121 / 166
121話
しおりを挟む
不可視の刃が魔獣を蹂躙する。人の魔法の常識を超える竜の魔法は意識的に抑制をしなければ複数の上位魔獣を簡単に切り裂く。そしてそんな魔法を放てば当然……
「来たね」
「うん」
スタンピードの魔獣の敵意が一気に僕たち2人に集中する。その敵意の集中する中、魔獣が動き始める前に僕たちは更に加速する。ミーアがもつ右手の片手剣が閃き一番近くにいた魔獣の首を落とす。僕は、右手のブロードソードでその隣の魔獣の体を上下に分かつ。魔獣の目が赤く光り更に敵意が僕たちに集中する。ミーアはいつも通りに両の手に持つ片手剣をそれぞれを別の生き物のようにあやつり切り伏せる。僕も右手のブロードソード、左手のハンド・アンド・ハーフソードで魔獣を屠る。僕たちの持つオリハルコンソードが金色の燐光を引き、そのたびに1体2体、次々と魔獣を倒す。脇を抜けそうな魔獣には竜の魔法を放つ。魔力の消耗を抑えるため小さめに放った魔法でも上位魔獣1体程度であれば打ち倒す。それがまた敵意を煽り更に魔獣は僕たちに向かってくる。
剣で切り伏せる、魔法で打ち倒す。今の僕たちにとっては上位魔獣でさえ敵ではなくなっている。それにしてもスタンピードの初期から上位魔獣ばかりが溢れてくるのはさすがに異常に思える。
「ミーア、さすがにこれはおかしく無いかな」
「うん、最初から上位魔獣ばかり、しかも今倒したのは深層のさらに奥にしかいな新種よね」
「この辺りの魔獣なら僕たちにとっては、油断さえしなければなんということもないけれど」
「地竜とかグラントータスあたりが出てくると面倒よね」
「うん。もう負けることは無いだろうけど、討伐にどのくらいの時間が掛かるか」
「グラントータスあたりだと、さすがに1撃は無理な気がするものね」
「でも、今の僕たちなら多分甲羅も切り裂けるんじゃないかな。それにサイズがサイズだからそんなに慌てなくても……」
「フェイ、忘れてない。グラントータスって前への突進は凄く速いの」
「ああ、そうだった」
それでも、雑談をする余裕があった。この時は……
地を覆いつくすかのようなグラントータス、アースドラゴン、そして空にはワイバーン。ワイバーンもアースドラゴンと同様に亜竜。ただ、空を飛ぶため討伐難易度はアースドラゴンよりも高い。僕は両手剣に持ち替えアースドラゴンの首を落とし、グラントータスの甲羅を割る。僅かなタイミングをつかみワイバーンに魔法を放つ。ミーアもウィンドドラゴンの祝福により強化された剣技でアースドラゴンを1刀のもとに打ち倒し、ワイバーンを魔法で撃ち落としている。それでもさすがに片手剣の2刀持ちではグラントータスの甲羅を1撃では割り切れない。
「ミーア、グラントータスは僕にまかせて、ミーアはアースドラゴンとワイバーンだけを狙って……」
そこにアースドラゴンの尻尾が僕にむかってぶつけられてきた。探知のおかげで気づけたので咄嗟に両手剣を差し出し盾にしたけれど、体重差で吹き飛ばされてしまった。ウィンドドラゴンの祝福で強化された身体はこの程度では大きなダメージは受けないけれど、ミーアと離されてしまったのが痛い。
「ミーア」
地を転がった体勢から片膝立ちになり思わず叫んだ。もちろん探知にミーアは確認できている。僕は50メルド近く飛ばされたようだ。そんな僕をめがけてアースドラゴンが巨大な前足を振り上げ踏みつけてくる。とっさに横に転がり潰されることを避けた。急いで立ち上がり飛ばされても手放すことのなかった両手剣を振るいアースドラゴンの首を落とす。ミーアとの間にいる魔獣は3、4、5体。一気に駆ける。魔獣が僕の前を遮るたび両手剣を振るい切り伏せる。ミーアがチラりと僕を見て
「フェイ大丈夫」
「ああ、大丈夫。ちょっと油断した。さ、続けよう」
「来たね」
「うん」
スタンピードの魔獣の敵意が一気に僕たち2人に集中する。その敵意の集中する中、魔獣が動き始める前に僕たちは更に加速する。ミーアがもつ右手の片手剣が閃き一番近くにいた魔獣の首を落とす。僕は、右手のブロードソードでその隣の魔獣の体を上下に分かつ。魔獣の目が赤く光り更に敵意が僕たちに集中する。ミーアはいつも通りに両の手に持つ片手剣をそれぞれを別の生き物のようにあやつり切り伏せる。僕も右手のブロードソード、左手のハンド・アンド・ハーフソードで魔獣を屠る。僕たちの持つオリハルコンソードが金色の燐光を引き、そのたびに1体2体、次々と魔獣を倒す。脇を抜けそうな魔獣には竜の魔法を放つ。魔力の消耗を抑えるため小さめに放った魔法でも上位魔獣1体程度であれば打ち倒す。それがまた敵意を煽り更に魔獣は僕たちに向かってくる。
剣で切り伏せる、魔法で打ち倒す。今の僕たちにとっては上位魔獣でさえ敵ではなくなっている。それにしてもスタンピードの初期から上位魔獣ばかりが溢れてくるのはさすがに異常に思える。
「ミーア、さすがにこれはおかしく無いかな」
「うん、最初から上位魔獣ばかり、しかも今倒したのは深層のさらに奥にしかいな新種よね」
「この辺りの魔獣なら僕たちにとっては、油断さえしなければなんということもないけれど」
「地竜とかグラントータスあたりが出てくると面倒よね」
「うん。もう負けることは無いだろうけど、討伐にどのくらいの時間が掛かるか」
「グラントータスあたりだと、さすがに1撃は無理な気がするものね」
「でも、今の僕たちなら多分甲羅も切り裂けるんじゃないかな。それにサイズがサイズだからそんなに慌てなくても……」
「フェイ、忘れてない。グラントータスって前への突進は凄く速いの」
「ああ、そうだった」
それでも、雑談をする余裕があった。この時は……
地を覆いつくすかのようなグラントータス、アースドラゴン、そして空にはワイバーン。ワイバーンもアースドラゴンと同様に亜竜。ただ、空を飛ぶため討伐難易度はアースドラゴンよりも高い。僕は両手剣に持ち替えアースドラゴンの首を落とし、グラントータスの甲羅を割る。僅かなタイミングをつかみワイバーンに魔法を放つ。ミーアもウィンドドラゴンの祝福により強化された剣技でアースドラゴンを1刀のもとに打ち倒し、ワイバーンを魔法で撃ち落としている。それでもさすがに片手剣の2刀持ちではグラントータスの甲羅を1撃では割り切れない。
「ミーア、グラントータスは僕にまかせて、ミーアはアースドラゴンとワイバーンだけを狙って……」
そこにアースドラゴンの尻尾が僕にむかってぶつけられてきた。探知のおかげで気づけたので咄嗟に両手剣を差し出し盾にしたけれど、体重差で吹き飛ばされてしまった。ウィンドドラゴンの祝福で強化された身体はこの程度では大きなダメージは受けないけれど、ミーアと離されてしまったのが痛い。
「ミーア」
地を転がった体勢から片膝立ちになり思わず叫んだ。もちろん探知にミーアは確認できている。僕は50メルド近く飛ばされたようだ。そんな僕をめがけてアースドラゴンが巨大な前足を振り上げ踏みつけてくる。とっさに横に転がり潰されることを避けた。急いで立ち上がり飛ばされても手放すことのなかった両手剣を振るいアースドラゴンの首を落とす。ミーアとの間にいる魔獣は3、4、5体。一気に駆ける。魔獣が僕の前を遮るたび両手剣を振るい切り伏せる。ミーアがチラりと僕を見て
「フェイ大丈夫」
「ああ、大丈夫。ちょっと油断した。さ、続けよう」
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
タイム連打ってなんだよ(困惑)
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
「リオ、お前をパーティから追放する。お前のようなハズレスキルのザコは足手まといなんだよ」
王都の冒険者ギルドにて、若手冒険者のリオは、リーダーの身勝手な都合によってパーティから追い出されてしまい、同時に後宮では、聖女の降臨や第一王子の婚約破棄などが話題になっていた。
パーティを追放されたリオは、ある日商隊の護衛依頼を受けた際、野盗に襲われる可憐な少女を助けることになるのだが、彼女は第一王子から婚約破棄された上に濡れ衣を着せられて迫害された元公爵令嬢こと、アイリスだった。
アイリスとの出会いから始まる冒険の旅、行く先々で様々な思惑によって爪弾きにされてしまった者達を受け入れていく内に、彼はある決意をする。
「作ろう。誰もが幸せに過ごせる、そんな居場所を」
目指すべき理想、突き動かされる世界、そしてハズレスキル【タイム連打】に隠されたリオの本当の力とは?
※安心安全安定安泰の四安揃った、ハピエン確定のハズレスキル無双です。
『エ○ーマンが倒せない』は関係ありません。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる