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第25話 聖女
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ラルフとマリーも婚約が公表されてから2ヶ月が過ぎてからは、私やレノンを同席させず、二人っきりで会うようになりました。
私も、レノン王太子殿下を呼び捨てで呼ぶように言われたので、今では、公式な場以外では、呼び捨てで呼んでます。
そんなある日、聖女が見つかったとの知らせが、神殿から王城に来ました。
聖女とは、癒しの力と破邪の力を持ち、突然、聖属性の魔法に目覚め使えるようになる者で、民の病気や怪我を癒したり、国全体に魔物の侵入を防ぐ破邪結界を張るのが役目で各国に一人だけいます。
ミュゼルバ王国で前任の聖女が亡くなられてから、1年以上が経っていて、辺境では、魔物の被害があったりします。
ですので、聖女が見つかったのは、ミュゼルバ王国としては、いい知らせです。
「聖女が見つかったとは、誠か。神殿長」
「はい。事実でございます。国王陛下。前任の聖女様が亡くなられてから1年が経ってしまいましたが、やっと見つかりました。」
「イヤシキーヤ男爵家の令嬢で、名をラン・フォン・イヤシキーヤといいます。」
「イヤシキーヤ男爵家の令嬢か。アルト男爵は元ザザン派閥だったな。娘が聖女であることで調子に乗って何か起こさねばいいがな。」
「そうですね。兄う……申し訳ございません。国王陛下。」
「構わぬよ。今は、国王の私と王妃のクリス、王太子のレノン、婚約者のソフィア、宰相のドナルド、騎士団長のハンスと神殿長のカイルしか居らんからな。」
「はい。兄上。」
神殿長には、王族の者が職に就くと決められており、現在の神殿長は、国王陛下と騎士団長の弟なのです。
「では、ドナルド。アルト男爵とラン嬢に登城するように使いをだせ。」
「かしこまりました。」
「やっと見つかったな。これで民たちも魔物に怯えなくて済む暮らしができるようになる。」
「「「「「そうですね(わね)」」」」」
「そうだな。我ら騎士団や兵士も魔物退治に駆り出されることもなくなるな。」
「ハンス、どうした。つまらなそうだな。」
「民が安心できるのはいいことだから、民には、申し訳ないが魔物退治はいい訓練になるからな。」
「なんだ。そんなことか。結界の外にどこの国の領土でもなく、民も立ち入らない森があるではないか。その森でたまに訓練すればよいのではないか。」
「まあ、人数が多すぎると他国を刺激することになるがな。」
「そうでした。結界の外には魔物いますから、訓練できないわけではないですね。聖女が結界を張ったあと、訓練の調整をしようと思います。」
「ハンスは、戦うのが好きだな。」
「私には、これしかありませんからね。戦争はなるべくおきて欲しくはありませんが、思想が違えば、争いは起こりますから備えは必要ですからね。」
「帝国も王国にちょっかい出してきてますしね。」
「そうだな。」
「国外もだが、国内は、聖女が決まり、いいことだが、アルト男爵や元同派閥や元ザザン派閥の貴族が接近し何かしでかさないか監視は必要だろうな。」
私も、レノン王太子殿下を呼び捨てで呼ぶように言われたので、今では、公式な場以外では、呼び捨てで呼んでます。
そんなある日、聖女が見つかったとの知らせが、神殿から王城に来ました。
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ですので、聖女が見つかったのは、ミュゼルバ王国としては、いい知らせです。
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「はい。事実でございます。国王陛下。前任の聖女様が亡くなられてから1年が経ってしまいましたが、やっと見つかりました。」
「イヤシキーヤ男爵家の令嬢で、名をラン・フォン・イヤシキーヤといいます。」
「イヤシキーヤ男爵家の令嬢か。アルト男爵は元ザザン派閥だったな。娘が聖女であることで調子に乗って何か起こさねばいいがな。」
「そうですね。兄う……申し訳ございません。国王陛下。」
「構わぬよ。今は、国王の私と王妃のクリス、王太子のレノン、婚約者のソフィア、宰相のドナルド、騎士団長のハンスと神殿長のカイルしか居らんからな。」
「はい。兄上。」
神殿長には、王族の者が職に就くと決められており、現在の神殿長は、国王陛下と騎士団長の弟なのです。
「では、ドナルド。アルト男爵とラン嬢に登城するように使いをだせ。」
「かしこまりました。」
「やっと見つかったな。これで民たちも魔物に怯えなくて済む暮らしができるようになる。」
「「「「「そうですね(わね)」」」」」
「そうだな。我ら騎士団や兵士も魔物退治に駆り出されることもなくなるな。」
「ハンス、どうした。つまらなそうだな。」
「民が安心できるのはいいことだから、民には、申し訳ないが魔物退治はいい訓練になるからな。」
「なんだ。そんなことか。結界の外にどこの国の領土でもなく、民も立ち入らない森があるではないか。その森でたまに訓練すればよいのではないか。」
「まあ、人数が多すぎると他国を刺激することになるがな。」
「そうでした。結界の外には魔物いますから、訓練できないわけではないですね。聖女が結界を張ったあと、訓練の調整をしようと思います。」
「ハンスは、戦うのが好きだな。」
「私には、これしかありませんからね。戦争はなるべくおきて欲しくはありませんが、思想が違えば、争いは起こりますから備えは必要ですからね。」
「帝国も王国にちょっかい出してきてますしね。」
「そうだな。」
「国外もだが、国内は、聖女が決まり、いいことだが、アルト男爵や元同派閥や元ザザン派閥の貴族が接近し何かしでかさないか監視は必要だろうな。」
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