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力をつけるために
第113話 エンチャント
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「朝未、実験って屋内でいきなり剣を持ち出してどうするの?」
「日本で読んだラノベにあったんです。出来るかどうかわかりませんけど、ちょっとやってみます」
とりあえず、古い方のあたしの短剣を持ってきて魔力を練る。それを少しずつ剣に押し込むようにして……。
「パン!」
小さな破裂音とともに部屋を青白い光が照らした。
「失敗したあ」
目がチカチカする。これ庭でやってたらご近所から人が集まってきちゃってたわね。
「で、朝未。今のは何をしようとしていたんだい?」
「えっと、あたしの魔力って、それ自体が聖属性あるみたいじゃないですか。なので、武器にあたしの魔力を浸透させて聖属性の魔力剣に出来ないかなと思ったんです。今のは失敗しちゃいましたけどね」
「なんでそんなことを……」
あたしは迷った。瑶さんに言うべきかどうか。そして迷ったうえで言うことにした。
「瑶さん、気付いてますか?」
「気付くって何に?」
「……瑶さんの魔力にも聖属性がのっていることに気付いていますよね?」
あ、瑶さんが固まった。気付いてなかったのね。まあ、瑶さんは攻撃魔法使わないものね。でも生活魔法使うとん以下キラキラするのは気付いていたはずなのに……。そっか、最近はそのあたりもあたしが全部やってたわね。効果も効率もあたしがやった方がいいから。
「私の魔力に聖属性が?」
「ええ。エルリックにいたころ瑶さんが生活魔法を使うと何かキラキラしてたじゃないですか。あれはまず間違いなくそのせいです。それに汚れたシャツでの実験でも瑶さんの着ているシャツがきれいになったでしょう」
「そういえば、そんなこともあったね。でもそれと今回の実験に関係があるのかな?」
「あくまでも実験ですけど、うまくいけば瑶さんもあたしも剣でシャドウやレイスなんかの非実体系のアンデッドにダメージを与えられるかもしれないですし、剣だけでなく防具にも魔力を込められればアンデッドに対する防御力も上がるかもしれません。ひょっとしたらエナジードレインに抵抗できるようになるかも」
「あ、あのそうするとわたしは対アンデッドの戦いの場では戦力外でしょうか?」
「そんなことないですよ。まずギルマスの話からすれば実体のあるアンデッド相手なら今のままのマルティナさんでも十分戦えると思うの。それにこのあと試してみたいことがまだあるのだけど、それがうまくいけばマルティナさんも非実体アンデッド相手でも戦えます。だから少し実験に付き合ってください」
「朝未が、対アンデッド戦に向けて戦力強化をしようとしていることは何となくわかったけど、もう少し詳しく説明してもらえないかな?」
マルティナさんに説明していると瑶さんが説明を求めてきちゃったわね。ゲーマーな瑶さんなら言わなくてもわかるかと思ったのだけど……。あ、あたしがやろうとしている事はゲームじゃなくてファンタジー系のラノベの方のやり方だったわ。失敗したわね。頑張って最初から説明するしかないか。
「えと、まず前提条件として、アンデッドには聖属性が乗った攻撃が有効、特に非実体のアンデッドでは聖属性での攻撃以外は意味がないですよね」
瑶さんとマルティナさんが頷いたのを見て続ける。
「あたしの場合は、聖属性魔法が使えるので有効な攻撃が出来ます。でも、無詠唱で魔法を撃てるとは言っても今のあたしでは魔法を発動させるのにどうしても溜めが必要です。となると咄嗟の際に間に合わない可能性もあるってことです」
「でも、アサミ様の魔法の発動より早く対応するというのは簡単ではないと思います。かなり上位の剣士が近接しているときくらいじゃないでしょうか」
マルティナさんが、あたしの欲しい答えを出してくれたわ。
「かなり上位の剣士のレベルはわかりませんが、あたしが剣を振るう速さもあたしが魔法を発動させるよりは速いと思っているんですがどうですか?」
「た、たしかにアサミ様の剣技も並ではありませんが……」
「なので、剣にあたしの魔力を纏わせることが出来たなら、近接戦闘の役に立つのではないかと思ったの。今は失敗しちゃったけどね」
「アサミ様の言われることは分かりますが、さすがに……できるのですか?」
「さっきの感じだと、練習すればできそうなのよね。で、それが出来たら常に聖属性の乗った剣を振り回せるってことになると思うの。そうしたら咄嗟の時にも対応できるわよね」
「そう、ですね。でも、それはあくまでもアサミ様の戦力向上ですよね。やはりわたしは……」
「ま、まってまって。あくまでもあたしが自分の魔力を自分の剣に纏わせるのは第1段階よ」
「第1段階、ですか?では第2段階もあると?」
「もちろんですよ。自分の剣に魔力を纏わせることが出来たなら、次は自分以外の人の持つ武器に魔力を纏わせることが出来るようになりたいのよね。言い換えれば自分の手から離れた後もある程度の時間魔力を纏った状態にしたいの」
「そんなことが?まだご自分の持つ剣にというのであればわかりますが、手を離れた後までとなると想像もできません」
「でも、できたら素晴らしいと思わない?一緒に戦ってくれる仲間の武器にあたしの魔力を纏わせて強化する。それに可能であれば、あたしのもうひとつの武器、弓を使うときにも矢に魔力を纏わせて強化することもできることになるわ」
「あ、それは確かに素晴らしいですね。アンデッドだけでなく魔物・魔獣に対しても効果が期待できます」
他にもあるのだけど、今はここまでで良いわね。
「日本で読んだラノベにあったんです。出来るかどうかわかりませんけど、ちょっとやってみます」
とりあえず、古い方のあたしの短剣を持ってきて魔力を練る。それを少しずつ剣に押し込むようにして……。
「パン!」
小さな破裂音とともに部屋を青白い光が照らした。
「失敗したあ」
目がチカチカする。これ庭でやってたらご近所から人が集まってきちゃってたわね。
「で、朝未。今のは何をしようとしていたんだい?」
「えっと、あたしの魔力って、それ自体が聖属性あるみたいじゃないですか。なので、武器にあたしの魔力を浸透させて聖属性の魔力剣に出来ないかなと思ったんです。今のは失敗しちゃいましたけどね」
「なんでそんなことを……」
あたしは迷った。瑶さんに言うべきかどうか。そして迷ったうえで言うことにした。
「瑶さん、気付いてますか?」
「気付くって何に?」
「……瑶さんの魔力にも聖属性がのっていることに気付いていますよね?」
あ、瑶さんが固まった。気付いてなかったのね。まあ、瑶さんは攻撃魔法使わないものね。でも生活魔法使うとん以下キラキラするのは気付いていたはずなのに……。そっか、最近はそのあたりもあたしが全部やってたわね。効果も効率もあたしがやった方がいいから。
「私の魔力に聖属性が?」
「ええ。エルリックにいたころ瑶さんが生活魔法を使うと何かキラキラしてたじゃないですか。あれはまず間違いなくそのせいです。それに汚れたシャツでの実験でも瑶さんの着ているシャツがきれいになったでしょう」
「そういえば、そんなこともあったね。でもそれと今回の実験に関係があるのかな?」
「あくまでも実験ですけど、うまくいけば瑶さんもあたしも剣でシャドウやレイスなんかの非実体系のアンデッドにダメージを与えられるかもしれないですし、剣だけでなく防具にも魔力を込められればアンデッドに対する防御力も上がるかもしれません。ひょっとしたらエナジードレインに抵抗できるようになるかも」
「あ、あのそうするとわたしは対アンデッドの戦いの場では戦力外でしょうか?」
「そんなことないですよ。まずギルマスの話からすれば実体のあるアンデッド相手なら今のままのマルティナさんでも十分戦えると思うの。それにこのあと試してみたいことがまだあるのだけど、それがうまくいけばマルティナさんも非実体アンデッド相手でも戦えます。だから少し実験に付き合ってください」
「朝未が、対アンデッド戦に向けて戦力強化をしようとしていることは何となくわかったけど、もう少し詳しく説明してもらえないかな?」
マルティナさんに説明していると瑶さんが説明を求めてきちゃったわね。ゲーマーな瑶さんなら言わなくてもわかるかと思ったのだけど……。あ、あたしがやろうとしている事はゲームじゃなくてファンタジー系のラノベの方のやり方だったわ。失敗したわね。頑張って最初から説明するしかないか。
「えと、まず前提条件として、アンデッドには聖属性が乗った攻撃が有効、特に非実体のアンデッドでは聖属性での攻撃以外は意味がないですよね」
瑶さんとマルティナさんが頷いたのを見て続ける。
「あたしの場合は、聖属性魔法が使えるので有効な攻撃が出来ます。でも、無詠唱で魔法を撃てるとは言っても今のあたしでは魔法を発動させるのにどうしても溜めが必要です。となると咄嗟の際に間に合わない可能性もあるってことです」
「でも、アサミ様の魔法の発動より早く対応するというのは簡単ではないと思います。かなり上位の剣士が近接しているときくらいじゃないでしょうか」
マルティナさんが、あたしの欲しい答えを出してくれたわ。
「かなり上位の剣士のレベルはわかりませんが、あたしが剣を振るう速さもあたしが魔法を発動させるよりは速いと思っているんですがどうですか?」
「た、たしかにアサミ様の剣技も並ではありませんが……」
「なので、剣にあたしの魔力を纏わせることが出来たなら、近接戦闘の役に立つのではないかと思ったの。今は失敗しちゃったけどね」
「アサミ様の言われることは分かりますが、さすがに……できるのですか?」
「さっきの感じだと、練習すればできそうなのよね。で、それが出来たら常に聖属性の乗った剣を振り回せるってことになると思うの。そうしたら咄嗟の時にも対応できるわよね」
「そう、ですね。でも、それはあくまでもアサミ様の戦力向上ですよね。やはりわたしは……」
「ま、まってまって。あくまでもあたしが自分の魔力を自分の剣に纏わせるのは第1段階よ」
「第1段階、ですか?では第2段階もあると?」
「もちろんですよ。自分の剣に魔力を纏わせることが出来たなら、次は自分以外の人の持つ武器に魔力を纏わせることが出来るようになりたいのよね。言い換えれば自分の手から離れた後もある程度の時間魔力を纏った状態にしたいの」
「そんなことが?まだご自分の持つ剣にというのであればわかりますが、手を離れた後までとなると想像もできません」
「でも、できたら素晴らしいと思わない?一緒に戦ってくれる仲間の武器にあたしの魔力を纏わせて強化する。それに可能であれば、あたしのもうひとつの武器、弓を使うときにも矢に魔力を纏わせて強化することもできることになるわ」
「あ、それは確かに素晴らしいですね。アンデッドだけでなく魔物・魔獣に対しても効果が期待できます」
他にもあるのだけど、今はここまでで良いわね。
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