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連載
森の魔物たち!
ミミは木の上から地上を見つめる、音を聞き分け場所を確認すると、音を立てず滑空し獲物を仕留める。
「こら!暴れるな!」
鷲掴みにし、角ウサギを捕まえると強靭な力でとどめを刺す。
「やった♪」
嬉しそうに角ウサギを手にすると、また木の上に飛び上がる、するとカサカサと音が聞こえそこに視線を送る。
「今の捕まえたん?」
「ビェリーかぁ、捕まえたよ、ビェリーは捕まえた?」
ミミが言うと、白蛇姿のビェリーが頷く。
「捕まえたば~い♪」
そう言うとビェリーは影から角ウサギを取り出す。
「うわぁ!いっぱい!すごい!」
「隠密行動は得意やけんね、ミミの獲物も入れとくばい。」
「おねがーい♪」
ミミはビェリーの出した角ウサギの上にポイっと投げると、ビェリーはそのまま影に収納する、そして2人は同時に視線を動かす。
「あっちにおるばい。」
「いーち、にー・・・さん?」
「そやね、いくばい。」
ビェリーはにょろにょろと草をかき分けながら消える、ミミはクスッと笑うと、音を立てず木の隙間を飛んで行った。
-------------------------
「こんなもんか?」
ルプはすでに5羽の角ウサギを狩り終わっていた。
「そろそろ合流しねぇとな。」
千春の気配を感じながら呟く、そしてロイロの気配を見つけると地面を蹴り空へ駆けあがった。
「ロイロ。」
「ルプ、どうじゃ?」
「結構狩ったが、そろそろ良いんじゃねぇか?」
「そうじゃな。」
人の姿で背中から翼をだしたロイロは大きく息を吸い、皆に声を掛ける。
「終わるぞー!」
ロイロの声が響き、鳥がはばたき逃げる、その鳥の間からミミが飛び出てきた。
「ロイロさんうるさあい!」
「はっはっは!ミミは耳がよかったんじゃったな。」
「おいロイロ、俺もダメージくらったぞ。」
真横でロイロの叫び声を聞いたルプが頭を振っていた。
「あとでチハルに治療してもらえば良いじゃろ。」
「そういう問題じゃねぇんだがな。」
ミミは相変わらずビェリーを鷲掴みにしながらロイロの横に来る、そして地上を見ればコンとサンジュも集まっていた。
「ビェリー、みんなの獲物を回収してくれ。」
ルプが言うと、ミミはビェリーを掴んだまま地上へ降りる、そして皆の獲物をビェリーが回収すると、皆はルプの背に乗った。
「結構離れたな。」
「すぐ追いつくじゃろ。」
ロイロは笑いながら言うと、千春の通った道を見る。
「しかし・・・木の大精霊は凄いのう。」
森を真っ二つに割った道を見てロイロが笑う。
「わかりやすくて良いじゃねぇか、竜騎士団も護衛しやすいだろ。」
遠くを見るルプ、遠くの空には竜騎士団と思われる影が見える、その真下に千春たちがいるのだろう、そしてルプは空を蹴りながら空を駆ける。
「ちょっとまってえ!」
ミミは翼をはためかせながらルプとロイロを追う。
「ミミ!なんでわっち握ったまんまなん!ルプに乗せりーや!」
「あ、わすれてた。」
ルプの背に乗ったコンとサンジュがミミとビェリーを見て笑っていた。
「昼飯は兎か?」
ルプが言うと、ロイロは頷く。
「そうじゃろうな、兎肉は美味いのかのぅ。」
「さぁ?千春がつくれば何でも美味いんじゃねえか?」
2人は話しをしながら空を移動する、そして千春たちを見つけると合流した。
-------------------------
「何も出てこないね。」
千春はてくてくと森が割れた道を歩く、頼子は横を歩くペトリスに問いかけた。
「ペトリスさん、ここらへんってどんな魔物が出るんですか?」
「ここは・・・」
ペトリスは森を見渡す。
「歩いた距離で言うと、2区画の終わりか3区画あたりになりますから、ゴブリンやその餌になる植物の魔物が多いですね。」
「ゴブリンはイヤだな。」
頼子が呟くと、フィサニーがクスッと笑う。
「聖女様方も嫌な魔物がいるのですね。」
「一応冒険者登録してるけど、狩りとかしないからなぁ。」
頼子が答える、そして前を歩いていたエーデルが足を止めた。
「どうしたの?エーデルさん。」
美桜が声を掛けると、エーデルは割れた森の左を見つめていた、そしてエーデルは小さく呟いた。
「来ます。」
エーデルの言葉に千春と頼子は魔力を溜める、すると森の中からゴブリンがわらわらと出て来た。
「いくよ~。」
「はいよ~。」
千春の掛け声に頼子が答え、千春は魔法を発動させた。
「サンドウォーターカッター!」
千春の呪文と共に『バシュッ』と音が弾け、水のレーザーが横へ薙ぎ払う、出て来たゴブリンは上半身と下半身がお別れした。
「・・・グロッ!!!」
「自分でやっておいてそれ?」
千春の言葉に頼子が突っ込む。
「・・・今のは何ですか!?」
初めて見た魔法なのだろう、フィサニーは驚き2人に問いかける。
「水魔法と土魔法の合体技ですよ♪」
千春は平然と答える、そして後で待機していた美桜たちは不満げに千春へ言う。
「少しくらい残してくれたらいいのに。」
美桜は改良されたサブマシンガンのようなエアガンを手にしていた。
「一発で終わると思わなかったからさ、ゴブリン弱いなぁ。」
千春が答えると、ペトリスが答えた。
「この先は3区画になります、少し素早い魔物が結構いますので大丈夫ですが・・・戦うのですか?」
ペトリスはルムルドより護衛の命令を承っている、その聖女達を戦わせていいのか迷っていた、それを見たエンハルトが笑いながらペトリスに答えた。
「ペトリス殿、好きな様にさせてやってくれ、そろそろ聖獣たちも帰って来るから危険は無いだろ。」
「・・・そ、そうですか、しかし。」
困り顔のペトリス、だがアリンハンドも同じ考えだったのだろう、ペトリスと目が合うと上を見上げる。
「上にも護衛がいます、仮に伝説級の魔物が出て来ても問題ありませんよ。」
アリンハンドが答える、すると頼子がアリンハンドに笑いながら話す。
「アリンさーん、それフラグじゃな~い?」
「例えですよ?」
「それがフラグなんだけどね♪」
笑いながら答える頼子、だが頼子も思っていた、何が来たところでこの護衛で対応出来ない者はないだろうと。
「フィサニーさん、3区画の素早い魔物って何が出るんですか?素早いって事はウルフとかそういうのかな?」
千春が問いかけると、フィサニーは微笑み首を振る。
「いえ、少し硬いですが、攻撃力は少ない魔物です、あ、あそこにいますね。」
フィサニーは森の切れ目に指差す、聖女達はその指が差す魔物を見つめる。
「「「「「「「「「・・・」」」」」」」」」
聖女は皆銃を構える、そして。
「Gじゃん!!!」
「なんでアレいるわけ!?」
「聞いてない!!!」
「嘘でしょ!」
聖女たちが叫ぶ、その声に反応したのか、真っ黒な塊が道に出て来る。
「ぎゃぁぁ!!!いっぱいきたあ!!!」
「くんなぁ!!!」
千春と頼子が後ろに下がると、美桜と麗奈が叫びながら銃を乱射する、Gに魔石弾が当たると魔石が砕け、Gは凍り固まる。
「さて、俺たちの出番か?」
エンハルトはオリハルコンの剣を抜く、エーデルとホーキンは既に剣を抜き、いつでも戦える状態だ。
「アリンハンド様、聖女様方は虫の魔物が苦手なのですか?」
アベリーは阿鼻叫喚な聖女達を見ながらアリンハンドに問いかけると、アリンハンドは苦笑いで頷く。
「特にあの黒いタイプが苦手なんですよ。」
「・・・あんなに凄い魔法も使えるのに、不思議ですね。」
ギャーギャーと騒ぎながら魔法銃で乱射し、G魔物を攻撃する聖女達、だが限界が来たのか聖女達が後ろに引くと、男達が前に出る。
「さて、やっと動けるな。」
エンハルトが言うと、エーデル、ホーキン、そしてペトリスとフィサニーはGの魔物討伐を始めた。
「こら!暴れるな!」
鷲掴みにし、角ウサギを捕まえると強靭な力でとどめを刺す。
「やった♪」
嬉しそうに角ウサギを手にすると、また木の上に飛び上がる、するとカサカサと音が聞こえそこに視線を送る。
「今の捕まえたん?」
「ビェリーかぁ、捕まえたよ、ビェリーは捕まえた?」
ミミが言うと、白蛇姿のビェリーが頷く。
「捕まえたば~い♪」
そう言うとビェリーは影から角ウサギを取り出す。
「うわぁ!いっぱい!すごい!」
「隠密行動は得意やけんね、ミミの獲物も入れとくばい。」
「おねがーい♪」
ミミはビェリーの出した角ウサギの上にポイっと投げると、ビェリーはそのまま影に収納する、そして2人は同時に視線を動かす。
「あっちにおるばい。」
「いーち、にー・・・さん?」
「そやね、いくばい。」
ビェリーはにょろにょろと草をかき分けながら消える、ミミはクスッと笑うと、音を立てず木の隙間を飛んで行った。
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「こんなもんか?」
ルプはすでに5羽の角ウサギを狩り終わっていた。
「そろそろ合流しねぇとな。」
千春の気配を感じながら呟く、そしてロイロの気配を見つけると地面を蹴り空へ駆けあがった。
「ロイロ。」
「ルプ、どうじゃ?」
「結構狩ったが、そろそろ良いんじゃねぇか?」
「そうじゃな。」
人の姿で背中から翼をだしたロイロは大きく息を吸い、皆に声を掛ける。
「終わるぞー!」
ロイロの声が響き、鳥がはばたき逃げる、その鳥の間からミミが飛び出てきた。
「ロイロさんうるさあい!」
「はっはっは!ミミは耳がよかったんじゃったな。」
「おいロイロ、俺もダメージくらったぞ。」
真横でロイロの叫び声を聞いたルプが頭を振っていた。
「あとでチハルに治療してもらえば良いじゃろ。」
「そういう問題じゃねぇんだがな。」
ミミは相変わらずビェリーを鷲掴みにしながらロイロの横に来る、そして地上を見ればコンとサンジュも集まっていた。
「ビェリー、みんなの獲物を回収してくれ。」
ルプが言うと、ミミはビェリーを掴んだまま地上へ降りる、そして皆の獲物をビェリーが回収すると、皆はルプの背に乗った。
「結構離れたな。」
「すぐ追いつくじゃろ。」
ロイロは笑いながら言うと、千春の通った道を見る。
「しかし・・・木の大精霊は凄いのう。」
森を真っ二つに割った道を見てロイロが笑う。
「わかりやすくて良いじゃねぇか、竜騎士団も護衛しやすいだろ。」
遠くを見るルプ、遠くの空には竜騎士団と思われる影が見える、その真下に千春たちがいるのだろう、そしてルプは空を蹴りながら空を駆ける。
「ちょっとまってえ!」
ミミは翼をはためかせながらルプとロイロを追う。
「ミミ!なんでわっち握ったまんまなん!ルプに乗せりーや!」
「あ、わすれてた。」
ルプの背に乗ったコンとサンジュがミミとビェリーを見て笑っていた。
「昼飯は兎か?」
ルプが言うと、ロイロは頷く。
「そうじゃろうな、兎肉は美味いのかのぅ。」
「さぁ?千春がつくれば何でも美味いんじゃねえか?」
2人は話しをしながら空を移動する、そして千春たちを見つけると合流した。
-------------------------
「何も出てこないね。」
千春はてくてくと森が割れた道を歩く、頼子は横を歩くペトリスに問いかけた。
「ペトリスさん、ここらへんってどんな魔物が出るんですか?」
「ここは・・・」
ペトリスは森を見渡す。
「歩いた距離で言うと、2区画の終わりか3区画あたりになりますから、ゴブリンやその餌になる植物の魔物が多いですね。」
「ゴブリンはイヤだな。」
頼子が呟くと、フィサニーがクスッと笑う。
「聖女様方も嫌な魔物がいるのですね。」
「一応冒険者登録してるけど、狩りとかしないからなぁ。」
頼子が答える、そして前を歩いていたエーデルが足を止めた。
「どうしたの?エーデルさん。」
美桜が声を掛けると、エーデルは割れた森の左を見つめていた、そしてエーデルは小さく呟いた。
「来ます。」
エーデルの言葉に千春と頼子は魔力を溜める、すると森の中からゴブリンがわらわらと出て来た。
「いくよ~。」
「はいよ~。」
千春の掛け声に頼子が答え、千春は魔法を発動させた。
「サンドウォーターカッター!」
千春の呪文と共に『バシュッ』と音が弾け、水のレーザーが横へ薙ぎ払う、出て来たゴブリンは上半身と下半身がお別れした。
「・・・グロッ!!!」
「自分でやっておいてそれ?」
千春の言葉に頼子が突っ込む。
「・・・今のは何ですか!?」
初めて見た魔法なのだろう、フィサニーは驚き2人に問いかける。
「水魔法と土魔法の合体技ですよ♪」
千春は平然と答える、そして後で待機していた美桜たちは不満げに千春へ言う。
「少しくらい残してくれたらいいのに。」
美桜は改良されたサブマシンガンのようなエアガンを手にしていた。
「一発で終わると思わなかったからさ、ゴブリン弱いなぁ。」
千春が答えると、ペトリスが答えた。
「この先は3区画になります、少し素早い魔物が結構いますので大丈夫ですが・・・戦うのですか?」
ペトリスはルムルドより護衛の命令を承っている、その聖女達を戦わせていいのか迷っていた、それを見たエンハルトが笑いながらペトリスに答えた。
「ペトリス殿、好きな様にさせてやってくれ、そろそろ聖獣たちも帰って来るから危険は無いだろ。」
「・・・そ、そうですか、しかし。」
困り顔のペトリス、だがアリンハンドも同じ考えだったのだろう、ペトリスと目が合うと上を見上げる。
「上にも護衛がいます、仮に伝説級の魔物が出て来ても問題ありませんよ。」
アリンハンドが答える、すると頼子がアリンハンドに笑いながら話す。
「アリンさーん、それフラグじゃな~い?」
「例えですよ?」
「それがフラグなんだけどね♪」
笑いながら答える頼子、だが頼子も思っていた、何が来たところでこの護衛で対応出来ない者はないだろうと。
「フィサニーさん、3区画の素早い魔物って何が出るんですか?素早いって事はウルフとかそういうのかな?」
千春が問いかけると、フィサニーは微笑み首を振る。
「いえ、少し硬いですが、攻撃力は少ない魔物です、あ、あそこにいますね。」
フィサニーは森の切れ目に指差す、聖女達はその指が差す魔物を見つめる。
「「「「「「「「「・・・」」」」」」」」」
聖女は皆銃を構える、そして。
「Gじゃん!!!」
「なんでアレいるわけ!?」
「聞いてない!!!」
「嘘でしょ!」
聖女たちが叫ぶ、その声に反応したのか、真っ黒な塊が道に出て来る。
「ぎゃぁぁ!!!いっぱいきたあ!!!」
「くんなぁ!!!」
千春と頼子が後ろに下がると、美桜と麗奈が叫びながら銃を乱射する、Gに魔石弾が当たると魔石が砕け、Gは凍り固まる。
「さて、俺たちの出番か?」
エンハルトはオリハルコンの剣を抜く、エーデルとホーキンは既に剣を抜き、いつでも戦える状態だ。
「アリンハンド様、聖女様方は虫の魔物が苦手なのですか?」
アベリーは阿鼻叫喚な聖女達を見ながらアリンハンドに問いかけると、アリンハンドは苦笑いで頷く。
「特にあの黒いタイプが苦手なんですよ。」
「・・・あんなに凄い魔法も使えるのに、不思議ですね。」
ギャーギャーと騒ぎながら魔法銃で乱射し、G魔物を攻撃する聖女達、だが限界が来たのか聖女達が後ろに引くと、男達が前に出る。
「さて、やっと動けるな。」
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