5 / 100
第一章:第三師団の陥落
第三師団へようこそ②
しおりを挟む
***
「エンギ・シュウヤをお連れしました!」
「あぁ。通してくれ。」
ハインリヒがそう言うと、団長室の扉が開かれ、一人の青年が入ってきた。
縁起終夜。ゼネットが推薦した、新たな第三師団の団員である。
終夜を案内した衛士は敬礼をして、部屋から出て行くと、残された終夜はぐるりと室内を見渡した。
室内は広く、大きな窓から太陽の光が差し込む。中央に置かれたデスクには団長ハインリヒが座り、その左右に第三師団の面々が並んでいた。
「やぁ、初めまして。」
ハインリヒはそう言うと、椅子から立ち上がり、終夜の元へと歩み寄る。団員たちの視線が一気に終夜に集まるが、終夜はそれをものともしないで自らハインリヒに近づいた。
「僕が団長のハインリヒ・ヴァン・デミールだ。君がゼネット教官の推薦で入団した、新人くんなんだよね?」
「はい。エンギ・シュウヤと申します。」
そう言って終夜が軽く頭を下げると、「げー、マジ?」という小さな声が聞こえてきた。そちらへ目をやると、ケニーがコソコソとブラックに耳打ちしていた。
「あいつ……なんか陰気そうじゃね?前髪長いし、見るからにヒョロヒョロで筋肉ねぇし……。どう考えたって、戦闘要員じゃねぇぞ。」
「……まぁ、落ち着け。もしかしたら、魔法系の使い手か、事務作業に長けた人材かもしれんぞ。」
「そうかぁ?俺はそんなふうには見えねぇけど。フィオ姉はどう?」
フィオナに話を振ったケニーは、彼女の表情を見て、すぐに口を閉ざす。
フィオナは眉間にシワを寄せていた。
「フィオ姉?」
「フィオナ?」
フィオナの表情に気づいたケニーとブラックが彼女を心配する言葉をかけると、フィオナはハッと我にかえった。
「あ、いえ……なんでもないわ。」
フィオナは首を横に振り、微笑む。
そんな彼女の様子を横目で見ていたハインリヒは一度、手を叩いた。
「とにかく、それぞれ自己紹介をしようか。ケニーから頼んだよ。」
「ハイハイ。」
団長であるハインリヒから促されたケニーは肩をすくめて返事をする。
「俺は、ケニー・ロイネル。二つ名は『神速』。よろしく。」
「ブラック・レインだ。『黒騎士』なんて呼ばれている。分からないことがあったら、何でも聞いてくれ。」
「フィオナ・ローズベルよ。自分で言うのは恥ずかしいけれど、二つ名は『聖女』。怪我でも病気でも治せるわ。だから、何かあったとき、必ず助けてあげるから安心してね。」
三人がそれぞれ名乗っていく中、終夜はまだ一言も喋っていない人物に気づき、そっちへ目を向ける。
すると、その人物は、無表情のまま、淡々と口を開いた。
「……シュタイン・エルバドラ。」
無表情な上に、口数の少ないシュタインに、ハインリヒは苦笑いをする。
「シュタインはうちの副団長だ。常に睨んでいるように見えるけれど、本当は義理を重んじるタイプでいいやつなんだよ。よろしくね。」
「……。」
終夜は、黙り込んだままのシュタインを一通り観察してから、他の団員たちと同じように挨拶をした。
「改めまして、エンギ・シュウヤです。これから、ご指導ご鞭導の程、よろしくお願いします。」
ハインリヒは満足げにうんうんと頷く。
「さて、これで全員終わったかな。改めて僕の自己紹介もしておこう。――僕はこの第三師団の団長を務めているハインリヒ・ヴァン・デミールだ。まぁ、色々抜けているから、いっつもみんなに助けてもらっているんだけど、ね。」
照れたように笑い、終夜に手をさしのべる。終夜はその手を取り、握手を交わした。
「よろしく、お願いいたします。」
彼の手を握りながら、終夜はハインリヒを観察する。
へらへらと笑っているが、食えない人物だ。一癖も二癖もある『覚醒者』をまとめ上げていふ人間なのだから、他の『覚醒者』に比べて弱いということはありえないだろう。
(ハインリヒ、か。この男に関する情報は、早めにゼネットから聞き出すとしよう。)
ハインリヒの手を離し、終夜は姿勢を正す。
「さて、何から始めようかな。なんせ、これまで新入隊員はいなかったものだから、勝手が分からなくてね。うーん……。とりあえず、建物内の説明とかしてしまおうか。ケニー。君にお願いしよう。」
「えぇっ!?俺ェ!?」
いきなりハインリヒに指名されたケニーは驚く。
「うん。なんせ、君はシュウヤの先輩になるんだからね。」
「うっ……。まぁ、団長がそう言うなら……。」
嫌そうな顔をしながらも了承したケニーは「ついてこい」と言って終夜を促す。
「シュウヤ。」
終夜はケニーの後を追って団長室から出ていくところで、ハインリヒに呼び止められた。
「第三師団へようこそ。我々は君を歓迎しよう。」
「ありがとう、ございます。」
(こちらこそ、うまそうな男共は大歓迎だよ。)
終夜は頭を下げ、団長室をあとにした。
***
第三師団は『覚醒者』のみを集めた、ほんの数名の少数精鋭部隊である。
そのため、第三師団は第五師団と共同で宿舎を使っている。第三師団に比べ、第五師団は百数人の団員を抱えているため、宿舎には訓練場や演習場、食堂や浴場など広い施設が揃っていた。
「ここが食堂。昼と夜の二回だけしか開いてねぇけど、美味いから、ちゃんと来いよ。」
「はい。」
最初は不満げな顔をしていたケニーだが、先輩風を吹かせられることもあって、終夜が思っている以上に親切に案内をしてくれていた。
「で、こっちの扉の向こう側が女子寮になってて、男子禁制なんだぜ~。まぁ、覗きたい気持ちも分かるけどな。」
「はぁ。」
「……お前、聞いてんのか?」
「聞いてますよ。」
「そうか?だったらいいんだけど……。そうだ!フィオ姉の部屋にだけは入るなよ!すっごく美人で優しいから惚れちゃうのも無理ねぇけど、フィオ姉は副団長の婚約者だから、二人の邪魔をしちゃ殺されるぜ!」
「安心してください。そんな恐れ多いこと、考えてもおりません。」
それに、性的な趣味嗜好を男性に向けている終夜にとっては、いくらフィオナが素敵な女性であっても好きになる可能性はゼロである。むしろ、終夜にとっては今案内してくれているケニーの方が好みだ。
「ふぅーん。ま、いいけど。」
ケニーは興味なさげに返事をして、廊下の奥にある部屋のドアノブに手をかけた。
「ここは会議室、作戦会議をする場所だ。」
「はい。」
「次行くぞー。」
それからも、宿舎内を歩き回り、一通りの施設の使い方を教えてもらった。
「よし、こんなもんかな。」
「助かりました。ありがとうございます。」
「へへ。気にすんなって!」
終夜は、最後に一番気になっていることを質問する。
「ところで、ボクの泊まる部屋はどこに――。」
「お?もしかして、噂の新人か?」
突然、背後から声をかけられた。終夜が振り向くと、そこには褐色肌の、背の高い男が立っていた。
その男は、オールバックの茶髪で、目元に切り傷があった。服の上からでもわかるほど鍛えられた肉体をしており、顔立ちは整っているものの、無精髭と大柄な身体のせいで少し威圧感がある。
しかし、ニカッと笑った顔はまるで太陽みたいで、彼の人柄を表していた。
「って、ナヴァル団長!いつの間にこっちに帰ってきていたんすか!おかえりなさい!!」
「おう!ただいま!まぁ、ついさっきだけどな。」
ナヴァルと呼ばれた男は、ケニーに挨拶をしたのちに、終夜に視線を向けた。
「よう。俺は第五師団の団長を務めている、ナヴァル・エルバインだ。よろしく頼む。」
「エンギ・シュウヤです。」
「エンギか!珍しい名前だな!」
そう言ってナヴァルは手を差し伸べてくる。終夜が握手をすると、強い力で握られた。
「あの、痛いです。」
「あぁすまんすまん。つい力んでしまったようだ。悪い悪い!」
そう言いながら手を離し、バシバシとナヴァルは終夜の背中を叩く。行動も言葉も豪快な男らしい。
「第三師団に新人が入るなんて、前代未聞だからな!俺も気になって、急いで任務から帰ってきちまった!」
「すげぇヒョロヒョロでしょ、こいつ。」
「あぁ。こいつぁ、食った方がいいな!肉を!」
またガハハと笑う。
「じゃあ、俺たちはこれで失礼しますねー。」
「お疲れ様です。」
「おう、ご苦労さん!エンギ。」
「はい?」
「第五師団の食堂はうめぇぞ!次会うときは、そのヒョロガリな身体、なんとかしておけよ!じゃねぇと、ここでは生きていけないからな!」
再び笑い声を上げながら、ナヴァルは去って行った。
「ナヴァル団長っていつもあんな感じで声がでかいんだ。」
ケニーの言葉に、終夜は頷く。
「はい。とても元気のある方ですね。」
「うちの団長が月なら、あの人は太陽みたいなもんだ。結構、第五師団の連中はナヴァル団長のこと慕っているんだぜ。あの人、結構兄貴肌で面倒見もいいからな。」
「へぇ……。」
(あれだけの筋肉量と体躯なら、美味そうだな。第三師団だけだはなく、第五師団にまであんな逸材がいるんだな。)
そんなことを考えていると、ケニーが終夜の顔を覗き込んできた。
「シュウヤ?どうした?」
終夜はハッとして、すぐに表情を取り繕う。
「いえ、なんでもありません。」
「ふぅん。まぁいいや。とりあえず、お前の部屋に行くか。」
「はい。」
終夜はケニーの背中を追いかけた。
「エンギ・シュウヤをお連れしました!」
「あぁ。通してくれ。」
ハインリヒがそう言うと、団長室の扉が開かれ、一人の青年が入ってきた。
縁起終夜。ゼネットが推薦した、新たな第三師団の団員である。
終夜を案内した衛士は敬礼をして、部屋から出て行くと、残された終夜はぐるりと室内を見渡した。
室内は広く、大きな窓から太陽の光が差し込む。中央に置かれたデスクには団長ハインリヒが座り、その左右に第三師団の面々が並んでいた。
「やぁ、初めまして。」
ハインリヒはそう言うと、椅子から立ち上がり、終夜の元へと歩み寄る。団員たちの視線が一気に終夜に集まるが、終夜はそれをものともしないで自らハインリヒに近づいた。
「僕が団長のハインリヒ・ヴァン・デミールだ。君がゼネット教官の推薦で入団した、新人くんなんだよね?」
「はい。エンギ・シュウヤと申します。」
そう言って終夜が軽く頭を下げると、「げー、マジ?」という小さな声が聞こえてきた。そちらへ目をやると、ケニーがコソコソとブラックに耳打ちしていた。
「あいつ……なんか陰気そうじゃね?前髪長いし、見るからにヒョロヒョロで筋肉ねぇし……。どう考えたって、戦闘要員じゃねぇぞ。」
「……まぁ、落ち着け。もしかしたら、魔法系の使い手か、事務作業に長けた人材かもしれんぞ。」
「そうかぁ?俺はそんなふうには見えねぇけど。フィオ姉はどう?」
フィオナに話を振ったケニーは、彼女の表情を見て、すぐに口を閉ざす。
フィオナは眉間にシワを寄せていた。
「フィオ姉?」
「フィオナ?」
フィオナの表情に気づいたケニーとブラックが彼女を心配する言葉をかけると、フィオナはハッと我にかえった。
「あ、いえ……なんでもないわ。」
フィオナは首を横に振り、微笑む。
そんな彼女の様子を横目で見ていたハインリヒは一度、手を叩いた。
「とにかく、それぞれ自己紹介をしようか。ケニーから頼んだよ。」
「ハイハイ。」
団長であるハインリヒから促されたケニーは肩をすくめて返事をする。
「俺は、ケニー・ロイネル。二つ名は『神速』。よろしく。」
「ブラック・レインだ。『黒騎士』なんて呼ばれている。分からないことがあったら、何でも聞いてくれ。」
「フィオナ・ローズベルよ。自分で言うのは恥ずかしいけれど、二つ名は『聖女』。怪我でも病気でも治せるわ。だから、何かあったとき、必ず助けてあげるから安心してね。」
三人がそれぞれ名乗っていく中、終夜はまだ一言も喋っていない人物に気づき、そっちへ目を向ける。
すると、その人物は、無表情のまま、淡々と口を開いた。
「……シュタイン・エルバドラ。」
無表情な上に、口数の少ないシュタインに、ハインリヒは苦笑いをする。
「シュタインはうちの副団長だ。常に睨んでいるように見えるけれど、本当は義理を重んじるタイプでいいやつなんだよ。よろしくね。」
「……。」
終夜は、黙り込んだままのシュタインを一通り観察してから、他の団員たちと同じように挨拶をした。
「改めまして、エンギ・シュウヤです。これから、ご指導ご鞭導の程、よろしくお願いします。」
ハインリヒは満足げにうんうんと頷く。
「さて、これで全員終わったかな。改めて僕の自己紹介もしておこう。――僕はこの第三師団の団長を務めているハインリヒ・ヴァン・デミールだ。まぁ、色々抜けているから、いっつもみんなに助けてもらっているんだけど、ね。」
照れたように笑い、終夜に手をさしのべる。終夜はその手を取り、握手を交わした。
「よろしく、お願いいたします。」
彼の手を握りながら、終夜はハインリヒを観察する。
へらへらと笑っているが、食えない人物だ。一癖も二癖もある『覚醒者』をまとめ上げていふ人間なのだから、他の『覚醒者』に比べて弱いということはありえないだろう。
(ハインリヒ、か。この男に関する情報は、早めにゼネットから聞き出すとしよう。)
ハインリヒの手を離し、終夜は姿勢を正す。
「さて、何から始めようかな。なんせ、これまで新入隊員はいなかったものだから、勝手が分からなくてね。うーん……。とりあえず、建物内の説明とかしてしまおうか。ケニー。君にお願いしよう。」
「えぇっ!?俺ェ!?」
いきなりハインリヒに指名されたケニーは驚く。
「うん。なんせ、君はシュウヤの先輩になるんだからね。」
「うっ……。まぁ、団長がそう言うなら……。」
嫌そうな顔をしながらも了承したケニーは「ついてこい」と言って終夜を促す。
「シュウヤ。」
終夜はケニーの後を追って団長室から出ていくところで、ハインリヒに呼び止められた。
「第三師団へようこそ。我々は君を歓迎しよう。」
「ありがとう、ございます。」
(こちらこそ、うまそうな男共は大歓迎だよ。)
終夜は頭を下げ、団長室をあとにした。
***
第三師団は『覚醒者』のみを集めた、ほんの数名の少数精鋭部隊である。
そのため、第三師団は第五師団と共同で宿舎を使っている。第三師団に比べ、第五師団は百数人の団員を抱えているため、宿舎には訓練場や演習場、食堂や浴場など広い施設が揃っていた。
「ここが食堂。昼と夜の二回だけしか開いてねぇけど、美味いから、ちゃんと来いよ。」
「はい。」
最初は不満げな顔をしていたケニーだが、先輩風を吹かせられることもあって、終夜が思っている以上に親切に案内をしてくれていた。
「で、こっちの扉の向こう側が女子寮になってて、男子禁制なんだぜ~。まぁ、覗きたい気持ちも分かるけどな。」
「はぁ。」
「……お前、聞いてんのか?」
「聞いてますよ。」
「そうか?だったらいいんだけど……。そうだ!フィオ姉の部屋にだけは入るなよ!すっごく美人で優しいから惚れちゃうのも無理ねぇけど、フィオ姉は副団長の婚約者だから、二人の邪魔をしちゃ殺されるぜ!」
「安心してください。そんな恐れ多いこと、考えてもおりません。」
それに、性的な趣味嗜好を男性に向けている終夜にとっては、いくらフィオナが素敵な女性であっても好きになる可能性はゼロである。むしろ、終夜にとっては今案内してくれているケニーの方が好みだ。
「ふぅーん。ま、いいけど。」
ケニーは興味なさげに返事をして、廊下の奥にある部屋のドアノブに手をかけた。
「ここは会議室、作戦会議をする場所だ。」
「はい。」
「次行くぞー。」
それからも、宿舎内を歩き回り、一通りの施設の使い方を教えてもらった。
「よし、こんなもんかな。」
「助かりました。ありがとうございます。」
「へへ。気にすんなって!」
終夜は、最後に一番気になっていることを質問する。
「ところで、ボクの泊まる部屋はどこに――。」
「お?もしかして、噂の新人か?」
突然、背後から声をかけられた。終夜が振り向くと、そこには褐色肌の、背の高い男が立っていた。
その男は、オールバックの茶髪で、目元に切り傷があった。服の上からでもわかるほど鍛えられた肉体をしており、顔立ちは整っているものの、無精髭と大柄な身体のせいで少し威圧感がある。
しかし、ニカッと笑った顔はまるで太陽みたいで、彼の人柄を表していた。
「って、ナヴァル団長!いつの間にこっちに帰ってきていたんすか!おかえりなさい!!」
「おう!ただいま!まぁ、ついさっきだけどな。」
ナヴァルと呼ばれた男は、ケニーに挨拶をしたのちに、終夜に視線を向けた。
「よう。俺は第五師団の団長を務めている、ナヴァル・エルバインだ。よろしく頼む。」
「エンギ・シュウヤです。」
「エンギか!珍しい名前だな!」
そう言ってナヴァルは手を差し伸べてくる。終夜が握手をすると、強い力で握られた。
「あの、痛いです。」
「あぁすまんすまん。つい力んでしまったようだ。悪い悪い!」
そう言いながら手を離し、バシバシとナヴァルは終夜の背中を叩く。行動も言葉も豪快な男らしい。
「第三師団に新人が入るなんて、前代未聞だからな!俺も気になって、急いで任務から帰ってきちまった!」
「すげぇヒョロヒョロでしょ、こいつ。」
「あぁ。こいつぁ、食った方がいいな!肉を!」
またガハハと笑う。
「じゃあ、俺たちはこれで失礼しますねー。」
「お疲れ様です。」
「おう、ご苦労さん!エンギ。」
「はい?」
「第五師団の食堂はうめぇぞ!次会うときは、そのヒョロガリな身体、なんとかしておけよ!じゃねぇと、ここでは生きていけないからな!」
再び笑い声を上げながら、ナヴァルは去って行った。
「ナヴァル団長っていつもあんな感じで声がでかいんだ。」
ケニーの言葉に、終夜は頷く。
「はい。とても元気のある方ですね。」
「うちの団長が月なら、あの人は太陽みたいなもんだ。結構、第五師団の連中はナヴァル団長のこと慕っているんだぜ。あの人、結構兄貴肌で面倒見もいいからな。」
「へぇ……。」
(あれだけの筋肉量と体躯なら、美味そうだな。第三師団だけだはなく、第五師団にまであんな逸材がいるんだな。)
そんなことを考えていると、ケニーが終夜の顔を覗き込んできた。
「シュウヤ?どうした?」
終夜はハッとして、すぐに表情を取り繕う。
「いえ、なんでもありません。」
「ふぅん。まぁいいや。とりあえず、お前の部屋に行くか。」
「はい。」
終夜はケニーの背中を追いかけた。
2
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる