異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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ガーラムの街で品定めっ!

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「こちらで御座います。」
 ドワーフの兵士が示す場所を見るJK軍団。

「久しぶりだー。」
「だなぁ。」
 千春とエンハルトは扉を開ける、後ろから頼子達も店に入る。

「いらっしゃ・・・あー!!!エンハルト君!チハルちゃん達も!いらっしゃい!」
「やぁフラワ、ザイフォン殿は?」
「ちょっとまってね!呼んで来るからっ!」
 ドワーフの少女フラワはパタパタと店の奥に駆けて行くと、大きな声で返事が有りフラワが戻って来た。

「おまたせー!」
「おーう、エンハルト、今日はどうした?」
「剣のメンテナンスとチハルの包丁を見てもらおうと思いまして。」
「おう、見せてみろ。」
 エンハルトは自分の剣を渡すと、ザイフォンは鞘から剣を抜く。

「・・・ふむ、大事に使っているようだな。」
「勿論。」
「お嬢ちゃんはホウチョウか?」
「はいっ♪」
 千春は4丁の包丁を取り出しカウンターに並べる、ザイフォンは同じ様に鞘から取り出し刃をじっくりと見る。

「・・・。」
「どうです?」
 無言で包丁を見るザイフォンに千春が問いかけると、ザイフォンはニヤリと笑みを浮かべる。

「どれくらい使っている?」
「これは毎日使ってます、出刃と柳刃はたまにです。」
「ふむふむ、使い方が上手なんじゃろうな、刃こぼれ1つ無いぞ。」
「ミスリルですもん。」
「何を言う、ミスリルでも刃こぼれはするわ。」
「あ、そうなんですね。」
 文句を言う様に答えるザイフォン、しかし笑顔は崩れない。

「少し時間を貰うぞ?」
「構わない、先に用事を終わらせてまた来るから頼みます。」
「まかせろ。」
 言葉少なに答えたザイフォンは包丁と剣を手に置くに戻って行った。

「あ!手紙っ!」
 千春はカラーシャから貰った手紙をフラワに急いで渡す。

「手紙?」
「うん、ゲルダム陛下のお手紙なの。」
「へー。」
 フラワは躊躇いもなく封を破り中を読む。

「・・・あはは、手紙無くてもちゃんとやるって、あのおっちゃん相変わらずだなぁ。」
「お!?おっちゃん!?」
「あーごめんごめん、お爺ちゃんと普通に呑み友達だから♪」
「そうなんだね・・・ザイフォンさんも呑むの?」
「めっちゃ呑むよー。」
「んじゃコレおみやげ。」
 千春はそう言うとアイテムボックスからお酒を取り出す。

「はい、こっちで言う火酒ってやつと似てるって言ってたから。」
「へぇ~、美味しそう♪」
「フラワちゃんも呑むの?」
「呑まないドワーフなんて居ないよ?」
「・・・あ、はい。」
「それじゃフラワ、また来る。」
「はーい♪ありがとね!チハルちゃん♪」
 千春は手を振り合い店を出る。

「さ!次はパロッドさんの所お願いします!」
 ドワーフ兵士に声を掛けると、兵士は頷き鍛冶屋街を歩く。

「人多いねー。」
 店には人族、獣人等の冒険者、貴族を見ながら呟く。

「前来た時より多いね。」
「何か有ってるのかな。」
「たまたまじゃーん?」
 美桜、大愛、花音も店を覗きながら話す。

「あの通りがパロッド殿の工房になります。」
 兵士がエンハルトに声を掛ける。

「通り!?」
 千春が兵士に問いかけると頷く兵士。

「お弟子さん達の店も有りますので楽しめるかと。」
「おぉー、そりゃそんだけ有名な人なら弟子も居るよねぇ~。」
 千春はウンウンと頷きながら歩く、そしてパロッドの工房へ到着すると兵士が扉を開く。

「おじゃましまーす。」
 千春は扉を抜け店に入る、無骨ながらも貴金属が並べられ疎らに客と店員らしきドワーフが話していた。

「いらっしゃいませ~!」
 ドワーフの女性が声を掛けて来る。

「あのー、これをパロッドさんに。」
 手紙を渡す千春、店員はそれを受け取り宛名を確認する。

「・・・はーい!こちらへどうぞ~♪」
 一瞬真顔になった店員は直ぐに笑みを浮かべ千春達を奥へ案内する、皆は店員に付いて行くと広めの部屋へ案内された。

「少々おまちくださぁ~い♪」
 店員はそう言うとパタパタと走って行った。

「忙しそうだね。」
「だねー、大丈夫かなぁ。」
 美桜と麗奈が心配そうに呟く。

「無理そうだったら売ってる奴で良いんじゃない?ちらっと見たけど凄かったよ?」
「うんうん!凄かったねぇ、あんな細工どうやってやるんだろ。」
 細かい模様や網目の様に刻まれた飾りを見た青空達も頷く、するとすぐに扉がノックされドワーフが入って来た。

「・・・またせたか。」
「いえ!大丈夫ですっ♪」
「・・・ん?人間か?」
「はい?そうですけど。」
「・・・ふんっ、ゲルダムの野郎、融通利かせろと書いてたが・・・それで?何の用だ?」
 そう言うとパロッドはドスンとソファーに座る。

「えっと、この髪飾りに石を入れて欲しくて。」
 千春はジブラロールで買った髪飾りを見せる。

「・・・これにか?」
「はい、パロッドさんが作った髪飾りと聞いたので。」
「・・・俺が作った物じゃねぇな、弟子だな。」
「へ?パロッドさんが作ったって聞いたんだけど。」
「儂の工房で作ったのは間違いないがな、いくらで買ったんだ?」
「小金貨2枚だったかな?」
「ふむ、儂の名前を騙って売ってた訳じゃないようだな。」
「そうなんですか?」
「店の者の説明不足だろう、俺の作った物なら桁が1つ足りないぞ。」
「おぉ、金貨2枚!」
 ドヤ顔で言うパロッドと何故か嬉しそうな千春。

「金貨2枚・・・モリーちゃん。」
 話を聞いていた日葵はモリアンを見る。

「・・・予算あっぷですぅ。」
「ワンチャン金貨2枚じゃ足んないよね、特注だと。」
「って事はもっと使って良い感じ?」
 青空と大愛が言うとモリアンは頷く。

「なんだ?特注?」
 話が聞こえたパロッドが千春に問いかける。

「はい、みんなお揃いでパロッドさんの作った髪飾り付けたいと思ってるんです、あとコレを装飾につけてほしいなーと。」
 千春は巾着袋に入った精霊の涙を取り出し見せる。

「・・・何処でこれを?」
「あ、分かります?」
「何百年細工師をしていると思ってるんだ、精霊の涙だろう?」
「はい、リリー、クゥクゥー、レゥレゥー。」
 千春が声を掛けると妖精達がポンっと現れる。

「妖精とお友達なんですよ。」
「友達だからと手に入る物では無いが・・・現物が有るから嘘ではないんだろうな、良いだろう。」
「やった♪」
「それで?どんなデザインが良いんだ?」
「これと同じような感じで良いんですけど・・・。」
「ふむ、店に俺の品がある、見て来い。」
「良いんです?」
「あぁ、決まったらコイツに言え。」
 パロッドは横でニコニコと笑みを浮かべているドワーフ女性店員に親指で指す。

「それではご案内しますね~♪」
「はーい!」
「わ~い♪」
「いっぱい有ったから選べないかもっ!」
「たのしみっ!」
 JK達はキャッキャと扉を抜け店内へ向かう、男性陣も付いて行こうとするとパロッドが声を掛ける。

「お前達は何者だ?」
「手紙には書かれてませんでしたか。」
 エンハルトがパロッドに答える。

「知己の者としか書かれてなかった。」
「申し訳ありません、私はジブラロール王国第一王子、エンハルト・アル・ジブラロールと申します、この者達は彼女達の婚約者で護衛、そしてジブラロールの貴族です。」
「ふむ、それで?俺と話をしていた少女は?」
「私の婚約者でありジブラロール第一王女、そして聖女です。」
「・・・その噂は聞いた事が有る、と、言う事は・・・あの中に大地の精霊聖女が居るのか。」
「はい、レナですね、ホーキンの横に立っていた少女です。」
 ホーキンを指しながら答える。

「分った、そう言う事なら全て請け負おう。」
「宜しいので?」
「勿論だ、弟子の品とは言え俺の名前を聞きジブラロールからわざわざ来たのだろう?」
「あー、まぁそうですね。」
 エンハルトはフェアリーリングを使い一瞬で来たと言えず苦笑いで答える。

「決まったら声を掛けてくれ。」
「有難うございます。」
 不愛想な顔だったパロッドは男達に少し笑みを浮かべる。

「それじゃ見に行くか。」
 エンハルトは立ち上がりアリンハンド達に声を掛け部屋を出る。

「レナさんがドワーフの国へ来るのを躊躇っていた理由が分りました。」
 ポツリと呟くホーキン。

「あぁレナはこの国ではチハルよりも歓迎されているからな。」
「凄いですよね、大地の上位精霊を呼べるのは。」
 エンハルトとアリンハンドがホーキンに答える、そして店内に戻ると千春達が女性店員と髪飾りやネックレス、ブレスレット等を見て回っていた。

「これよくない!?」
「みてみて!コレめっちゃいい!」
「えーっと・・・金貨4枚で合ってる?」
「合ってるよ、こっちは金貨10枚って書いてる。」
「マ!?ヒマリ間違って無い?」
「間違って無いよ、ねぇ?モリーちゃん。」
「・・・はい、10枚です。」
「こちらはミスリルで作られた品ですのでお高くなっております。」
「おぉー!イイねミスリル!」
「髪飾りもミスリルで作ってもらう?」
「えぇー?時間掛かるんじゃね?」
「どうせ今日出来ないっしょ?出来たら取りに来れば良いし♪」
「そりゃそうだ。」
 JK達はキャッキャと騒ぎながら品定めしていた。

「・・・アリン、エーデル。」
「なんですか?」
「はい。」
「そこに休憩所あるぞ。」
「そうですね、どれくらいかかりますかねぇ。」
「1鐘は掛からないのでは?」
「どうでしょうかねぇ。」
「ハチェット殿、ゆっくり待ちますか。」
「そうですね。」
 男性陣は店内の隅にあるテーブルに移動しJK達を見守った。






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