異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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ちょっと合間のお茶タイム!

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『スゥフィーちゃんコレも美味しいわよ♪』
「有難うございます女神アイトネ様。」
『アイトネで良いわよ?』
「・・・。」
 アイトネにコンビニスイーツを渡されながら申し訳なさそうにスゥフィーはマルグリットを見る、マルグリットはニコッと微笑み頷く。

「光栄で御座いますアイトネ様。」
『♪』
「アイトネ、こっちも食べる?ロートンのスイーツだけど。」
『食べる♪』
 動き易い服に着替えた千春とユラ、勿論頼子も着替えのんびりとお茶をしていた。

「千春、お爺ちゃん動いたよ。」
「起きた?」
「起きそう。」
 床に転がしたままの巨体が腕を動かす。

「むぅ・・・。」
「オヤジ大丈夫か?」
「エイダン・・・俺は生きているか?」
「生きてるぞ?」
 むくりと起き上がり周りを見渡す先王エイヒム、女性達は甘い香りに包まれ楽し気にスイーツを食べていた。

「甘い匂いがするな。」
 エイヒムはそう呟くと、キュルルと可愛げな音で腹が鳴る。

「オヤジも食うか?」
「良いのか?」
「良いだろ、オヤジはココで一番偉いだろ。」
 エイダンは呆れた顔でエイヒムを見るが、エイヒムは黙って立ち上がる。

「元国王だとしても今はただの爺さんだ、国の為に命を賭けるお前の方が偉い。」
 真面目な顔でエイダンに言うエイヒムはスゥフィーの横に来るとソファーに座る。

「何だこれは。」
「こんびにすいーつって言うらしいわ♪」
 スゥフィーはチョコのショートケーキをパクっと口に入れる。

「・・・美味いか?」
「とっても♪こんな食べ物がこの世に有るとは思いもしなかったわ。」
「そんなにか。」
 マジマジとケーキやシュークリーム、エクレアやプリンを目にするエイヒム、そして目の前に座る女性に気付く。

「・・・。」
 エイヒムはアイトネと目が合うと立ち上がり、床に膝を突く。

「女神さまとお見受け致します、わたくしはエイヒム・アル・ジブラロール、お見知りおきを。」
『あら、ご丁寧にありがとう♪この世界を管理しているアイトネよ。』
 アイトネは立ち上がりエイヒムの前に行くと肩に手を置く。

「有難き。」
『とても綺麗な魂、貴方の子孫、そして之から繋がる子達の未来に幸福を。』
 優しくエイヒムに話しかけるアイトネ、エイヒムは首を下げたままだ。

「アイトネ、女神様みたい。」
「千春、女神、女神。」
「たまに女神してるなーって思う事あるよね。」
「いつものアイトネ様見てたら・・・そう思うよねぇ。」
 千春と頼子はアイトネとエイヒムを見ながら呟く。

『さ、挨拶は終わり♪スイーツ食べましょ♪』
 そう言うとニコッと微笑みソファーに座るアイトネ、そして直ぐにお皿を手に取ると、千春に貰ったスイーツを口に運んだ。

「あなた。」
「あぁ、スゥフィー、信じられないな。」
「えぇ、本当に。」
 2人はパクパクとスイーツを口に入れるアイトネを見つめる。

「お爺様!これどうぞ♪」
「お、おう、これは?」
「甘さ控えめ抹茶と小豆のシフォンケーキです♪」
「まっちゃ?あずき?しふぉんけーき?」
「食べたら分かりますよ♪」
 千春はお皿に乗せた緑色のシフォンケーキをエイヒムに渡す、横ではサフィーナが紅茶を淹れエイヒムに渡す。

「・・・色が凄いぞ?」
「お茶の色です、大丈夫ですよ。」
「そうなのか?」
 綺麗な緑のシフォンケーキ、そして小豆がクリームに交じり見える。

「食べたら驚くわよ?」
 横でエイヒムの様子を見ていたスゥフィーはクスクスと笑いながら言う。

「頂こう。」
「あら、違うわよ「いただきます」って言うの。」
「なんだ?それは。」
「食事をする前の新し作法よ。」
「作法?」
「えぇ、後で説明してあげるわ。」
「分った、いただきます。」
 スゥフィーの説明を素直に聞き、挨拶をするとエイヒムは緑色のシフォンケーキを口に入れる。

「・・・なんだこれは。」
「シフォンケーキってチハルが説明したでしょう?」
「そうじゃない、そうなんだが、そうじゃない、コレはなんだ!?」
「お菓子ですよお爺様。」
「お菓子?お菓子と言えばもっと固く甘い物だろう?」
「あー、最初に貰ったクッキーモドキはそんなのでしたねー。」
 千春は固く焼き締められ無駄に甘い貴族のお菓子を思い出す。

「お義父様、ジブラロールではもうコレがお菓子なのですよ。」
 マルグリットが楽し気に説明を入れる。

「そうなのか?」
 信じられないエイヒムはエイダンを見る。

「お菓子だけじゃない、飯も以前とは違う、あと酒だな。」
「飯・・・そう言えばここ最近、領都の飯は美味い物が増えた。」
「ココは遠いがもうレシピは出回って来てるだろうなぁ。」
 エイヒムとエイダンの話を聞き千春が問いかける。

「お菓子のレシピはまだなのかな?」
「チハル、お菓子はあまり出回って無いわよ。」
 マルグリットは千春を見る。

「そうなんです?」
「えぇ、シャリーの様にお菓子を作れる子はそんなに多く無いもの、それに前よりは手に入れやすくなったけれど、砂糖はまだ高いのよ?」
「あー!砂糖かぁー。」
「でも前の半分以下になったって聞いたよ?」
「お父さん達が魔国のサトウキビも植えたらしいけどねぇ。」
「やっぱ魔国の方が育つらしいね。」
 千春と頼子はパパさんズの畑を思い出しながら話す。

「他の野菜から砂糖作れりゃいいのにね。」
 ポツリと呟く千春。

『どんな野菜で作れるのかしら?』
 アイトネは興味津々で千春に問いかける。

「色々有ったと思うけどね。」
『ちょっと記憶見て言い?』
「ググった方がはやくね?」
 千春はそう言うと『砂糖・野菜』で検索する。

「・・・ビート?」
 千春はスマホを見ながら呟く。

「あーコレね、ビートって甜菜らしいよ?」
「ほんとだ、甜菜なら知ってるわ・・・え?サトウキビより国内生産多いって書いてる。」
「おぉー、北海道で作ってんだ。」
「こっちに無いのかな?」
 千春はそう言うとアイトネを見る。

『有るわよ?』
「あるんだ。」
『この街でも食べられてるわよ?』
「マジで?」
『えぇ、野草として認識されてるわ。』
「あ、そう言う感じね。」
 アイトネと千春の話にスゥフィーが問いかける。

「砂糖を作れるの?」
「はい!作り方はわかんないですけどっ!」
「調べる事は出来るの?」
「出来ますけど、そう言うの調べて作れるようにする人居るんで帰ってから聞いてみますね。」
 千春はパパさんズに相談しようと目論む。

「生産ギルドかしら?」
「いえ、うちのお父さん達がそう言うの好きなんですよ。」
「チハルのお父上?」
「おちちうえ・・・まぁそうですね。」
「パパさんズに丸投げしたらすぐじゃん?」
「だねー。」
 黙って聞いていたエイヒムが千春に話しかける。

「俺が話に行こう。」
 エイヒムは真面目な顔で話す。

「オヤジが?」
「この街は農作物も豊富に作っているが、大きな産業は無いからな。」
「まぁそうだが。」
「甥のトレヴァー公爵家には世話になっているからな。」
 男2人で話していると、寛いでいたルプとビェリーが話し掛ける。

「エイダン王、甜菜糖から酒も造れるぞ。」
「たしかスピリッツは甜菜からつくるっちゃなかった?」
 その言葉を聞きロイロの目が変わる。

「なんじゃと?あの酒精が強い酒か?」
「あぁ、蒸留酒だからな。」
「わっちは日本酒の方がすきばってんが。」
「エイダン!儂も協力するぞ!」
 超乗り気で叫ぶロイロ、エイダンも頷く。

「俺からもタイキ殿に相談しよう、オヤジも王都に来るか?」
「おう、久しぶりに行くとしよう、スゥフィーも行くか?」
「えぇ、王都は久しぶりだし、少し滞在させて貰おうかしら♪」
「ん?滞在するのか?」
「勿論♪しばらくチェラシーと一緒に居れるでしょ♪」
 スゥフィーの言葉にクワッ!と目を開く。

「そうじゃ!チェラシー!孫娘は何処だ!?」
「まだ寝てるわよ。」
「そろそろお乳の時間かしら?」
「その前に!俺に抱っこさせてくれ!」
「あなた・・・聖獣様達と勝負して埃まみれでしょう?流してきなさいな。」
「分った!直ぐに洗って来る!次は抱っこさせてくれ!」
 ガバッと立ち上がり部屋を飛び出す大男、マルグリットとスゥフィーはクスクスと笑いながらエイヒムを見送った。






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