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力をつけるために
第124話 上級ハンターの立ち回り
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「瑶さん、怪我はないですか?」
瑶さんに駆け寄り、その手を肩を身体を確かめる。
「ふふ、大丈夫だよ。まあ、さすがにあの巨体を受け止めたのは、ちょっと堪えたけどね。それでも朝未の魔法で動きが鈍っていたからそれほど大変じゃなかったよ。ありがとう。それにリフレクも掛けてくれていたよね」
はっきりとわかる怪我こそなかったけれど、あれだけの巨体の突進を受け止めたのだもの、いくらあたし達の身体が高性能になっているとは言っても、どこか無理をしたかもしれないので軽くヒールを掛けた。
「さて、こうしてワイルドティーガーを無事に斃せたわけですけど、マルティナさん、毛皮の価値が高いって話をされてましたよね。それで他はどうですか?」
「そう、ですね。肉は食べられないことはないですが、進んで食べたいようなものではないです。また、なんらかの素材になる部分もありません。毛皮を除けば、頭部の骨が唯一飾りに使われる程度でしょうか」
「そうなると、さすがにこの重さだとマジックバッグに入れても持ち運びに支障があるから……。ここで解体していくしかないですね」
さすがに必要もない1000グル、約500キロを持ち歩きたくはないわ。と思いながらも、持ち歩けないわけではない今の自分の「人間離れした」身体にため息が出るわ。これ日本に帰ることが出来た時にはどうなるのかしらね。
そんな考えを頭を振って振り払って解体に手をつける。瑶さんとマルティナさんと共同で進めれば大した時間を掛けることなく終わった。とりあえず今回は皮を剝いでしまえば、あとは捨てていけばいいのである意味楽なのよね。
「これで今日はそこそこの稼ぎにはなったと思うんですけど、どうします?」
「朝未の探知魔法にはどんな感じの反応がある?その状況次第ではあと1、2戦しても良いとは思う」
「わたしは、十分に余力があります。方針については、おふたりのご意向に従います」
瑶さんの言葉に、あたしは改めて探知魔法に注意を向ける。
魔物の群れそれぞれの間隔はそれなりに広いので戦闘によって別の群れを引き寄せる可能性は低そう。そう考えたところで、ある反応に気付いた。
「ハンターと思われる5人と魔物の群れが同じ場所にいますね。戦闘中でしょうか。マナセンスの反応からするとハンターがやや押されている感じです」
「押されている?負けそうかな?」
「まだ、そこまでは行ってない感じですね」
「でも、私達の戦い方を他のハンターに見られるのは、できれば避けたい、……」
瑶さんは少し考えてから続ける。
「そのハンターの様子を軽く覗いて、今日は終わりにしようか。成果が無い状態ならともかく、今日の稼ぎ自体は既に悪くないわけだし」
やっぱり近くに別のハンターがいる状態での狩りは控える方針を変えるつもりは今のところないってことね。
「やっぱり、それが一番なのね。わかりました。そのハンターの戦いの様子を見て問題がなさそうなら今日は帰りましょう」
瑶さんの提案に、あたしもマルティナさんも頷いた。
「では朝未、頼むね」
「はい、こちらから行きましょう」
あたしは探知魔法の反応と、風向きを確認しながら前を行く瑶さんにルートを指示する。
「あ、見えましたね。あそこ。進路左側の3つ又に分かれている木の左側から見えます」
そこに見えたのはグールとスケルトンナイトの群れに苦戦しつつも堅実に相手を削り健闘しているハンターパーティー。
「あら?レアル?それにマークとライアン。ケヴィンもいるわね。あと1人私の知らない弓師。彼がわたしの代わりに入ったのでしょうか。でも……」
見知ったハンターの戦いぶりにマルティナさんが目を細める。
よく見れば、1人は確かにあの時突っかかってきた獣人のハンターね。あれがマルティナさんの元パーティーメンバーってことかしら。だけど、そう「でも」なのよね。
「シャドウとレイスがいるけど、どうするつもりなのかしら?」
そして、グールとスケルトンナイトを斃しきったと思うと、メンバーがばらけた。
「レアルがシャドウにケヴィンがレイスに追われているわ」
見ているとすぐに、追われていないメンバー3人が戻ってくると魔石の回収を始めたわ。
「考えたな。斃せない非実体のアンデッドを1部のメンバーが引き付けている間に他のメンバーが魔石を回収している。おそらく引き付けているのはパーティーの中で敏捷性の高いメンバーなんだろう。うまくコントロールしている。あれだけ手慣れた様子からすると何度も同じ手で成功しているんだろうね」
「あとは、きちんとシャドウとレイスを振り切ることが出来ればってとこだけど……」
戦い方に感心している瑶さんと、それでも少し心配そうなマルティナさんがちょっと対照的ね。
「あたしの探知魔法でのでは、うまく付かず離れずで引きつけている感じですね。どうします?最後まで見ていきます?」
「そうだね。マルティナさんの知り合いパーティーみたいだし、見切りで離れたところでもしものことがあったら後味悪いから、最後まで確認だけしていこうか」
「引きつけ役の2人は森の外に向かっていますね。あ、2人が加速しました。どうやら振り切りにかかったみたいです」
あたしは探知魔法の反応を伝える。
「ああ、きちんと振り切りましたね。シャドウとレイスが動きを止めました」
「こっちの魔石拾いも終わったみたいだね。離脱していくよ。ああ、離脱する方向も事前に取り決めておいたっぽいね」
シャドウとレイスが留まっているいる場所を避けるように残りのメンバーたちが離脱していくのを確認したあたし達は、残されたシャドウとレイスを狩って今日の狩りを終わりにした。
瑶さんに駆け寄り、その手を肩を身体を確かめる。
「ふふ、大丈夫だよ。まあ、さすがにあの巨体を受け止めたのは、ちょっと堪えたけどね。それでも朝未の魔法で動きが鈍っていたからそれほど大変じゃなかったよ。ありがとう。それにリフレクも掛けてくれていたよね」
はっきりとわかる怪我こそなかったけれど、あれだけの巨体の突進を受け止めたのだもの、いくらあたし達の身体が高性能になっているとは言っても、どこか無理をしたかもしれないので軽くヒールを掛けた。
「さて、こうしてワイルドティーガーを無事に斃せたわけですけど、マルティナさん、毛皮の価値が高いって話をされてましたよね。それで他はどうですか?」
「そう、ですね。肉は食べられないことはないですが、進んで食べたいようなものではないです。また、なんらかの素材になる部分もありません。毛皮を除けば、頭部の骨が唯一飾りに使われる程度でしょうか」
「そうなると、さすがにこの重さだとマジックバッグに入れても持ち運びに支障があるから……。ここで解体していくしかないですね」
さすがに必要もない1000グル、約500キロを持ち歩きたくはないわ。と思いながらも、持ち歩けないわけではない今の自分の「人間離れした」身体にため息が出るわ。これ日本に帰ることが出来た時にはどうなるのかしらね。
そんな考えを頭を振って振り払って解体に手をつける。瑶さんとマルティナさんと共同で進めれば大した時間を掛けることなく終わった。とりあえず今回は皮を剝いでしまえば、あとは捨てていけばいいのである意味楽なのよね。
「これで今日はそこそこの稼ぎにはなったと思うんですけど、どうします?」
「朝未の探知魔法にはどんな感じの反応がある?その状況次第ではあと1、2戦しても良いとは思う」
「わたしは、十分に余力があります。方針については、おふたりのご意向に従います」
瑶さんの言葉に、あたしは改めて探知魔法に注意を向ける。
魔物の群れそれぞれの間隔はそれなりに広いので戦闘によって別の群れを引き寄せる可能性は低そう。そう考えたところで、ある反応に気付いた。
「ハンターと思われる5人と魔物の群れが同じ場所にいますね。戦闘中でしょうか。マナセンスの反応からするとハンターがやや押されている感じです」
「押されている?負けそうかな?」
「まだ、そこまでは行ってない感じですね」
「でも、私達の戦い方を他のハンターに見られるのは、できれば避けたい、……」
瑶さんは少し考えてから続ける。
「そのハンターの様子を軽く覗いて、今日は終わりにしようか。成果が無い状態ならともかく、今日の稼ぎ自体は既に悪くないわけだし」
やっぱり近くに別のハンターがいる状態での狩りは控える方針を変えるつもりは今のところないってことね。
「やっぱり、それが一番なのね。わかりました。そのハンターの戦いの様子を見て問題がなさそうなら今日は帰りましょう」
瑶さんの提案に、あたしもマルティナさんも頷いた。
「では朝未、頼むね」
「はい、こちらから行きましょう」
あたしは探知魔法の反応と、風向きを確認しながら前を行く瑶さんにルートを指示する。
「あ、見えましたね。あそこ。進路左側の3つ又に分かれている木の左側から見えます」
そこに見えたのはグールとスケルトンナイトの群れに苦戦しつつも堅実に相手を削り健闘しているハンターパーティー。
「あら?レアル?それにマークとライアン。ケヴィンもいるわね。あと1人私の知らない弓師。彼がわたしの代わりに入ったのでしょうか。でも……」
見知ったハンターの戦いぶりにマルティナさんが目を細める。
よく見れば、1人は確かにあの時突っかかってきた獣人のハンターね。あれがマルティナさんの元パーティーメンバーってことかしら。だけど、そう「でも」なのよね。
「シャドウとレイスがいるけど、どうするつもりなのかしら?」
そして、グールとスケルトンナイトを斃しきったと思うと、メンバーがばらけた。
「レアルがシャドウにケヴィンがレイスに追われているわ」
見ているとすぐに、追われていないメンバー3人が戻ってくると魔石の回収を始めたわ。
「考えたな。斃せない非実体のアンデッドを1部のメンバーが引き付けている間に他のメンバーが魔石を回収している。おそらく引き付けているのはパーティーの中で敏捷性の高いメンバーなんだろう。うまくコントロールしている。あれだけ手慣れた様子からすると何度も同じ手で成功しているんだろうね」
「あとは、きちんとシャドウとレイスを振り切ることが出来ればってとこだけど……」
戦い方に感心している瑶さんと、それでも少し心配そうなマルティナさんがちょっと対照的ね。
「あたしの探知魔法でのでは、うまく付かず離れずで引きつけている感じですね。どうします?最後まで見ていきます?」
「そうだね。マルティナさんの知り合いパーティーみたいだし、見切りで離れたところでもしものことがあったら後味悪いから、最後まで確認だけしていこうか」
「引きつけ役の2人は森の外に向かっていますね。あ、2人が加速しました。どうやら振り切りにかかったみたいです」
あたしは探知魔法の反応を伝える。
「ああ、きちんと振り切りましたね。シャドウとレイスが動きを止めました」
「こっちの魔石拾いも終わったみたいだね。離脱していくよ。ああ、離脱する方向も事前に取り決めておいたっぽいね」
シャドウとレイスが留まっているいる場所を避けるように残りのメンバーたちが離脱していくのを確認したあたし達は、残されたシャドウとレイスを狩って今日の狩りを終わりにした。
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