異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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闇オークション!の前にちょっとお茶!

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「あまぃ~♪」
「シャリーちゃん美味しいよ!」
「有難うございます!」
 千春と頼子は生クリームたっぷりのショートケーキを食べながらシャリーにお礼を言う。

「温泉旅館のスイーツもシャリーちゃんが作ってるんだよね?」
「はい、この店で作って持って行く事も有ります。」
「そうなんだねぇ~・・・で、ちょっと思ったんだけど、コレって羊羹だよね。」
 麗奈が食べている羊羹を見て千春が呟く。

「はい、餡子の作り方も教えて頂きましたので。」
「うん、餡子は教えた覚えあるんだけどさ、羊羹は教えてないと思ったから。」
「あ、えっと、はい、えー・・・その、め・・がみ様が。」
「・・・んんん~~~??」
「え?アイトネ様ってそう言うの教えるのアウトって言って無かった?」
 千春が唸っていると、頼子が言う。

「うん、言ってた、だから私が広めてるんだけど・・・アイトネー?」
((・・・・。))
「あ、これダメな奴だ。」
「あれか、自分が食べたいからココで教えた感じか。」
「うん、私達的には問題無いけど、アイトネ的には~って感じだし、スルーしとくかぁ。」
「はい、そうして頂けると、その、め・・・がみ様も喜ばれるかと。」
「そだね。」
 JK軍団は王都スイーツ専門店で食事をしているとロイロ達がやって来る。

「チハル、あっちは終わった様じゃの。」
「うん、面白かったよ。」
「何か落札したのか?」
 ルプが千春に問いかける。

「んにゃ、参加はしたけど落札はしなかったよ、でも出したのは売れたねー。」
「闇オークションにも何か出すんじゃろ?」
「ん?出さないけど?」
「表沙汰に出せない物も出せるがのぅ。」
「ん~世界樹関係はヤバいってわかったしなー。」
 千春は隣で紅茶を飲んでいるエンハルトを横目で見る、エンハルトはクスリと笑う。

「あ、ハルト居るけど大丈夫なの!?ヤバいオークションなんでしょ!?」
 千春はふと思い、エンハルトとロイロに問いかける。

「大丈夫だ、そこは知っているが知らない事にしている。」
「色々とあるんじゃよ。」
「ふぅーん、で、ハルトも行けるわけ?」
「あぁそうじゃ、皆これを付けておけ。」
 ロイロが渡して来たのは、仮装舞踏会よろしく目元を隠すマスクの様な物だ。

「認識阻害の術が掛けてある、パット見てもバレぬ・・・はずじゃ。」
「なんで微妙な言い方なのよ。」
「さっき作ったからのぅ。」
 ロイロはコンを見ながら言う、コンはウンウンと頷いている。

「んじゃ服装は?」
「その可愛い服で良いじゃろ。」
「動き辛いんですけどー。」
「目的地まで馬車で行くんじゃ、問題無いじゃろ。」
 ロイロはそう言うと椅子に座る。

「ルプは何してたの?」
「ロイロの手伝いだ。」
「何の?」
「色々だなぁ。」
「ふぅーん、あ、ロイロそのオークションに何が出るかとか分かるの?」
「分かるが、現地で見た方が楽しいじゃろ?」
「まぁそうだけど、闇って言うくらいだし何が有るか気になるじゃん。」
 ぷーっとほっぺを膨らませながら言う千春、ロイロは少し考えながら話す。

「そうじゃなぁ、呪物がいくつか、あとは密漁っぽい生き物、それと人じゃな。」
「・・・え?人?」
「いわゆる身売りじゃな。」
「え?それって駄目な奴じゃないの?」
 焦って言う千春はチラリとエンハルトを見る、エンハルトは聞いてませんよーと言わんばかりに目を瞑ってお茶を飲んでいる。

「え?ロイロそれどうなの?」
「ん~、ハルトよ、説明してもいいのか?」
「納得しそうに無いからなぁ、他に聞こえなければ大丈夫だ。」
「それは大丈夫です、防音結界張ってますので。」
 ロイロとエンハルトの話に、コンが手を上げて言う。

「それじゃ簡単に説明するぞ?」
「うん。」
 千春が返事をすると、頼子達も近寄って話を聞く。

「今犯罪ギルドと言われる所は、国の機関が裏で仕切っておるんじゃ。」
「・・・うん。」
「他国から来る違法な物、犯罪組織、そして人身売買、ようは奴隷じゃな。」
「ユラ・・・みたいな?」
「そうじゃ、そして入って来る者は末端の者ばかりでのぅ、ようは泳がせているってヤツなんじゃ。」
「へぇ・・・で?」
「そう言う事じゃ。」
「え?終わり?」
「うむ。」
 千春は納得出来ませんと言う顔で呆ける。

「他国が関わる犯罪が多い、その大元を見つける為に捜査している、完全に駆逐しても何処からか湧いて出て来る奴らだ、それならいっそ管理してやろうって事だよ。」
 見るに見かねたエンハルトが続けて説明をする。

「まだユラを連れて来た奴らは見つけておらぬからのぅ。」
「あぁ、だがそのうち尻尾を出すだろ。」
「・・・そっか、そう言う事かぁ。」
「千春、千春はそれ以上聞かない方が良いだろ、ロイロやハルトに任せておけ。」
 ルプはフェンリルの姿で大きな足を千春の頭にポンと置く。

「ん!了解した!・・・でも商品の中の身売りってのは気になるんだけど。」
 千春がそう言うと、ロイロが思い出す様に呟く。

「身売りも色々あるが、闇オークションとは言え奴隷は売れぬからな、条件を付けての身売りじゃ。」
「条件?どんな?」
 話を聞いていた頼子が聞くと、ルプが答える。

「日本で言えば、料金先払いの年数制限がある丁稚奉公、と言えば分かるか?」
「あー・・・はいはいはいはい。」
「昔あったっぽいねそう言うの。」
「うん、なんか歴史で習った気がする。」
「野球の年俸制みたいな?」
「ミオそれはちと違うとおもうぜよ?」
「でもなんとなく分かったわ。」
 頼子達も納得したように答える。

「で、その人に支払われるの?」
「そうじゃ、今直ぐに金が必要な者がたまにおるんじゃ。」
「そっかー、何に使うんだろ、そう言う人って。」
「色々じゃなぁ、借金して返さないと命が無い者、行く所も無く仕事も無い者、他国から亡命してきたが当てが無い者、色々じゃなぁ。」
 ロイロはうつろな目で上を見ながら思い出し呟く。

「ハルト、そう言う人に国から何か援助か補助的なのって無いの?」
「無いな。」
 きっぱりと言い切るエンハルト。

「逆にそれが出来る千春の国が凄いと思うぞ。」
「そりゃそうだよねぇ。」
「ほんと・・・凄いよねぇ。」
 千春と頼子も少しうつろに思い出しながら呟く。

「まぁそう言う者は冒険者になり、採集や狩りをし生計を立てる、それを支援しているのが冒険者ギルドと商業ギルドだ、よっぽどの事が無ければ野垂れ死ぬ事は無いんだぞ、まぁ無茶して死ぬ奴は結構いるがな。」
 心配する千春にエンハルトは優しく言う。

「そうか、冒険者ギルドと商業ギルドはハローワークな感じか。」
「はろーわーくが何か分からんが、まぁ納得出来たならいいけどな。」
 やっと笑みが戻った千春にエンハルトも笑みで返す。

「ロイロ、今日出る身売りの人ってどんな人?」
「ん~、猫族の少女じゃな。」
「・・・よし、私買うわ。」
「まって、猫耳少女って事でしょ?」
「はい!ウチ!ウチ!」
「まてー!あんたら従者居るじゃん!うちら居ないんだけど!」
「いやいや、私だって専属メイド欲しいじゃん!」
「言えば付けてくれるでしょ!」
「いーや!猫耳少女が良い!」
「私も!!!!」
 急に盛り上がるJK軍団、ロイロは身売りする少女の行く末は明るいんじゃろうなぁと少し安心した顔で千春達を生暖かい目で見ていた。




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