【完結】淫獄の人狼ゲームへようこそ

荒巻一青/もふモフ子

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六日目

家族間のディープキスは『常識』②

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【side:八城アキラ】
 いや最高だなぁ、『認識改変(Mind Control)』!
 初瀬山勇次郎のコレクションを全部閲覧したご褒美に、試しに使ってみたが、想像以上の力だ。
 しかも、俺に甘い拓兄は言いくるめれば何でも言うことを聞いてくれるから、効果はてきめん。

「残り16回、早めに消化しないと溜まっていっちゃうから、俺、できそうな時に声かけるから。だから、拓兄も協力してね♡拓兄のためだからね♡」

 そう言えば、拓兄は酸欠でふらふらしながら「うん……♡うん……♡」と従順な返事を返してくれる。
 可愛い、可愛い、大好きな俺の拓兄♡
 藤山と清水先輩のせいで心を痛めているだなんて、許せない。
 まぁ、二人の確執は俺が生み出したものだけどね。

 しかし、その確執のせいか、夕飯会場に二人は現れなかった。
 顔を合わせるのが嫌だったのだろう。
 おかげで俺は、存分に拓兄とイチャイチャする権利を得たわけだ。

「拓兄、キスしよ。」

 拓兄は俺の言葉にぎょっと目を剥きながら慌てて言う。

「ま、待て!今ディープキスは……っ!教授や学斗だっているのに!」
「何言ってるの?家族するディープキスは普通なんだから、気にしなくていいよね?」
「で、でも……っ!」

 柳生教授、学斗、御堂、新田、徹、そして最上。
 皆がいる中でキスをするのは恥ずかしいと、拓兄は抵抗している。

「私たちのことは気にせず、どうぞ。」

 御堂が言った。

「家族のディープキスなら当然の行為ですし、気にする方が失礼ですよ。」

 柳生教授が付け加えるように言う。

「徹も別に俺と拓兄がキスしても、“気にしない”よな?」
「ん?おぉ。“気にしない”ぞ?」

 悪いね、拓兄。
 徹にも『認識改変』のカードを使って、俺が“気にしない”と言ったことに対して、疑問も違和感を覚えないようにしてあるんだ。

 拓兄以外は、皆、俺たちを微笑ましげに見ていた。

「ほら、拓兄。皆の了解得れたよ。俺といっぱい、キスしようね♡」
「っ……。」

 拓兄は視線をうろうろさせ、顔を赤くしながら、ゆっくりと口を開く。
 おずおずと舌を出す拓兄に、俺は自分の舌を思いっきり絡める。

「んぅっ!?んっ♡んふぅう~~っ!♡」

 拓兄の口の中は熱く、ねっとりとしていた。
 舌を吸っては絡ませ、お互いの唾液を混ぜ合わせて交換するうちにどんどん興奮してきた。
 唇を離すと、お互いの口に細い銀糸が引かれる。
 そして、再び唇を重ねて激しくお互いを貪り合う。

「んちゅっ♡ぢゅぶっ♡じゅぱぁっ♡」
「はぁっ♡はぁっ♡んぅっ♡」

 俺と拓兄がキスしている横で、夕飯が運ばれてくる。

 食事している皆。
 ずっとディープキスをしている俺と拓兄。

 あぁ、なんて異常な空間なんだろう♡

「はぁー……っ♡はぁー……っ♡」

 やがて、長いキスに疲れてしまったのか、拓兄の体が後ろに傾く。
 俺は咄嗟に背中を支え、そのまま拓兄を抱き寄せる。

「大丈夫?拓兄。あと、15回もあるんだよ?ご飯食べたら、もっと頑張ろうね♡」
「はぁー……っ♡は、ひ…♡」

 俺の言葉に、拓兄は虚ろな目で何度も頷いた。

 俺と拓兄が夕飯を食べ始める頃には、皆は食べ終わろうとしていた。

「そういえば、今日の投票、どうするんだ?」

 新田が聞く。

「藤山さんが怪しいって、清水先輩が言っていましたよ。」

 学斗が答える。

「じゃあ、藤山さんだな。」
「えぇ、藤山さんですね。」
「藤山さんに入れましょう。」
「俺はもう藤山さんに投票しましたよ。」
「俺も。」

 拓兄は呆然としながら、皆の会話を聞いていた。

「拓兄?」

 俺は声をかける。
 拓兄はビクッと肩を震え上がらせながらこちらを振り向いた。

「え、ど、どうして……。どうして、そんな簡単に、藤山さんに……。」
「どうしてって。」

 きょとんとした顔で御堂が言う。

「【聖職者】がそうおっしゃるのなら、間違いないでしょう。」
「だって、【聖職者】だもんな。」
「【聖職者】である彼女に、我々は従わなければいけないですからね。」
「【聖職者】のためだから、しょうがないだろう?」

 皆が頷き合って、藤山さんに票を入れる。
 やがて、ピロンと軽快な音がして、アプリから通知が届いた。

『投票が終わりました。』
『藤山明子さんに過半数を超える票が集まりましたので、藤山明子さんを村から追放します。』

 それを見て、拓兄は愕然としていたけれど、皆は嬉しそうに笑う。

「これで【聖職者】を守ることができたな。」
「【聖職者】も安心して眠ることができますね。」
「そうだな。良かった。」
「じゃあ、これで解散ということでいいかな。藤山さんが『追放』になったことだし、みんな自分の部屋に戻って良いよ。俺もすぐに行くからさ。」

 俺がそう言うと、皆は「おやすみ」「んじゃ」と次々に広間から出ていく。
 最後に、御堂がこちらを見た。

「渡辺くんも、おやすみ。いい夢を。」

 彼らが出て行くのを見送っていると、袖を引かれる感触があった。
 振り向けば、拓兄が青ざめた顔で俺の服を掴んでいる。

「お、おかしくないか?皆、あんな、簡単に……。」
「おかしくないよ。皆、清水先輩のことを心配していたんだよ。」
「でもっ!」
「拓兄。」

 俺は拓兄の頬に手を当てる。

「キスしよう?拓兄。」
「そ、そんな、今、こんな状況で……っ!」
「家族のキスに、そんなの関係ないよ。」

 ぺろりと拓兄の唇を舐め、そのまま唇を押しつけた。

「んっ♡だめっ、アキラ、ちゅむ♡キスしちゃ……んっ♡」

 拓兄の口から拒絶の言葉を吐きだしながらも、身体は俺の背中に手を回していた。
 舌を絡め合う度に「んっ♡」と声が漏れ出る。
 しばらくキスをしているうちに、拓兄の体から力がぬけてぐったりともたれかかってきたので、口を離すと唾液が糸を引いて、ぷつりと切れた。

 拓兄はもうすっかりとろとろになっている。

「んっ、ふっ♡アキラぁ、もっとっ♡」

 可愛いおねだりに応えるように、拓兄の唇を貪るようにキスをした。
 拓兄の腕が俺の背中に巻き付き、ぎゅっと抱き寄せられる。

「家族との……俺とのキスは、気持ちいいね?拓兄。拓兄は俺のこと、好きだもんね?」
「じゅるっ♡んぅ、好き♡大切な、弟だしっ、家族だからっ……んっ、んぅうっ♡」
「そう……ちゅむっ♡弟とのキスは、気持ちいい?」
「ちゅっ、んぅうっ♡気持ち、いい、んっ……んちゅ♡」

 俺の質問に答えれば、ご褒美のようにキスをしてくれると分かったのか、拓兄は素直に答えてくれる。
 俺は舌を絡ませたり、上顎や歯列など弱い箇所をくすぐって、口内を刺激する。

「ちゅっ♡ふっ、じゅぷっ♡じゅるっ♡」

 俺が舌を動かす度に甘い声を上げて反応を示すのも堪らない。
 俺は拓兄の身体を強く抱きしめながら、何度も角度を代えてキスをしたのだった。

 ――今頃、意識を失ったであろう藤山のことなんて、もう拓兄の頭の中からは消えていることだろう。
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