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異世界文明との接触
第36話 魔法?
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カトリンさんのお店で、薬や火口箱、それにカンテラ、カンテラ用の油、大小の皮袋、これはお財布代わりとか討伐証明などを入れる袋ね。それと本当はあたしの背負い鞄がほしかったのだけど、これは無かったわ。あたしの鞄は布製の肩掛けスクールバッグだけだもの、今の状態ではちょっと辛いのよね。そんなことも考えながら他にもいくつか購入して宿に戻ったのよね。
「ねえ、瑶さん」
「ん、なんだい」
「あたしも背負い鞄が欲しいわ。この世界でしばらくはハンターとして生活していくのなら、いつまでもこの鞄じゃダメだと思うの。容量としても小さいし、何より両手を自由に使うためには鞄を落とさないといけないのは咄嗟の時によくないし、長距離の移動でもバランスが悪いと思うの。それにいつまでもなんでもかんでも瑶さんの鞄に入れていたらハンターとしての仕事にも触りがあると思うの」
「うん、わかった。それじゃあ明日にでもアリアネさんあたりに相談してみようか」
「ありがとう。それと、最近気になっているのだけど、あたしたちの身体って日本にいた頃と比べて随分と高性能になっている気がするの」
「そうだね、走る速さはオリンピック選手もびっくりだよね。持久力もミーガンさんを助けた時なんか、かなりのスピードで2キロくらい走っても息切れもしなかったしね」
「それにあの時、あんな遠くだったのにかなり細かいところまで見えたわ。今日だってあの襲い掛かってきた男の人の動きが凄くゆっくりに感じたし」
「うん、それから……」
瑶さんが何か微妙な顔をしてるわ。
「いつの頃からか朝未が手当てしてくれると傷の治りが凄くはやいんだよ。今朝もエルリさんが随分と治りがはやいようなこと言ってたよね」
え?それってひょっとして。
「朝未。ひょっとすると朝未は回復魔法みたいなものを身に着けたのかもしれないね」
「そういうこと、なのかしら」
「回復魔法そのものなのか、治療の効果を高める何かなのかは分からないけど。どちらにしてもこの世界に来て私達はいつの間にか色々な能力を手にしているみたいだね」
これは生き延びるために有利なのよね。たぶん……。
「そういえば瑶さん自身は回復魔法みたいなものは使えるようになっていないの?」
「そうだね、私自身のケガで比べたのだけど、私が自分で手当てしたケガは特に治るのが早くはならなかったね。その時に朝未に手当してもらった同じようなケガがあったんだけど、私自身で手当てしたケガはおよそ10日くらいで完治して、朝未に手当してもらったケガは半日後には治っていたね」
「じゃあ、あたしが手当てすると治りが20倍はやいってこと?」
「いや、恐らくはもっとはやいと思う。そんな厳密に確認してなかったから。分かっているのは半日後に見たら治ってたってだけで、それが12時間で治ったのか、1時間で治ったのか、それとも実は手当てしてもらった瞬間になおっていたのかは分からないからね。ほかにも……」
「他?」
あたしはちょっと首を傾げちゃったわ。
「薬での手当の補助なのか、朝未の回復魔法的な何かだけで治るのかが分からないね」
なるほど。そこであたしは瑶さんのリュックを開いてナイフを取り出したの。
「ちょ、ちょっと朝未。なにをするつもりだ」
「え、ちょっと検証を」
「そこじゃなくて、検証するためにナイフって」
「うん、ちょっとだけ傷をつけて手当てをしてるときと同じことをしようかと」
「女の子が、わざと身体に傷をつけるとか、やめなさい!」
あっというまにナイフを取り上げられちゃった。
と、思ったら、瑶さんが自分の手のひらをスッと傷つけたわ。
「ちょ、ちょっと瑶さん。あたしには、やるなって言っておいて、なんで自分はやっちゃうの?」
「いや、そりゃ傷つけるなら女の子の身体より男の身体だろう、普通」
「違いますよね。あたしの能力を確認するのに瑶さんを傷つけるとかおかしいでしょう」
「いや、やっぱり傷つけるなら男の身体だろう。それに、ほら。もう傷つけたわけだし」
「も、もう。わかりました、とりあえず手を出してください」
傷つけた瑶さんの手のひらにあたしの手を当てて。
「早くよくなりますように」
あ、やっぱりちょっと温かくなるわね。
「あ」
「完全に治ってるね」
一瞬で治ったわ。
「これでケガだけなら怖くなくなった、ということでいいのかしら?」
「いや、まだ治せる怪我のレベルはどのくらいかって部分があるからね。ただ、何もないよりずっと助かるのは確かだね。多分クスリとかこの文明レベルだとものすごく高価な気がするし」
「怪我のレベル、ですか?」
「そう、例えば、今の実験だとかすり傷って感じだけど、これが骨折していたらどうか?とか、極端な話、腕がもげていても生えてくるのか?ってことだね。いや、もっと言えば死んだ人を生き返えらせたりできるか?って感じかな」
「う、でもそこは……」
ナイフで軽く傷をつけるくらいならともかく、それ以上はちょっと実験するのは抵抗があるわね。
「まあ、ちょっとした切り傷程度ならともかく骨折以上はうまくいかなかった場合の事を考えると実験はしにくいよね」
あ、瑶さんもそこは理解してくれてるのね。
「だから、そのあたりの実験は実験としてではなく、もしもなったらってところだね。ただし……」
うん?ただし?何かしら?
「人目につかないようにした方がいいかな。この世界では魔法自体はありそうだけど、その魔法がどのレベルなのか、魔法を使える一般人がどのくらいいるのか、そういった事がわからないからね。下手をすれば国を挙げて捕まえに来る可能性だってあるからね」
”ヒュゥ”変な音がでちゃったわ。希少な魔法使いだと国が捕まえて本人の意思関係なく囲われるかもしれないって事よね。
「だから、エルリさんには使ってしまったけど、これからは魔法使いの扱いについてわかるまでは2人の間だけでということにしよう」
「で、でも大けがしている人がいて、放置できる自信はないです」
「朝未。朝未はもっと自分を大切にしよう。見も知らぬ人を助けて朝未が国に囚われることになるのは違うと思うよ」
「で、でも」
「ふう、なら条件をつけよう。大けが以外では治療しない。そしてそこに大けがをした人以外いなくて、そのケガ人が意識を失っている状態でなら治療してみてもいい」
「う、わかりました」
「ねえ、瑶さん」
「ん、なんだい」
「あたしも背負い鞄が欲しいわ。この世界でしばらくはハンターとして生活していくのなら、いつまでもこの鞄じゃダメだと思うの。容量としても小さいし、何より両手を自由に使うためには鞄を落とさないといけないのは咄嗟の時によくないし、長距離の移動でもバランスが悪いと思うの。それにいつまでもなんでもかんでも瑶さんの鞄に入れていたらハンターとしての仕事にも触りがあると思うの」
「うん、わかった。それじゃあ明日にでもアリアネさんあたりに相談してみようか」
「ありがとう。それと、最近気になっているのだけど、あたしたちの身体って日本にいた頃と比べて随分と高性能になっている気がするの」
「そうだね、走る速さはオリンピック選手もびっくりだよね。持久力もミーガンさんを助けた時なんか、かなりのスピードで2キロくらい走っても息切れもしなかったしね」
「それにあの時、あんな遠くだったのにかなり細かいところまで見えたわ。今日だってあの襲い掛かってきた男の人の動きが凄くゆっくりに感じたし」
「うん、それから……」
瑶さんが何か微妙な顔をしてるわ。
「いつの頃からか朝未が手当てしてくれると傷の治りが凄くはやいんだよ。今朝もエルリさんが随分と治りがはやいようなこと言ってたよね」
え?それってひょっとして。
「朝未。ひょっとすると朝未は回復魔法みたいなものを身に着けたのかもしれないね」
「そういうこと、なのかしら」
「回復魔法そのものなのか、治療の効果を高める何かなのかは分からないけど。どちらにしてもこの世界に来て私達はいつの間にか色々な能力を手にしているみたいだね」
これは生き延びるために有利なのよね。たぶん……。
「そういえば瑶さん自身は回復魔法みたいなものは使えるようになっていないの?」
「そうだね、私自身のケガで比べたのだけど、私が自分で手当てしたケガは特に治るのが早くはならなかったね。その時に朝未に手当してもらった同じようなケガがあったんだけど、私自身で手当てしたケガはおよそ10日くらいで完治して、朝未に手当してもらったケガは半日後には治っていたね」
「じゃあ、あたしが手当てすると治りが20倍はやいってこと?」
「いや、恐らくはもっとはやいと思う。そんな厳密に確認してなかったから。分かっているのは半日後に見たら治ってたってだけで、それが12時間で治ったのか、1時間で治ったのか、それとも実は手当てしてもらった瞬間になおっていたのかは分からないからね。ほかにも……」
「他?」
あたしはちょっと首を傾げちゃったわ。
「薬での手当の補助なのか、朝未の回復魔法的な何かだけで治るのかが分からないね」
なるほど。そこであたしは瑶さんのリュックを開いてナイフを取り出したの。
「ちょ、ちょっと朝未。なにをするつもりだ」
「え、ちょっと検証を」
「そこじゃなくて、検証するためにナイフって」
「うん、ちょっとだけ傷をつけて手当てをしてるときと同じことをしようかと」
「女の子が、わざと身体に傷をつけるとか、やめなさい!」
あっというまにナイフを取り上げられちゃった。
と、思ったら、瑶さんが自分の手のひらをスッと傷つけたわ。
「ちょ、ちょっと瑶さん。あたしには、やるなって言っておいて、なんで自分はやっちゃうの?」
「いや、そりゃ傷つけるなら女の子の身体より男の身体だろう、普通」
「違いますよね。あたしの能力を確認するのに瑶さんを傷つけるとかおかしいでしょう」
「いや、やっぱり傷つけるなら男の身体だろう。それに、ほら。もう傷つけたわけだし」
「も、もう。わかりました、とりあえず手を出してください」
傷つけた瑶さんの手のひらにあたしの手を当てて。
「早くよくなりますように」
あ、やっぱりちょっと温かくなるわね。
「あ」
「完全に治ってるね」
一瞬で治ったわ。
「これでケガだけなら怖くなくなった、ということでいいのかしら?」
「いや、まだ治せる怪我のレベルはどのくらいかって部分があるからね。ただ、何もないよりずっと助かるのは確かだね。多分クスリとかこの文明レベルだとものすごく高価な気がするし」
「怪我のレベル、ですか?」
「そう、例えば、今の実験だとかすり傷って感じだけど、これが骨折していたらどうか?とか、極端な話、腕がもげていても生えてくるのか?ってことだね。いや、もっと言えば死んだ人を生き返えらせたりできるか?って感じかな」
「う、でもそこは……」
ナイフで軽く傷をつけるくらいならともかく、それ以上はちょっと実験するのは抵抗があるわね。
「まあ、ちょっとした切り傷程度ならともかく骨折以上はうまくいかなかった場合の事を考えると実験はしにくいよね」
あ、瑶さんもそこは理解してくれてるのね。
「だから、そのあたりの実験は実験としてではなく、もしもなったらってところだね。ただし……」
うん?ただし?何かしら?
「人目につかないようにした方がいいかな。この世界では魔法自体はありそうだけど、その魔法がどのレベルなのか、魔法を使える一般人がどのくらいいるのか、そういった事がわからないからね。下手をすれば国を挙げて捕まえに来る可能性だってあるからね」
”ヒュゥ”変な音がでちゃったわ。希少な魔法使いだと国が捕まえて本人の意思関係なく囲われるかもしれないって事よね。
「だから、エルリさんには使ってしまったけど、これからは魔法使いの扱いについてわかるまでは2人の間だけでということにしよう」
「で、でも大けがしている人がいて、放置できる自信はないです」
「朝未。朝未はもっと自分を大切にしよう。見も知らぬ人を助けて朝未が国に囚われることになるのは違うと思うよ」
「で、でも」
「ふう、なら条件をつけよう。大けが以外では治療しない。そしてそこに大けがをした人以外いなくて、そのケガ人が意識を失っている状態でなら治療してみてもいい」
「う、わかりました」
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