Blue Flame Little Girl 〜現代ダンジョンで地獄を見た幼女は、幸せに成り上がる〜

ももるる。

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多分地上はてんやわんや。

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「魔法陣を刻んだ武器ぃ~? なるほど、面白いじゃねぇか」

 案内された場所は応接間? 多分、鍛冶師さんがお仕事の要望を聞く為の場所なんだろう。思ったよりも綺麗な部屋だった。

 すぐ近くに作業場があるのだろうか。今もカンカンコンコンと音が鳴ってて割りと煩いけど、向こうも仕事でやってるのだから文句は言えない。

 最初に「包丁か鍋か」と聞かれたとおりに、普段は生活に使う物を作ってるんだろう。鍛冶師と言えば武器ってイメージがあるけど、良くよく考えると必需品の方が需要高いに決まってるじゃんね。なんたって必需なんだから。

 目の前に居るお姉さんが此処のオーナーなのか、それとも今もカンカンコンコンと仕事してる人が親方でこのお姉さんは弟子なのか、どういった立場なのかは一切分からないけど、まぁコッチは仕事して貰えればなんでも良いので気にしない。

「はい。私達はサナの民みたいな宝石を持ってないので、魔法を即時行使するには道具が必要みたいなんですよね。それを作ってもらいたくて来ました」

「なるほどなぁ。たしかに、石も無く生身で魔法をすぐ使いてえってなると、相当な修行が要るからなぁ。道具を使うのは納得だ。良いぜ、依頼は受けてやる」

 終始ご機嫌だった鍛冶師のお姉さんに、思い付く限りのアイテムを依頼した。DDは結構ごっそり持って行かれたし、素材もかなり出したので良い物が完成すると信じたい。これでなまくらだったら泣ける。私、手持ちのDDから七割使ったからね?

「よっしゃよっしゃ、払いの良い客は嫌いじゃねぇぜ。とびっきりの作ってやるから任せときなぁ! 武器は三日、他のも四日後には仕上げといてやるぜ」

 依頼したのは、クロウが仕込まれた三人分の武器。それとシールドを仕込んだ指ぬきグローブ三人分。

 他にも、ボルトの魔法陣を利用して魔法銃みたいな物の開発もお願いした。私達が使うのと、地上に持ち帰ってリバースエンジニアリンする用に四つほど。

 他にも魔法入門に乗ってた魔法陣は大体お願いする。これからも自分で発動させる練習は続けるけど、それはそれとして便利な物を使わない理由も無い。

 魔力を水に変える水筒なんて夢のアイテムも依頼したし、身体強化魔法なんて物もあったから当然依頼。他にもいっぱい、色々、たくさんあったので全部依頼した。

 依頼を受けて貰えたので、まぁ他に用事も無いから今日は宿へ帰る。明るいけど、夜だからね。此処に住んだら時間の感覚おかしくなりそう。

「魔導具はコレで良いとして、でもそれはそれとして自発で使える魔法の練習はしたいんだよね。誰か講師的な人居ないかな?」

 宿へ向かう帰り道。これからどうするかってお話しを雑談を程度にお母さんと話す。

「また女将さんに聞く?」

「それしか無いかぁ」

 なんと言うか、まだ魔法って存在に違和感がある。

 なんだろうね。コレだって言語化は難しいんだけど、背中がムズムズする違和感がある。

 あえて言葉にするなら、そうだな。魔法が誰にでも使える物なら、じゃぁスキルってなんだろう。ってところか。

 魔法が魔力を利用して現象を生み出すチカラなら、魔力を利用して現象を生み出すスキルは何なの? なぜ差別化されてる? 魔法陣を使ってるか否か? ならば魔法陣を使わずに魔法のようなチカラを行使出来るスキルってなんなの?

 ………………うん、頑張って言語化するとこんな感じかな。言語化出来たね。

「これ、配信で垂れ流しだけど、良いのかな?」

「どうかしらね。今頃はてんやわんやじゃないかしら?」

 私は銅竜のテキストで知ってたけど、世間にとっては突然だもんな。魔法の存在が不意打ちで公表されたのだ。

 しかも、魔法陣も映像に乗ってるだろうし、地上で真似しようとする人も出て来るだろう。その辺の規制が間に合うかは政府次第か。

「ボルトの魔法なら、ほとんど素手で銃撃出来るようなもんだし、絶対なんか悪いことに使われるよね」

「お母さん達はその責任を問われるのかしら?」

「まぁ、言う人は居るだろうねぇ。でも、配信は強制なんだし、どうしろって言うのか」

 私達が魔法を世間に広めたせいだと言う人は絶対出て来ると思う。でも広めたのは私達じゃなくてDMの強制配信だ。文句はDMに言って欲しい。

 そも、そんな事を言われるなら私達ダンジョン攻略止めます銀級のヒートゲージも知りませんってなったら、その人達は責任取れるのかな?

「うん。まぁ、まだ起きてない事に対して文句を言っても仕方ないか」

「そうね。それに、お母さん達はあくまで家族のために頑張ってるんだもの。文句がある人は自分で家族を守れば良いのよ。今ならダンジョンを利用してそのチカラを得られるのだし」

 お母さんの言う通りだ。私達は他のことに構ってる暇は無いんだよ。家族のために忙しいの。

 銀級のヒートゲージだって、四層で効率的虐殺スローターやってギリギリ拮抗してるくらいなんだ。早いとこ六層目指して、出来れば七層か八層くらいでスローターしてヒートゲージ減らしたい。

「六層への階段も、サナ族の人が知ってれば良かったのにね~」

「サナ族の皆さん、階層の話題になると突然バグるものね。アレだけは普通に怖かったもの」

 地上も情報に踊ってるかも知れないが、私達もサナ族をどう扱って良いのか困ってるのだ。

 例えば、六層への階段を知ってますかと私が聞けば、彼ら彼女らはこう答える。「それは昨日の晩に食ったメシの話か?」とか、「確かに表通りの茶屋で働くロレーナちゃんは美人だよな」とか、そんな回答が返って来る。

 マジで噛み合わな過ぎて不気味だったし、今では一周回って笑いそうになる。

「で、どうする? 六層へ行く階段探しとモンスター討伐は並行しないとダメだし、ローテーションする?」

「割り当ては?」

「四層討伐に二人。五層調査に一人。二日おきにローテーションして、五層調査の二日目はお休みって事にしよう」

「…………ニクスちゃんが文句言いそうね」

「あー、うん。一人でお休みつまんなーいって怒りそう。でもそれなら、六層への階段を早く見付けてくれれば、ヒートゲージにも余裕が出来て一緒にお休み出来るねって言えば頑張ってくれそうだね」

「……フラムちゃん? 妹をたらし込むのは止めなさい?」

「人聞きが悪いっ!?」

 たらし込むって何さ!? 実の妹をたらし込む姉が何処にいるのさ!?

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