだろぉぉ…?』
『…。』
もしそれが、冗談で言ったつもりだったとしたら…全く面白くない。クスリとも笑えない。
『…僕を誘ってるのぉ?…えへへ…』
本当に気持ちの悪いニヤけた彼の顔…。僕の横にいる詩織の表情も引き攣ってる…。
『ここであなたが、どれだけ声掛けをしていても無駄なの。だから《今すぐ止めて》って私言ったの…』
『なんだよぉ…』
忙しく変化する彼の表情。今度は薄気味悪い笑顔から、憤怒の形相に変わる…。
『僕を誘ってるんじゃないのかよぉ!!』
僕は表情ひとつ変えず、彼をじっと見続けた。
『僕がここで女の子を誘ってるのが目障りだから、どっかへ消えろって言いたいのかよぉ!!だったら君が消えろよぉ!!僕の邪魔するなよぉ!!』
違うんだ。僕は君をここから救い出したいんだ…。
だから、僕のこの想いに気付いて!
周囲なんか気にもせず、声を荒げて『邪魔するな!』と叫び続けるドジョウ。けれど僕は、その程度では全く動じない。
「ねぇ、なになに?これなんの集まりなの??」
「待って!ほら…金魚ちゃんがドジョウと喧嘩してる!!」
「えぇっ!?なんで!?何が原因で!?」
今のドジョウの叫び声も手伝って…僕と詩織、そしてドジョウをぐるっと囲うように…更に瀬ヶ池の女の子たちが集まって、円い人壁ができていた…。
『女の子らの前で、僕に恥をかかせて楽しいかよぉ!…僕に恥をかかせるなよぉ!!』
彼は今、突然の事態に興奮している。もう少し待てば、彼は落ち着いてくれるかも…。
そう思って、僕はすこし黙って彼を見ていた。
『何をさっきから、ずっと黙ってるんだよぉ…何とか言えよぉ!!』
『今更こんなことを言っても、信じてもらえないかもしれないけど…あなたを救ってあげたいの…』
ここで今、君が声掛けを続けていても、瀬ヶ池の女の子たちに笑われ続けるだけ。何の得も利益も得られないよ。だから…。
僕はそれを彼に伝えたかった。
『僕を救う?こんなに僕に恥をかかせてぇ?』
彼の表情は、今度は困惑に変わった。
『私に恥をかかされたと、あなたに思わせたことは…ごめんなさい』
『えぇ?』
『何だよ…今すぐ止めろって…』
『無駄なの…』そう告げようとした僕の言葉に重ねて、完全に掻き消すように彼は言った。
『あぁ!…そういうことかぁぁ…!』
そしてニヤリと、品のない気味の悪い笑顔を再び見せるドジョウ…。
僕らの周りに、足を止め…僕とドジョウのやり取りを見守ってくれてる女の子が、少しずつ…どんどん増えてきてるのは、振り向いてそれを見なくても感覚的に感じられた。
『…つまり、金魚ちゃんが言いたいのは…もう女の子を誘うのを止めて、私と何処かに行きましょう…そう言いたいんだろぉぉ…?』
『…。』
もしそれが、冗談で言ったつもりだったとしたら…全く面白くない。クスリとも笑えない。
『…僕を誘ってるのぉ?…えへへ…』
本当に気持ちの悪いニヤけた彼の顔…。僕の横にいる詩織の表情も引き攣ってる…。
『ここであなたが、どれだけ声掛けをしていても無駄なの。だから《今すぐ止めて》って私言ったの…』
『なんだよぉ…』
忙しく変化する彼の表情。今度は薄気味悪い笑顔から、憤怒の形相に変わる…。
『僕を誘ってるんじゃないのかよぉ!!』
僕は表情ひとつ変えず、彼をじっと見続けた。
『僕がここで女の子を誘ってるのが目障りだから、どっかへ消えろって言いたいのかよぉ!!だったら君が消えろよぉ!!僕の邪魔するなよぉ!!』
違うんだ。僕は君をここから救い出したいんだ…。
だから、僕のこの想いに気付いて!
周囲なんか気にもせず、声を荒げて『邪魔するな!』と叫び続けるドジョウ。けれど僕は、その程度では全く動じない。
「ねぇ、なになに?これなんの集まりなの??」
「待って!ほら…金魚ちゃんがドジョウと喧嘩してる!!」
「えぇっ!?なんで!?何が原因で!?」
今のドジョウの叫び声も手伝って…僕と詩織、そしてドジョウをぐるっと囲うように…更に瀬ヶ池の女の子たちが集まって、円い人壁ができていた…。
『女の子らの前で、僕に恥をかかせて楽しいかよぉ!…僕に恥をかかせるなよぉ!!』
彼は今、突然の事態に興奮している。もう少し待てば、彼は落ち着いてくれるかも…。
そう思って、僕はすこし黙って彼を見ていた。
『何をさっきから、ずっと黙ってるんだよぉ…何とか言えよぉ!!』
『今更こんなことを言っても、信じてもらえないかもしれないけど…あなたを救ってあげたいの…』
ここで今、君が声掛けを続けていても、瀬ヶ池の女の子たちに笑われ続けるだけ。何の得も利益も得られないよ。だから…。
僕はそれを彼に伝えたかった。
『僕を救う?こんなに僕に恥をかかせてぇ?』
彼の表情は、今度は困惑に変わった。
『私に恥をかかされたと、あなたに思わせたことは…ごめんなさい』
『えぇ?』
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