異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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連載

お父様に報告だー!

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「戻りましたー。」
 先頭を飛び兵士に声を掛けると、すぐに国土管理の者が走ってくる。

「王女殿下!お帰りなさいませ!如何でしたでしょうか!」
「はい、無事終わりました、王様に報告したいんですけれど。」
「はっ!此方へどうぞ。」
 千春達は促されゾロゾロと後ろを付いて行く。

「しかし、自分は何もしませんでしたな。」
「えー、エーデルさんもダンジョンで戦ってたじゃないですかー。」
 エーデルが呟くと美桜がフォローする。

「狭いエリアで少しだけですが。」
「良いんじゃないです?護衛で来たんですもん。」
 苦笑いで答えるエーデル、そしてホーキンも苦笑いしている。

「私は完全に空気でしたね。」
「知ってますよー、撃ち漏らした虫が近寄らない様に倒してましたよね。」
 麗奈はホーキンに笑いかける。

「護衛ですから。」
「ちゃんとお仕事してますもん、助かってますよー。」
「いえ!そんなことは・・・。」
 そして王城を歩きながら千春とアイトネが話す。

『トモミ達は来てないの?』
「明日の夕方に来て一泊する予定じゃなかったかな?」
 千春は頼子を見ると、ウンウンと頷いている。

『そうなのねー、忙しいのかしら?』
「お父さんほったらかしも可哀そうだからじゃないかなぁ、忙しくは無いと思う。」
『ふぅーん、私が遊びに行こうかしら。』
「アイトネ様が行ったらパパほったらかしになるじゃん。」
 麗奈も笑いながら言う。

「チハル・・・王族よね?」
「一応ね。」
 アルデアは会話に違和感を覚え、千春に問いかける。

「レナ達も?」
「一応ジブラロールの貴族だよ。」
「そう・・・何か違和感があるんだけれど。」
 うーん、と唸りながらアルデアが呟く。

「んー言ってもいっかぁ、私達って異世界の住人なの。」
「・・・は?」
「違う星?世界?アイトネー。」
『星が違うのよー。』
「だそうです。」
「どうやって来てるの?!トモミって言う人は?」
「異世界の門ってのが開いてるんだよー、ひょんな事から、智美さんはヨリのママ。」
 ざくっとした説明で千春は話す。

「ここに居る皆?」
「ちがうよー、私とヨリ、ミオ、レナ、あとルプとビェリー、コンもあっち。」
 説明をしていると国王の部屋に到着する。

「どうぞお入りください。」
「失礼しまーす。」
「チハル王女!無事で良かった!」
「お帰りなさいませ、王女殿下、御無事で何よりで御座います。」
「チハル王女に何か有れば・・・あの女傑にダンジョンを破壊されるかもしれんからな。」
「女傑?」
「いや!なんでもないぞ!そ、それでダンジョンの方は!?」
「はい、もう大丈夫です、今回の件は大きな石を破壊した事が原因でした。」
「その話は先ほど聞いた、そんな事でこんな大事になるとはな。」
「その場所に新しく石を置きました、ちょっと出てるだけですけど結構下に埋まってますので、掘らないでくださいね。」
「わかった、そこは触らぬ様に国で管理しよう、それで、ダンジョンに行く時よりも人が増えておるが。」
「あ、えっとこの子がダンジョンマスターのアルデアちゃんです。」
「・・・・は?」
 千春が紹介すると、シャグリール王の目が点になる。

「そしてこっちがアイトネ、女神様です。」
「・・・・・・・はぁぁぁぁ!?!?!?!?」
 シャグリール王はアイトネの前に片膝を突き首を下げる。

「失礼致しました!チハル王女が聖女様と言う事を失念しておりました!」
 シャグリール王と宰相、気付けば後ろには王国騎士団長フォインも膝を突いていた。

「今回の原因解決に手伝ってくれたんですよ、ね、アイトネ。」
『ちょっとだけね、ルプ達がほとんど終わらせてたじゃない。』
「女神様のお力を貸していただけるとは恐悦至極で御座います、して、この対価は何か御座いますのでしょうか!?」
『別に無いわよ~?今からチハルにお菓子もらうし♪』
「・・・お菓子・・・で御座いますか?」
「帰ってから食べる?リリ、フェアリーリング作れる所ありそう?」
『あら、ジブラロールに帰るなら送るわよ。』
「いいの?」
『勿論よ、早く帰ってお菓子食べましょ♪』
 ニッコニコで言うアイトネ、そして千春はシャグリール王に言う。

「では!あとはお父様とお話しして下さい、私達は帰りますので。」
 にっこりと微笑むとアイトネを見る、アイトネは千春と目が合うと手を軽く振る、するとシャグリール王の前から全員消えた。

「・・・直ぐにジブラロールへお礼の準備を!教会にも直ぐに連絡しろ、女神様に献上する物を準備するんだ!」
「はっ!」
 シャグリール王と宰相は千春達が消えた部屋の中央を見ながら、直ぐに指示を飛ばし大慌てで準備を始めた。


--------------------


「たっだいまーっと!」
「!?お帰りなさいませ!チハル様!」
 急に部屋の応接間に現れた千春達に、千春部隊の隊長は声を掛ける。

「ほーい、お父様居るかな?」
「はい、職務室にいらっしゃると思います。」
「りょー、ヨリ、ちょっと報告してくるからお茶しててー。」
「あいよー、お菓子はどうする?」
「んー、あ!あっちでお菓子買って来てよ、ストックあんまり無いし、アイトネ居るから出入りできるっしょ。」
『私も行っていい?』
「うん、好きなの買ってきていいよー。」
 千春はヨリに財布と鍵を渡すと、サフィーナを連れてエイダンの部屋へ向かう。

「チハル!私も行っていいかしら!」
「アルデアも?何か用事あるの?」
「暫くこの国に住みたいから、挨拶をね?」
「んー、まぁ別に挨拶しなくても良さそうだけど、いっか、一緒に行こう。」
 千春とアルデア、サフィーナとサリナ、エーデルとホーキンも一緒に、エイダンの所へ向かう、職務室の前に来ると、兵士はすぐに部屋に入りお伺いを立て直ぐに扉を開く。

「王女殿下どうぞ。」
「あじゃ~す♪お父様戻りました~♪」
「チハル!早かったな!どうした!?何かあったか?」
「いえ、問題解決して帰ってきました。」
「・・・いや、昨日出発したんじゃぞ?」
「はい、帰りはアイトネに送ってもらったので。」
「・・・・・・まぁ座れ、詳しく聞こう、あ、先に一つ聞いておくが・・・ダンジョンは無事か?」
「もっちろんですよぉ~♪」
 そしてエイダンは千春に詳しく話しを聞いた、胃のあたりを押さえていたのは千春の気のせいだろう。













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